進化する魂

フリートーク
AKB48が中心。
気の赴くままに妄想をフル活用して語ります。

ホテルで服を買う人たちも、自分だけの物語を紡いでいる。

2011-10-27 23:39:14 | 経済
ホテルで服を買う人たち(漂流する身体。)
http://d.hatena.ne.jp/bohemian_style/20111026/p2

このブログは、いつも勉強になる。
今回の記事も面白い。
何よりも読ませるのが上手い。
思わずコメントしてしまった。


すばらしい考察ですね。読ませられました。

人はみな自分だけの物語を紡ぐのだと思います。
その要素は、安くて、軽くて、小さくて、短くて、とりわけ時間が掛からないものが多い方がよいと、思います。
その方が、紡ぐ自由度が増すからです。

ホテルでの買い物は、服を買うプロセスを構成する要素の一つひとつが、時間を掛けずに安く手に入るということなのだと思います。
他の場所で同質のプロセスを実現するには、相当のコストが必要で、かつ混んでいることもあるからです。
自分だけの物語を紡ぐことがプロセスで、プロセスを構成する要素である接客姿勢や、空いていること、服そのものも、自分の物語を紡ぐ1つの要素なのだと思います。

意見するのも恐縮ですが、上記の考えに基づいて考えると、AmazonやYahooオークションが究極の形というのは、少し違うと思います。
AmazonやYahooオークションで、自分だけの"最高"の物語を紡げるかどうかですが、私は極めて懐疑的です。
まずもって、要素が少なすぎます。
買い物を、その対象を獲得する行為として捉えていらっしゃるのかもしれないなと思いました。
男性的発想だと思います。

失礼しました。


詳しくは、↓こちらをどうぞ。

IT革命による社会的イノベーションの本質  ~新文化人と旧文化人~
http://blog.goo.ne.jp/advanced_future/e/d1130a80a9b4ae5f165b423fee27075d

オリンパスの自滅

2011-10-19 23:42:18 | 経済
これは・・興味深い。

解任されたウッドフォード前社長が菊川会長に宛てた手紙の和訳
http://japanprof.blogspot.com/2011/10/blog-post_17.html

で、菊川剛会長と森久志副社長に対し辞任を求めたウッドフォード氏が社長を解任されたと。
昔は他でもあったような話かもしれないけれど、今日こんな話聞くと驚くばかりだ。
取締役会が何を考えたのかよくわからないが、ウッドフォード氏を解任して問題の解決を図ろうと思ったのか?
オリンパスの取締役会って何の役にも立たないザルだということを周知するようなものだろう・・
会社よりも自分たちの利益を守ろうという経営陣では・・信用が急低下して金融機関などからの風当たりが強くなって、どのみち追い込まれて自分たちが辞めることになる気がするけれどね・・

通貨スワップとソーシャルネットの癖とコーポレートランド

2011-10-19 22:22:29 | 経済
これはよくまとまっている。

【経済】通貨スワップとは何か?民主党が韓国に5兆円の経済支援 日韓通貨スワップ協定 ウォン安・円高
http://matome.naver.jp/odai/2131899882649073201

しかし、額だけを見て「通貨スワップ=お金あげる」的な反応をしてしまうネットの過剰反応や、もともと東アジアの安定のためにスワップ協定があるわけだが「日本にメリットがない」と言い切るのもよくわからない。

発言者は空気を読んで発言しているだけだから、発言に中身がない。
外で展開される文脈に合わせているだけなのだ。
実に面白い思索対象である。

ソーシャル・ネットワークによって引き出されるリアリティの無さ

韓国はトリクルダウンを地でいく国家。
横並びで全滅を選ぶよりは、「財閥栄えて国滅ぶ」を選ぶというのも間違いとは言い切れない。
しかし、圧倒的多数の国民が窮乏すれば、それは政情不安定となって跳ね返ってくる。
日本では小泉・竹中改革の余波で民主党政権ができた。
カントリー・リスクとしても響いてくることになる。

ただ、企業はグローバル化された存在で、国家に束縛されない。
「コーポーレートランド」の問題は、今後も国家vs.企業の構図をあぶりだしていくだろう。

如何に迅速に計画停電をやめるか

2011-03-21 12:06:11 | 経済
電源復活と放水の効果がある程度認められるということで、福島第一原発に関する異常報道が落ち着いてきた。
既に始まっているが、当初から当Blogで予想した通り、いたるところの放射線量をガイガーカウンターなどを使って計測し、大騒ぎすることがメインになっていくだろう。

ただ、原子炉の問題の場合には、地震直後で人々の心が浮ついていたことと、また水素/水蒸気爆発の衝撃的な映像の影響もあって、その流れに流されてしまう専門家が多かったが、この放射線量の問題に関しては、衝撃度という点に関して原子炉ほどのインパクトがないだけに、冷静な報道が目立つ。

