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プレカリアートの阪神なんば線

2009年04月02日 23時45分17秒 | 身辺雑記・ちょいまじ鉄ネタ
 ちょっと遅くなってしまいましたが、久しぶりに鉄道関連の記事をアップします。こう見えても、私も「鉄ちゃん」の端くれです。実はこの前の、3月29日の日曜日に、開通して間もない阪神なんば線に乗ってきました。
 29日の時点で、開業日の20日からは約1週間経過していたので、混雑も多少は収まっているだろうと、甘い考えでいたのが間違いの元でした。ちょうど高校野球・春の選抜シーズンたけなわで、甲子園に向かう人並みにもまれて、もみくちゃにされました。

 この阪神なんば線について説明すると、元々は梅田が大阪側のターミナルだった阪神電鉄と、同じく上本町がターミナルだった近鉄(近畿日本鉄道)が、一々地下鉄で梅田に出て乗り換えしなくても、直通で奈良と神戸の間を行き来出来る様に、つくられたバイパス新線です。
 そのうちの、近鉄は上本町から難波まで(近鉄難波線)と、阪神は尼崎から別れて大阪市内の西九条まで(阪神西大阪線)は、既に数十年前に開通していて、残りの西九条・難波間が、長い間、未開通区間として残っていました。それがこの前ようやく開通し、乗り換えなしに神戸・三宮まで行ける様になったのです。
 
 全長10キロ余りの路線で、駅は両端を含めて全部で11駅。以下、尼崎から順に大物(だいもつ:ここで阪神本線と完全に分かれる)、出来島(できじま)、福、伝法、千鳥橋、西九条(ここまでの7キロ弱が高架区間の従来の阪神西大阪線で、ここから以降の残り3キロ余りが地下部分の新線区間となる)、九条、ドーム前(大阪ドームの最寄り駅)、桜川(阪神と近鉄の乗務員はここで交替)、大阪難波(近鉄難波から改称)。
 全11駅のうちで、近鉄奈良と阪神三宮を結ぶ快速急行が停まるのは、大阪難波・西九条間の各駅のみで、西九条・尼崎間は全て通過となります(時間帯によっては停車)。その他の準急・区間準急・普通は全駅に停車。この今回の阪神なんば線開通で、今までは下町のしがない支線区間にしか過ぎなかった阪神西大阪線の沿線は、一躍、阪神間の大動脈として脚光を浴びる事になります。地上げや乱開発の餌食にならなければ良いのですが。

 その時に撮ってきた写真から、幾つか選んで説明していきます。

  
  
  
  

(1)エスカレーター真上の大阪難波駅の駅名票。既に近鉄難波から改称され、行き先も三宮・甲子園から奈良・伊勢志摩・名古屋までと、非常にバラエティに富んだものになっている。

(2)大阪難波駅構内の、今まで通路だった所が、「タイムズ・プレイス」というミニ・ショッピングモールに変身。如何にもセレブご用達といった感じの喫茶店やレストランが、軒を連ねるようになった。

(3)上記の「タイムズ・プレイス」だが、元々は通路だった所なので、余りスペースを確保出来ない。その苦肉の策として、イート・イン・スペースを店と店の間に設置して、テイクアウトのスイーツも其処で食べられる様にした。

(4)「タイムズ・プレイス」の中の喫茶店で売っていたケーキセット(実際は単品の寄せ集めで、セットメニューではない)。抹茶ロールケーキ280円、ブレンドコーヒー230円。コーヒーカップの横に置いた私のシャープペンシルから、その大きさを推し量るべし。

(5)阪神尼崎駅での阪神・近鉄車両のツーショット。向かって左の、黒・黄の車両(多分阪神タイガーズを意識したのだろう)が、なんば線開通に合わせて投入された阪神の新造車両・1000系。その右の、えんじ色の帯に白地の車両が、近鉄の従来型車両(5800系?)。

(6)阪神・近鉄の車両の幅が異なるので、ホームの停車位置も二本立てとなった。青の丸印が近鉄、ピンクの△印が阪神のもの。

(7)阪神尼崎駅の自動券売機横に貼り出されていた終電時刻表。阪神・神戸高速鉄道・山陽電鉄・神戸電鉄・近鉄と、5社の終電時刻が比較出来る様になっている。

(8)西九条より難波寄りの新線区間は、全てセミ・シェルターの防音構造になっていて、車窓の景色は殆ど見えない。それも最初のうちだけで、直ぐにトンネルに入る。

【お知らせ&追記】

※この後、当初の記事には、「たまたま信号待ちの瞬間に、工事関係者がトンネル壁面にチョークで書き残した採寸・マーキングの痕跡を見つけたので、これを後日写真にアップする」旨の予告をしていました。しかし、あれから取材を繰り返すも、なかなか信号待ち停車に遭遇する事が出来ません。往時の列車種別とダイヤを正確にメモっておけば良かったと悔やむも、既に後の祭りです。とりあえず、下記のオマケで我慢しておいて下さい。

