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進化する魂

フリートーク
AKB48が中心。
気の赴くままに妄想をフル活用して語ります。

レベル5でもレベル6でもどっちでもいいよ

2011-03-25 10:48:15 | ブログ情報(News Release)
福島第一原発事故、スリーマイル超えレベル6相当に(asahi.com)
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103240465.html

今になってレベル5からレベル6になったことについて騒ぐ人たちがいるが、少なくても私の知っている限りネット上では「スリーマイル以上、チェルノブイリ未満」が主流で、初めからレベル6ではないかと言われていた。
状況証拠を積み重ねるだけでも十分レベル6を想定することはできたし、そもそもレベル5でもレベル6でも現場の実態が変わるわけではないので、現時点でそういう分類があまり重要とも思えず、当局の発表に逐一反応する理由がない。
騒ぐのはニュースが欲しい報道機関だけ。
国内と海外での評価結果の違いも指摘されているが、状況は何も変わらないのだったら意味が無い。
レベルが変わると退避エリアが変わるとか支援内容が変わるとか、輸出規制が行われたりするのであれば、意味があるだろう。
知っている人がいれば教えてください。

それと、内田先生がいつものトーンで次のようにつぶやいていらっしゃるのですが、「想定内の条件での操業なら安全だ」などと主張している人がいるとは思えません。
少なくても科学技術者なら「想定内」という言葉が如何に力が無い言葉かをみな理解しています。
なんらかのシステムを設計した経験のある人なら誰でもわかっているが、この世界に起きるすべてについて想定し尽くすことなど不可能という認識が基本中の基本。
その上で、想定外のことをどう想定していくかに頭を使っているわけだから、かなりピントがずれている意見と思われます。
そういう意味で「想定内の条件での操業なら安全だ」と言う人がいるなら、ほんの極一部のカルト集団だけでしょう。

この期に及んで、まだ福島の事故は想定外の災害だから、想定内の条件での操業なら安全だという主張をなしている人がいます。それは同語反復でしょう。


昨日のエントリでも書きましたが科学技術者達はみな次のように考えているのです。
世界に冠たるブランド「FUKUSHIMA」誕生

 私たちは科学の力で、この人類の発展と平和を築こうとしてきました。しかし、残念ながら原子力に関しては、原爆という兵器の開発が先行しました。そのために、原子力の平和利用という原発は常に負のイメージをもって推進されてきました。科学に善し悪しはありません。しかし、科学には善悪は判断できないとしても、事故は付き物です。科学の限界も当然あります。ヒューマンエラー、人のエラーも積み重なります。科学は単に原子力工学だけではありません。医学もそうです。あるいは経済学にしてもそうです。政治学もそうです。科学はありとあらゆる学問体系を含みます。その根幹は皆様方が持っている生き様、哲学です。そして、宗教学です。こういうものを全部含めたものが科学です。その科学が作り出した原子力発電所の過ちや事故を、じゃあ誰が清算し、誰が元に戻すことができるのでしょうか。それはやはり、科学の過ちは科学でしかコントロールすることはできません。これは人間の性です。人間の守備範囲である、自分たちが作り出した物に対しては自分たちで責任をとるという必要があります。

やはり福島原発の作戦本部は十分に機能していないのではないか?(追記あり)

2011-03-25 10:21:38 | ブログ情報(News Release)
さきほどのエントリ『福島原発の現場の作戦本部は十分に機能していないのではないか?』の続き。

頂いたコメントと、その後調べた情報と総合すると、何らかの理由で水溜りに核物質(プルトニウムだったら衝撃的・・)が混入していたのだが、それを知らない作業員が十分な防水装備をしないまま、そこで作業をしていて「ベータ線熱傷」にかかってしまった。
ということなのでしょうか?

被曝現場水たまり、通常の冷却水の1万倍濃度の放射能(asahi.com)
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103250091.html

現場の水たまりから、通常の原子炉内を通る冷却水の約1万倍の濃度の放射能を検出したと発表した。原子炉や使用済み核燃料貯蔵プールにある燃料棒が損傷している可能性が高いとしている。


被ばく作業員にベータ線熱傷恐れ(読売新聞)
http://news.goo.ne.jp/topstories/nation/742/a6c93f7141163036c639572010935094.html

まっていた水に放射性物質が含まれていたとみられる。病院に運ばれた2人は、はいていた短靴の上部から水が入り、くるぶしの深さまで水につかっていたという。ベータ線熱傷は軽い痛みや水ほうを伴うが、病院に運ばれた2人に外傷は認められていない。残りの1人は長靴をはいていた。

 東電によると、放射性物質を含む水がどこから流れてきたかは不明だという。



長靴はかずにプルトニウム混入した水溜りで作業・・どうなっているんですが現場のマネジメントは?!!
現場の作業員がいくら勇敢でも、彼らを神風特攻隊にしてはならないでしょう!!
しかも、なんでこのニュースを報道機関は単に垂れ流しですか?
物凄い危険な情報ですよこれ!!
マネジメントがうまく機能していない可能性があるってことですよ!
ハインリッヒの法則ではないですが、こういう問題が起きるということは他に30倍の問題が起きている可能性がある!

(マネジメントが存在しない報道機関に訴えかけても無駄か・・)


【追記】


詳しい状況が入ってきました。

まず、靴以外は防水装備が整っていたようだ。
それで1人は長靴だったが、2人は短い靴だった。

作業員2人は足を局所被曝 千葉の専門医療施設へ(asahi.com)
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103250180.html

2人は、部屋が暗くて床に水がたまっていたのに気付かず、くるぶしまで水に漬かった状態で数十分作業を続けたという。下着にしみ込み、ひざ下の皮膚に高い放射能を帯びた水が付着し、局所的に被曝をしたとみられる。


つまり、作業員は防護服を着ていたり部屋が暗かったため、明日が水に漬かっているか気づかなかった。
気づいたのは水が染みてからだった。

おそらく考えられる状況としては、こういうことだろう。

まず、今回の作業中に水溜りに漬かることは想定されていなかった。
マネジメントとしては、仮に水溜りがあっても、それに気づければ避けることができると思っていたので、作業員の靴に関する厳重なチェックは行わなかった。
もしくは、作業員が所属していた組織の方でチェックが行われるはずだろうと思っていた。
だが、チェックは行われなかった。

これはどんな分野でも、日本組織では特にありがちなチェック漏れで、責任分担が曖昧だった可能性がある。
マネジメント側とすれば、作業員側の責任においてチェックされるべきだったが、作業員側としてみればマネジメント側からの「靴」の通達がなかったのでチェックしていなかった。
その上、通電しておらず屋内が真っ暗なため、作業員が水溜りの存在に気づけず、被曝してしまった。

事故というのは、こうして複数のミスが複合的に絡み合と起きるのだが、今回の事故は危機管理能力が高ければ防げた問題のはずだ。
こういう危機管理状態でも、(古くは戦国時代から同じらしいが)日本帝国陸軍よろしく各部隊の独立性が尊重されているのかと思うと、福島原発について少し心配になる。
軍隊ではないからそもそも指揮系統が急ごしらえな上、現状に合わせた非常時マニュアルが存在しないのかもしれないから混乱している可能性もあるが、作戦本部はもっとマネジメントを意識して、全部隊の統率に指導力を発揮して欲しい。
ただ・・指揮できるリーダーもしくはマネジメント・チームがいるのか?という点が甚だ怪しいのだが。

