今宵も劇場でお会いしましょう!

おおるりが赤裸々に綴る脱線転覆の感想記!(舞台やライブの感想です)

いつかどこかで(26)失楽の中で~「CHESS in Concert」(その0)

2012年01月31日 02時09分52秒 | いつかどこかで(雑記)

こんばんは、おおるりです。

いつもの方も、初めましての方も、私の感想記をご覧いただきましてありがとうございます。

でもって、す、す、すみませぇ~ん!
昨日は「CHESS in Concert」の感想を書くには書いたんですけどね、前置きばかりで全然感想にならなくて、それでも昨夜は例によって酔った勢いで「えい、やーっ!」とばかりにアップしてしまい、翌朝改めて読み返してみたらすごく妙なテンションで! 自分で自分の文が気持ち悪くて削除してしまいました。
なので、私としては、眠っていたたった数時間かそこらの間の幻にしてしまおうかと思っていたら(笑)思いのほかその間にアクセス数が上がっていて、どうも無かったことには済ませられないらしい。
それに気がついたのはついさっきのことですが、それまで私はブログをほったらかし、続きの感想も書かずに何をやっていたのかというと…、なんと! 韓国ドラマに逃避しておりましたです(爆)

だって~っ!
金曜日からの三日間、私はずっと楽園の中にどっぷりと浸っていたわけで、今はその場を失い、幸福感から急転落の揺り戻しがきつすぎます。
二度と同じ時間、あの空間には戻れない、失意のために鬱々とさえしているところ。
それで何で韓国ドラマ? というと、「鬱々とした気分が少しは癒えるかも?」と思って(笑)

そんな話はともかくとして、その「無かったことにした感想記」はどうやら既にたくさんの方の目に入ってしまったようなので、もうしょうがない! ちょっとだけ手直しして、改めてまたここに載せておくことにしました。
なので、言っときますが、感想にもなっていない、しょーもない文ですよぉ~!
なにせ、本題の前置きですからね。続きは週末あたりに小分けにして書ければ書こうと思います。

* * * *
2012/01/30記 
「CHESS in Concert」

久しぶりに駅から劇場まで走りました。
そして久しぶりに「ここはどこ?私は誰?」状態(笑)。

今回私は、東京公演6公演のうち、初日以外の残り、5公演を観てしまいました。
三日間で五回だなんて、そんな無茶をしたのって十二年ぶりくらいとか、そんくらいの、本当に久しぶり。
なにせ、マチソワ(昼夜)で同じ舞台を観るのって、どんなに好きな作品だろうが苦手です。
だけど、これはコンサートだから全然オーケーなのよね~!
この三日間、青山劇場は私にとっての楽園でした。

さて、どこから書きましょうか。

あのね、今は書きたい半分、書きたくない半分。
あの魅力的なステージのあの楽しさ、あの感動は、すぐに吐き出してしまうのが勿体ない気分。
でも、何か書かずにいられない。
なので、だらだらと前置きしておりまするが……

あ、そうだ! これから書いておこう。

石井一孝さん、好きです!
あっきーのこと、好きって言ってくれたから。

って、それだけのわけじゃなく(笑)
石井一孝さんといえば! ずーっと昔に私が「レ・ミゼラブル」に最初にハマった時のマリウスでした。
当時は石川禅さんと石井さんの二人のマリウスがどちらもが良くて、島田歌穂さんと石川・石井マリウスを交互に見たくて帝劇に通ったんだった! あの時は毎回泣かせてもらいましたよ。
最近じゃ、去年の「三銃士」は素敵だった! いや、その前に拝見した「蜘蛛女のキス」の良かったことと言ったら…、私はカテコが終わってもしばらく涙が止まらなかったくらい。
もう、ほんとに歌が上手で泣かせ上手なんだもの(笑)
そうそう、蜘蛛女といえば、あの時の浦井健治くんも良かったよね~!

