はてさて事態はどちらの方向へ傾くのか・・
小沢氏副幹事長解任撤回で梯子を外された小沢支持者達(木走日記)
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20100323/1269324953
この上記のブログは意味不明ですね。
小沢支持者だからといって、生方氏の解任を支持していると考える時点でおかしい。
当Blogでは一貫して小沢イズム支持(小沢一郎を支持しているわけではない)を貫いておりますが、私などは前回のエントリ「
民主党の自民党化への流れは止められないのか」で述べたように、今回の事件は馬鹿な部下の暴走だと考えております。
そして、私は小沢一郎のすべきだった行動として「むしろ高嶋良充筆頭副幹事長を解任して、生方氏の解任を取り消すべきだった。」と考えております。
私としては、高嶋氏の気持ちもわからなくもない。
一生懸命に民主党をまとめていこうと奮闘しているところに、しかもただでさえ民主党は多くの問題を抱え頭が痛いところなのに、自分から民主党に貢献することなく、ダダをこねるばかりの無責任の輩が多く、いろんなものが積もってプッツンきちゃったんでしょう。
しかし、小沢は、筆頭副幹事長という立場に立つ者の振る舞いとして、そういう私情を優先した判断を許すわけにはいかないと考えるべきだった。
「泣いて馬謖を斬る」だけの覚悟が小沢にはなかった。
いや、たぶん、報告をしにきた高嶋氏の様相に鬼気迫るものがあって、あの小沢ですらその場では撤回させることはできなかったのだと思う。
小沢は流れに乗ってしまった。
これが上に立つ者としての失敗。
小沢の危機管理能力のなさ、人情を優先した結果だ。
そう、これはまるで太平洋戦争で、部下の暴走を止められなかった参謀達のようだ。
論理ではなく、人情で結論を決めてしまうと、最悪の結果を招く可能性が高い。
(その代わり人情で成功すると神格化され伝説となる。)
昔も今も、日本人のあり方は変わっていないなと再確認した。
小沢からすれば、もともと生方氏を解任する合理的理由などないのだから、この問題を収拾するために生方氏の留任を決めることは無茶ではない。
唯一の問題は高嶋氏にどう対応するかだけだが、しかし、この問題もたいしたことではない。
「ありがとう。党のためを考えてやってくれたことだとわかっている。私はあなたが党のために全身全霊働いてくれていることを理解しているよ。ただ今回は我慢してくれ。最初に報告してくれた時に適切な対応をとらなかった私の責任だ。もし、私のこの決断に納得ができず、あなたが職を辞するというなら私も辞める。一緒にやってくれないか。」
と言えばよいだけだ。
情には情である。
ただ、今回の事件は、このままでは民主党にとってマイナスにしかならないだろうね。
では、どうすべきか、当Blogの意見を述べようと思う。
まず、最悪なのが今回の一件が理由で政調会のような談合利権構造ができることと、小沢を幹事長から解任することだ。
マスコミが小沢解任世論をせっせと扇動しているが、小沢が幹事長を辞めて民意が戻るかといえば、そうはならない。
なぜなら、小沢が幹事長を辞めたら民主党が崩壊するからだ。
民主党のようなアマチュア集団が政権与党という座にありながら、魑魅魍魎に食い殺されなくて済むのは小沢がいるからだ。
小沢が権力の一元化を頑なに守るから、瓦解せずに済んでいるのだ。
ここは誤解せずに冷静に考えて欲しいのだが、今、民主党内も外も小沢一極支配に対する批判が渦巻いている。
政府に入っていない政治家の政策を反映する仕組みがないと、政調会を作れという人々は言う。
しかし、そういう人達が反映した政策というのは何だろうか?
政調会のような仕組みの話ばかりが出てくるが、こと政策の話は一切出てこない。
小沢を批判する人々はいても、小沢の政策を批判する人々は少ない。
いや、ほとんどいない。
そもそも理念なき政治家ばかりの民主党において、小沢に意見を言える政治家が少ないのは当り前である。
言うことがないのだから。
彼らがいうのは「議論する場をつくれ」である。
なぜか?
やるべきことがわからないからに他ならない。
やるべきことが見えている人は、既にものをいっているはずだ。
今文句を言っているのは、とりあえず政治家にはなってみたもののやるべきことがわからない人々という他ない。
彼らが持っているのは政策構想ではなく、単なる政治的配慮、いわば単なる陳情処理だけである。
(失礼極まりない記述で申し訳ない)
この「政策なき政党」の本筋を認識せずに、小沢批判をするのは筋違いもいいところだ。
※
民主党の今のあり方がベストだなんていうつもりは全くないが、「何を問題視していて、それが解決されるとどうなるの?」というところが全くもって議論から抜け落ちている。
今回の民主党のいざこざから見える本質的なことは、前回も書いたが政治家の数がそんなにいらないってことだ。
「国会が議論して決める場」なのには同意するが、もう少し生産的な議論をする場にする必要がある。
まず、衆議院の議員数を減らそう。
数に根拠はないが100人にしてみよう。
少なくても数の獲得競争にかけるコストを減らす意味はあると思う。
そういう意味で小沢はまず比例区の200を削って300くらいにすると言っていたので、やはり当Blogと同じ方向を向いていると思われる。
比例を削るより、選挙区を拡大する方が効果があると私は思うのだが。
[追記]
見方によっては「解任などされていない」という意見もありそうです。
なんにせよ、今回の騒動は小沢を批判したい人達のこじつけですな。
どの世界でもそうなのだが、批判される人ってのは理解されない人なんですよ。
マスコミは小沢について知らなすぎるのだなぁ・・
生方副幹事長解任という“誤報”で得をしたのは誰か?(上杉隆)
http://diamond.jp/series/uesugi/10119/