症状としては、局所被曝で被曝量がさほど大きくないと思われるので、症状は軽微のようだ。
これはよかった。

2人が上半身に付けていた放射線量計の値は173~180ミリシーベルト(シーベルトは放射線の人体影響を表す単位。緊急作業時に浴びる放射線の限度は年間250ミリシーベルト)。ただ、その後の調査で、水面での放射線量は毎時400ミリシーベルト、水の外で毎時200ミリシーベルトだった。2人の足の被曝線量は不明だが、かなり強い放射線を浴びたとみられる。

 鈴木元・国際医療福祉大教授(被曝医療)は「放射性物質の含まれる汚水が皮膚につくのは危険。乾燥すると被曝線量が増える」と言う。

 東電は、2人の足に、放射線の一種(ベータ線)を浴びてやけどのような症状になる「ベータ線熱傷」が起きる可能性があるとみている。放射線の量によって症状の出る時期はずれるが、通常、被曝1~2日後に皮膚が赤く腫れ、1~2週間後から水ぶくれやびらん状態など、やけどのような症状が起きる。

 治療は基本的にはやけどの治療と同じ。患部を清潔に保ち、皮膚が再生するのを待つ。

 皮膚の再生能力が傷ついたり、やけどの面積が広かったりする時は、皮膚移植をすることもある。

 島崎修次・日本スキンバンクネットワーク理事長(救急医学)は、「よほど大量に被曝したのでなければ、局所被曝の場合、皮膚から病原体が入り込んで感染症にならない限り生命にかかわることはない」と話す。

福島原発の現場の作戦本部は十分に機能していないのではないか?

2011-03-25 09:52:06 | ブログ情報(News Release)
東電副社長、作業員の被曝「水が足にかかったようだ」 (日経新聞)

この事故について速報は昨日のうちに得ていたが、内容を把握していなかった。
今日朝TVをつけると「ベータ線被曝」とテロップが出てるじゃないか。

私なぞは放射線の専門家でもなんでもないが、物理に素養のある者なら、これを見て違和感を感じたはずだ。
思わず「は?」とつぶやいてしまった。
即座に「?」が10個くらい頭の中を駆け巡る。

(報道番組内で誰も突っ込んでなかったのにさらに驚いた。どんだけ・・)

これまで福島原発の放射線の危険性について話をする時、自然とガンマ線と中性子線の話なのではないかと勝手に前提を置いていた。

なぜか?

ガンマ線と中性子線は透過性が高く、分厚い鉛の壁などでないと遮蔽できない(中性子線はそれでも無理か)が、ベータ線だと防護服などで防御すれば遮蔽可能だ。
ベータ線で被曝したということは、適切な防御をしていなかった可能性が高い。
とすると、現場で働く作業員達のリスク管理が滅茶苦茶なのではないかと危惧される。

まさか・・この期に及んで、福島原発でマネジメント不足ですか?!

この状況下で作戦を統括する司令部のガバナンスが効いていないのではないか?

と、信じられない状況なのではないか。
いや、きっと日本帝国陸軍の伝統よろしくマネジメント力不足を現場の作業員の規律によってカバーしているに違いないと思わずにはいられない。
信じたくはないが。

「水から被曝」という情報だけから勝手な推測すると、作業員の装備は防水効果が弱いのだが、作業員はそれを知らずに果敢にも作業を続けた。
ところが、実は自分たちの装備の防水効果が低いことが後からわかった。

というのではないか。
とりあえず、これから情報を集めたいと思います。

街角の風景(東京)

2011-03-25 00:02:56 | ブログ情報(News Release)
今日は仕事帰りに外食したのですが、街角を眺めてみると東京の計画停電の対象ではない地域では賑わいがだいぶ戻ってきたようです。
居酒屋の中にも人が入り始めています。
JRのダイヤが平常に戻ったことと、停電でダイヤが狂わないようになってきたことが大きいと思います。
当Blogでも震災直後に書きましたが、電車の輸送能力の低下が首都圏の経済活動のボトルネックになるということですね。
首都圏で働く人々にとっての悩みは「ちゃんと帰れるか」で、停電しても帰れることがわかったので、自宅が停電すること自体はたいした問題ではないのです。
(慣れてきたというのもあると思いますが)


ちなみに私が使っている通勤電車はまだ全快していないのでラッシュがひどくてまいります。

ただ一方の仕事の面では、自宅だけではなく職場が停電してしまう人が結構いることは問題です。
自社はよくても相手の会社が停電で動けなくなるといった問題も発生します。
また生産拠点は郊外にある場合が多いですから、こういうところが計画停電の対象になると本社は機能しても工場が動かず仕事にならないというパターンも少なからずあると思います。
1日に計画停電が2回ある生産拠点は、その日休みにしていたりするそうです。
計画停電がボディーブローのように徐々に経済活動の停滞に効いてくると思います。
平日を休みにして、休日出勤という形態もかなり出てくるでしょう。
企業もまだ今回の震災による損失や影響を把握し切れていないのが実情で、今後どんなことが起きるかウォッチが必要です。


私も自分の今後の仕事にどのような影響が出てくるか読めていません。
正直怖いですね。

帰宅時間に関してですが、今週の初めくらいまではみなさん帰宅が早かったのですが、徐々に分散されてきているように感じます。
仕事し始めたということでしょう。
こちらも元に戻りつつあるという感じです。

ただ、相変わらずコンビニやスーパーでは品薄状態が続いています。
パンやカップ麺はだいぶ戻ってきてますね。
ガソリンが回復したことで物流が動き出して元に戻るとは思うのですが、これは来週以降でしょうか。

とりあえず震災から2週間で、計画停電などの影響で完全とはいかないまでも首都圏は落ち着きを取り戻しつつあります。

社会主義という「夢」は何度でも打ち砕かれる

2011-03-24 19:12:12 | 社会
久しぶりに内田先生ネタ。

兵站と局所合理性について(内田樹)
http://blog.tatsuru.com/2011/03/24_1029.php

当Blogでも被災地の兵站確保について言及していたのだが、内田樹先生に触発されて無駄に持論を展開する。
人手より兵站のプロの手腕に期待

日本帝国陸軍の伝統と言えば、下記3つ。

「奇襲戦法」
→ 劣勢を跳ね返すため確実な方策ではなく、一か八かのギャンブル性の高い方策を選択する。
異常なまでの楽観主義というより、冷静に考えたら勝つ見込みがないのでリスクを無視する。
結果、損害が大きくなる。


「現地調達」
→ 根性論による兵站軽視。
兵站軽視というより、兵站を考えると何もできないから意図的に軽視する。
結果、太平洋戦争では戦闘ではなく餓えや病気によって多くの兵士が死んだ。

「戦力の逐次投入」
→ 達成すべき目標が曖昧もしくは誤っているため、作戦計画がその場繋ぎの妥協の産物になる。
全体目標が無いから各部が個別最適で動き、戦力の集中ができない。
その穴埋めのため後から戦力を逐次投入するが情勢を挽回できず被害が拡大する。

何ゆえこのようなことが起きるか?
原因は全体「戦略」がないからだ。

なぜ「戦略」がないのか?
実現すべき「政策」が曖昧だからだ。

各自個別に「政策」をこしらえて「戦略」を練るから、全体として統合された動きにならない。
戦力運用の基本は「戦力の集中」(つまるところ選択と集中)であり、これができない。