マスコミという拡声器がどちらの方向に振れるかにもよるが、放射線に関する報道は基本的には落ちついて行くと見ている。
もはや今の日本では、本質的ではない虚構の情報に右往左往する余裕などないのだ。
地に足を付けた活動が重要であり、日本人の瞳は覚醒していくと私は信じている。
ただ、マスコミはニュースのネタが切れると何をし出すかわからないので、注意は必要だ。

さて、閑話休題。

ここ1~2日を眺めていると、ようやく今後の話が多くなってきた。

特に経済だ。
問題はエネルギーだ。
エネルギーが日本経済を維持していくのに圧倒的に足りていない。
少なくても、計画停電をどうにかしなければならない。
このまま計画停電が続けば日本経済に与える影響が甚大で、東北どころか日本全体が沈む可能性が高い。
とにかく、実現性および即効性のある対応策を考え、スピード感を持って行動に移す必要がある。
これは日本全体で取り組むべき至急の課題だ。

現実的な解としては、価格の調整機能(価格メカニズム)を信じるしかないと思う。
公共財に対して価格メカニズムが有効に機能するかどうかは、やってみないとわからないレベルだとは思うが、それ以外に有効な手立てが思いつかない。
(価格メカニズムだと実際に効果を持つまで1,2ヶ月必要かもしれない。)
理想的には、最も迅速かつ確実な方法は、電力供給側で戸毎に供給量にキャップ(上限)を当てはめることだ。
しかし今ない武器について語っても仕方がない。
(ただし、この方法でも、各家庭で医療器具などを使用している場合などで戸毎の交渉が必要になり、この交渉コストが発散すると実効性が失われてしまうが。)

短期的には電力供給量を増やすことはできないのだから、解決すべき問題は明瞭である。

「電力需要ピークをどう抑えるか」である。
経済活動や生活に最低限必要な電力量を担保しながら、ピークを抑え込んでいく、正確にはピークを均して平準化していくことだ。
こんな時、やれることは何でもやった方がいい。
実行に移すのが遅れれば遅れるほど、損失は大きくなっていく。


緊急提言2:
基本料金の見直しで、節電と利用平準化を進めよう (野口悠紀雄)
http://diamond.jp/articles/-/11554


、「各家庭の基本料金を、40A以上は5倍程度に値上げする」というものである。これは、大変優れた方式だと考えられるので、その意義を検討してみたい。

[中略]

この方式の長所はいくつかある。

 最も重要なのは、判断が個々の家計にゆだねられていることだ。「契約アンペア数を引き下げる」ということさえ、強制的なものではない。各家庭が個別事情を勘案して、自主的に決めればよいことである。

 また、その時々の節電、利用の平準化なども、各利用者の個別事情を勘案しながらなされるだろう。

 一般には、「価格を引き上げると、所得が低い家計が購入できなくなる」という問題が発生する。しかし、ここで提案した方式によれば、基本的な生活には支障が出ない。これも、基本料金方式の優れた点だ。

 計画停電方式の最大の欠点は、こうした個別事情が勘案できないことだ。実際、計画停電によってさまざまな不都合が生じていることが報道されている。

 電車等の公共的利用に関しては、勘案されるようになったが、信号機などでは問題が残っている(都内の信号機は約1万5000基あるが、停電時に自動発電するのは700基程度しかないとされる)。実際に、交通事故も発生した。

 医療関係でも深刻な問題が発生している。自家発電を装備した病院でも、すべての必要電力には対応できず、エレベータや空調に問題が生じる。人工透析などにも支障が出るという。

 人工呼吸器などの医療機器を在宅で用いる家庭に関しては、東電が自家用発電機の無償貸与を始めた。そうした措置はもちろん必要だが、それだけで対応できるとは限らない(関東地方で用いられている人工呼吸器は2万台程度と言われるが、東電が準備できる自家用発電機は2000台から3000台程度と言われる)。

 こうした事態が長期的に続くことは、是非避けるべきだ。

[中略]

なお、「40A以上は5倍にする」というのは、例示に過ぎない。40Aは3倍、50Aは5倍、60Aは7倍といったことでもよい。具体的な設定は、さまざまなデータを勘案して決定すべきである。


問題は、一体何倍にしたら計画停電をしなくてよいレベルまでピークを平準化できるかだが・・。

それと、価格メカニズムだと実際に効果を持つまで1,2ヶ月必要かもしれない。
請求書を見て驚いて使用を控えるというパターンもかなりあるような気がする。
これこそマスコミ拡声器を使い倒して周知していく必要があるだろう。

