一体エジプトの旅行記はどうしちゃたのでしょうか…?
エジプトの続きの前に、ものすごく感動したことがあったので旅行記の途中ですがブログにつづらせてください。
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サッカーワールドカップでの120分の死闘に感動し、涙し、大きな勇気をもらった人、たくさんいらっしゃると思います。
その世界の大舞台の死闘の影で小さな死闘がありました。
それは、息子のティガーの野球です。
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ティガーの所属するチームについてちょっと説明すると…。
少年野球って、6年生以下の「Aチーム」
5年生以下の「Bチーム」
に分かれています。
6年生は絶対にAチーム、上手な下級生もAチームに召集されます。
どこのチームもたいていは、「Aチーム」は絶対的な存在で、「Bチーム」はおまけ的な存在だったりします。
で、ティガーは「Bチーム」です。
公式戦は、AチームはAチームだけの大会、BチームはBチームだけの大会に分かれていて、いつも同じ15チームくらいでリーグ戦だったり、トーナメント戦だったりを春の大会を皮切りに繰り返すわけです。
ティガーのいる「Bチーム」は、今まで3回の大会があり、なんと3回とも「準優勝」でした。
どうしても「優勝」にはたどり着けないのです。
今度こそ、と意気込んでいた矢先に、わがBチームの主将でキャッチャーで4番の子がAチームに連れて行かれてしまいました。
Aチームが「あの子が欲しい♪」
と言ったら
Bチームは「この子はやらん♪」
とは言えないのです…。
大黒柱の選手が抜けて、ポジションも打順も組み立て直して、今回の大会に挑みました。
そして今まで「副将」だったティガは「主将」となりました。
少年野球では「10番」は主将ナンバーです。
えっと…、ちょっと説明すると
ティガーは5年生。
ティガーのチームは5年生が極端に少ないんですね。
彼らが1年生とき、つまり4年前、そう、サッカーのワールドカップがあった年ですね。
そのせいなのかどうなのか、ティガーの同級生はほとんどがサッカー部に入っていて、5年生だけでも30人くらいいるらしいです。
それに対して野球部の5年生は4人です。
その4人の中でだれが主将になるかっていう、消去法的な感じでティガーが主将になったというのは否めないところです。
が、主将になってからティガーはみちがえるように変わっていきました。
集合時間には一番で行くし、準備も率先してやるし、大きな声で掛け声かけるし、試合では下級生にボールボーイやバット引きのやり方を教えてあげたり、とにかく主将として立派に頑張ってきました。
そしていよいよやってきた決勝戦。
相手は今期2回も優勝している強豪です。
つまり、今期2回も決勝戦で負かされてきたチームと3度目の決勝戦ということになります。
試合は相手が先制点を取り、なんとか追いつこうにも逆転はできないまま相手有利に進んでいました。
そうして4点リードされて迎えた最終回。
先攻のわがチーム、4点逆転するのは至難の業。
こういう場面で主将の力が試されるんだそうです。
主将が「絶対に逆転する! 絶対に勝つ! 絶対に優勝する!!」
っていう思いが強ければチームが一つになれるのです。
「同じチームに3回も負けるわけにはいかない。 4回目の準優勝なんていらない。
ほしいのは優勝だけだ」
ティガーは燃えていました。
その信念が通じたのでしょうか、ヒットがつながって、同点のランナーが出ました。
そしたら、そこに「Aチーム」が応援にやってきたのですよ。
普段は「ふん、Bチームのくせに」っていうところがなきにしもあらずなAチームのみんなが、Bチームがあまりにすごい試合やってるから、大きな声で応援してくれたんです。
Aチームの応援に感動し、後押しされた選手たちは、今までの思いを爆発させて、奇跡の大逆転をしたのです。
1点勝ち越しで迎えた裏の回を守り切れば勝ちです。
それこそ、かっこ悪くても、転んでも、身体で止めても、泥だらけになって、とにかく必死でボールに食らいついていき、最後はショートからの送球をファーストのティガーががっちりと受け止めてゲームセット。
こんな劇的な素晴らしい勝利があったなんて…!!!
応援する父母たちも狂喜乱舞ですよ。
4年生と5年生の少年たちがみんなボロボロ涙流して泣いてるんですよ。
今まで決勝で敗れて悔し涙は何度も流してきました。
でも男の子だから悔し泣きなんて恥ずかしいのか、帽子で顔隠したり、歯を食いしばって我慢したりしていました。
でも、今回の嬉し泣きは、人目もはばからず、もうただただ嬉しくて嬉しくてチームメイトで抱き合って号泣です。
もちろんティガーも泣き崩れていました。
普段結構淡々としてるティガーの嬉し泣き顔に、感動して私も号泣。
我が子が悔しかったり、怒られたり、ふてくされて泣く姿は見慣れていますが、嬉し泣きする姿って見る機会そうないですよね。
自分の子が「嬉しくて感動したら、こんな顔するんだ、こんな風に泣くんだ。」って新鮮な衝撃でした。
そしてティガー主将なので
応援してくれた父母、そしてAチームに、
「応援ありがとうございましたっ!!!」
泣きながら、真っ赤な顔で頭を下げる姿は本当に誇らしかったです。
そうね、マリリンの合格発表のときと同じくらい嬉しかったですね。
「我が子が自分の努力で勝ち取った成果」ですから。
でも、今回は「自分だけじゃなくて、チームみんなで勝ち取った奇跡の逆転優勝」
嬉しさはチームメイト分で15倍ですね。
優勝チームはダイヤモンド一周バレード。
おめでとう。
感動をありがとう。
本当にがんばりましたね!
今、私の鼻からも鼻水が…。いえ、ごめんなさい、泣いちゃうとすぐ鼻水でちゃって…!
感動ですよね。こういうすてきな経験をさせてもらって、親になってもいつまでも教えられる立場だってことなんですよね。
「優勝しかない」と思ったティガー君、好きだわ~☆
もうあれから一週間以上経ちますが、いまだにあの瞬間を思い出すと目頭が熱くなります。
この想い出を胸に一生生きて行けそうです…。(笑)