そもそも目的もなく手段が決まるわけがない。
この場合何が起こるかというと、目の前の問題にどう対処するべきかが主要なテーマに成り下がる。

開戦当初の見通しが甘かったのは言うまでもないが、それでも開戦当初はまだ目標が明確だった。
「短期決戦で相手にダメージを与えて和睦に持ち込む」はまだマシだった。
しかし、ミッドウェー海戦で大敗して以降、劣勢になった時点で政策目標を完全に見失った。
柔軟に政策目標を変更することができずに、ついには原爆が落とされるまで曖昧なままだった。
「どうするべきか」が決めることができないのだ。

「兵士は優秀だが将校が馬鹿」という言葉がよく言い表しているように、現場は孤軍奮闘し、個別で見ればそれなりによく戦ったが、全体としては大敗北だった。
「政策目標」と「全体戦略」を欠くことが、どれだけ致命的なことかは太平洋戦争時の日本を見ればよくわかる。

それでいて、今もこの伝統は様々な場面で引き継がれていると思われる。
日本という国は目標が明確なら強いが、目標が曖昧だとトコトン弱い。


どうして日本は「こんな国」になってしまったのか。
それが司馬遼太郎につきまとった生涯の問いだった。
明治40年代まではそうではなかった。日本人はもっと合理的で、実証的で、クールだった。あるときから、非合理的で、原理主義的で、ファナティックになった。
たぶん、その両方の資質が日本人の国民性格には含まれていて、歴史的状況の変化に応じて、知性的にふるまう人と、狂躁的に浮き足立つ人の多寡の比率が反転するのだろう。
おおづかみに言うと、「貧しい環境」において、日本人は知性的で、合理的になる。「豊かな環境」において、感情的で、幼児的になる。
幕末から明治初年にかけて、日本は欧米列強による植民地化の瀬戸際まで追い詰められていた。そのとき日本人は例外的に賢明にふるまった。東アジアで唯一植民地化を回避し、近代化を成し遂げたという事実がそれを証している。
敗戦から東京オリンピックまでの日本人もかなり賢明にふるまった。マッカーサーから「四等国」という烙印を押され、二度と国際社会で敬意をもって遇されることはないだろうと呪われた日本人は、科学主義と民主主義という新しい国家理念を採用することで、わずかな期間に焦土を世界の経済大国にまで復興させた。
近代150年を振り返ると、「植民地化の瀬戸際」と「敗戦の焦土」という亡国的な危機において、日本人は例外的に、ほとんど奇蹟的と言ってよいほどに適切にふるまったことがわかる。
そして、二度とも、「喉元過ぎれば」で、懐具合がよくなると、みごとなほどあっという間にその賢さを失った。
「中庸」ということがどうも柄に合わない国民性のようである。
今度の震災と原発事故は、私たちが忘れていたこの列島の「本質的な危うさ」を露呈した。
だから、私はこれは近代史で三度目の、「日本人が賢くふるまうようになる機会」ではないかと思っている。


ここまでは内田先生と同じ意見だけど、(いつも通り)ここからが違う。


総人口の10%が国土の0.6%に集住し、そこに政治権力も、財貨も、情報も、文化資本もすべてが集中し、それを維持するためのエネルギーも食糧も水もほとんど外部に依拠しているといういびつな一極集中構造が「火山列島」で国家を営んでゆくというプログラムにおいて、どれほどリスキーなものかは小学生にもわかる。
小学生にもわかる「リスクヘッジ」を誰も実行しようとしないのは、一極集中したほうが「効率的だ」と思っているからである。
もちろん「金儲け」にとっての効率である。
その判断は間違っていない。
けれどもそれはいわゆる「局所合理性」に基づけば、ということである。
短期的・局所的に考えれば合理的なふるまいが長期的・広域的に考えると不合理であるということはよくあることである。


これは立場によって意見が変わる。
逆に一極集中せずにリスクヘッジのために分散したとしよう。
この場合、全体が沈む可能性についての考察が可能ではないだろうか。
つまり、一極集中することによって生存を可能にしている側面もあるということだ。
先に述べた「戦力の集中」が鍵になる場合もある。

もちろん、多様性の観点からして、分散しなくてよいと言っているわけではない。
まずもって日本はまったく分散していないわけではない。
東京・名古屋・大阪と一応の分散はしている。
ただ、都市間競争の結果として東京が抜きん出ているというに過ぎない。
これを各都市均等に分散せよとなれば、それこそ国家資本主義になるが、そういうやり方がうまくいったためしがないこともわかっているだろう。
少なくても、東京特区があるわけではないのだから、東京に一極集中していたとしても、それは競争の結果なのである。
仮に国家が競争の結果を是正した方がよいと考えるとして、我々にはどういう選択肢があるだろうか。
大阪特区などを作って分散化を誘導するというアイディアについて考えてみるのは価値あることだとは思う。
それに、原発が東京から離れた位置に建設されるのは、こういったリスクヘッジのためである。


これからの中長期的な国土復興のプランはかなりわかりやすいものとなるはずである。
思いついたことをランダムに列挙する。
(1) すべての原発の即時停止と廃炉と代替エネルギー開発のための国家的プロジェクトの始動
(2) 「できるだけエネルギーを使わないライフスタイル」への国民的シフト
(3) 首都機能の全国への分散
(4) 首都圏に集中している人口の全国への分散
とりあえず、これからだろう。


(1)は有り得ない。
日本は復興不能になり、沈む。
"中長期的な復興プラン"なのに、なぜ「即時停止」なのか、そこが全くわからない。

(2)は「ライフスタイルの国民的シフト」ではなく、「テクノロジーによるライフスタイルの国民的シフト」を考えるべき。
ネイチャー・テクノロジーなどを参考にすべし。

(3)行政機関の頑健性を保つためには、行政機関のある程度のバックアップ体制は組むべきだろう。

(4)は本末転倒だ。
「均衡ある国土の発展」ドグマを改めるべき。
多様なライフスタイルを認めれば、むしろ首都圏の人口はより集中すると私は思う。
田舎は田舎らしくし、都市は都市らしくすればよい。
それぞれの土地で、それぞれの暮らしがあっていいはず。
むしろ多様なライフスタイルが認められる風土がないから、人々は固定的な人生を歩むことになる。
自分の置かれた状況やお互いへの不平不満を語りながら生きることになる。
田舎から都市に移り住んだり、都市から田舎に移り住んだりといった流動性はもっと高くていいはずだ。
原発建設地にもっと自由度があれば、福島原発のような集中立地も避けられ、問題は軽くすんだはずだし、リアス式海岸の海辺に住むこと自体がなければ津波被害も少なく済んだはずだ。
人々が何を理由にどこに住んでいるのか、それを考えてみなければならない。
そして、人々が自分の意思で、もっと自由に住む場所を決めれるようにしなければならない。
その「人々の意思」をどう導けるか、とうのは国家の役割として十分に有りだろう。

ところで「首都圏に集中している人口の全国への分散」は国家が強制力を持ってやるのかな。

やっぱりどこか社会主義の匂いがする。
私はドラッカーの社会主義観に同意で、こういう話は何か夢物語に見える。

「社会による社会の救済」という人類の夢は打ち砕かれた。

世界に冠たるブランド「FUKUSHIMA」誕生

2011-03-24 15:26:18 | ブログ情報(News Release)
これは決して楽観論ではない。
地に足をつけた現実のお話なのだ。

福島県のアドバイザーに就任され地元住民に対する講演だからという側面もあるが、とても勇気付けられる内容だ。
福島第一原発の電源復旧が進んできたこともあり、ようやくこういった話がでてきた。

