進化する魂

フリートーク
AKB48が中心。
気の赴くままに妄想をフル活用して語ります。

ひどい、予想通りに被災地の補給に失敗中【追記あり】

2011-03-31 23:45:39 | ブログ情報(News Release)
確かな取材情報を元に構成したエントリではありませんので、後で訂正する可能性があります。
いろいろと事情があるのは推測します、ただ結果がついてきてないんだからマネジメント失敗といわれて仕方が無い。

その後、支援物資の内容が偏っており、これが物資山積みの原因ではないか?という情報がありました。
確かに見たところ、水が多い気もします。
「おむつ」という文字もありましたが。
必要な物資が届いていない可能性はあるのかもしれません。
そもそも報道の情報が偏っていると思われ、現地で何が足りなくて何が届いていて、何が届いていないか、そういう情報がなくてわかりません。


ひどいことに、当初予想した通り、現在被災地では大量の物資が倉庫に山積みの状態。

人手より兵站のプロの手腕に期待』で自衛隊のスキームに期待していたのですが、どうもスキームに欠陥があるようです。

こんな時に行政組織の縦割り構造に沿ってスキームを作る必要ないんですよ。
兵站の確保は高度にロジスティックスなので、その道のプロでないと無理。
戦線が伸び切っている上に、各避難所および待機住民の情報管理を地方行政に任せていたら、情報が混乱するに決まっているじゃないですか。
こういう時は、指揮系統を自衛隊に一元化して、地方行政の担当官を自衛隊の下につけるんですよ。
補給戦略については自衛隊に全権委任するべきなんです。
「要請→補給」みたいなJust In Time で補給やってる場合じゃないでしょ今は。
パッシブではなくてアクティブな補給戦略に練り直しなさいよ。

これだから普段から「組織に成果を上げさせる」訓練をしていない人たちにマネジメントさせてはならないのだ。

3月30日(水)東日本大震災 いわき 物資 競輪場

持つべきものはトモダチ part2

2011-03-31 18:33:22 | ブログ情報(News Release)
私なんかはトモダチという響きからすぐ「20世紀少年」のトモダチを連想してしまう。
だが、それも今回の地震までの話だ。
これからトモダチと聞いたら米国を連想するだろう。

今回の米軍の働きに、中国やロシア、北朝鮮もびっくりしているらしい。
「おいおい、形だけかと思ったが日米ってほんとに同盟国だったんだね・・w」という状態のようだ。

これは、アメリカ大使館(@USConnect)のTweetから



在日アメリカ軍はいつまで日本のサポートを続けるの?
答えは・・・「日本の人・自衛隊が必要とする限り」


US military sees extended help for Japan(AFP)
http://www.google.com/hostednews/afp/article/ALeqM5jJGyuD0xQJBAujLLRpwuLztccUlg?docId=CNG.1c55d652e61ad9ac029d2769b1927b97.8c1


"How long we will maintain a presence -- the answer is simply as long as the Japanese people and in particular the Japanese Self-Defense Force requires our assistance," he said, referring to the officially pacifist nation's military.


これは、在日米海軍司令部(@CNFJ)のTweetから


「2年を超える海軍勤務の中で、こんなにも自分が世の中の役に立っていると感じたのは初めて」ヘリで被災地へ支援物資を届けた空母ロナルド・レーガンの第4対潜ヘリ飛行隊に所属する女性パイロット(海軍中尉)はインタビューでそう語りました


Navy Lt. Nadia Brouillette Helps the People of Japan .(BlogHer)
http://www.blogher.com/navy-lt-nadia-brouillette-helps-people-japan


*What was it like providing relief for the people of Japan? Do you speak Japanese or did you have an interpreter?