  
  
  

(9)桜川駅ホームの駅名表示板。デザインは阪神仕様。

(10)同じく大阪難波駅ホームの駅名表示板。こちらは近鉄仕様。

(11)大阪難波駅構内の鉄道標識。線路上の番号札は両数(6は6両目の)停車位置。意味深なのは線路際立て札の白黒三角マークですが、これがどうやら阪神・近鉄の境界表示らしい。

(12)桜川駅上りホームの案内表示。次に来る電車の種類・行き先表示の下にも、新線開業のキャッチコピーが。ちなみに、阪神なんば線内では尼崎→大阪難波が上りで反対が下り、それが近鉄奈良線に入ると逆になる(奈良行きが下りで難波方面が上り)。では、布施で奈良線と分かれて名古屋まで延びている近鉄大阪線は、どちらが上りでどちらが下り?線名からすると難波方向が上りみたいだが、伊勢中川を境に線名も名古屋線と変わるので、果たして???

(13)大阪難波駅ホーム西端から尼崎方向を見る。下り線右隣の、ちょうど赤を現示中の出発信号機の後方にあるのが引上線で、難波駅で折り返しの電車が、今正にホームに進入しようと、ライトを点灯させて待機しているのが分かる。

(14)難波駅構内で、2人で何やら打ち合わせ中の、関連会社の清掃労働者。
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5 コメント

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奈良―神戸 (GO@あるみさん)
2009-04-04 13:50:38
TBありがとうございます。私は新規開通区間しか乗車していませんが、近いうちに奈良―三宮間快速乗車に決起いたしますので、そのときにでも「プレカリアートの勲章」を確認してみたいと思います。
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挫折の西九条駅 (ぼんくらおじさん)
2009-04-09 23:20:22
しばらくぶりです。
むかし大阪で働いていたことがあります。私にとって、環状線の西九条駅は、若い頃の挫折や葛藤とかを思い出させる駅です。懐かしくもあり心痛む駅でもあります。あの駅のホームはずいぶん高いところにありますね。安治川を跨ぐ手前にあるためですね。ところが、それをさらに跨ごうとして頓挫したかのように阪神の西九条駅がそびえてありました。

「阪神は難波まで延ばしたいのだが大阪市が許可しない。だから西九条で止まったままさ。たかが一民鉄なんかに何ができるか。」
当時、大阪市役所のOBの上役がこんなふうに言うのを、私は不快に思って聞いていました。心中で、「難波まで行けたら、ずいぶん便利になるのになあ」と思いました。おかしなことに何十年もたった今でも、あれはどうなったのだろうかなどと思うことがあります。計画から開通まで60年!こんなにかかってしまった原因は大阪市の役人の石頭です。
でも、よかった。ところで、三宮―名古屋も可能ではないのかなあ。難波で線路はつながっていると思うのですが。

【余談】母の容態が一層悪くなりました。反応も鈍く、言語能力がほとんど機能しなくなりました。摂食から排泄まで全介助になってしまいました。ところで、「ねたきり」は介助不要とみなす―という今度の要介護認定基準の改正(改悪)、ご存知でしょうか。「ねたきり」だから歩かなくていい。したがって介助はいらないというのが厚労省の官僚の言い分だそうです。
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リベンジの西九条駅と、挫折の年金定期便 (プレカリアート)
2009-04-11 08:34:42
>ところで、三宮―名古屋も可能ではないのかなあ。難波で線路はつながっていると思うのですが。(ぼんくらおじさん)

 技術的には充分可能だと思いますよ。しかし実現可能薄だと思うのは、多分、阪神・近鉄の間にも、おじさんが例に挙げた、お上と民鉄の間の対抗意識(縄張り争い)みたいなのが、あるからではないかという気がします。そうでなければ、相互直通電車が奈良線だけに限られ、約半分は尼崎止まりで、残りの半数も三宮限りに、止めておく理由はありませんから。勿論、細かい点では、他にもクリアしなければならない難関も、多々あるのは事実でしょうが。例えば、車両の仕様や長さの統一など。