山下俊一氏:
長崎大学大学院医歯薬学科薬学総合研究科長、世界保健機構緊急被ばく医療協力研究センター長、日本甲状腺学会理事長

高村昇氏:
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科、元世界保健機構テクニカルオフィサー

ともに放射線と健康に関する正しい知識を県民に提供することを目的とした福島県放射線健康リスク管理アドバイザーに23年3月19日付で就任

2011年3月21日14時- 山下俊一氏・高村昇氏「放射線と私たちの健康との関係」講演会
http://ameblo.jp/kaiken-matome/entry-10839525483.html


 いいですか。1ミリシーベルト浴びた。でも翌日は治ってる。これが人間の身体です。100ミリシーベルト浴びた。99個うまく治した。でも、1個間違って治したかもしれない。この細胞が何十年も経って増えて来て、ガンの芽になるという事を怖がって、いま皆さんが議論している事を健康影響というふうに話をします。まさにこれは確率論です。事実は1ミリシーベルト浴びると1個の遺伝子に傷が付く、100ミリシーベルト浴びると100個付く。1回にですよ。じゃあ、今問題になっている10マイクロシーベルト、50マイクロシーベルトという値は、実は傷が付いたか付かないかわからん。付かんのです。ここがミソです。

 にもかかわらず、新聞報道ではバックグラウンドの千倍とか、一万倍とかいう話が出ます。そのために、即それが健康影響を及ぼすというふうに誤解されます。書いてる新聞記者がよくわかっとらん。報道関係もよくわからないのに、我々専門家の意見をつまみ食いして記事を書きます。決して100%信用できるデータではない、コメントではないのですが、我々専門家も悪い。これを否定したり、あるいはきちんと反論して来ませんでした。

 私が敢えて今回、このように皆様方の前に立って、専門家としてできるだけ分かりやすい話をしたいと思う理由は、国民がこの原発事故を通じて初めて、理科音痴が解消されるかなと期待しているからです。皆さん福島県民は原発がここにあるので、よく放射線の事をご存知で、放射能のことも知っているのかなと思ったけれども、何の事はない皆逃げ出している。出て行けと言ったら、皆出て行ってしまった。おかしいという疑問の手を挙げるためには理科音痴を日本国民全部、払拭する必要があります。特に新聞記者はそうです。報道関係は初めて今回、自分たちの科学的知識のなさに困惑しているはずです。付け焼き刃で記事を書いている。でも、これも大事なことです。勉強する、福島の原発事故は日本国民全員に理科を勉強するチャンスを与えました。


当Blogでも繰り返し述べているように、理系教育を受けた人なら↓の科学に対する考え方が基本中の基本なのです。
(昔の話ですが、私も同様の内容を大学1年時で叩き込まれたものです。)
報道機関の人々の科学技術に対するポジションが浅すぎるということが問題なのです。


 私たちは科学の力で、この人類の発展と平和を築こうとしてきました。しかし、残念ながら原子力に関しては、原爆という兵器の開発が先行しました。そのために、原子力の平和利用という原発は常に負のイメージをもって推進されてきました。科学に善し悪しはありません。しかし、科学には善悪は判断できないとしても、事故は付き物です。科学の限界も当然あります。ヒューマンエラー、人のエラーも積み重なります。科学は単に原子力工学だけではありません。医学もそうです。あるいは経済学にしてもそうです。政治学もそうです。科学はありとあらゆる学問体系を含みます。その根幹は皆様方が持っている生き様、哲学です。そして、宗教学です。こういうものを全部含めたものが科学です。その科学が作り出した原子力発電所の過ちや事故を、じゃあ誰が清算し、誰が元に戻すことができるのでしょうか。それはやはり、科学の過ちは科学でしかコントロールすることはできません。これは人間の性です。人間の守備範囲である、自分たちが作り出した物に対しては自分たちで責任をとるという必要があります。


こういう発想なんかいいですよね。

今回の事故で「FUKUSHIMA」は世界に知れ渡りました。
今、世界で最も有名なアジアの都市です。
反省はすべきですが、起きてしまったことを悔いても仕方がないのです。
これをビジネス観点で考えれば物凄いアドバンテージ。
今、福島ブランドをひっさげて世界に出て話に行けば、どんな国でも真剣に聞いてくれる。
ピンチをチャンスに!
英雄は逆境にて輝く!!

日本や東北、福島の迅速な復興を考えていきたいと思います。


 これから福島という名前は世界中に知れ渡ります。福島、福島、福島、何でも福島。これは凄いですよ。もう、広島・長崎は負けた。福島の名前の方が世界に冠たる響きを持ちます。ピンチはチャンス。最大のチャンスです。何もしないのに福島、有名になっちゃったぞ。これを使わん手はない。何に使う。復興です、まず。震災、津波で亡くなられた方々。本当に心からお悔やみを申し上げますし、この方々に対する対応と同時に、一早く原子力災害から復興する必要があります。国の根幹をなすエネルギー政策の原子力がどうなるか、私にはわかりません。しかし、健康影響は微々たるものだと言えます。唯一、いま決死の覚悟で働いている方々の被ばく線量、これを注意深く保障していく必要があります。ただ、一般の住民に対する不安はありません。


ここでは20歳と言われていますが、聞く話によると40歳過ぎると感受性がほとんど認められないそうですから、中高年を中心に行列なんかができていると情けなくなる限りです。
放射線が細胞を損傷させるから、人間の体はこれを回復しようとする。
回復しようとする中で稀にエラーが起きる。
このエラーが積み重なると癌化する。
つまり、細胞分裂が活発化どうかの問題で、だから大人への影響は少ないというわけだ。


 しかしながら、それでも不安はある。誰に不安がある?女性、妊婦、乳幼児です。次の世代を背負う子供達に対し、私たちは責任があります。だから、全ての放射線安全防護基準は、赤ちゃんの被ばく線量を基準につくられています。いいですか。子供を守るために安定ヨウ素材の投与、あるいは避難・退避ということの基準は作られています。大人は二十歳を過ぎると放射線の感受性は殆どありません。もう限りなくゼロです。大人は放射線に対して感受性が殆どないということをまず覚えてください。そのくせ、一番心配するのは大人。これは間違いです。特に男は大間違い。我が身を省みれば、自分はタバコを飲んだり、酒を飲んどるのに、放射線より遥かにリスクが高いのに。男はまず心配いらないです。守るべきは女性、女子供、妊婦、乳幼児です。もし、この状態が悪くなるとすれば、逃げるのは妊婦と子供でいいんです。男は戦わなくちゃ。復興に向けてここで福島県民として、会津の白虎隊でしう。それくらいの覚悟はあって然るべきです。

バックアップはこまめに

2011-03-24 14:48:03 | ブログ情報(News Release)
今日は久しぶりに朝から絶好調で仕事してるっ!と思っていた矢先、ショッキングなことに午後になって相棒のノートPCがフリーズ。

朝から書き溜めた幾つかのエントリと、仕事の軌跡を失う・・。

調子にのってこまめにバックアップをとらなかったことが祟ってしまった。

低確率のリスクを過小評価してコストをかけなかった結果ですね・・。

やはり普段と違うことをやると予想だにしないことが起きるものだ (T-T)