浦井くんといえば、ここ数年は彼の出演する舞台は極力ぜんぶ観るようにしているけれど、もうもう!舞台の上にいるだけで癒される~! それがどんな役でもね(笑) 
観ているだけで、心の凝りや疲れがゆるゆるとほぐされる感じで、私にとってはセラピストみたいな役者さんだわ。
去年の「エディと・ピアフ」のテオ役には泣けたなぁ~っ! 気持ちよ~く、心あたたか~く泣けた!
ピアフ役の安蘭けいさんとのラスト・シーンは、じわ~っ!と深く二人に感動。

でもって、更にそのピアフのシャンソンを熱演・熱唱してくださった安蘭けいさんといえば、私は宝塚をほとんど観ないのでその時代のお姿は観ていませんが、退団後は何気に何度か観ていました。
「ワンダフル・タウン」の美しかったこと! いや、美しかったといえば「アントニーとクレオパトラ」だわ。絶世の美女クレオパトラがぴったりでした。

そんなわけで、あっきーの舞台はもちろん毎度観ているしで、ここ何年かはこの四人の誰かを見ない月はなかったと言っても過言ではなく、「CHESS in Concert」は「盆と正月が一緒に来ちゃいました!」どころでないキャストの顔ぶれ。
そして、その四人の歌といったら何とも言えない!!
少数精鋭ここに極まれり、一騎当千の圧巻!

うわ~、この先はなんて書いたら良いのだろう?!
すみません、この際、もう、私のことはあきらめてください。
勝手にしゃべらせといてよ。
まともな感想を読みたい人は他に行くことをおすすめします!
…って、そんなのは最初の一行目に書いておけって?
そ、そうよね、そうでした。
検索して、ついうっかりこんな処に迷い込んだ方は許してね。
でも、いつも私はこんなんだから。
脱線するし、なかなか核心にいかないから。
でもって、何を書こうが、とどのつまり、最後には必ず「あっきー(中川晃教さん)が一番!」に着地するけど、なにせそこまでが長いから(笑)

と、開き直りつつ、唐突に次回に続く!

* * * *

と、まあ、上記までが昨日のものですが、一番しょーもない阿呆な部分を削除しても、まだこういう妙な感じなんですよ。ううぅ~…。
まあ、変っちゃ、いつも変ですけど(笑)

う~ん、とりあえず、今日はもう寝ます。
おやすみなさい。
 


いさらい香奈子 新春コンサート

2012年01月25日 00時33分55秒 | ライブ/コンサート

2012/01/18 ウナ・カンツォーネ
「いさらい香奈子 新春コンサート~Humming au printemps~」


今宵も誰かが覚悟する

世界中で、
どこかのシーンで、
誰かの胸の奥底で…

そんなわけで、いさらい香奈子さん。
いさらいさんのステージには、毎回「今宵も誰かが…」という出だしで、シリーズ化しています。…というのも毎回書いておりますが。
この日、早めに会社を退出しようとしたら、「今日は何処に行くの?」と聞かれ、「新春コンサート」と言おうとし、思わず、
「何処に?って、…え~と…、し、し、しんしゅん、しゃんしょん…そ、え~っと…しゃ?し、しょ?ー、……」
って、言えてませんから!!(笑)
どうやら私、とっさに「新春シャンソンショー」もしくは、「ソロコンサート」と言いたかったらしい(笑) ←わざわざ難しくしてどーする!
だって~、新春といえば、シャンソンショーでしょ、やっぱり。
でも、いさらいさんの歌う歌はシャンソンだけじゃありません。
この日は「IGNIS」も通しで聴けましたが、ドラマチックですごく好きだと思いました。

で、その新春にふさわしいコンサートのサブ・タイトルは、「Humming au printemps」(春のハミング)。
なので、1stステージは軽やかで楽しい曲もありましたが、2ndステージは、まあ~、ほんとに歌うに手ごわそうな難曲が続きましたね~!
がっつりと聴かせてもらいました。
その2ndの始まりに、いさらいさんが「これからの曲は覚悟して歌うので、みなさんも覚悟して聴いてください」と言ったので、「今宵も誰かが覚悟する」と書いたんですけどね、確かにね~、覚悟しなきゃ歌いこなせない歌だったのだろうな、と思いました。

いつもメモとかしていないので曲の題名はすぐに忘れてしまって何ですが、この日に聴いた曲は、どの曲も素人が歌えばボロボロになるか、それとも詰まらなくなるかのどちらかでしょうね。
やはりプロの歌は違いますよね。
なんたって、覚悟が違いますものね(笑)