市場規模から見る日本の形

2011-03-10 10:32:11 | 経済
国内の話だが、面白い。

あの業界の市場規模っていくら?(NAVERまとめ)
http://matome.naver.jp/odai/2129920304031289601

国内ゲーム市場 「4,936億6000万円」
に対し、

アダルトビデオ市場「4000~5000億円」
でも

Blu-rayソフト市場「405億円」


アイドル市場「542億円」


個人的に驚いたのは

風俗産業「5兆6,884億円」

のうち、


ソープランド:9819億円
キャバクラ:9900億円
ヘルス・イメクラ:6708億円
ピンサロ:6457億円
デリヘル:2兆4000億円


デリヘルが半分を占めるそうだ。
日常的に見えないだけで大きな市場なのだな。。

ブライダル市場「2兆7,480億円」

くらいの規模があるとは・・

まさに陰と陽という感じ。

それでも「超ヤバ経」に依れば、社会の倫理感覚の変動に合わせる形で、風俗業界の価格は下降傾向にあるようなので、価格は下がって参加者が増えている状況なのかなぁと思ったりもする。
合法化という話も一部であるが、わからんでもない。

満員電車解消よりも輸送能力の向上が東京首都経済圏のために重要

2011-02-25 15:14:40 | 経済
昔、当Blogでも考察したことのある満員電車ネタですが、再考してみましょう。

満員電車解消は最優先課題のひとつ!地下鉄合併について(渡邉美樹)
http://ameblo.jp/watanabemiki/entry-10812186419.html

これが一番大切なのですが、地下鉄は公共財です。

その経営のゴールは利益最大化ではありません。

「利用者の満足の最大化」です。

その意味で、都が過半の株式は確保し続け、経営陣に厳しく満足度向上、再投資を求める必要があると思います。

国と都が話をつける必要がある案件です。トルコやインドの地下鉄開発を日本チームがかなりやっていますが、そのようなインフラ輸出のような成長戦略にしっかり取り組めるような、そんな体制が組まれるべきだと考えます。

水野君、答えになっているでしょうか? ちなみに、ラッシュアワーの輸送能力はめいいっぱいのようです。大幅に投資して複線化するよりは、企業の始業時間の柔軟化、職住近郊化策、など、「チーム東京」でお金をかけすぎずに解決したいですね。


反論ではないのですが、1つの考え方としてあっていいなと思うアイディアを書かせて頂くと、それは東京首都圏の人口が増加し、そして経済が成長をすることを前提とした投資計画があってもいいと思う。ということです。

渡邉さんの主張は合理的かつ一般的なものです。
通常、設計する側になって考えて見ると、電車の利用状況を観察するとピークがラッシュアワーに集中するので、ピークに合わせて設計すると高コスト構造になってしまいます。
ラッシュアワー以外の時に利益にならないスカスカの電車を走らせるか、もしくはラッシュアワー用の余剰人員を抱え込む結果になってしまうからです。
また、様々なシステムをピークに合わせて設計しなければならないため、維持・運営費もかさみます。
より経済的なのはピークを平準化するということですね。
入り口で流入量を制御できれば、ピークを押さえ込むことが可能で、ピーク設計が容易になります。

だから、

大幅に投資して複線化するよりは、企業の始業時間の柔軟化、職住近郊化策、など、「チーム東京」でお金をかけすぎずに解決したいですね。

と考えるのがまぁ普通の企業人の考え方でしょう。
しかし、実際に駅の改札口で入場制限をするのは、事故発生時以外では市民の自由を制限する行為であり社会主義国家でもない限り現実的ではありません。
となると、「企業の始業時間の柔軟化」、「職住近郊化策」ということになるのですが、私はこの考え方も現実的ではないなと思います。
なぜか?
それは企業の始業時間が柔軟化されても、昼働く人と夜働く人に分かれるわけではないからです。

人々の暮らし方が柔軟化されたら、生活時間帯が分散化するのでしょうか?
答えは「否」です。
人々の生活時間帯が分散すると仕事にならないし、資本効率が悪いので、人々の生活時間帯は幾つかのグループに分かれて集中します。
これは「都市化」の習性なのです。
人々が都市化のメリットを生かそうとすればするほど、人々の生活時間帯は特定時間帯に集中するのです。

今後、世界で都市間競争が激しくなっていくといわれておりますが、日本が取り残されないためには東京、名古屋、大阪に人、モノ、カネを集中することになっていくでしょう。
その展望を持って、むしろ輸送能力を増強させるために必要な投資をするというのも一つの考え方として有り得ると思います。
もちろん、これは国家全体の戦略のお話なので、東京都だけで決めれることではありませんが。
また、JRなどの民間企業も関わっていかないとだめですが。

[つぶやき] 社会的責任は国内だけに適用される概念ではない

2011-01-24 23:52:07 | 経済
たまたま気になったから取り上げるのですが、批判したいわけではありません。

大企業神話から目覚めよ、学生諸君(木走日記)
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20110124/1295850984