この不確実性こそ人生の醍醐味。


ということで他Blogのエントリを利用することにする。
ヨウ素に関する情報ですが、↓ここがよくまとまっています。

昨日の時点でも、足立区、葛飾区、江戸川区、荒川区、北区、板橋区、江東区以外の人は基準値を下回っているので大騒ぎする必要がなかったようです。

皆さん冷静に! 東京水道水の放射線について (連れ込むな! 私は急に 泊まれない)
http://ottyanko.at.webry.info/201103/article_9.html

それと東大のチーム中川が発信情報を訂正しています。
水に溶けたヨウ素には揮発効果はないので沸騰させても無意味だそうです。
逆に水分が気化するので濃度が上がってしまうのでやめましょう。


昨日”高揮発性のため、水に含まれたヨウ素は煮沸することで幾分取り除くことができる”、と言いましたが、固体状のヨウ素分子(I2)の場合でした。水中に存在するヨウ素では、揮発効果はほとんどないため、煮沸はお勧めできません。お詫びの上、訂正させて頂きます。申し訳ありませんでした。

ある方にお願いして、煮沸によるヨウ素の濃度変化を検証する実験を、水道水中に含まれるI-131を対象に行いました。その結果、水道水を煮沸すればするほど水蒸気だけが飛んで、I-131が濃縮されました。もし、煮沸しようとされている方がいれば、直ちにやめるようお伝え願います。


最近、当Blogが震災ニュースのまとめサイトみたくなっているなと気づきました。
なんだかんだで震災を利用してアクセスを伸ばしているのは私のようです。

冷静と情熱の間

2011-03-24 00:13:33 | 社会
《東日本大震災》 チェルノブイリで治療したロバート・ゲイル博士会見 [11/03/23](アスパラクラブ)
https://aspara.asahi.com/blog/kochiraapital/entry/sWh2otqZz6


[前略]

まず強調したのは「原子炉が爆発したチェルノブイリや、臨界が起きて至近距離で破壊力の大きい中性子線を浴びたJCO事故と、現時点では放射性物質のほとんどが格納容器内に収まっている福島の状況は全く異なる」ということだった。また、「現場で作業をしている人と、そうではない人のリスクも全く違う」とも。「今の福島のレベルであれば、一般の住民にとっては、喫煙の方がよほど発がんリスクが高い」

会場の記者からは「米国などは原発の周囲80キロ以内から避難するように指示していますが」と質問が出た。ゲイル博士は、「こういうケースでははどうしても安全な側に考える。医学的・科学的な基準というよりも、クレームを避けるための政治的な判断と思う」と答えた。

食品についても、「問題となっている放射性ヨウ素131は半減期(放射線量が半分に減るまでの期間)が8日間と短く、体内に入っても短期間でレベルは下がる。またそもそも基準値は、子どもなど最も影響を受けやすい人が、過剰に摂取した場合で計算しているものだ」として、現時点で過度に心配する必要はない、と述べた。

「食べ物自体に毒性があるわけではない。時間がたてば危険度は下がるのだから、例えば野菜を冷凍保存したり、牛乳をチーズなどに加工したりすれば後で十分食べられる。慌てて捨てる必要はないと思う」

現在、原発周辺で通常より高い放射線量が計測されていることについては「線源(放射性物質)がどこにあるのかが重要だ。大気中や海の中にあるのであれば、時間とともに拡散されていくのでそれほど心配はいらない。しかし、土壌に付着したとすれば、長期間影響が残る可能性はある」と説明した。


原発で作業にあたる方々へ、次のような対応を是非ともしてあげたいですね。


博士が最も重視したのは、原発で作業にあたる方々の安全についてだった。

大量の被曝をすると、「骨髄抑制」と呼ばれる症状が起きる。骨髄は、白血球・赤血球・血小板などの血液中の細胞をつくる重要な機能をもっているが、これが損なわれてしまう。この症状は、ある程度までであれば、骨髄移植をすることで救える。チェルノブイリで、ゲイル博士は骨髄移植を行っている。

移植は他人からでもできるが、遺伝子の違いによるGVHD(慢性移植片対宿主病)と呼ばれる合併症の危険などがあり、場合によっては命にかかわることもある。この危険は、自分のものを使えば避けられる。なので、作業にあたる人は、前もって自分の末梢血幹細胞を採取、保存しておき移植に備えておくべきだ


これまで様々な有識者の見解を紹介してきたが、そのほとんど一致している。
にも関わらず、どうして原発関連のリスクがこれほど注目を集めるのか。

原発のトラブルは何故過剰に恐れられるか(細見ちひろ)
http://agora-web.jp/archives/1286579.html


そして行動経済学の入門書とされる『経済は感情で動く』の中で、著者のマッテオ・モッテリーニは、次の12点を、高く評価されやすいリスクの特徴として挙げている。

1.自分が選んだリスクより、他から強制されたリスク
2.自分でコントロールできない災害などのリスク
3.死者が出るリスク
4.めったに発生しない、マスコミで取り上げられているリスク
5.映像的に悲惨なリスク
6.広い範囲で、すぐ近くで起きたリスク
7.特定の人だけを襲うリスク
8.一度に多くの被害者が出るリスク
9.なじみのない、新しいリスク
10.自然によるものより人工的なもの、先端技術によるリスク(遺伝子組み換えや放射線、原発など)
11.次の世代、子どもたちに影響が及ぶリスク
12.原因不明、謎、何が起きているのかわかないリスク

このような特徴をもつリスクは、合理的に判断される度合いを越えて、高く評価されてしまう可能性がある。解説するまでもなく、12項目のほとんどが今回の原発のトラブルに当てはまるものであることがお分かりいただけるだろう。


タバコは自分でコントロールできるリスクだから過小評価するし、原発は自分でコントロールできず、しかも見えないリスクだから過大評価する。

超ヤバイい経済学』のネタだが、アメリカで9.11テロが起きてから、飛行機テロを防ぐ取り組みが多く行われた。
人々も飛行機を乗るのを避けた。
その結果、何が起こったか。

なんと死者が増えた。
人が死ぬのを避けようとテロを防止する取り組みで、死者が増えたのだ。
なぜかというと、飛行機に乗らなくなった人々が移動のために使ったものが自動車だったからだ。

死亡確率という点では、テロで死ぬ確率が最も低く、その次に飛行機で死ぬ確率、最も死亡確率が高いのが自動車での移動だ。
人々はテロを恐れて、テロを避けるために飛行機を避け、そして車に乗る。
結果、車で死ぬ人が増えて、全体として死者数が増える。

テロによる死を防ごうとして、より多くの人々が死ぬ結果になったのだ。
しかし、テロで人がすれば大騒ぎになるが、自動車事故による死者数が増えてもたいしたニュースにはならない。
実際にはより多くの人々が死んでいるのだが、それを知る由もない。

このようにして、人は不合理に合理的である。

ミネラルウォーターでミルクを作る前に確認して欲しいこと

2011-03-23 23:40:50 | ブログ情報(News Release)
当Blogの読者に乳幼児を持つご父母がいらっしゃるかわかりませんが、情報を拡散する意味で再掲します。

日本の粉ミルクは、水道水で調乳することを想定して作られているため、硬水ミネラルウォーターでミルクを作ってしまうとカルシウム、マグネシウム、ミネラルを多く摂取してしまうことになり、赤ちゃんの体に負担をかけてしまうようです。

