アフガン・イラク・北朝鮮と日本

黙って野垂れ死ぬな やられたらやり返せ 万国のプレカリアート団結せよ!

OMO7の正体

2022年05月07日 21時22分48秒 | 身辺雑記・ちょいまじ鉄ネタ

JR新今宮駅北側に先日オープンしたばかりの星野リゾートが経営する高級ホテルOMO7(オモセブン)を見て来ました。はっきり言って、想像以上のボッタクリぶりに呆れ果てました。

 
OMO7に立ち寄る前に、通天閣に翌週からオープンするタワースライダー(巨大すべり台)もついでに見て来ました。こちらはまだオープン前なので、中に立ち入る事は出来ません。でも、どんな所か大体想像がつきます。こちらも1回すべるごとに千円の利用料を取られます。通天閣の入場料とはまた別に。いくら巨大と言えども、所詮はただのすべり台です。それを1回すべるごとに千円も取られるのです。ランニングコストなぞほとんどかからない、ただのすべり台に。もはや、すさまじい「ぼったくりぶり」です。千円もすべり台に使うくらいなら、映画でも観た方がマシです。
 
 
その後、OMO7に向かいました。ビリケンさんが出迎えてくれます。OMO7は1階が駐車場、2階にカフェや共同浴場が入り、カフェの中にフロントもあります。3階以上がホテルの客室となっています。2階まではオープンスペースで、ホテルの宿泊客以外も自由に出入り出来ます。
 
 
カフェからは、新今宮駅に停車しているJR環状線の電車も間近に観る事が出来ます。カフェの本棚にある本も自由に読む事が出来ます。建物の造りはTSUTAYA(ツタヤ)のカフェとよく似た感じですが、それよりもはるかにスペースが広いです。くつろぐには持って来いの環境です。
 
 
しかし、その感動も、カフェのバカ高いメニューを見て、すっかり冷めてしまいました。そのバカ高さたるや、コーヒー500円、フライドポテト500円、ミックスジュースソフト600円、たこチー(たこ焼き風チーズケーキ?)650円、イカ焼き700円、肉うどん700円、ミンチカツカレー千円、ホルモン丼1100円…という具合です。
 
マクドでは150円のフライドポテトが500円もするのです。すぐ近くの立ち食いソバ屋では320円や350円で食べられる肉うどんも、700円もするのです。どんな高級食材を使っているのか知りませんが、一般庶民の感覚からかけ離れている事だけは確かです。
 
私は500円のアイスコーヒーと450円のOMOシュー(冷やし飴味のシュークリーム入りドーナツ?)を注文しましたが、10分以上経ってもまだ出来上がりません。出来合いのドーナツと、これまた出来合いのアイスコーヒーを提供するだけなのに。
 
実は、カフェのレジは現金払いとカード払いの二カ所に分かれているのですが、見た感じカード払い優先で、現金客は会計も提供も後回しにされるようです。
 
 
その決定的証拠を掴みました。私の注文レシートの番号は234番でした。レジ横の電光掲示板にはレシート番号が出来上がり順に表示されます。マクドなんかのレジと同じ仕組みです。普通なら、先着順に、掲示板の上のほうの番号から消えていく(商品が渡される)はずです。
 
しかし、私はずっと待っているのに一向に呼ばれません。よく見ると、私よりも後に注文した(掲示板の下のほうの番号の)カード払いの客の方が、レジに先に呼ばれて商品を渡されているではありませんか。
 
私はたまらず「まだですか?」とレジに詰め寄りました。そうしたら、商品はとっくにトレーにセットされて用意されているではないですか。「それなら先に呼べよ」と思いました。OMOシューの味はまあまあでしたが、私はこれですっかり気分を害してしまいました。
 
 
 
大体、一泊一名素泊まりでも2万円、食事や入浴料も含めれば一泊3万7千円余もするようなホテルに、一体誰が泊まれると言うのでしょうか?
 
幾ら観光キャンペーンで「下町情緒あふれる人情の街」を謳い、地元グルメ探訪の観光ツアーが組まれようとも、OMO7は所詮、国内外の成り金観光客向けのホテルでしかない事が、これではっきりしたと思います。
 
カフェのロビーに掲げられた観光案内図が、それを雄弁に物語っています。地図に描かれた店の位置を地域ごとに見ると、あいりん地区の店は5軒しか描かれていません。有名なホルモン屋の「やまき」や、居酒屋の難波屋も除外されているのです。
 
そのくせ、あいりん地区から堺筋を渡った動物園前商店街界隈の店は13軒、JR環状線より北側の新世界の店は34軒も描かれています。その中には、最近オープンしたばっかりのベトナムサンドイッチ屋も含まれています。
 
最近オープンしたばっかりのベトナムサンドイッチ屋まで地図に載せるなら、「やまき」や難波屋といった西成の有名どころは、絶対に外せないはずです。ところが、観光案内図からはことごとく排除されています。これが「西成差別」でなくて、一体何なのでしょうか?
 
いくら「西成の町おこし」や、「地域住民の福祉向上」を謳っても、OMO7の正体は、交通の便の良さや、スラム街の地価の安さに目を付けた観光資本が、地上げで土地を安く買い叩いて、観光客に高く売る「ぼったくりホテル」でしかない事が、これではっきりしたのではないでしょうか。
 
 
だったら、正直に「地価が安いのでホテルを建てた」と言えば良いのに、それをいかにも「西成の町おこし」や「日雇い労働者の雇用」に貢献しているかのように宣伝するのは、私は、はっきり言って、「誇大広告」以外の何物でもないと思います。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 高野山のトロッコ道でSDG’... | トップ | 1玉89円の玉ねぎが輝いて... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

身辺雑記・ちょいまじ鉄ネタ」カテゴリの最新記事