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法務大臣に性犯罪の刑法改正を求める署名紹介

2019年12月25日 20時10分23秒 | ヘイトもパワハラもない世の中を
以下のネットキャンペーンが立ち上がっています。私も賛同署名しました。皆さんも是非ご賛同をお願いします。
 
 
娘を性虐待した父親はなぜ無罪なのでしょうか?
2019年3月、19歳の女性が実の父親から性交を強いられていたケースで、父親が無罪になりました。この女性は中学二年生の時から父親から性虐待を受け続け、起訴された性交より前には父親から暴力をふるわれていたといいます。無罪判決にはどうして? と多くの人たちから疑問の声が上がりました。

このケースだけでなく、性犯罪事件について、無罪判決が続いています。無罪判決だけではなく、警察で被害届を出しても受理してもらえない、受理してもらっても不起訴になるというケースも相次いでいます。
むりやり性行為をした加害者がなぜ処罰されないのでしょうか?
内閣府の「男女間における暴力に関する調査」(2017年度調査)によると、女性の7.8%(13人に1人)、男性の1.5%(67人に1人)が、無理やりに性交などをされた経験があると答えています。ところが、警察庁によると、2018年の強制性交等罪の認知件数は1307件、被害にあった人の一握りにすぎません。さらに起訴されるケースはどれくらいでしょうか。2017年に全国の検察庁が取り扱った強制性交等罪のうち、起訴された事例は30.1%に過ぎません。

なぜでしょうか。日本では、レイプ罪が成立するためには、不同意の性行為があっただけではなく、暴行・脅迫、心神喪失、抗拒不能などの厳しい要件が求められています。そのため、レイプの被害にあった女性の多くが、「暴行・脅迫の証拠がない」「心神喪失・抗拒不能の証拠がない」と言われ、警察で取り合ってもらえなかったり、加害者が起訴されなかったりするなど、泣き寝入りをしているのが現状なのです。

刑法177条 強制性交等罪 : 十三歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、五年以上の有期懲役に処する。十三歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。
刑法178条2項 準強制性交等罪:人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、性交等をした者は、前条の例による。

でも、親や上司から突然性行為をされる、体がフリーズして動けない、たくさんお酒を飲まされてしまって抵抗ができない、そんな時にむりやり性行為をされても加害者が何ら罪に問われないのはおかしいのではないでしょうか。
どうしてむりやり性行為をされたことが明らかなのに「暴行」「抗拒不能」などの要件を証明しない限り、加害者は罪に問われないのでしょうか?

2017年、刑法の性犯罪規定が改正され、強姦罪は「強制性交等罪」になり、男性が被害に遭った場合も処罰されることになり、刑も重くなりました。(3年以上の懲役→5年以上の懲役)。それでも、刑法の規定に「暴行、脅迫」「抗拒不能」などの要件はそのまま残されたため、未だに性被害にあっても泣き寝入りをせざるを得ない人がたくさんいるのです。

海外では、スウェーデン、イギリス、カナダ、ドイツ、米国(一部の州)などの複数の諸国で、不同意の性交をすべて「レイプ」として刑事罰の対象とするなど、被害者の視点に立った性犯罪の定義規定の改正が実際に行われています。
アジアでも、韓国や台湾では、性犯罪の成立範囲を拡大する法改正が行われました。条文上で「暴行、脅迫」「抗拒不能」などの要件を明記し、検察(被害者)側に高い立証のハードルを課している日本の制度は、国際的な潮流からしても時代遅れになりつつあり、被害者を苦しめています。
もうこれ以上、性暴力が処罰されない現状が続かないために、私たちは今こそ刑法の改正を求めます。

2017年法改正にあたり、3年を目途に再度、刑法の見直しを検討することになっています。来年はその3年後、2020年です。今こそ、もっと被害者を守れる、より良い制度を実現するために、政府は法改正の議論をただちにスタートしてほしいと切実に願います。
そこで、私たちは、法務省に対し、2020年刑法改正見直しが実現するように、以下の要件を盛り込んだ新たな改正案を来年の国会に提出することを求めます。その改正法には、以下のことが盛り込まれるようにしてください。

■強制性交等罪(レイプ)における暴行・脅迫/ 心身喪失・抗拒不能の要件を撤廃し、相手からの「不同意」のみを要件として性犯罪が成立するよう刑法を改正すること。
■監護者等性交等罪の適用範囲を18歳以上に拡大し、処罰を重くすること。
■親族、指導的立場にある者(教師・施設職員等)や上司など地位や関係性を利用した性行為に対する処罰類型を設けること。
■低すぎる性交同意年齢を引き上げ、抜本的に見直すこと。

一般社団法人Spring ……性犯罪刑法のさらなる見直しを目指して2017年に発足した性被害当事者・支援者の団体です。
website:http://spring-voice.org/
twitter :https://twitter.com/harukoi2020
特定非営利活動法人ヒューマンライツ・ナウ……東京を本拠とする国際人権NGO。女性に対する暴力をなくす活動、ビジネスによって置き去りにされた人々の人権等の課題に国内外で取り組んでいます。
website:http://hrn.or.jp/
twitter :https://twitter.com/HRN_friends
Voice Up Japan……声を上げにくい社会にてジェンダーにかかわらずエンパワーメントをし、取り上げられない「ジェンダーの問題」に光を当てたり、ジェンダーや性に関わる差別・犯罪をどう減らすかを考え課題を上げていき、教育をしていく団体です。
website: https://www.voiceupjapan.org/
twitter : https://twitter.com/VoiceUpJapan1
 
 
(関連記事)
「レイプ被害の救済システム整備を」 伊藤詩織さん会見(朝日新聞DIGITAL 2017/10/24 21:14)

レイプ被害を訴えているジャーナリストの伊藤詩織さん(28)が手記を出版し、東京・有楽町の日本外国特派員協会で24日、会見した。伊藤さんは姓は明らかにしていなかったが、10月に手記「ブラックボックス」(文芸春秋刊)を出版したことを機に公表。英語と日本語でスピーチし、「捜査や司法のシステムの改正に加え、社会の意識を変えていくこと、レイプ被害にあった人を救済するシステムの整備が必要だ」と話した。
 
伊藤さんは2015年4月、就職相談のため、元TBS記者の男性と都内で飲食した際に、意識を失い望まない性行為をされたとして、警察に告訴。準強姦(ごうかん)容疑で捜査されたが、嫌疑不十分で不起訴処分となった。今年5月に検察審査会に不服の申し立てをしたが、9月に「不起訴相当」の議決が出た。この際、男性は「一連の経過で犯罪行為を認定されたことは一度もなく、今回でこの案件は完全に終結した。一部報道などで名誉が著しく傷つけられ、法的措置も検討している」とコメントした。
 
会見で伊藤さんは、警察が「よくあることで捜査するのは難しい」となかなか被害届を出させてくれなかったことなどをあげ、「警察にも検察にもたくさんのブラックボックスがあることがわかった」。「日本では7月に改正刑法が施行されたが、強制性交罪も、被害者が抵抗できないほどの暴行・脅迫を受けたと証明できないと罪に問えないことは変わらない。3年後の見直しでさらなる議論が必要だ」と述べた。(以下略)

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