それでこの期に及んで思うのですが、シャンソンは、まあ私は好きは好きですけど、だからといって、このジャンルにどっぷり嵌るということはないみたい。
では、何故に彼女のコンサートに行くのかというと、つまり、私は「いさらい香奈子の歌」が特に好きなのだろうと思います。
それに、いさらいさんの書くエディット・ピアフとかのシャンソンの訳詞もだけど、ご本人のオリジナルの歌詞はどうもハマる。
いさらいさんの人生と私のそれとは、きっと似ても似つかないものだろうとは思うけど、いさらいさんの書いた歌詞には何故だか自分と同じ匂いがするのが不思議だわ。

そんなわけで、ここ何年かは一月と言えば、お正月が過ぎたら友人の講談を聞きに行くのが恒例となりましたが、それともうひとつ、いさらいさんの新春コンサートが毎年あれば良いな~と思いました。
で、きっと毎年必ず言いたくなって噛むのよね? 
「新春シャンソン・ソロコンサート」(笑)


「ラ・カージュ・オ・フォール~籠の中の道化たち~」

2012年01月22日 16時45分22秒 | 観劇(ミュージカル/音楽劇)

2012/01/14マチネ
【出演】
ジョルジュ(「ラ・カージュ・オ・フォール」経営者)鹿賀丈史
ザザことアルバン(ジョルジュの情婦) 市村正親
ジャン・ミシェル(ジョルジュの息子)原田優一
アンヌ(ミシェルの恋人)愛原実花
ハンナ(カジェルの一員)真島茂樹
シャルタル(カジェルの一員)新納慎也
ジャクリーヌ(レストラン経営者)香寿たつき
ダンドン議員 今井清隆
ダンドン夫人 森公美子 ほか


今年の初観劇は14日に観た「ラ・カージュ・オ・フォール」でした。
そのあと感想を書かないままに一週間も経ってしまいましたが、たしかその前にこの舞台を観たのは2008年。一最初に観たのが1993年か4年だったっけかな?、ミシェル役が西川忠志さんでしたから。(後記:ちがった! 1997年でした。)
それで、 前回では何だかすごく泣きながら観ていたような記憶があったので、その時自分がどんな感想を書いていたか掘り起こしてみたら……無いのよね~、これが。どうやら前回も前々回も観劇記を書いてなかったみたい。
みたい、って、書いた記憶もないんだけど(笑)
書いといて忘れていることもあるし、なんか書いたような気もするけど、とうとうボケ始めたのか?(笑)
でもこうして纏めて書くことはしてなくても、ニフティのパソコン通信やmixiの誰かの日記かなんかで、たぶん噂話くらいはしていたんだと思う。
たしか1997年の時に、「(想像していたよりも)石丸さんの足がきれいだった」という話を誰かとしていたもの(笑)

で、観るごとにますますとナイト・クラプのゲイの皆さんの足がきれいになっている気がするんですけど??
そ~れ~は、二階席から観るからか、それともストッキングが進化したか?、いやいや、きっと彼ら(彼女ら?)のお手入れの賜物に違いない! 見習わなくちゃ~!(笑)

見習わなくちゃ! といえば、毎回まじまじと見てしまうのはザザのお化粧のシーン。「マスカラ」は大好きな場面で、「え?! そんなところまでチークを塗るの?」とか、「つけ睫毛(まつげ)の威力ってすごい!」とか、一昨年に観たストレートプレイの「楽屋」という作品でもそうだったけど、どういうわけか、私は他人がお化粧しているのを見るのが好きなのよね。
自分がお化粧してもあまり変化している気がしないから、人がお化粧して美しくなっていく過程が面白いんだもん。 ましてやザザの変わり様はまさに劇的。舞台化粧の派手さもあるけれど、仕上がりの顔から全身から「私を見て!こんなに美しい!」というパワーがみなぎるオーラを感じて、何度見ても思わず「おお~っ!!」と目を見張っちゃったりして。
だけど、「つけ睫毛」だったら私なんかは不器用だから一度も付けたことがないけど、マスカラを塗るあたりで気合が入っていく女心には共感するのよね。 って、これはお化粧する人にしかわからないだろうけど、マスカラ塗って、最後にルージュをひいたら「これでよしっ!さあ、出かけるぞ~っ!」って気がするわ。