 シャープの会長が「電機業界は日本のウエートをどこも5分の1ぐらいにしか考えていない。海外進出を進める限りは雇用も5分の1になる」と宣ったそうであります。

 さらに塩野義製薬の社長が「国内に雇用を残すなら国際競争力のある分野しかないが、研究開発減税を減らされると『研究も米国で』となる」と駄目押しの発言。

 このシャープ会長の「日本で雇用、5分の1」発言ですが、ちっとも「目の付け所がシャープ」じゃないですね。

 この国のことよりも会社のこと中心でしか考えていないのでしょう。

 どうにも最近、経団連などの法人税減税要求など大企業トップの欲むき出しの発言が続いていますが、国を憂いての発言というよりも、欲望の赴くままの発言に聞こえてしまいお下品で嫌になります。

 企業の社会的責任、CSR(Corporate Social Responsibility)は、どこへいったんだ?

 企業は、利益を追求するだけでなく、組織活動が社会へ与える影響に責任をもち、あらゆるステークホルダー(利害関係者:消費者、投資家等、及び社会全体)からの要求に対して適切な意思決定をするんじゃないのでしたっけ?

 そもそも日本の商いは、江戸時代から一人で儲けすぎない奥ゆかしさ、耐えず社会に還元する視点を持つ伝統があったはずです、シャープも関西企業のはずですが、有名な近江商人の家訓「三方よし」(売り手よし、買い手よし、世間よし)の精神はどこへいったのでしょうか?

 これじゃ、売り手(シャープ)は精神が悪く、買い手(海外しか見ていない)も悪く、世間(国内の景気と雇用)にも最悪、という「三方悪し」じゃないですか。


リンク先のブログ主さんが何ゆえここでCSRなんて言葉を持ち出したかは不明ですが、「CSR」はそんなに都合のよい言葉ではないです。


企業は、利益を追求するだけでなく、組織活動が社会へ与える影響に責任をもち、あらゆるステークホルダー(利害関係者:消費者、投資家等、及び社会全体)からの要求に対して適切な意思決定をするんじゃないのでしたっけ?


これを言うのであれば、シャープの会長が言うように、事業の80%を海外で展開するのであれば、その会社はそれ相応分の社会的責任を海外で持つわけですね。

逆に考えてみてくださいよ。
例えば、ある米国の会社が日本で事業をして、莫大な利益を上げたとします。
しかし、その企業は本社を米国において、日本には小さな支社があるのみです。
その会社は日本国内にてほとんど雇用を生み出していません。

どう考えますか?
利益ばっかり収奪しやがって。と思いませんか?
海外で事業活動をする日本企業は、海外における社会的責任を負うべきでしょう。
それとも海外を日本人のためのマーケットとして扱えという主張なのでしょうか。
ナショナリズムを大切にする人々にはそれでいいのかもしれませんが。

まぁこれは極端な話なのですが、社会的責任というのはセンチメンタルなお話ではないのです。
もともとCSRを言い始めたのはドラッカーだといわれていますが、ドラッカーが企業の社会的責任を言い出したのは、企業が社会があってはじめて存在できる社会的機関だからであって、道徳心にのみ訴えるものではないのです。
組織社会の到来という社会の構造変化をいち早く見抜いたドラッカーゆえの慧眼であると思います。

グローバルな社会で生きるために、グローバルに人材を獲得していく。
当たり前の話のように思えますが、そうではないのでしょうか。

グルーポンおせち問題の雑感

2011-01-05 12:26:51 | 経済
グルーポンの割引で買ったおせち料理が酷すぎワロタwwと話題に(アルファモザイク)
http://alfalfalfa.com/archives/1852782.html

グルーポンのおせち問題が話題になっているようだ。
ちょっとこの話題に乗ろうと思う。
(別にどうしても言いたいことがあるわけではない。)

最近WikiLeaksやYouTubeに関する話題がメディアの在り方や論壇を変えると盛んだが、
日本における2ちゃんの威力は強烈だなと改めて感じ入りさせられた。

リンクは張らないが、中にはバードカフェのゴミを漁って、
具材の発注書を見つけて2ちゃんで暴露するものまであった。
既存のマスメディアには絶対に乗ってこない情報だ。
そして、ネット上の情報が即時的に収集、公開されてしまうという荒業。

既存マスメディアがこの時勢にも関わらず自らの醜態を曝すように
政局一辺倒になるのもわからんでもない。
もはや、その類の情報しかマスコミが優位性を発揮できるものがなくなってきているからだ。

まぁ、マスコミ論はここでは横に置いて、このグルーポン問題について私見を少し述べてみたい。

まず、食品業界関係者からすれば、こういう事件は困るわけだ。
これは、事実がどうかとは関係なくイメージ問題は大衆商品には付き物である。
そういう観点から考えれば↓な議論は正論であり、うなづけるものだ。