ここに森永乳業さんに電話をして確認した人の説明がありますので、必要と思われる方に拡散お願いします。

水道水汚染時にミネラルウォーターから乳児・赤ちゃん用ミルクの作り方(Love&Peace&Money)
http://shachoublog.net/nyu-su/mineraruwho-ta-konamiruku.html


[前略]

放射能汚染された水道水よりもミネラルを多少摂り過ぎてしまうことになってもミネラルウォーターで作ったほうが良いとのこと。

[中略]

一番適したミネラルウォーターは何を基準に選べばいいのか聞いたところ、

・ラベルに記載の硬度が100以下の軟水(できるだけ数値が低いほうがいい)

・バナジウム天然水やアルカリイオン水と記載されているものは適していない。

・成分表を確認し、できるだけミネラル含量が少ないものを選ぶ。

とのようです。

[中略]

市販されているものは殺菌消毒されていないものがあるようです。
ミルクを作成する前に一度沸騰させて消毒したほうがいいようです。

放射線汚染の全体像をあぶり出す作業に資源を投入するべし

2011-03-23 23:26:19 | ブログ情報(News Release)
東大の早野氏のTweetを見て、確かにその通りと思う。

今問題となっている放射性物質の拡散の原因が、福島第一原発で起きた爆発なら、シミュレーションによって汚染の全体像が見えてくる。
今の状態では限られた点の情報しかなく、拡散地域、時系列的予測などが全く掴めない。
全体像が見えてくれば、問題の把握と今後の計画策定に役立てられる。

誰か電気の問題があるので西日本のスパコン(地球シミュレータとか)を使ってシミュレーションやって欲しい。
事業仕分けで吊るし上げられたスパコンは名を上げるチャンスだ。

100年とか1000年に一度の機会をうまく使わないと、その優位性を生かせない事業は今こそがんばれ!!


さっきtweetした山形先生の図は,公表データをアニメーションにしただけ.僕は「水素爆発のあと,どこにどれだけヨウ素が降ったか」などというSPEEDIの計算を見たい.それなら「予報」じゃないから,公表を躊躇する理由はないはず.水源への影響などの理解が圧倒的に進みます.

(点から面へ.限られたいくつかの場所での測定値だけから全貌を掴むのは困難.点から面,現在から未来,放射線汚染の全貌把握は,コンピュータ・シミュレーション抜きには考えられない.その道のプロには,今こそ頑張っていただきたい.やりたい!という若い人の声が僕にも聞こえてくる.)

(今も続いている連続放出と,何度か起きた爆発に伴う放出.その環境汚染度合いの比率を推定することが大事です.爆発が主ならヨウ素問題は長くは続かない.判断には専門家によるシミュレーションが欠かせない)

風速,風向のデータを使い,福島での爆発やベントと,福島,山形,仙台 ... のデータに見られる急激な上昇の因果関係を推定する.そして(SPEEDIなど駆使して)その影響が,どの範囲に及び,放射性物質による汚染量を定量的に見積もる.是非必要.でも,僕の専門範囲を超えている.


でも今こんなことが起きているらしい・・。
にしても、こういう問題情報がすぐ手に入るいい時代になったなぁ。

SPEEDI、公開できませんっ!?(河野太郎)
http://www.taro.org/2011/03/post-957.php


緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)というシステムがある。緊急事態が発生した際に、気象観測情報、アメダス情報と放出核種、放出量等の情報を入れることにより、六時間先までの希ガスによる外部被曝線量や甲状腺等価線量などをシミュレーションすることができる。

事故発生後から、この情報の開示を自民党の対策本部として政府に求めてきたが、全く開示されない。

その一方で、ある海外メディアからSPEEDIによる計算結果の二次元表示を見せられて(つまりリークか?)、なぜ、これが公表されないのかという質問を浴びる。

それが本物かどうかもわからないため、昨日22日は答えられず。

23日朝9時から、官邸、文科省、原子力安全委員会にそれぞれ電話するも、三者ともそれぞれ自分に公開する権限はないと力説するだけ。

このシステムを持っているはずの文部科学省に、「原発の緊急事態のSPEEDIに関する情報の担当部署をお願いします」と電話すると、「原発に関する情報はスピーディにお出しするようにしています」。思わず、頭に上っていた血が降りてきた!

十数分後に事務次官室に電話が回され、何度目かの「SPEEDIの担当部署をお願いします。」「少々お待ちください」と言われ、待たされていると、スピーディってどこの部署と電話の向こうで騒いでいる。ようやく回されると、「3日前から原子力安全委員会に移りました。」

その原子力安全委員会も官邸も誰が開示できるのかまるで把握していない。

あげくのはてに、「事故で情報が取れないので正しい数値を入力できず、どれだけ意味のある情報になっているか」。本来、事故のための「迅速」影響予測システムのはずなのに。

大馬鹿野郎!混乱させたいとしか思えない。(追記あり)(再追記あり)

2011-03-23 16:48:40 | ブログ情報(News Release)
都内の浄水場から放射性ヨウ素 乳児飲用に適さぬ濃度(asahi.com)
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103230282.html?ref=recc

飲料水が不足している状態でこんな剥き出しの情報出したらお母さん達が混乱しちゃうでしょ。
対策案とパッケージで情報を出しなさいよ。
インテリジェンスがないんだよインテリジェンスが!
「大人は気にするな」と言われても「じゃぁ乳幼児は?」ってなるでしょ。

大人は何も気にするなということなのだろうけれど、妊婦・胎児や乳幼児の飲料水などによる内部被曝についてどう考えればよいか迅速な情報提供を求む。
でないと首都圏のお母さん達が発狂しちゃうから・・全世代で最も環境に敏感な人たちだから。

そして、また飲料水が消えるよ・・。
コントレックスしか置いてない状況再びですか。


ヨウ素についてですが、東大付属病院の放射線医療チーム(中川准教授)のTweetによると、


ヨウ素131の放射能は8日で半分、16日で4分の1になります。日持ちが良いもの、流通や加工で食卓に届くまで時間を要するものに関しては、健康面に害を与えません。ただし、寿命の長い放射性セシウムは残っています。放射性セシウムの含有量が発表され、それが規制値以下であることが大事です。

ヨウ素131は高揮発性のため、原発から離れたところまで到達します。高揮発性ということは、水に含まれたヨウ素131は煮沸させることで幾分取り除くことができます。気体となったヨウ素はすぐ拡散します。たとえ呼吸によって取り込んでも、経口摂取するよりは被ばく線量を低くすることができます。


まだお茶などから蒸留水を作るまでするレベルではないだろうが、水を購入できなかった人は、換気扇つけて(節電は・・)ヤカンで沸騰させて使えばよいのかな?
どうも、そではだめらしい。どっちが正しいのだ?
蒸留水作るしかないらしい。


乳児の方がお母さんよりも被ばくが多くなります。ヨウ素が母乳で濃縮されることが理由ではありません。乳児に影響を与えるのは、摂取した母乳中のヨウ素の濃さではなく蓄積量ですから、ヨウ素をお母さん以上に摂取することはあり得ません。乳児は大人よりも放射線に対して敏感なことが理由です。


ついでに同チームによる「放射線の妊婦・胎児への影響」について。


多くのご質問をいただいている、放射線の「妊婦・胎児への影響」について、お話しします。

妊娠中、「器官形成期」と呼ばれる妊娠初期の2か月間がとくに放射線の影響を受けやすいのです。また、妊娠2か月以降の「胎児期初期」も比較的影響を受けやすいとされています。放射線が胎児に及ぼす影響には、奇形、胎児の致死、成長の遅延などがあります。