I do not speak Japanese, nor did my flight have an interpreter, however we did have patches with some Japanese phrases on it. Seeing the faces of the children and parents in the different Japanese areas I landed at might turn out to be the highlight of my career. In my two plus years in the Navy, this was the first time I’ve felt useful in such a big way. I am the newest pilot in the squadron, and to be able to watch the impact that my team has made gives me so much confidence that my career won’t be just training and ‘being ready in case we’re needed’. I’m so proud of HS-4 and “Operation Tomodachi.” Tomodachi means friend, and I think that is the most important word I’ve learned and have used extensively in my flights over Japan.


噂によると、震災直後の米軍は様子見だったようだが、自衛隊の本気度を見て本気になったそうだ。
ちなみに自衛隊は地震直後に出動要請が出る前に既に動き始めていて、一部には津波に襲われた部隊までいる。
初動早っww

フランスのサルコジはトモダチぶった営業活動に見える。
私の心の瞳が曇っているに違いない・・。
しかしサルコジのこういう行動力はさすがとも思う。

大前研一氏、格納容器が破られている可能性を示唆

2011-03-31 17:45:39 | ブログ情報(News Release)
官邸の原子力災害対策本部がこれまでの経緯、現在実施中の施策などについてまとめたものをHP上に公開しています。
毎日いろんなことが報道されて結局今どうなっているの?という人におすすめです。

(にしても、なぜ印刷したものをスキャンしてPDFにしたものをUpするのか。。HPにUpする部署とデータを作成した部署が違うから?縦割り?)

平成23年(2011年) 福島第一・第二原子力発電所事故について(原子力災害対策本部)
http://www.kantei.go.jp/saigai/201103311100genpatsu.pdf


15日 06:10 圧力制御室付近で異音発生
15日 06:20頃 圧力制御室損傷の疑い
15日 08:25 白煙発生


それと、

http://www.youtube.com/watch?v=5mBlngPiaSY

大前研一氏によると、15日に放射線量が高くなっているのは、使用済み燃料の方が水素爆発を起こして、これが原因といわれてきたが、この時に炉心溶融したからだと見解を述べています。
黒煙が出ていた件は、格納容器の下に穴が開いているからではないかということです。
(むむむ、、格納容器が破られてしまいましたか・・ -_-; )
また、大前氏は下手に格納容器内に閉じ込めて再臨界の可能性が高まるよりは、むしろそのままにして放射能の拡散を容認する方がよいと見ているようです。

なかなか刺激的な内容です。。。

私が『これ以上の放射性物質の飛散を抑え込めれば5月中旬には空間放射線量が無視できるレベルになる』で書いたことと逆で、抑え込むより最悪の事故(再臨界)を想定して、これを防げという意見のようです。

これ以上の放射性物質の飛散を抑え込めれば5月中旬には空間放射線量が無視できるレベルになる

2011-03-31 14:36:52 | ブログ情報(News Release)

こういう情報は本当に助かります。
今回の震災ほど科学技術者が注目を浴びる機会はないだろう。

当Blogでは積極的に実測値の推移や予測を取り上げていますが、報道では一切お目にかかりません。
マスコミの皆様はインパクトのあるニュースにしか興味がないから「今日は○○で△△シーベルト」などという「点」の情報のみで「線」や「面」の情報がまるでない。
マスコミは文系出身者が主だからといっても、理系出身者もいるはずだ。
これは意図的にやっているのだろうから、本当に罪深いと思います。

↓是非グラフを見てください。

放射線量変化モデルによる積算放射線被曝量の推定
(岡山大学大学院保健学研究科 助教 北脇知己)
http://www.cc.okayama-u.ac.jp/~kitawaki/Radiation_Model_Sim_3.htm

数理モデルを用いた解析結果から、今後の空間放射線線量率を予想し、3/13から100日間の積算放射線被曝量を推定する。

[中略]