全然違うよ、堀江さん (はてな匿名ダイアリー)
http://anond.hatelabo.jp/20110104091443

最近では問題が発生すると、すぐにコンプライアンスという御旗の錦の下に大規制が行われる。
結局、それらは企業側のコスト増となり、消費者にとっては品質低下や価格高騰という結果になる。
関係者からすれば、一握りの業者のためだけに、そのような事態を招くことは避けたいのは当然だ。
しかも、それが過失ではなく故意であればなおさらであろう。

この問題は、リーマンショックで有名なあの金融信用不安と似たような構図なのである。
数多くの饅頭の中に毒饅頭が混入した場合に、どうやって信用不安を解決できるかという問題である。

最も単純で確からしいが、最もコスト増となる方策は、全ての饅頭について消費者に届く前に検査することである。
こんな気の遠くなる作業はできないので、サンプリング検査になるだろう。
しかし、サンプリング検査だけで消費者が納得するであろうか。
狂牛病騒ぎの際に、日本はアメリカに全頭検査を押し付けた。
アメリカはクレイジーだと日本を批判したが、
これは消費者側の日本と生産者側のアメリカの立場の違いでもある。

しかも検査中は出荷できないわけだから、生鮮要素のあるものは商品価値を陥れる結果にもなる。

ただ、サンプリング検査では本質的な問題を解決できないと判断されるのが通常で、
生産者側での品質管理を徹底させるというのが一般的に考えられる方策だろう。

企業側では、品質基準認定機関から承認を受けることによって消費者にアピールする方策がある。
行政側では、品質基準を法律で定め、違反者に対して罰則を与える方策がある。
消費者側では、品質承認を受けない企業の商品を買わないことや、
政治に働きかけて規制法律を作る方策がある。

ただ、どの方策にも
コスト増や、商品開発の自由度の低下などに繋がるというトレードオフがあるので
単純に規制すればよいというものでもない。
毒饅頭を食べることはなくなっても、饅頭の味が落ちたり、同じ味の饅頭しか店頭に出なかったり
饅頭の価格が異常に上がったりすることは消費者にとってうれしいことではないはずだ。

その観点で、もう一つ注意しておくべきこともある。
例えば、↓のBlogの内容も、また正論であり、うなづけるものだ。

おせちの裏側(京都を遊ぶ社長のblog)
http://blog.livedoor.jp/ftakahiro/archives/1399386.html

しかし、無知ゆえの失敗を許さないという姿勢もまたバランスを欠くと前述の損失を招く。
(上記ブログはおせちは大変だよと書いてあるだけです。)
今回のグルーポンおせち問題の場合は、経営者の程度が低かったのであろう。
ただ、起業や新規事業立ち上げの際には、
無知ゆえのリスクにもある程度鈍感であることは重要である。
起業の99%は失敗するのだ。
夢を見て動き、現実に苛まれて止まるといった失敗を許容できな社会は、
新陳代謝も多様性も促進されず、閉塞的なものとなってしまうだろう。

ここにも、1つのバランス感覚が要求されているのだ。

国内サービス業の労働生産性の低さは国内価格競争の結果

2010-12-29 13:57:40 | 経済
今日は朝の通勤電車がガラガラだった。
駅までの道も、今から帰省するであろう人たち以外とほとんど合わなかった。
まだ元旦の方が人を見るという感じだ。
毎日こんな感じで電車が空いていれば気持ちも楽なのだが。

年末のこの閑散とした雰囲気の中で気が緩んでしまったのか
過労だと思うのだが今週になってから体調が悪い。
いつも気が張ってる時は元気なのだが気が緩むとどっとくる。
年末年始の間に回復するのかが心配だ。


さて、最近ちょっと気になった話題で、
日本のサービス業の労働生産性が低いというお話について。

サービス過剰との批判もあるが、これは一面的な意見だと思う。

同じ料金でサービスに違いがあるというのであれば、
裏で企業がサービスコストを負担しているということなのである。

サービス料があらかじめ料金に織り込まれているのであって、
客観的にサービス競争を見れば、
企業側からすれば差異化戦略なのであるが、
第3者的観点から見れば、これは価格競争なのである。

どれだけ裏でサービスコストを負担したかということなのであるから、価格競争なのである。

では、何ゆえ日本の企業がこのサービス競争に乗り出すのかといえば、
大きく2つ理由があると思われる。

1つは、文化的背景である。
日本人はより良いサービスを選好する傾向があるというもの。
この話はよく聞く話なので、ここでは説明しない。

もう1つは、市場の飽和である。

当Blogでも以前触れたことのある話なのだが、
人間は物欲的な部分が満たされると、次はサービスに目がいく。
経済的にある程度発展した国家では、サービス業の占める割合が大きくなるのだ。

