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大学入学共通テスト2020年度実施の中止を求めます

2019年10月31日 05時41分00秒 | 当ブログと私の生い立ち

前回の記事の後、早速、下記の署名要請メールが回って来ました。
来年からの大学入試共通テスト導入に反対する、高校生によるネット署名です。この共通テストには英語の民間試験導入以外にも様々な問題がある事が分かりました。ツイッターやブログでこの問題を取り上げた丁度良いタイミングで、この署名が回って来たので、皆んなにも紹介しておきます。ご協力できる方は是非ご協力をお願いします。


2020年度に実施されようとしている大学入学共通テスト・英語民間試験は、様々な問題を抱えていますが何の解決もないまま強行されようとしています。これを阻止すべく立ち上がりましょう。

主張の骨子は以下の通りです。

  • 学生のために大学入試を考えること自体には賛成
  • しかしながら、現在決まっている共通テストは致命的な欠陥が多すぎて改革になっていない
  • そもそも、現行のセンター試験は極めて洗練された方式であって、拙速に変える必要はない
  • 本当に学生のことを考えるのであれば、実施を延期してゼロベースで再検討すべきだ

共通テストの問題点は何でしょう。挙げるときりがありませんが、その中でも特に深刻なものをいくつかご紹介します。

  1. 記述の採点基準が統一できない
  2. 採点の質が担保できない
  3. 民間試験の導入により、家庭の経済状況が点数に反映されやすくなる
  4. 民間試験の導入により、学生の能力が平等に判断されない
  5. 既に約1年前なのに、決まっていないことや開示されていないこと等が多すぎる
  6. 当事者はこんな試験を求めていない
  7. なぜセンター試験+二次という現行制度ではいけないのか疑問

まず1についてですが、当然のことながらマーク方式とは違い記述の採点は無限に解答例があるので非常に難しいです。その上で、何十万という単位が受ける共通テストにおいて、採点基準を統一することはほぼ不可能です。

そして、2ですが、当然記述式の採点はマーク式よりはるかに労力を要します。しかし、時間は有限ですから試験後速やかに採点をしなければなりません。現行とほぼ同スケジュールで行くのは非常に難しいです。そうした中で、採点を学生バイトに任せるという計画が明らかになっています。言語道断です。ただでさえ採点が難しい記述をアルバイトが採点する。ありえません。どんなに頑張っても、必ず採点ミスが出ます。そうした際、だれがどうやって責任を取るのでしょう。そもそも間違えたことに気付けるのでしょうか。受験生はそうした不信感に苛まられなければいけません。

3と4はいずれも民間試験導入の弊害です。3ですが、民間テストは合計2回受けることが出来ます。その中で、高いものでは一回25000円以上もします。それを二回も受けるとなると大きな負担になります。問題はそれだけではありません。当然「民間」試験ですので、損をするようなことはしません。たとえば受験会場は過疎地等にはおかれず、都市にしか置かれないでしょう。この間NHKニュースで興味深い特集をしていました。「もし稚内の生徒が民間試験を受けたかったらいくらかかるのか」というものです。札幌で受けるとなると、列車代だけで2万円。それに宿泊代もかかり、さらに二回受けるとなると、受験料と合わせてとんでもない額になります。こういうことになってくると、地方に住んでいる人や所得の低い家庭の人が、「お金がないから受けられない」「なんとか1回は受けられたけど2回目はさすがに無理」という事態になり、地域や経済状況によって能力が正確に測れないことになります。

4はそもそも違うテストで同じように能力を測れるのかという問題です。民間試験には7個ほどが名を挙げていますが、果たしてどれもが同じ基準になるのでしょうか。

5についてですが、一年前と言えば受験生は勉強に専念し始める時期です。そんな中でいまだに試験について決まっていないことがあったり、今更変わることがあったりと概要がつかめない。そんなことでは勉強に集中できません

6は一番大事かもしれません。誰がこの試験の実施を求めているのでしょう。利権にかられた文科省とベネッセくらいでしょう。当事者である高校生や高校の先生などの多くは望んでいません。たとえば、東北大学が高校向けに実施した調査では、民間英語資格試験の入試への導入に「賛成」と答えた高校の割合は8%、大学入学共通テストに導入される記述式問題を「重視すべき」と答えた高校は6%にすぎませんでした。(現代ビジネス『高校も大学も頭を抱える「センター試験改革」あまりに多すぎる問題点』より) また、高校生も中止を求めてデモをするなど、この試験の導入を望んでいません。当事者の意見を聞かず、自分たちの保身と利権のために「改革」を進める文科省等の姿勢には疑問を感じざるを得ません。

最後に7です。なぜセンター試験ではいけないのでしょうか。センター試験はマーク式なので採点基準も公平ですし採点ミスが起こる確率も極めて低いです。これまでの実績があるので混乱することもないでしょう。また、現行のセンター試験は問題の質も極めて高く、非常に洗練されています。「けど、記述力が問えないんじゃない?」という人がいるかもしれませんが、記述力は各大学の二次試験で測ることが出来ます。共通テストで中途半端な記述問題が出て、学生アルバイトに採点されるよりはるかに質の高いテストです。なぜ現行のセンター+二次という制度でダメなのかが大いに疑問です。「改革」ばかりが先走って中身が着いてきていないのではないでしょうか。

以上のように、共通テストは欠陥ばかりでメリットはほぼありません。「学生のために入試を改革する」という姿勢には賛成ですが、この共通テストは一切学生のためになっておらす、改革もできていません。大学入試は学生の未来を決めてしまうかもしれないものです。中途半端に実施していいことは一つもありません。まずは一度ゼロから考え直すことが重要です。ぜひこの活動にご理解とご協力をお願いします。

https://www.change.org/p/文部科学大臣-大学入学共通テストの2020年度実施を中止を求めます?recruiter=1012230857&utm_source=share_petition&utm_medium=copylink&utm_campaign=share_petition


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1 コメント

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竹槍でドンと突き出す2分5厘 (プレカリアート)
2019-11-03 07:44:30
大学入試への英語民間試験の導入は今回延期に。5年間の猶予期間を置くと、先日NHKニュースで報道された。

当然だ。受験できるのは大都市部の裕福な家庭だけなのだから。稚内の高校生はわざわざ札幌まで英検を受けに出て来なければならないのだ。交通費や宿泊費は一体誰が出すのか?

高校や予備校の中には願書を取りまとめ受験料納付も済ませた所もあった様だ。高校生も学校関係者も怒り心頭だ。

その癖、大学入試共通テストは予定通り実施すると言う。何故そこまで共通テストに拘るのか?ベネッセやイーオンから政治献金貰っているからか?いずれにしろ、高校生の事なぞ何も考えていないのは明らかだ。
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