なるほど。
そうかもしれない。
「労働市場の流動化」を阻止することは、表面上、既存の正規社員である労働者と厚労省の利害が一致しているわけか。
個人請負の労働者は何人も知っているが、彼らの年収は非常に高い。
だが、彼らをみて大企業の正社員達が個人請負に転進するかというと、その率はかなり低い。(0ではない。)
リスキーな立場にいるなら別だが、ある程度安定した立場のある人が制御の難しいリスクを背負うことは稀である。
年収が5,6倍違うとなれば話は変わるが、2倍程度では動かない人がほとんどだ。
(実際、隣で仕事をする個人請負の人が倍の年収をもらっていても転進しない人がほとんどだ。)
厚労省が「労働市場の流動化」に反対するわけ(城繁幸)
http://www.j-cast.com/kaisha/2011/03/08089876.html?p=all
厚労省は現状の雇用制度の見直しにきわめて否定的で、派遣業や有期雇用規制によって、これからも従来型の終身雇用制度を維持するとしている。その背後には恐らく、サラリーマンという従順でがっぽり天引きし放題な羊たちを、野に放つことへの恐怖があるのだろう。
仮に労働市場が流動化し、フルタイムの正社員か、従来の非正規雇用かを各人が自由に選べるようになったとする(属人給から職務給になり、転職が不利にならないとする)。
総合職サラリーマンの中には、上記の彼のように個人請負として独立し、より裁量のあるワークスタイルを選択するものが少なくないだろう。いや、もともと終身雇用の保護膜が薄い中小企業の正社員の多くは、2割近い厚生年金保険料の天引きを嫌い、雪崩を打って独立するかもしれない。
つまり、月に10万近く貢いでくれていた物言わぬ羊たちが、突如牙をむき、月1万5000円ちょっとしか老人に貢いでくれなくなってしまうわけだ。
「非正規の厚年加入条件緩和」も規定路線
となると、現行の年金制度はもはや維持不可能だから、税方式、あるいはベーシックインカム等への移行が実現性を増し、最終的には厚労省の手を離れてしまう可能性が高い。
彼らが終身雇用にしがみつく本当の理由はこれだろう。
本来なら、世代間格差を是正し、制度の持続性を維持することで年金制度への信頼性を高めるべきなのに、そういうことには一切手をつけないまま、
「サラリーマンを縛りつけて絞れるだけ絞ってやろう」
という厚労省の姿勢には、あいた口がふさがらない。
日本人を職場に縛りつけて年間30兆円以上もピンハネし続ける厚労省というのは、タコ部屋の大親分みたいなものだろう。
たぶん、彼らはこれから、非正規雇用の厚生年金加入拡大を様々な形で打ち出してくるはずだ。その裏には「もっと若いのをタコ部屋に入れたい」という狙いがあるのだということは、おぼえておいて損はない。
そうかもしれない。
「労働市場の流動化」を阻止することは、表面上、既存の正規社員である労働者と厚労省の利害が一致しているわけか。
個人請負の労働者は何人も知っているが、彼らの年収は非常に高い。
だが、彼らをみて大企業の正社員達が個人請負に転進するかというと、その率はかなり低い。(0ではない。)
リスキーな立場にいるなら別だが、ある程度安定した立場のある人が制御の難しいリスクを背負うことは稀である。
年収が5,6倍違うとなれば話は変わるが、2倍程度では動かない人がほとんどだ。
(実際、隣で仕事をする個人請負の人が倍の年収をもらっていても転進しない人がほとんどだ。)
厚労省が「労働市場の流動化」に反対するわけ(城繁幸)
http://www.j-cast.com/kaisha/2011/03/08089876.html?p=all
厚労省は現状の雇用制度の見直しにきわめて否定的で、派遣業や有期雇用規制によって、これからも従来型の終身雇用制度を維持するとしている。その背後には恐らく、サラリーマンという従順でがっぽり天引きし放題な羊たちを、野に放つことへの恐怖があるのだろう。
仮に労働市場が流動化し、フルタイムの正社員か、従来の非正規雇用かを各人が自由に選べるようになったとする(属人給から職務給になり、転職が不利にならないとする)。
総合職サラリーマンの中には、上記の彼のように個人請負として独立し、より裁量のあるワークスタイルを選択するものが少なくないだろう。いや、もともと終身雇用の保護膜が薄い中小企業の正社員の多くは、2割近い厚生年金保険料の天引きを嫌い、雪崩を打って独立するかもしれない。
つまり、月に10万近く貢いでくれていた物言わぬ羊たちが、突如牙をむき、月1万5000円ちょっとしか老人に貢いでくれなくなってしまうわけだ。
「非正規の厚年加入条件緩和」も規定路線
となると、現行の年金制度はもはや維持不可能だから、税方式、あるいはベーシックインカム等への移行が実現性を増し、最終的には厚労省の手を離れてしまう可能性が高い。
彼らが終身雇用にしがみつく本当の理由はこれだろう。
本来なら、世代間格差を是正し、制度の持続性を維持することで年金制度への信頼性を高めるべきなのに、そういうことには一切手をつけないまま、
「サラリーマンを縛りつけて絞れるだけ絞ってやろう」
という厚労省の姿勢には、あいた口がふさがらない。
日本人を職場に縛りつけて年間30兆円以上もピンハネし続ける厚労省というのは、タコ部屋の大親分みたいなものだろう。
たぶん、彼らはこれから、非正規雇用の厚生年金加入拡大を様々な形で打ち出してくるはずだ。その裏には「もっと若いのをタコ部屋に入れたい」という狙いがあるのだということは、おぼえておいて損はない。