企業戦略的な観点では、
一般的に既製商品で差異化が難しくなると、高付加価値路線を取るようになる。
より良いサービスを提供する方向に舵が切られるわけだ。

しかし、経済成長が停滞してくると、
商品の価格を上げることができなくなってくる。
顧客の財布の中身は豊かにならないからだ。
つまり、パイの取り合いになる。

市場が大きくならない場合に、何が起きるか。
それは客の奪い合いである。

だが、価格の上限はある程度決まってくる。
そうすると、お値ごろ感が重要になる。
「この価格で○○が!」というあれだ。

価格競争には幾つかの側面があって、
1つは単純に値が下がること。
他には、値を据え置いたままサービス品質が向上すること。
どちらにせよ企業が負担するという意味において、本質的には同じ価格競争である。

それで、今の日本を見てみよう。
過剰品質にしろ、サービス残業にしろ、みんな価格競争なのだと思えてこないだろうか。

結局、日本という国がドメスティックな内向き指向である限り、これは続く。
さらにいえば、今後日本市場は収縮していくであろうから、余計この傾向はひどくなる。

この問題について、通常2通りの考え方がある。
1つは市場拡大を目指す。
もう1つは、価格競争に歯止めをかける。
これまでは後者のお話が多かったわけだが、
今後前者の議論が活発になっていくだろう。

また、最大の問題は、海外に価格競争力を持ったグローバルカンパニーが出現してきていることだ。

国を閉ざせば、生産性は頭打ち。
国を開けば、価格競争力に勝る海外勢が攻め入ってくる。

低成長時代の経済に変革するか、
打って出て活路を見出す経済に変革するか、
舵取りの難しい問題であることには変わりない。

ソフトバンク増収増益の秘密

2010-10-21 23:50:25 | 経済
このエントリは怒りを込めてお送りします。

ソフトバンク増収増益の秘密(ソフトバンクのブログ)
http://maruta.be/sbblog/48



[前略]

5万円で売っているにもかかわらず、端末購入者には10万円のローンを組ませます。そうしますと、ソフトバンクは帳簿上10万円の売り上げを記すことが出来ます。

5万円で売ったものの売り上げを10万円に見せる。

これが、ソフトバンクが順調に増収増益を続けるために使われている詐術でございます。

[中略]

ソフトバンクが今後端末価格を高騰させずに今日の売り上げを維持するためには、今日を越える数の端末を常に売り続けなければなりません。すなわち、純増数が永久に増え続けなければならないのでございます。現在13万を超える純増数を記録しておりますが、これが万一10万を切ったり、あるいは5万にまで落ち込んでしまうと、早晩大変な赤字に陥ることになってしまうのでございます。加入者数が増えるだけではなく、加入者数が増えるペースをも増やし続けなければ成り立たない自転車操業になっているのでございます。微分値を売り上げに変換しておりそれを担保に借金を続けているのですから当然なのでございます。

あるいは、ソフトバンクが端末販売価格をまた引き上げ始めましたら、ソフトバンクの財務に重大な事態が生じていることを示唆するものでございます。ソフトバンク株主の皆様には、店舗で一番小さい字で表示されている端末販売価格総額にぜひとも今後注目していただきたく存じます。



この手法、私は気づいていました。

私が使用している携帯電話はソフトバンクです。
何度目かの機種を買い換える時のことです。
「スーパーボーナス」という、如何にも怪しい割引制度をはじめたというのです。
ソフトバンクの店員は機種が高いのでお得な「スーパーボーナス」をすすめてきます。
いや、あたかも「スーパーボーナス」を使って買うという選択肢しかないような薦め方です。

だって、普通に考えれば疑問に思うでしょう。
その「スーパーボーナス」の原資はどこから来るのかって。
ソフトバンクが通信料金収入分から負担するの?
うそん。それやめたから機種代が高くなったんじゃなかったっけ?
私はこの制度に疑問を持ったので質問をしてみることにしました。

「スーパーボーナスを使わないで購入するといくらなんですか?」と。

そしたら白黒コピーされた如何にも業務用らしき紙が出てきて、
(ちなみにスーパーボーナスの説明資料は上等な用紙にグラフィカルでわかりやすいものだった)

「それだと・・この金額ですね。」と指を刺す。

そうすると、やっぱり・・。
おいおい、半額じゃないかよ。

私は嫌な客なので、実際に計算して見ましたよ。
ちゃんと諸経費含めてその場で計算しましたよ。
(仮にも理系で大学院まで出てますからね私は。ちょちょいですよ。)

