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ただの清掃予定表と化してしまったヒヤリハット調査に物申す

2022年04月19日 22時17分42秒 | 職場人権レポートVol.3

私の勤務先は大手スーパーの物流センター業務を請け負っている会社です。私はそこの会社の契約社員です。その勤務先で先日またヒヤリハットのアンケートがありました。「ヒヤリハット」とは、本来は作業場の中で「ヒヤリ」「ハッと」するような危険個所を洗い出し、注意喚起を呼び掛けたり補修を促したりするためのアンケートです。ところが我が社では、ただの「清掃できていない場所」のアンケートに成り下がってしまっています。「いくら危険個所の補修を要請してもスーパーがなかなか重い腰を上げないので、もう補修を要請するのは止めて、清掃できていない箇所のアンケートに切り替えよう」という理由で(呆)。そのヒヤリハットのアンケートに次のように回答しておきました。(以下、回答文)

1【危険個所】(現物には簡単な添付図を付けました)

農産Cバースから2便PC仕分け場までの搬送通路上で、事務備品棚を囲っている鉄製の衝立の脚がはみ出て危険。(納品業者名省略)荷受け中に、いつ農産ドーリーを引っ掛けて転倒させてしまわないか心配。また、事務備品や農産加工室の生ゴミ積載カゴがいつも雑然と置かれている為に、荷受けの障害になっている。整理整頓に心がけてほしい。

2【提案】

制帽の素材をもっと頑丈なものに変えてほしい。カゴ車のバーが落下しても頭が怪我しないウレタン製のものに。コーナン等で千円ぐらいで売っている筈。創業120周年の置物や最初の制服(白色で汚れが目立つ為に今の青色に)、ウレタンマスク(コロナ感染防止効果がなく今の不織布マスクに)購入よりも、寧ろこちらの方が安全衛生上必要なのでは?

3【疑問】

そもそも、こんなアンケートなぞ取る意味があるのか?危険個所のアンケートならまだしも。清掃出来ていない場所なんて、わざわざアンケート取らなくても、日頃仕事していたら直ぐに分かる筈。(例)床のゴミ、紙屑、シール滓、野菜屑、醤油の染みや、便所の落書き、等々。

夜勤者やベトナム人バイト、農産加工室メンバーの中には、「掃除は自分の仕事ではない」「誰かがやってくれるだろう」と、落ちているゴミすら拾おうとしない人もいる。まずそこから変えるべきでは。こんなアンケートに記入して、それを意見集約してパソコンに入力している暇があるなら、ゴミの一つでも拾うべきだし、拾わせるべき。今のままでは、実際は何もしていないのに、「やっている感演出」「社員の保身、アリバイ工作、自己満足」の為のアンケートにしかならない。(以上、回答文)

 

(注1)カゴ車は組み立て式になっていて、中間棚や落下防止用のバーも着脱式になっている。その組み立て作業の際に、棚やバーが不意に落ちて来て、頭に当ててしまう事がよくある。大抵は痛いだけで済むが、打ち所が悪ければ大怪我する可能性がある。実際、私は過去にこの中間棚が頭に当たり、2針縫う大怪我をした。

(注2)商品は出荷用ラベル(タックシール)で仕分けする。ラベルには商品名・出荷先店名・数量が記載されている。それを見てカゴ車に商品を振り分けて行く。ラベルもカゴ車に貼り付けて行く。ところが、貼り付けた後のラベルの裏紙を、ゴミ箱に捨てずにポイポイ床に投げ捨てていく輩が後を絶たない。社員も見て見ぬふり。

そして上司に次のようなメールを送っておきました。(以下、メール文)

今回のヒヤリハット調査のやり方そのものに異議があるので、それも含めて別紙で提出させて貰います。
 
ヒヤリハット調査とは、本来は作業場の危険箇所を洗い出し、改善する為の物。厚労省でもそう定義付けている筈。ところが前回に続いて今回も、危険箇所の洗い出しは形だけで、「整理整頓出来ていない箇所・清掃出来ていない箇所」を優先的に書かせようとしています。
 
はっきり言って、そんな無駄な調査なら最初からやらない方が、無駄な事に時間を費やさなくて良いです。整理整頓や清掃出来ていない箇所なんて、わざわざアンケートに取らなくても、日常業務の中で嫌でも目に付く筈。そんな下らないアンケートに費やす時間があるなら、実際に清掃すべき。違いますか?
 
こんな本末転倒な事する会社は○○(勤務先の社名)ぐらいの物です。普通の会社ならまずあり得ません。これでは、実際は何も改善する気がないのに、さも改善活動を進めているかのように、アリバイ工作していると勘繰られても仕方ありません。
 
幾ら改善を要請しても、△△(スーパーの名前)が了承しないから、清掃活動でお茶を濁すと言うのは、社員の任務放棄です。そんな社員なら最初から居ない方がマシです。
 
2013年4月16日の労災揉み消し事件の事は今もよく覚えています。当時は商品をソーター仕分けしながら、ドーリーを後ろにリレーして送っていました。そのドーリー送りの時に、私が前の作業員の足にドーリーを当ててしまった事がありました。
 
この事故は確かに私の前方不注意によるものです。しかし、会社も、工事中の危険な箇所で、カゴ車などの障害物除去の手立ても取らずに、ドーリー送りをさせていました。これは明白な安全配慮義務違反です。
 
ところが、当時の所長は、第三者行為(従業員の不注意による事故)である事を盾に、労災申請を拒否しました。幸い、当時私が個人加盟のユニオン(労働組合)に加入していた事で、組合役員の尽力により、最終的に労災が適用される事になりましたが。
 
今回のおざなりなヒヤリハット調査のやり方を見ると、会社の姿勢は、この2013年当時から全然変わっていないと断ぜざるを得ません。従業員の安全よりも△△の顔色を見て対応している。こんな事では、またかつての様な労災揉み消しと同じ目に遭うかも知れません。
 
それでは従業員は堪った物ではありません。調査用紙の申し訳程度のスペースしかない意見記入欄では、私の言いたい事は何も書けないので、今回もヒヤリハット調査の回答は別紙の形で提出させて貰います。(以上、メール文)
 
それでも我が社は安全衛生活動よりも清掃活動に邁進するようです。数日後に最高幹部の視察があるから。上辺だけ取り繕えばそれで良しと。これではかつての武富士と同じ。
 
かつて過酷な取り立てを行ったサラ金がチワワのCMでソフトイメージを偽装。ブラック企業のワタミも「社員の幸福」を社是に掲げて同じ手法を踏襲。これと全く同じ(もう呆れて物も言えない)。

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