3:考察

・今後の放射性物質の飛来がないとすれば、宮城・福島(福島市、飯舘村方面)での、積算放射線被曝量はそれほど高くないと考えられる。

・飯舘村内のモニタリング箇所のように、場所によってはかなり大きな積算放射線被曝量となる(それでも放射線業務従事者の年間被曝量以下である)。

・今後の放射線量の飛来によっては、この推定から大きく異なることも予想されるが、現在の状況のまま推移すれば、ある程度の被曝量で抑えることができると考えられる。



前から述べるように、基本方針は「如何に放射性物質の飛散を福島第一原発に封じ込められるか」だ。
今回問題となっている放射性物質の拡散の原因は、3月15日に飛散した分が支配的なのだが、数理モデルによる解析では、飯舘村でも50日でこの影響を無視できる範囲に落ち着くことが予想されている。
既に飛散した分は取り返せないが、今後の飛散を押さえ込めれば、あくまでも空間放射線量としては5月中旬にも放射線問題が収束する道が見えてくる。
(海や土壌に関する汚染などは別途考える必要はある。)

だから今現場では一生懸命飛散を抑え込む方策を実行に移しつつある。
既に手を打っているということだ。

こういうシナリオを見える化することが非常に重要。

やっぱり、首都圏のみんな、疎開"させる"べきだ

2011-03-31 13:36:46 | 社会
会社の先輩から連絡があった。
彼とは前に一緒に仕事をして以来、話が合うので今でも仲良くして頂いている。


先輩:地震の影響も落ち着いたし、飲みに行こう!


実は私は、その先輩と3月11日(金)、そう東日本大震災のあの日に飲みに行く約束をしていた。
ところが突然の地震でキャンセルとなっていたのであった。


私:いいですね~、行きましょう!
私:3.11を乗り越えていきましょう!



先輩:というのもね、最近暇でね。



私:どうしたんですか?



先輩:家族(妻と子供)を妻の実家がある四国に疎開させたんだよ。



私:えっ?! 先輩(実際は名前で呼びます)が疎開ですか?!


この先輩は私にとっては数少ない政治・経済・哲学などで深い議論のできる人なのだ。
しかも、物理学にめっぽう強く、彼は私が気を許すと量子力学などについて熱く語ってくれる。
仕事中も暇を見つけてはネットで数式やグラフを楽しそうに眺め「これはいい」などと連呼する人物だ。
その物理にめっぽう強い先輩が疎開?
信じられない想いがした。

しかし・・・


先輩:そうそう、1週間前に疎開"させた"んだよ。(キリッ
先輩:だから飲みに行きたくてね。


私:なっ、なるほど!!


震災以来、首都圏の外食産業は壊滅的な状況である。
原因として計画停電の影響が無視できないほど大きいが、その他にも消費者のマインドの問題もあると思われる。

詳細な計算をすると成り立たないかもしれないが、下記の理屈で少し外食産業の立て直しができないか?
浅はか過ぎるだろうか?

・家族が家にいると帰らなければという気持ちになるが、疎開していれば気持ちが楽になる。
・家族が疎開すれば外食する人が増える。
・疎開した人は高齢者の財布で買い物をする。
・家族が昼間ファミレスで使う金額より、お父さんが飲みに行った方が金額が大きい。
・スーパーは買占め騒ぎでちょっと儲けたから、今度は外食産業を救わなければならない。
・もちろん、疎開ではなく、消費活動が元に戻ることが最善ではあるが、ただでさえ消費活動が落ちているので疎開したところで影響は少ない。

先輩は日本経済のことを考えて家族を疎開させたのだ
さすがである。

(笑)

改めて思ったが、この国には「命」についての議論が致命的に欠けている。

2011-03-31 10:17:20 | スピリチュアル
リンク先のブログの内容とは関係がありません。
現在のこの国の世論の迷走について、ヒントを与えてくれたので取り上げます。

雇用メルトダウン(池田信夫)
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51693332.html

このままでは「余命3年」どころか、あと1年ぐらいで日本経済が「焼け野原」になるおそれもある。しかし被災地のみなさんには申し訳ないが、財政が破綻しても人が死ぬわけではない。3万人の命が失われる状況は戦争を除けば考えられないのだから、戦後最悪の災害をくぐった日本人は、危機に立ち向かって改革する勇気を得たのではないか。