ただし、少なくとも10~20万マイクロシーベルト(累積)以上の放射線被ばくがないと、これらの影響は生じないことが知られています。また、受胎(妊娠)前に被ばくしても、それが原因となって、胎児・子供に影響が出た、ということは報告されていません。

このことは、国際放射線防護委員会の勧告「妊娠と医療放射線」に示されています。http://bit.ly/hC5pC6 要旨には「胎児が浴びた放射線の総量が100ミリグレイ(=10万マイクロシーベルト)以下では、放射線リスクから判断して妊娠中絶は正当化されない」と書かれています。

国際放射線防護委員会の勧告は、CTなど医療で使用する放射線による、短時間での被ばくを想定したものものです。原発から放出される放射線のように、長時間かけてゆっくり被ばくした場合には、被ばく中にDNAの回復が起きるため、短時間での被ばくよりもはるかに影響が出にくいことも知られています


ところで甲状腺って何?って人は↓こちら。

甲状腺(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B2%E7%8A%B6%E8%85%BA


【追記】
ミネラルウォーターでミルク作る人は気をつけてください。


日本の粉ミルクは、水道水で調乳することを想定して作られているので、硬水ミネラルウォーターで作るとカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分を多く摂取してしまい、赤ちゃんの体に負担をかけてしまう。赤ちゃん用ミルクに水道水が使えないと言うなら、軟水系の水を使うよう同時に報道して欲しい。


↓ここに森永乳業さんに電話をして確認した人の説明があります。

水道水汚染時にミネラルウォーターから乳児・赤ちゃん用ミルクの作り方(Love&Peace&Money)
http://shachoublog.net/nyu-su/mineraruwho-ta-konamiruku.html

【再追記】

すでにアメリカでも大騒ぎになっているそうです。
日本からの輸入品は全て止めないと!という勢いだとか。
今回は国ではなく東京都だったが情報管理失敗続きだな。
国は参事に危機管理の専門家を迎え入れたらしいが、東京都はどうだろうか。
国も東京都の問題だとか言ってるし。
こんなところで縦割り行政かもし出すのも大馬鹿だ・・。
この問題が日本全体の問題になるのはすぐわかっただろうに。

摂取制限についての解釈

2011-03-23 14:25:28 | ブログ情報(News Release)
会見全文きた。

枝野官房長官の会見全文〈23日午前11時〉(asahi.com)
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103230267.html

[前略]

本日、原子力災害特措法20条3項に基づき、内閣総理大臣から福島県知事に対し、一部食品の出荷制限、および摂取制限を指示した。

[中略]

これらの指示は、現時点で一時的にこうしたものが食用に供されたとしても健康に害を与えるようなものではない。しかしながら、こうした状況が今後、長期にわたって継続をすることが残念ながら想定される中で、念のために、早い段階から出荷を差し控えてもらい、かつ、できるだけ摂取しない方が望ましい、こういった趣旨で、今回、出荷制限および摂取制限を指示したものだ。

[中略]

 ――摂取制限の理由。出荷停止の指示の際は、ただちに健康に影響を及ぼすものではないと言っていた。変わったのは、後に影響が出てくるということか。見解が変わったのか。

 いいえ。いま、もし食に供されていたとしても、直ちに何かの影響が出ないことはもとより、将来にわたって健康に害を及ぼす数値の摂取がなされるということは想定されていない。しかしながら、出荷制限の時点よりも、より大きな数字が出てきている。どの程度の量をとった段階で、そうしたリスクが生じるかについての可能性がより高くなっているわけであり、出荷にとどまらず、摂取についても念のため、今から差し控えて頂くことが望ましいということであり、いずれにしても食に供しても、健康に影響を現時点で及ぼす数値になってないが、将来に備えて、早い段階でということの意義が出荷と摂取では違っている。

 ――出荷停止だけの品目と摂取制限も出ている品目との差は、すでにタイムラグで出荷されているものがあるからという理由ではなく、あくまでも放射性物質の濃度、そういったものの違いによる差か。

 そう理解いただいて結構だ。


総合すると、たぶんこうなる。
間違っていたらご指摘ください。


今すぐ健康上の被害はないが、蓄積していくものなので、今のうちから控えた方がよいと判断し、出荷停止および摂取制限を要請することにした。
摂取制限も同時に要請したのは、蓄積を考えてのことで、既に市場に出回っている商品を摂取してはならないということではない。
摂取量が少ないのであれば既に出荷され市場に出回ったものについて摂取制限する必要はない。
ただ、福島や茨城の人は、出荷停止しても市場に出回らない商品を食する機会が多いと思うので、摂取制限に協力して欲しい。

不屈の精神

2011-03-23 13:33:27 | ブログ情報(News Release)
Sir. ハワード・ストリンガー
日本の会社を率いているだけあって日本人のことがよくわかっている。

日本人の「不屈の精神」を目覚めさせるもの。
それは確固たる「目的」。

「目的」を失った時の日本人の弱さは半端ではないが、「目的」が明確な時の日本人の頑強な精神力も半端ではない。

パンドラの箱にただ一つ残っていたもの、それは「希望」だった。

地震後の日本 パンドラの箱に残っていたもの・・「希望」

日本の”ネバー・ギブアップ”精神=ソニー会長 (The Wall Street Journal)
After the Quake, Japan Says 'Never Give Up'
http://jp.wsj.com/Japan/Companies/node_203094


英ウェールズに生まれ、米国籍になり、そしていま日本で働く私は、さまざま国の性格がそれぞれの運命を決することを目の当たりにしてきた。

 第二次世界大戦時のイギリスがチャーチル首相の下で強い意志力を発揮したことはよく知られているし、米国の今日の世界における指導的立場は、創造力や独立心に富むことで有名な国民性によるものだろう。

 日本の人々はいま大きな試練に直面しているが、きっと確固たる精神力で乗り越えられると私は信じている。まさに「不屈の精神」というフレーズがこの国で使われるように。

 英語で「ネバー・ギブアップ(never give up)」を意味するこの言葉は、特に極限の状態に置かれた時に当てはまる。マグニチュード9.0の地震と大津波、それに続く原発危機という相次ぐ困難に見舞われた日本で「不屈の精神」は、いまよく聞かれるフレーズだ。そこには粘り強さ、忍耐力、希望といった思いが込められている。

 日本で「不屈の精神」に負けず劣らず重要なのは、共通の目的意識だ。社会は隅々まで強いきずなで結ばれており、自らを守るだけでなく、助け合おうとする強い姿勢がある。海外のメディアは、被災者が救援物資の食べ物や水、ガソリンを受け取るために、落ち着いて忍耐強く列にならぶ姿に驚きの声を上げた。しかし、私にとっては、物資が尽きた時にも、彼らが暴動どころか文句も言わないとしても驚きはない。

 震災後の多くの報道は日本の人々が即発揮した沈着冷静さや強い意志、思いやりの心を伝えている。原発で、この先直接知ることもないであろう人々の命を救うために自らを顧みずに努力する勇気ある人たちがいることに世界は畏敬の念を持っている。食べ物を分け合う見ず知らずの他人同士、子供たちを守らなくてはいけないと赤子を抱きしめる父親――。