>ところで、「ねたきり」は介助不要とみなす―という今度の要介護認定基準の改正(改悪)、ご存知でしょうか。「ねたきり」だから歩かなくていい。したがって介助はいらないというのが厚労省の官僚の言い分だそうです。(同上)

 知っています。頭にきますね。つい最近アップした「工場地帯の桜」エントリーの中で、余談で挙げた「医療費のお知らせ」通知文の例一つをとっても、「この国が一体国民をどう見ているのか」が、如実に現れていますね。血も涙も通った人間としてではなく、只の消耗品やコスト(ゴミ)としてしか看做していない事が。
 この前、私にも社会保険事務所から年金定期便が届きました。そこには「これから60歳まで勤め上げたら、65歳になったらこれだけ年金がもらえるよ」という試算が書かれてあったのですが、何と月収10万円行かないのですよ。恰も「これがお前の社会貢献度であり、人間としての価値なのだ」と蔑まれている様で、いっぺんで気が滅入りました。
 そりゃあ、確かに大した出世はしませんでしたが、さりとて、人から後ろ指さされる程、怠けたりもしなかった筈です。それとも「人を蹴落としてナンボ」というのが、今の政府・財界の価値基準なのですかね。

 そう言えば、数年前の旧掲示板時代にも、介護・福祉の話題が出ましたね。中には、「今後は少子化に向かうので、国に頼らずに、自己責任や家族・地域社会の責任で乗り切れ」みたいな事を書く人もいましたね。「その家族や地域社会を、小泉改革でズタズタにしておきながら、よく言うよ」と、私は思いましたがね。
 その小泉改革を、当初はヨイショしていたくせに、今になって「右」から批判している靖国右翼も、我々を「産む機械」としか看做していない点では、小泉信者と全く同罪です。この前の中川昭一の酩酊会見が、その何よりも証です。日頃は偉そうに愛国者ぶりながら、自身は公私のけじめもつけられずにアル中三昧なのですから、いい気なものです。
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ぼんくらおじさんへ (プレカリアート)
2009-04-19 23:30:47
 おじさんへ。本来ならば、もっと早めにレスすべき所を、ついつい他事にかまけて遅くなってしまいました。

>【余談】・・・ところで、「ねたきり」は介助不要とみなす―という今度の要介護認定基準の改正(改悪)、ご存知でしょうか。

 上記の件で、朗報になりそうなニュースを、数日前に目にしたので、遅まきながら、こちらでも紹介しておきます。

・介護新認定 導入直後見直し/世論が追い込む/口火は本紙報道 小池質問が決定打(4月18日付しんぶん赤旗)
>政府が介護保険の新しい要介護認定制度を導入してから二週間もたたないうちに「経過措置」という名の対策を表明せざるを得なくなり、「異例の事態」(「日経」)「異例の運用見直し」(「東京」)と報じられる事態に立ち至っています。「経過措置」は、新認定で要介護度が変わった場合、希望すれば従来の要介護度を継続できるというもの。スタート早々、新制度の欠陥を認めたのに等しい対策です。
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-04-18/2009041801_01_1.html

 上記記事文中の、「経過措置」の詳細については、上記記事だけでは聊か分かり辛いので、市役所にでも尋ねられては如何かと思います。以上、とりあえず参考まで。
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「ねたきり」介護認定の件 (ぼんくらおじさん)
2009-04-20 22:32:54
新介護認定制度の情報ありがとうございます。私自身は「みのもんたの朝ズバ」で知ったのですが、日本共産党の小池晃参院議員が活躍してくれたとのことで、それはそれでありがたく思います。この件については、介護職の方々や自治体の担当職員の間でも相当な反発があるようです。私の母のケアマネさんも憤慨していました。

母は現在、要介護4ですが、先日、要介護認定の変更申請をし、市の職員の訪問調査も受けました。その職員の話では、「容態は悪くなっているので、介護度が下がるということはないと思います。調査用紙の特記事項欄に一筆書いておきます」とのことでした。介護度が下がるのを防いでくれるようです。

ところで、残念ながら母の場合、もう手の施しようがない段階に達してしまいました。母は誤嚥の危険があるので、点滴を受けていましたが、「連休明けまで持たないだろう」と訪問看護師から言われてしまいました。自宅介護ではひと月に2週間という制限があるそうで、それを過ぎてしまったからです。きょうから連休明けまで3週間ほどありますが、それまでは点滴できないのです。

「阪神なんば線」のコメントとしては、これ以の詳しいことは遠慮しなければなりませんが、公立病院からは追い出され、自宅介護でも制限を受けるなんて、おかしな制度だなと思っています。
できれば介護とか医療関係の話題を立てていただけたらと思っております。
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