あります。
毎年3万人超えするものが。
「自殺」です。
年間5000人の交通事故死亡者よりも多いです。

自殺の理由は「健康的問題」や「経済的問題」が大半です。
つまり、日本人にとって経済的問題や健康的問題が非常に重要だということです。

原発の放射線ばかりに注目するのは局所的合理性であり、大局的に見れば「経済」や「健康」について包括的に考える方がずっと重要なのです。
放射線は「健康」を害する一部のファクターでしかなく、「健康」を害するものはタバコや偏食・暴飲暴食・寝不足など他にも山ほどあります。

当Blogでは初期の頃によく取り上げた問題なのですが、日本には「命」について総合的に考える機会が足りていません。
日本では「命」に関する議論がまるでタブーのように敬遠されてしまいます。
答えがないからです。
宗教的背景が薄いから、教えることのできる人がほとんどいない。

「命」に関する議論は「生き様」に直結する話なので、人がどう生きるかという点について重要な役割を果たします。
逆に言えば、命の議論をしない人々は「どう生きるか」という点について考えを持っていないのです。
生きることへの指針がないから、目の前の問題にどう対処するかが人生のメインテーマになる。
だから、些細な情報に振り回される。

日本人は、安全保障の問題も、エネルギー政策の問題も避けてきましたが、それは当然です。
その前に「命」に関する問題を避けているのですから、安全保障もエネルギーもどう考えたらよいかわからないのです。

東京都の花見自粛の件について

2011-03-30 22:24:41 | ブログ情報(News Release)

確か最初から「仮設トイレを被災地に貸し出しているから」という説明がどこかであったような気がするのですが(自分がどこで聞いたか忘れましたが)、その後、それが伝わらずに石原都知事の「日本人の連帯は素晴らしい・・」みたいな話が一人歩きしたと思います。

極東ブログのfinalvent さんが仰っている通りですね。


花見自粛は、仮設トイレを震災援助で貸出してて、また、輪電中の節電で夜間花見の臨時街灯はできないからという理由で公園課が決め、石原知事も認可した。そのあと彼お得意の与太話をしたと。あの与太話で自粛が決まったわけではなさげ。


電気とトイレがなくても花見できないことはないですが、猪瀬副知事によると「自粛にしないとゴミ撒き散らす輩が多いから」だそうです。

つまるところ、「東京都は花見にコストをかけない」と言っているわけです。
マナー悪い人のせいで自治体が掃除のコストなど負担させられるわけなので、自粛にして極力コストをかけない方向にしたいということですね。

ということで、電気とトイレがない以上は、東京都が主催する花見イベントは開催できない。
花見やりたい人はやったらいいのだが、東京とはコストを負担したくないので、自粛のお願いをさせてもらった。

ということでよいのではないでしょうか。
自分達で最後まで面倒見れる方々は花見をやったらいいのではないでしょうか。
まずもって自粛を強制できないですしね。
あくまで「自粛」ですから。

やはり福島第一原発の作戦本部は機能していない

2011-03-30 21:20:34 | ブログ情報(News Release)
当Blogの『ニュースつまみ食い 胃もたれ気味』で取り上げた『東電「決死隊」1日2食の劣悪環境 一時は水も1・5リットルのみ』について。

それと、地震後は本当にいろいろなデマが出回っているので、たまにデマ掴まされてしまうわけですが、これは本当なのでしょうか?

もし本当なら信じられない状況で、福島原発問題に対処する作戦本部は十分に機能していないとしか言えない。
非常に慎重な仕事が求められている人々に十分な環境を与えていないのだとすれば、まさに帝国陸軍みたいな状況じゃないですか。
ひたすら現場の作業員の規律に依存しているような状況だと、いつ大事故が起きるかわかりませんよ・・。


NHKニュースに出てくるくらいだからどうも本当らしい。
改めて説明しておくが、この問題は「がんばっている人に報いるべき」などというレベルの話ではない。

問題を解決するために最善を尽くすべき時に重要なことは、実効性のある戦略を練ると同時に、各メンバーの能力をいかんなく発揮させることだ。
「自分達のせいで多くの避難民が出ているのだから贅沢言わずに我慢せよ」というのは精神論的には美しいかもしれないが、組織に成果を上げさせることを目標とするマネジメントという観点では最悪である。
今、福島第一原発に求められているのは問題を解決することであって、美談を作り上げることではない。
断じてない!