なんていう脱線話はともかくとして(笑)
だから私はこの舞台を観るのは15年前、4年前と数えて三度目だけど、同じ作品でも感動する場面がその時々で微妙に違うのって、この舞台も少しずつ変化していからというのもあるかもしれなけれど、やっぱり何よりも観ている自分が変化しているんだなぁ、などと自覚せずにはいられないな。

前回はザザの「ありのままの私」を大泣きしながら観ていた記憶があった。
今まで生きてきたこと、してきたことを後悔したくない、胸を張って生きていたい。これが私よ!というザザのナンバーに感動して、ちょっとばかり過剰に反応していたのは、自分もそうでありたいという気持ちが強かったのかもしれない。
たぶん自分を重ねていたんでしょうね。
ゲイでなくたって、嘘やごまかしのない「ありのままの私」を周囲に受け入れてもらいたい、愛されたい、というのは、誰しもが思う願望かもしれない。だからこの舞台は多くの人を感動させるのかと思うけど、市村さんのザザには、「たとえ受け入れて貰えずとも私は私でいたい」という強い覚悟が感じられて、だからそこには孤高の人が隠し持つ「切なさ」を感じたりもしました。

で、今年ももちろん、やっぱりザザの歌には感動して涙がこぼれたものの、あの前回ほどには大泣きしなかったのは、そういったザザの生きる姿勢に憧れる「私は私よ!」という私自身の想いとか気負いが、あの時よりはずっと薄れたからなんでしょうねぇ…。
あれから三年とか四年経つ間に、、「それじゃあ、ありのままの私ってどんな私?」とか聞かれたたら案外と自分でも解ってないことに気がついたし(笑)、ザザのように一貫的でなくて、様々な場所やその時々のシーンで別人のように…という程ではなくても、微妙に様変わりしている自分は、気がつけばそれぞれの場面で周囲には受け入れてもらっていて幸せだと感じるから、「まあ、ことさら気負わずとも、気楽にこのままの感じでいいかな~」なんて思わなくもない。
結局はザザのような、どこにいても一貫した「これ」というような姿でありたいと思わないこと、できないことが私の「ありのまま」なんだろうと思うしね。

で、そんな私の話もともかくとして(笑)
今回の注目はなんたって、原田優一くん…優ちゃんのジャン・ミシェルだわ~!
もうね、優ちゃんは初めて見たときの中学生じゃないんだから、もう彼も大人なんだから、「優ちゃん」なんて言っちゃいけないんじゃないかとも思うけど、だめだめ、私らにとってはいくつになろうが、ずっと優ちゃんだから(笑)
といっても、私は優ちゃんを長く見ていても、たしか一度も口を利いたことがないと思うんで全くこっちの勝手な話よね。

その優ちゃんのジャンですけど。
この人って、いつもながら的確な解釈…というか、実に私好みのキャラ作りをしてくれる人なのよね。
この前、たまたま以前に書いた「ミス・サイゴン」の自分の観劇記を読み返してみたんだけど、優ちゃんのクリスにはむちゃくちゃ手厳しいことが書いてあって、これは優ちゃんに手厳しいのではなくて、そもそも私のクリスというキャラを見る目が手厳しいのだから、クリスを優ちゃんで観られたことにすごく満足している。
今回のジャンも、原田優一くんで観て(フルネームで呼ぶときは何故に優一くん?)、とても良かったと思います。

ジャンのシーンで感動するのは終盤の「見てごらん」と歌うところですが、これは先に鹿賀さんのジョルジュが息子のジャンに向けて歌う歌でもあります。
鹿賀さんジョルジュには、ザザへのパートナーとしての愛情も、息子への愛情も、どちらも前回以上にぐっと愛情が深く感じられ、今回もジョルジュの歌には涙を流さずにはいられませんでしたが、優ちゃんの「見てごらん」リプライズにも思いがけないほどに感動しました。

ザザが見て欲しかったのは「ありのままの私」であり、誇り高く生きているその姿だったかもしれないけれど、ジョルジュとジャンの親子がザザに見たものとは、その彼女の望んだ姿よりも更に深い部分であり、決して目には映らないものでした。
それは、彼女の真心と愛情。
そして、そういうものは、見る側にしても同じように相手への真心と愛情がなければしっかりと見たり受け取ったりすることはできないのだということが、優ちゃんジョンの心の移り変わりに感じられて、この舞台が一層に好きになりました。