 これらの事例がどんなに勇気づけられ、心暖まるものであったとしても、いまの時点で、地震がもたらした破壊の甚大さは日本の人々にとって耐え難いものだ。村が消滅し、多くの人々が家を失い、避難所での生活を強いられている。医療従事者や器具、食料、水、電気、住まい、暖房、衣服に至るまで、すべてが不足している。日本に救援を送ることは日を追って重要になる。原発危機が深刻化すれば、救援もますます必要になる。特に、何千もの人々が避難しなくてはならなくなり、緊急の治療が必要になる場合にはだ。

 世界のどこに住んでいようと、被災地の姿をテレビやコンピューターで見たわれわれは皆、日本のために祈り、義援金を送るべきだろう。この大災害の現実をできるだけ早く終結させ、過去の記憶と呼べるようになるために。

 一方で、日本人は自らできるかぎりのことをして大災害に対処している。震災の日、多くのソニー従業員は会社で一晩を過ごした。自宅に歩いて帰るのに6時間かかった人もいる。被災地近くの施設も被害を受けた。

 ソニーもほかの多くの企業と同様、停電から交通機関の混乱や資材不足にいたるまで、さまざまな困難に直面している。しかし、ゆっくりとではあるが着実に再び軌道に戻りつつある。個人としても企業としても大きなショックから回復しようとしている。

 今回の危機の前にも、日本人は経済の低迷と景気後退に耐えてきた。世界第2位だった経済規模も3位になった。一部には、繁栄につきものな無関心のせいで若者が目的意識を失っていると指摘する向きもある。

 だがここ数日、目の当たりにしたのは無関心とは全くちがうものだった。それ故、日本人が持ち前の気骨と断固とした心持ちでこの試練と痛ましい犠牲から以前よりも力強く立ち上がるとわたしは確信している。新たな目的意識とともに。日本の人々はわれわれの支援を必要としているが、われわれも彼らから学ぶべきことは多い。

 どこにいようと誰でもいつか試練に立ち向かわなくてはならない時がくる。その時には、ここ1週間の日本人のように行動できると思いたい。品位と寛容の心とともに「不屈の精神」によって。


地元住民に対する「摂取制限」なのでは?

2011-03-23 13:14:20 | ブログ情報(News Release)
「摂取の見合わせ」というセンスのなさ (追記あり)(再追記あり)の続き。

「健康に影響ない」と枝野氏 野菜摂取制限で(47News)
http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011032301000380.html

枝野幸男官房長官は23日午前の記者会見で、福島県産の葉物野菜などを対象とする摂取制限について「出荷制限の時点よりも大きな(放射性物質の)数値が出ており、摂取を控えるのが望ましい。現時点で健康に影響を及ぼすような数値にはなっていない」と説明した。


こういうニュースが多いが、明らかに情報が不足してる。

「福島県産の葉物野菜などを対象とする摂取制限」は嘘ではないだろうが、これだけだと出荷制限の意味がわからなくなる。
これを聞いた消費者は「出荷制限しているものをどうやって摂取するのだ?」という疑問を持つはずだ。

「出荷制限」はリスクのある商品が市場に流通しないための施策だが、「摂取制限」はリスクのある商品が市場に流通していることを暗に示してしまう。
下手をすると「摂取制限」というフレーズが「出荷制限」に勝ってしまい、いたずらに風評被害を拡大してしまう可能性がある。

これは前回のエントリで書いたように、政府の意図は、出荷制限されて市場に流通していない商品を、地元住民が摂取してしまわないようにするための施策ではないか?

「福島県知事を通じて住民が食べないよう指示した。」


が正しい情報ではないだろうか。
政府には情報管理をしっかりしてもらいたい。


それとも、原発事故から今までに既に市場に流通したものを摂取するなという話かも?
だとすると、リーマンショック時のCDOみたいな話ですな。
家庭のものは買った時の産地を覚えていればよいが、加工食品などはそうもいかず。
しかも売れてしまってはもはや・・。
それでは「健康被害がない」と言っても信用されないので社会不安が高まる。

「摂取の見合わせ」というセンスのなさ (追記あり)(再追記あり)

2011-03-23 10:51:31 | ブログ情報(News Release)
首相、摂取・出荷制限を指示 福島県産ホウレンソウなど (日経新聞)

福島の一部野菜で高濃度セシウム 厚労省「摂取見合わせを」 (日経新聞)

同省は国の原子力安全委員会の助言を踏まえ「原発の事故が収束していない状態や、今後、さらに放射性物質が降下し、野菜などに蓄積する傾向がある」と判断。家庭に保管している分を含めて摂取の見合わせを呼びかけた。


発表全文を読んでるわけではないから2次情報を基にした意見だけれども・・。
(だれか1次情報ください)
「摂取の見合わせ」というセンスのなさ。

こんなメッセージ出されたら消費者側が混乱するのが目に見えているだろう。
摂取を見合わせることを消費者側に求めているわけだが、消費者は正確に摂取してよいものと、摂取すべきではないものを見分けることができるのだろうか?
別に行動経済学や心理学を持ち出すまでもなく、普通に考えると、正確に見分けることができないから、まるごと摂取を控えるのではないか。
消費者は福島県がNGで新潟県がOKとかわからないだろうに。
福島県と新潟県の県境から出荷されたものをどう考えるべきか。

いくら日本人の教育水準が高くて規律有る民族だとしても、これは日本人に頼り過ぎ。
以前から当Blogで主張しているように、基本的に民主党政府は「人」一人ひとりについては目配せ上手かもしれないが、組織や社会や国家といったものを全くわかっていない。
わかる人が幹部にいない。
だから「マネジメント」という概念そのものが致命的に抜け落ちていて、政府の潜在力を発揮させることができていない。

こういう政府にも関わらず、ボロが出ながらも日本という国が回っているのは、現場の人間の能力の高さ以外の何者でもないなと改めて思うのである。


【追記】

わかった気がする。
これも2次情報だが、おそらく「地元住民に食べないように指示をした。」が正しい情報なのではないか?

放射性物質検出された野菜、食べないよう指示 首相(asahi.com)
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103230123.html


菅直人首相は23日、福島県産のホウレンソウや小松菜、キャベツ、ブロッコリーなどから暫定規制値を超える放射性物質が検出されたことから、福島県知事を通じて住民が食べないよう指示した。原子力災害対策特別措置法に基づく措置で、こうした摂取制限は初めて。また、同県知事を通じて出荷停止も指示した。


マスコミの不正確な報道が原因なのか、発表の仕方が悪かったのかは、情報がないのでわからない。

【再追記】
摂取制限指示「健康に害ないが念のために」 枝野氏会見(asahi.com)
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103230185.html


枝野幸男官房長官は23日午前の記者会見で、菅直人首相が暫定規制値を超える放射性物質が検出された福島県産の一部野菜の摂取制限・出荷停止を指示したことについて、「現時点で一時的に食用に供されたとしても健康に害を与えるようなものではない。しかし、こうした状況が今後長期にわたって継続することが想定され、念のために早い段階から出荷を差し控えていただき、できるだけ摂取してもらわないことが望ましいという趣旨で指示した」と説明した。


同じ朝日なのに統一されないぞ。
官房長官、マスコミ次第で解釈が分かれる情報を出しちゃだめだよ。
情報管理ができていないぞ。
どれが正しい情報だ?

首相官邸と厚生労働省のHPを見てみたけど「出荷停止」はあっても「摂取制限」の話がなかった。
首相官邸のTweetを見ると、福島県知事に摂取制限を要求とあるが、やはりこれが正しい?

誰か情報ください。