不確実性の高い現場での作業では、集中力と冷静な判断が欠かせないが、現場の作業員に十分な食事と休息を与えないとこれを妨げる。
長期戦になればなるほどだ。
戦略の出来は細部に表れるのだ。
こういう現場であるということは、おそらく戦略レベルも相当低いということが推測される。

しかし、東電が自虐的になるのはわからないでもない。
自分達の失策で国家的災難に遭遇しているのだ。
針の筵に座らされている気分だろう。

こんな時、政府が指導力を発揮して十分な対策がとられることを願いたい。
これでは統合本部作っても意味が無い。
しっかりしろ!

遅すぎたが、ようやく総量規制発動か

2011-03-30 12:47:34 | ブログ情報(News Release)
政府「使用制限」発動へ=東電管内、夏の電力不足に対応
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110330-00000012-jij-pol

政府が、東日本大震災で被災した東京電力の電力供給力不足に対応するため、政令で最大消費電力に限度を設ける「使用制限」措置を発動する方針を決めたことが29日、明らかになった。電力需要のピークを迎える7~8月に工場やオフィスなど大口需要者を対象に実施する

[中略]

政府は、現行の計画停電の運用拡大も検討したが、毎日変更される停電地域・時刻に工場の操業が左右されるなど弊害が大きい。電気事業法に基づく使用制限を発動し、最大消費電力に上限を設ける一方で、電力を終日供給するのが次善の策と判断した。


これで問題が解決するわけではない。
エネルギーの絶対量が足りないのだから、様々なところにしわ寄せがくる。
だが、計画停電よりはマシだろう。

問題は、全てにおいて政府の対応が遅すぎることだ。
初めから政府が旗振って戦略を練らないから後手に回る。
こういう時に責任分担を気にしてたらだめだ。
責任と責任の間から零れ落ちる責任が必ず存在し、問題はそこで起きる。
変なプライドを気にしたりせず、余計なお世話をもっと積極的にすべし。

しかし、愚痴を言っても始まらない。
やるからには迅速に即効性と実効性を持って取り組むべし!


【追記】


東京電力は、清水正孝社長が29日に入院したと明らかにした。高血圧とめまいが原因という。 2011/03/30 12:30 【共同通信】

東京電力の勝俣恒久会長は、「夏場の計画停電を最小限にとどめ、回避に向け全力を挙げる」と表明。 2011/03/30 15:22 【共同通信】

京電力会長は福島第1原発について「1~4号機の状況を見ると、廃止せざるをえない」と述べた。 2011/03/30 15:30 【共同通信】


会長が陣頭指揮をとるようになって突然トップが前面に出てきている。
「おっ、会長やるな~」と単純に思ってはいけない気がする。
東電の組織構造について全く知らないが、この会長あって社長なのではないかってことが想像される。
妄想でしかないが。

それと、これは東京電力だけの問題ではなくて政府としてどうするかが問題なので東電だけ息巻いても仕方がない。

今日の放射線量グラフ

2011-03-30 10:44:10 | ブログ情報(News Release)


毎日数字を追うことに特段の意味があるとは思いませんが、ただ全体的に放射線量がどう推移しているかを知ることによって、今後の流れの大枠を掴むことができるのではないでしょうか。
もちろん、予断を許さない状況であることは間違いがなく、今の予測通りに進むわけではないことは前提として持っております。