お楽しみのショーの部分は、より華やかでグレード・アップして見応えもあったし、相変わらず楽しいキャラの森久美子さんや今井清隆さんたちの「もしかして、アドリブ?」な部分も笑えたしで、新春一番の観劇が今年も大満足なもので良かったです。

この舞台、ファイナルなんて言ってますが、某作品のように「復活」とか「リターン」とかつけて、いつかまた帰ってきて欲しいと思います。

あ、酔っ払ってだらだらと書いていたら、また途中で文体が変わっちゃった(笑)


映画「ロボジー」

2012年01月15日 23時27分04秒 | 映画

【脚本・監督】 矢口史靖
【出演】五十嵐信次郎(ミッキー・カーチス)/吉高由里子/濱田岳/川合正悟/川島潤哉/田畑智子/和久井映見/小野武彦

小さな家電会社の社長の思いつきで、たったの三ヶ月で二足歩行のロボットを開発していた三人組が窮地に至り、その場しのぎで一人暮らしの頑固老人をロボットの中に入れてしまうという物語です。

  

面白さから言えば期待以上でもなければ以下でもなく、周りではツボに入って大爆笑していた人もいたけれど、私はゆるゆると笑ったほうかな。「わははははーっ!」というより、「あはは~」「ふふふっ」ってな感じね。

ロック歌手のミッキー・カーチス(=五十嵐信次郎)が、そうと言われなければわからない程に好演してました。
時に独居老人の哀愁を漂わせながらも、自然にコミカル。
エンディングの歌の彼の英語が日本人に解りやすい発音で(笑)さすがに英語が苦手な私にもわかり、最後まで「ふふふっ」と楽しかったです。

ロボット工学には素人同然のダメダメな三人組は、もっと笑わせてくれる余地はあったと思うけど…まあ、それも込みでの「ダメさ加減」があの程度でも良いのかな…そこはリアルと言えなくもなかったりして。

そして、ロボット・オタクの女子大生役の吉高由里子さんがとても魅力的で可愛かったです。
好きだな~、ああいう女子。男だったら惚れちゃいそう(笑)

最初から最後までが、日常のファンタジーという感じで、落としどころもコメディーな中に夢がありました。
難しいことはな~んも考えなくても良くて、リラックスしたまま笑えて、ちょっとほろりとする場面もあり。
館内は老若男女でいっぱいでしたが、恋人どうしも、家族連れも、一人でも、みんなで楽しめる映画だと思いました。


映画「フレンズ もののけ島のナキ」

2012年01月13日 22時21分05秒 | 映画

【原案】 浜田広介
【監督】 山崎貴、八木竜一
【キャスト】香取慎吾/山寺宏一/YOU/加藤清史郎/FROGMAN/新堂結菜/阿部サダヲ

カワいかったよぉ~っ! 
人間の小さき子・コタケもだけど、私の隣に座っていた坊やも!

  

この映画は、『浜田廣介の児童文学「泣いた赤おに」を元にアレンジしたファミリーファンタジー映画』です。
「泣いた赤おに」は、私が小学校低学年の頃に最初に読んで大好きになり、それからずっと、今もなお、その時のことが忘れられない思い出の一冊です。
なので、去年からこの映画を観に行くのを楽しみにしていましたが……「大好き」、というのも妙かな? ラストがとても切なくて、いつまでも心に残る本でした。

この映画の前半はオリジナルのストーリーで、赤鬼のナキと人間の子コタケが友達になっていく話です。
映画館内は家族連れがいっぱいで、小さなお子さんも多く、赤鬼のナキとコタケのやりとりや、もののけ達のユーモラスなシーンには可愛い笑い声が上がります。
子どもって、大人からすると意外な場面で大受けしたりするのよね。
私の隣に座っていた坊やは、たぶん幼稚園か小学校低学年くらいなのかな? 周りの子ども達の中でもひときわ大きな声で笑って喜んでいたので、その無邪気さにつられて私まで声を上げて笑ってしまいました。