同じ額。
同じ額なら条件はスーパーボーナスの方が不利ですな。
2年間ソフトバンクに固定されちまいますからね。

よく考えてみたら、店員は

「こちらがお得」

とは言わず

「割引がききます」

とか

「みなさんこちらになさいますよ」

とか確信犯的なこと言うではないか。
これじゃほとんど詐欺じゃないかよと。
割引じゃないじゃん。
何が「スーパーボーナス」だよ。

私は孫氏は尊敬するけど、ソフトバンクのこういうやり方嫌いです。
ホント人をバカにしたような営業姿勢、なんとかして欲しいです。

なんか前に指摘されてたよね。
広告の内容が詐欺に近いって。

潜在的 大観光都市 金沢

2010-10-15 11:19:48 | 経済
Chikirin女史が金沢をべた褒めです。

私は金沢に縁深い人間なのですが、
以前より金沢の潜在的観光力には目をつけておりまして、
石川県か金沢市の観光プロデューサーならやってみたいと思っておりました。
(勝手に思っているだけです)

イケテル観光地 金沢!(Chikirinの日記)
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20101010


この前、金沢に遊びに行ったのですが、すごいコンテンツの豊富な街だと感心しました。沖縄とか北海道に負けてないレベルです。

・・・

さて、金沢で特に「いけるんじゃないの?」と思ったのは“リピートさせる力”のあるコンテンツが複数あるという点でした。

日本の観光地の黄金要素である「温泉とグルメ」はもちろん持っているのですが、これらは超パワフルな観光資源であると同時に、日本では持っている街が多すぎてそれだけでは差別化ができません。実際、日本海側の街では北から南まで、多くの街で魚介が美味しく温泉がでています。

そんな中で金沢が有利なのは、加賀百万石(百二十万石?)の遺産があることです。金箔細工から和菓子、お茶屋街や武家屋敷街など、名残の特産や見所があちこちにあります。金沢の場合、「温泉・グルメ」と「観光ポイント」の両方が揃っているのが大きいです。

たとえば姫路城は、日本で最初に世界文化遺産に指定されただけあって、お城自体は驚嘆すべきすばらしさですが、姫路にはグルメも温泉もありません。反対に「温泉とグルメはあるけど、他には何もない」いわゆる“ひなびた温泉地”も日本には多数あります。

さらに金沢には「リピートさせる力のあるもの」が複数存在します。大抵の観光地には同じ客は一回しか来てくれません。


私には金沢在住の知り合いも多いのですが、
金沢に住んでいる人は、そのポテンシャリティを全く理解しておらず、
金沢に住んでいない私の方が力説してしまう程です。

"潜在的"であるところが私には魅力ポイントなのです。
金沢は既に認知された観光都市ではなく、
まだまだ認知されていない力を持った観光都市なのです。

一応、中立性を確保するために、マイナス要素も挙げておきましょう。
つまり、どうやったらより観光力を上げることができるかという点についてです。
(いつのまに中立性を気にするBlogになったのか・・)

まず、日本海側地域は、日照率が低い。
天気が悪いと気が滅入ります。
天気は非常に重要ですが、こればっかりはどうしようもありません。

そして、これは意外と思われると思いますが、新幹線が出来る事はマイナスです。
金沢の観光に関わる人々は、新幹線が開通することを心待ちにしています。
ですが、勝手なことを言わせてもらえば、新幹線は観光にとってむしろマイナスになる可能性があります。
まずはジャブ的な理由の説明です。
限界効用価値説によれば、モノの価値は「希少性」「有用性」「象徴性」で決まります。
新幹線ができるということは、「希少性」と「象徴性」の価値を陥れます。
が、この問題だけならば「有用性」の向上が「希少性」「象徴性」の劣化を上回れば問題ありません。

次に、本当の問題について説明します。
新幹線ができるとマイナスになる可能性があるというのは、
金沢に不足している最大の要素に関係があります。
それは「ソフト」です。

金沢にはハードの観光資源はありますが、ソフトが全く不足しています。
金沢が京都にも江戸にもなれないのは、ハード不足によるものだけではないのです。
(余談だが、金沢は「小京都」と呼ばれることが多いが、実態は城下町であるので、金沢の人は「小京都」と呼ばれることを好まない)

ここでいう「ソフト」とは「文化」のことです。
そして、その「文化」は「人」によって作られます。

「文化」がなぜ観光に必要なのか。
それは、その土地に行かなければ触れることができない要素こそが「文化」だからです。
文化とは、人に触れることで感じ取ることのできるものなのです。
そういう意味で、「金沢の文化」を熟成するために「金沢人」の養成が重要なのであり、
「金沢人の不足」という問題こそ、金沢の最大のマイナス要素なのです。

もちろん、この問題意識は金沢人達に共有されており、
例えば、地元紙である北国新聞などはものすごい地元偏重主義を通しております。
金沢に長期間滞在すればわかりますが、違和感を感じるほど地元偏重主義です。
いいですか。
金沢人を養成するのに、このガラパゴス感が非常に重要なのです。