3/15 - 3/16 と 3/20 - 3/22 の間で有意に動きがあるからして、この時に何が起こったかですね。
3/15 - 3/16 は水素爆発とベントによって飛散した放射性物質が天候によって降下したというのを想像できるのですが、3/20 - 3/22 の方は何が起きたのでしょうか?
東電のHPで時系列で何が起きたか書いてあるのを確認したのですが、何と相関があるのかさっぱりわかりませんでした。
やっぱり素人にはつらいです。

それと福島県を除くと茨城県が突出して高いですね。。
昨日取り上げたフランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)のシミュレーションでも、福島県から太平洋側へ、あとは茨城に飛散していると予想されていましたが、実測データが裏付けているようです。

【追記】
福島第一原発の各箇所のおけるγ線の値もありました。



【再追記】
宮城のグラフ。
茨城とスケールは違うが3/20 - 3/22 に多少の上昇が見られる。
やはり何かがあった。
茨城ほど顕著な変化ではないのは風向きの影響?それとも宮城の方がもともとの値が大きくて影響が少なかった?


「核が存在していること」と「核が良いか悪いか」は別の話

2011-03-30 10:10:25 | 哲学・思想
中学生でもわかる原子爆弾と原子力発電所の作り方(金融日記)
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/51808832.html

僕は、この原子力というのはものすごいイノベーションだと思う。実際、すごい数のノーベル物理学賞がこの分野に与えられていて、天才的な物理学者がたくさん関わっているんだ。原子力のイノベーションに比べたら、正直いってiPhoneとか作ってるスティーブ・ジョブズとか、ビル・ゲーツとかゴミくずみたいなもんだよ。原子力に比べられる人間のイノベーションって、僕は、二本足で立ったこと、道具を使ったこと、火を使ったこと、言葉を使ったこと、コンピュータを発明したことぐらいしか思いつかない。東日本大震災が千年に一度の大津波だったとしたら、過去千年で大きなイノベーションをふたつ上げろっていわれたら、僕は、コンピュータの発明と、この原子力って答えるな。


この記事を見て、昔のことを思い出した。
私は大学に入学して、すぐ「科学技術史」の講義でこう教えられた。
(ちなみに私は原子力とは無縁の者です。)


(原子爆弾が開発されるまでの歴史を様々な文献などから紐解きながら)

1938年、ナチス・ドイツの科学者オットー・ハーンらは、ウランの原子核に中性子を衝突させ、原子核が分裂すること(後にノーベル賞)を確認した。
その分裂の際に、大きなエネルギーが放出される(失われた質量がエネルギーに変わる)ことも。
有名なアインシュタインの式 E=mc^2 だ。

ハンガリー出身の科学者レオ・シラードは、オットー・ハーンらの実験から、核分裂が原子爆弾につながることを予見し、世界的な科学者アインシュタインの名を借りて、アメリカ合衆国大統領ルーズベルトに、原子爆弾の開発を進言する。
(アインシュタインはこの計画に関与していない。)
これは後にマンハッタン計画と名づけられる極秘の大国家プロジェクトに繋がる。
当時の科学者達の認識としては、もし、先にナチスドイツが原子爆弾の製造に成功すれば、世界は破滅するという危機感があった。

これに平行して1942年12月2日、イタリア出身の物理学者エンリコ・フェルミ(当時既にノーベル賞受賞)らは、シカゴ大学の粗末な原子炉「シカゴ・パイル1号」で人類史上初の原子核分裂の連鎖反応を制御することに成功する。
いわゆる「原子の灯火がともった日」である。

この1942年12月2日、つまり人類の歴史を「核前」と「核後」とに分けるこの日を、非常に重要な転換点と見る歴史家もいる。


科学技術史を学ぶと、歴史には「核」によるターニングポイントがあると学ぶ。
「この日を境に世界は変わった。」という。
ニュートンもアインシュタインも、そんな対象にはならないが、「核」だけは別格扱い。
(マンハッタン計画のリーダーであるオッペン・ハイマーの方が重要と言わんばかりの扱い。)
(でもグーテンベルクは別扱いかも)
そのくらい「核」は人類にとって(いろんな意味で)破壊的イノベーションであるということが叩き込まれる。