で、後半の物語は「泣いた赤おに」の下書きに沿って進みます。
ですから私はこの話をよ~く知っているけれど、それでもやっぱり、涙が思わず出てしまうのよね。
「三つ子の魂百までも」とはよく言ったもので、小さい頃の泣き所のツボは大人になっても変わらないみたい。
というか、ほとんど成長してなかったりして(笑)

一人こっそりとハンカチで涙を拭いてたら、そのうち、お隣から鼻をすする音が何度も聞こえてきました。
え? 坊やも泣いてるの? じゃなくて、もしかして、風邪でもひいてるのかな?
つい気になるけれど、もし泣いているならぱ、私が顔を覗き込んだら、きっと坊やだって嫌よね?
だから確かめたりはしませんでしたが、この坊や、映画が終わってエンディングの歌が終わっても動きません。
周りの子ども達がケロッとした顔で席を立って帰っていく間、ずっと仏頂面をしたまま、イケメンのパパが声を掛けても、ずっと返事もせずに席から立ち上がりません。
こっそり見ると、小さな頬に涙のあとが…。
うわ~っ、なんて可愛いの~っ!! 

だってね~、この映画のラストって、原作をいくらか脚色してあるとはいえ、100パーセントがハッピー・エンドじゃないものね? うんうん、わかるよぉ~!
だけど、口も利けずに、席を立てなくなる程だなんて! ものすごーく感受性が豊かで繊細な男の子なのね?
もし私が同い位の背丈だったなら、この物語の切なさに泣いた君とは、ぜひともお友達になりたかったな~(笑)

小学校の頃の思い出の物語に新しい思い出が加わり、ちょっぴり切なくて、心があったかくなった映画でした。


おけぴ新年特別企画「ミュージカルファンのためのオペラ入門講座&ガラおコンサート」

2012年01月11日 23時41分14秒 | ライブ/コンサート

2012/01/07
場所:東京建物 八重洲ホール
【出演者】港幸樹/武井基治/中西勝之
【ゲスト】石飛幸治/宇部洋之/四宮貴久/須藤香菜/高舛裕一/山岸麻美子
【演奏(ピアノ)】高野直子(第一部)/山野上寛(第二部)/山岸麻美子(星よ/ブイドイ)

ブラ~ヴォ~っ!!  ブラ~ヴィ!!

私の新春の一番最初、遊び事初めはこの「おコンサート」でした!
いや~、この企画、すっごく良かったです。
人に教えてしまうのがもったいないくらい(笑)

とにかく第一部の港幸樹さん、武井基治さん、中西勝之さんの三人がそれそれに素敵でした!!
この顔ぶれはミュージカルファンならば、あちこちで絶対に見覚えがあると思います。
司教さま(レミゼ)が二人いるし!
だけど、私は司教さま達を今までこんなに至近距離でまじまじと見たことが無かったので、なんだかすご~く新鮮でした!
ってか、この三人は歌が良いだけでなく、かなり面白い方たちだったのね?(笑)

司会&レクチャー役の港幸樹さんのこの日の目標は、「話をなるべく短くまとめる」ことだったそうで、港さんのコンサートって、いつも話が長くなって長々と時間超過するのだとか。
なにせお話が面白くってお上手なので、ついそうなってしまうんでしょうね。
それで、その面白い港講師がお話ししている合間に、とても静かに頷いていらした武井さんや中西さんは大人しい方達かと思いきや、やっぱりそれぞれにチラリホラリと面白い。
中西勝之さんは、「私は鳥射し」(魔笛)でいきなり客席に下りて、お客さんたちと握手をし始め、しまいに手の甲にうやうやしくキッスまでするし(笑) 
きゃ~!、そこまでやるの? でも、ちょっとうらやましい~! なんて、すごく楽しかったし、冒頭の「ブラーヴォ~っ!! ブラーヴィ!!」の掛け声を体験させてくださった武井基治さんも、なかなか盛り上げ上手な楽しい方でした。