新幹線が出来ると金沢の人々に精神的影響が出ることが間違いありません。
これまで金沢は日本アルプスという壁のおかげで大都市から遠かったのですが、
これが独自の文化(金沢人)を根付かせる重要な要素でした。
ガラパゴス金沢です。
しかし、新幹線が出来ると大都市が近くになるため、人的にも精神的にもストロー現象が起きます。

タイミングが重要です。
「新幹線ができる -> 金沢人が増える」は有り得ません。
「金沢人が増える -> 新幹線ができる -> 観光力が上がる」これが王道です。

新幹線ができることで観光力が上がるなどと考えている人がいるのなら、
それはものすごい勘違いです。
金沢人の養成こそが最重要課題なのです。
是非、そのための街づくり、仕組みづくりにがんばっていただきたい。


というわけで、久しぶりに「すごい可能性あるじゃん」と思える観光地でした。


なのである。

「潜在成長率」と「長期的インフレ予想」との間

2010-10-05 10:17:58 | 経済
この中で面白かったのは、
日本においてのみ「潜在成長率と長期的なインフレ予想の間に有意なプラスの相関がみられる」そうだ。
世界で唯一、日本銀行が素晴らしい仕事をしているとういことなのでしょうかね。

なぜか「冷静と情熱の間」を思い出しました。

「特殊性か類似性か? ― 金融政策研究を巡る日本のバブル崩壊後の経験 ―」(白川方明)
http://www.boj.or.jp/type/press/koen07/data/ko1009c.pdf

武富士会社更生法から考える日本の構造的問題

2010-09-30 14:19:02 | 経済
このBlogは好きでいつも見ている。
今日のエントリも秀逸だ。

[金融]高利貸が取ったカネはどこに行ったのか。(漂流する身体)
http://d.hatena.ne.jp/bohemian_style/20100929/p1


まとめれば、利息制限法以上に取った高い金利の内、会社に残っていない約1兆円相当は、ざくっと55%が税金、25%が人と店舗と広告他の営業経費、20%が株主への配当に消えたという事である。比較的低所得者層と思われる消費者金融利用者の多大なる金利負担で、国と社員と非都心の駅前ビルオーナーとテレビ局・広告代理店、そして株主が食っていたという構造だ。故意じゃ無いにしても、国は出資法と利息制限法という二重構造を放置することで、結果的に大手4社合計でおそらく2兆円とかが、乏しい税収の足しになった。しかも、その原資は主に低所得者層の税後収入であるというのは、何ともはやと天を仰ぎたい感じである

円高問題については、評論家ではなく専門家に話を聞きたい

2010-08-25 09:52:20 | 経済
私はマクロ経済の専門家でも、金融理論の専門家でもありませんので、
これまであまり立ち入らないようにしてきたのですが、
(語ったところでツッコミどころ満載だろし、沈黙していたわけですが)
毎日のようにマスコミが「円高ヘビーローテーション」をし、
様々な大物財界人の方々の「なんとかしろ!」みたいな大合唱が起きてくると、
いい加減、気が滅入ってきます。

日本の大企業の経営者ってほんと情けないというか無知というか、
金融業界の相場を動かしたい猛者どもにいいように踊らされたマスコミに宣伝に使われて・・
あとは精神論偏重の政治家

君達は一体何を言っているのかね。
国家・政府に「なんとかしろ!」と叫んでる君達こそなんとかしたまえ。

為替介入とか言って国民の税金を自分達の利益にしようとか考えるのやめたまえ。

経営判断として為替に関する影響を考慮したまえ。
してるくせに、踊らされてコメントするのやめたまえ。

円高なんだから積極的に海外資産でも買いに出たまえ。
貯蓄していないでさ。
そうすりゃ円安になるだろ。
めちゃくちゃ円で持ってる資産を死蔵させてるくせに、何言っちゃってるわけ。
金利1%に満たない国債に消化されちゃったりしてさ。
こんなこというと、「国民の財産を破綻に陥れる市場原理主義の手先め!」とか
言われちゃうんですがね。

トンデモと思われる「貯蓄税」であったが、
真剣に日本国民への脅しとして使った方がいいんじゃないのでしょうか。

まぁ、そういう「物語」を政府が語る効果は多いにあるでしょうね。

世界的に見ればドル高っぽいんだけどね。
日本政府が無能とかいうけど、基本的には米国要因で、円は日銀様のおかげで安全通過ですよ。
中央銀行が通貨の価値を守って何が悪いのか。
責任転嫁もいい加減にしたまえ。
やはり「これからの責任シリーズ」を進めていかなければならないようだ。

アメリカではガイトナーの首が飛ぶとか飛ばないとか・・
どこも大変なんだよなぁ。