もちろん、この講義に答えは用意されない。
「科学技術に善も悪もないからだ。」と言ってしまえば少しセンチメンタルに訴えるようだが、何より、既に核は世界に拡散してしまっているという現実を直視しなければならないからだ。
答えなど用意できるはずがない。

「核廃絶を訴えていくべき!」それとも「核の平和利用を推進すべき!」と教えるべきなのだろうか。
たぶん、そんなことを主張しても虚しさがつのるだけに違いない。
政策もしくは思想として主張するならよいが、これは科学技術者の卵達に向けられた科学技術の歴史の講義である。
科学技術者の卵達に夢を語っても仕方がなく、教える側がやるべきことは、科学技術者が持つべきマインドである。

もし、「核」が「核兵器」として存在しているなら、その「核兵器」を安全に制御し得る科学技術と科学技術者が必要である。
もし、「核」が「発電機関」として存在しているなら、その「発電機関」を安全に制御し得る科学技術と科学技術者が必要である。
もし、「核」の新しい形を開発しようとしているなら、その新しい開発を安全に進め得る科学技術と科学技術者が必要である。
もし、「核」を廃絶しようとしているなら、その「核」を安全に廃絶し得る科学技術と科学技術者が必要である。

科学技術に善も悪もないが、仮に「悪」の側に科学技術があったとしよう。
しかし、その「悪」の側にもその「悪」を制御し得る「善」が必要ということだ。
「核」で言えば、「核」が存在することと「核が良いか悪いか」は別の話である。
科学技術が世界にある限り科学技術と科学技術者は必要で、そのために必要なマインドを科学技術者に叩き込むことも必要だ。

科学技術というのはセンチメンタルな夢物語ではない。
どうしようもなく、どこまでいっても現実で、立ち向かわなければならない脅威であると同時に乗り越えるべき人間の性だ。

そこに答えなどない。

フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)が日本語で放射能大気中拡散シミュレーションを公表

2011-03-29 20:13:19 | ブログ情報(News Release)
以前から必要性を叫ばれていたシミュレーションですな。
将来予測もやっていただけるとありがたい。

フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)が日本語で放射能大気中拡散シミュレーションを公表。
http://www.irsn.fr/EN/news/Documents/irsn-simulation-dispersion-jp.pdf

"シミュレーションの再生"をクリックすれば見れます。

日本語でってところに気合を感じるな。。
サルコジ大統領も来日するらしいし。
(最初ひどい言い様だったのにな。)
原発推進国として指くわえて黙っていられないってことでしょうか?
フランスの事情に詳しい人いたら教えてください。

原発大国フランス:福島のリスクあっても「必要悪」-代替手段なし(Bloomberg)
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=a1DarvUcCZR0

多くの悲劇を無駄にしないために 今、明日の日本のためを考えよう

2011-03-29 18:43:15 | 社会
大学は東電に「汚染」されている (純丘曜彰)
http://agora-web.jp/archives/1291655.html

総額およそ5億円。これほどの大金が、東京電力から東京大学大学院の工学研究科に寄付口座としてだけでも流れ込んでいる。これは、東大の全86寄付口座の中でも、単独企業としてあまりに突出した金額だ。その内訳は、以下のとおり。

建築環境エネルギー計画学  ・・・  単独で1億4000万円
都市持続再生学  ・・・  14社で1億5600万円
ユビキタスパワーネットワーク寄付口座  ・・・  3社で1億5000万円
核燃料サイクル社会工学  ・・・  単独で1億5000円
低炭素社会実現のためのエネルギー工学寄付研究ユニット  ・・  単独で1億5000万円


気持ちはわかる。
こういう事実認識は必要だ。
だが、こういう話で世論をリードするのは間違い。

これだと「政治とカネ」の政局話と同じレベルだからだ。
金、愛人、利権などを巡る話で主要メンバーがパージされれば、真っ当な議論ができなくなる。
それはこれまでも幾度と無く繰り返されてきた日本の政治の悲劇だ。

