タレント新知事に甘いマスコミ

・橋下さん　“新人知事研修”スタート（関西テレビ）
＞来月６日から大阪府知事となる橋下徹さんが大阪府庁を訪れ、知事としての「いろは」を学ぶ勉強会を始めました。
　http://www.ktv.co.jp/news/date/main.html#0277045

・橋下氏、３０日登庁　「仮知事室」で予算協議スタート（産経新聞）
＞大阪府知事選で当選した橋下徹氏（３８）は３０日、登庁し、府当局者と新年度予算や人事などについて協議を始める。現職知事ではないため、自民府議団は府庁内の会派の部屋を「仮知事室」として提供する。就任前に府側と話し合うのは異例。
　http://sankei.jp.msn.com/politics/local/080129/lcl0801292359005-n1.htm

　上記の関西テレビのニュースは、私も出先で見ました。そして、正直言って呆れました。

　「知事としてのイロハを学ぶ勉強会」って、今頃何を言っているのかと思いましたね。そもそも、今の大阪府政に不満があるから、自分が知事になろうと立候補して当選したんでしょうが。その為には、大阪府政に対する基本的な知識や見識を持ち合わせている（基本的な勉強は終えている）事が大前提となります。まかり間違えても「今からイロハを学ぶ」なんて事にはならない筈です。若しそんな姿勢で選挙に臨んでいたのであれば、選挙で掲げた公約も、所詮は「その程度のものでしかなかった」という事です―実際にも「その程度のものでしかない」のですが。
　しかも当の自分はと言うと、「自民党をぶっ壊す」とウソついて首相になった小泉純一郎の猿真似宜しく、「府庁解体の意気込みで」「府の役人や議員を敵に回しても頑張る」とか言って出てきたのでしょう。それが何ですか。「敵に回しても頑張る」といった当の相手の「自民党府議団」の控室に間借りして、自民党府議たちから教えを請うとは、矛盾も甚だしい。

　これが単なる事務引継ぎなら、まだ話は分かりますよ。たとえ相手が誰であったとしても、前任者から実務を引き継がないことには仕事になりませんから。それなら何も１月３０日から２月５日まで延々とやる必要はない。
　そもそも予算協議なんて、知事になってから府議会の各会派と話し合うべきものではないですか。何も自民党会派だけ別格扱いして、それも知事就任前から話し合わなければならないものでは無い筈。何の事はない、これじゃあ談合を公然としているようなものじゃないか。それをさも当然の如く、「勉強会」とか「新人研修」とか言い繕って垂れ流すだけのマスコミは、やっぱり新知事に甘かった。