ちなみに、オペラで「素晴らしい!」という賞賛の掛け声、「Bravo(ブラーヴォ)」は、歌い手が男性一人の時に掛ける言
女性歌手へは「Brava(ブラーヴァ)」、重唱などに対しては「Bravi(ブラーヴィ)」なんですって。
この「Bravo(ブラーヴォ)」は、この前見に行った私の初オペラ「サロメ」でも客席から飛んでいましたが、オペラだけでなくバレエでもよく耳にしたりします。
ところがミュージカルではほとんど聞かないですよね? これは歌の種類、発声とか、物語の進行の仕方とかが違うからかしらね?
ミュージカルではこの掛け声を聞くと余韻が妨げられたりして、私はちょっと迷惑なんですけど、オペラだと、歌舞伎の掛け声と同じで、なぜかぴったりきますよね。通の方たちの掛ける「ブラゥォ~っ!」は聞いているこっちも気持ちよくて、拍手する手にも益々力が入ります。
とはいえ、オペラだって歌によりけりなんだそうで、初心者は「どういう曲ならブラヴォ~!って言ってもいいのかな?」というのは、周りの空気を読みながら他のお客さん達の真似から始めるとよさそうです。

ってな、いかにも初心者向けのお話もありましたが、この日「オペラ入門講座」は、何といっても「ミュージカルファンのための」というところがミソ。
去年に初めてオペラを経験したばかりの私にはうってつけでした。
まるで私のために企画してくれたみたい! (←ドカ、バキっ!)
ミュージカルの「ミス・サイゴン」はオペラの「蝶々夫人」が下地になっているとは私もどこかで聞いたことがありましたが、ブロードウェイ・ミュージカルの「RENT」も「ラ・ボエーム」というオベラ歌劇を元に創られたものだという話なども聞けて、港幸樹さんのお話はどれも興味深くて楽しかったです。

そして! そのお話もさることながら、なんといっても生の歌声です!
とても近い距離で生のオペラが聴けたのは、想像した以上にとても気持ち良かったです。
オペラって、大きな劇場の建物中全体に鳴り響かせる迫力の歌声ですものね。もちろん、マイクなしで。
その、港さんいわく「客席に緊張感を強いる」というオペラの歌を、ホール一杯に張り詰めた空気と共に味わいながら聴くのは、なんだか胸がスカ~っとするような心地良さがありました。

その時の動画がこれね↓(※ブログ転載しても大丈夫だそうです)
第一部「ミュージカルファンのためのオペラ入門講座」


このお三人、動画では伝わりにくいと思いますが、生で聴く歌声は少なくともこの動画の百倍以上、お姿の見た目も二十八倍以上は素敵です。って、その違いと微妙な数字はなんなんだ?(笑)

ところで、オペラの物語は三角関係の話が多く、その中で二枚目でモテる役がテノール歌手、恋敵役がバリトンというのが主流だそうです。
そのせいか(?)私は、歌を聴けば聴くほどに、だんだんとテノール歌手の武井さんが素敵に見え始め…って、最初から素敵ですけど(笑)、なんかどんどん素適度が増して見えたのが楽しかったです。
三角関係の物語はともかくとしても、武井さんの二枚目役をぜひ見てみたくなりました。
この動画の「乾杯の歌」も良かったですが、三人の「闘牛士の歌」もとても素晴らしかったです。
他に歌ってくださった曲も、どれもこれもが耳に馴染みのあるような有名な名曲ばかりで、オペラの魅力が垣間見られて嬉しかったです。、
私は俄然オペラに興味がわいてきました。


そして、第二部は「ガラおコンサート」。
これこそ、ミュージカルファンの客席みんながお馴染みの名曲ばかり。
皆さんの「ブイドイ」は東北大震災の被災地への想いも込められていて感動的でした。
紅一点ならぬ、紅二点の女性お二人は、曲のセレクトがナイスです!
「エメ」には胸がキュン!とし、「命をあげよう」には、舞台のシーンが目に浮かぶようでした。

一部、二部共に楽しかったので、本当に行って良かったです。
「ミュージカルファンのためのオペラ入門講座」は二回、三回と、ぜひ続けて欲しいです。
もちろん、オペラも機会があれば、また観に行きたいと思います。
でも私は、なるべくなら三角関係じゃない話が良いんだけどね(笑)