原子力利権構造があるのは確かだろうし、その利権を欲しいままに貪ってきた既得権益者も大勢いるのだろう。
幾人かの識者は、日本の原子力政策が決してクリーンではなく、明らかな誤りが存在し、そのことが日本にとって負の要素を持つと指摘する。
そのことについて憤りを感じるのは、決して間違っていない。


だが、その話と、今後のエネルギー政策を議論することとは"別"の話だ。
我々には、もうそういう政局話に付き合うほどの余力はないのだ。
誰の言葉であっても、その言葉が有意なものであれば真剣に耳を傾け、どんな洞察にも敏感に反応し、皆で議論を深め、最も有用な答えを導き出す。
そういう誠実さ、真なる意味での前向きさが、今の日本に最も求められるものではないのか。

これまでのことを水に流してとは言わない。
ただ、それが、亡くなった多くの人たち、今も厳しい状況の中で必死に耐え忍ぶ多くの人たち、国や国民のため命を賭す覚悟で努力をする人たちの気持ちに応えるということではないか。
新しき日本、悲しみをただの悲しみで終わらせない日本、叶えられなかった夢を叶えられる日本、笑顔に溢れ前向きに生きていける日本、皆で喜びを分け合える日本。
彼らの死や努力や想いを無駄にしないために、今我々は眼を見開いて、自分という殻を脱しよう。
明日の夜明けを、新しい日本の夜明けにするのだ。

今回の地震は日本にエネルギー政策が国の根本に関わることだということを広く知らしめてくれた。
今後のエネルギー政策を議論するにあたって、このような政局化は絶対に回避しなければならない。

「失敗の本質」が売れてるらしい【追記あり】

2011-03-29 17:28:34 | ブログ情報(News Release)
今回の震災後の政府の対応があまりにも旧日本帝国軍と類似の失敗の軌跡を辿るがゆえに、『失敗の本質―日本軍の組織論的研究』が売れ始めているそうです。
この書籍については当Blogでも何回か紹介していますが、日本人なら読んでおいた方がよい名著です。
ぜひこの機会にご覧になってくださいませ。
既にAmazonでは在庫切れのようですね。

敗戦から65年、見過ごされ続ける「失敗の本質」http://blog.goo.ne.jp/advanced_future/e/cd44bc53f043525dfaf833c17f8b6b4a

【追記】
池田信夫氏が、Tweetで下記のようにおっしゃっておりました。

これを読むと、日本がなぜ戦争に負けたか、心の底から納得できる。 そして今度の「戦争」にも・・・

全くもってその通りなのですが、この本の本来の問題提起の意味からすると、こうなると思います。

これを読むと、日本がなぜあのような悲惨な負け方をしたのか、心の底から納得できる。

当Blogの過去のエントリでも書いていることなのですが、私は日本アメリカにが勝てたとは思いません。
確率は0ではないでしょうが。(絶対はない絶対は)
ですが、負けるにも「負け方」があったはずだと思います。
この本の意義は、戦後に思考停止してしまった敗北(失敗)の意味を問い直すところにあるように思います。

今回の震災のことで言えば、震災後の対応がうまくいけば被害が全くでなかったとは思いません。
ですが、もっと被害が小さくて済む方法があったのではないかと思います。
地震が起きてしまうこと、地震被害の想定が甘かったこと、これを今言っても何も始まらないことです。
ですが、起きてしまった地震にどう対応するか、これは今も現在進行形で進む問題で、今やり方を変えれば、今後起きる被害を小さくすることができるかもしれません。
そういう観点で、この本を読むと、非常に明確にこの本が応えてくれます。

ちなみに、これも池田信夫氏もその後のTweetで言っていたことですが、同じ著者の「戦略の本質」は読まなくていいです。
正直に言って役に立ちません。
いや、まずもって内容を理解するだけで労力がもったいないです。