第一部「ミュージカルファンのためのオペラ入門講座」~
♪間奏曲(ピアノ独奏:高野直子)
P.マスカーニ作曲 歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より
♪Ombra mai fu/樹木の陰で(武井基治/中西勝之/港幸樹)
G.F.ヘンデル作曲 歌G.F.ヘンデル作曲 歌劇「セルセ(クセルクセス)」より
♪Der Vogelfanger bin ich ja/私は鳥刺し(中西勝之)
W.A.モーツァルト作曲 歌劇「魔笛」より
♪Lunge da lei~De'miei bollenti spiriti/あの人のそばを離れては~燃える心を(武井基治)
G.ヴェルディ作曲 歌劇「椿姫」より
♪Piacer d'amor/愛の喜びは(港幸樹)J.P.マルティーニ作曲 歌曲より
♪諸君らの乾杯を喜んで受けよう/闘牛士の歌(中西勝之)G.ビゼー作曲 歌劇「カルメン」より
♪O Mimi,tu piu non torni/もう戻らないミミ(武井基治)
G.プッチーニ作曲 歌劇「ラ・ボエーム」より
♪Libiamo ne'lieti calici/乾杯の歌(武井基治/中西勝之/港幸樹)
G.ヴェルディ作曲 歌劇「椿姫」より

~第二部~「ガラおコンサート」~
♪炎の中へ(石飛幸治/宇部洋之/四宮貴久/高舛裕一/武井基治/中西勝之/港幸樹)
ミュージカル"スカーレット・ピンパーネル"より
♪パズルメント/Puzzlement(四宮貴久)
ミュージカル"王様と私"より
♪愛せぬならば/If I can't love her(高舛裕一)
ミュージカル"美女と野獣"より
♪神は死んだ(中西勝♪神は死んだ(中西勝之)
ミュージカル"ダンス・オブ・ヴァンパイア"より
♪生きている/ALIVE(石飛幸治)
ミュージカル"ジキル&ハイド"より
♪嘘の仮面(石飛幸治/宇部洋之/須藤香菜/中西勝之/山岸麻美子)
ミュージカル"ジキル&ハイド"より
♪エメ/Aimer(石飛幸治/宇部洋之/山岸麻美子)
ミュージカル"ロミオ&ジュリエット"より
♪命をあげよう(須藤香菜)
ミュージカル"ミス・サイゴン"より
♪星よ/Stars(武井基治/ピアノ伴奏・山岸麻美子)
ミュージカル"レ・ミゼラブル"より
♪ブイドイ(石飛幸治/宇部洋之/四宮貴久/高舛裕一/武井基治/中西勝之/港幸樹/ピアノ伴奏・山岸麻美子)
ミュージカル"ミス・サイゴン"より
♪愛さずにいられない/Can't Help Falling In Love(全員)
ミュージカル"オール・シュック・アップ"より
♪ブイドイ(石飛幸治/宇部洋之/四宮貴久/高舛裕一/武井基治/中西勝之/港幸樹/ピアノ伴奏・山岸麻美子)
ミュージカル"ミス・サイゴン"より
♪愛さずにいられない/Can't Help Falling In Love(全員)
ミュージカル"オール・シュック・アップ"より


「AKINORI NAKAGAWA'S -THE WIZ-」

2012年01月09日 01時11分01秒 | ライブ/コンサート

2011/12/24、2011/12/26
中川晃教コンサート2011 HAKUJU HALL 「THE WIZ」
【出演】中川晃教(Vocal) / 大坪正(Piano)

誇張でもなく、比喩でもなく、もちろん冗談でもなく、大真面目に言うのだけど…
私、この人の声はつくづくと、あぶないと思う。

中川晃教の生の声は、ある意味危険だ。
コンサートが始まってすぐ、あっきーが歌い出したとたんに、私は体中の細胞のひとつひとつがその歌声を吸いみ、ざわざわと歓喜のざわめきを帯びて膨らむのを感じた。
本当に感じた。比喩でもなく、誇張でもなくて。
一声も漏らすまいと貪(むさぼ)るようにして、全身全霊で貪欲に歌を感じようとしている自分は、そんなにも歌に乾き、音楽というものに飢えていただろうか? 
そんなことはないはずだけど…。
きっと頭がおかしくなっているのだと思う。
そうだ、この声は私の頭と体をおかしくする、あぶない声だ。こんなふうに歌を歌う人を、私は他に知らない。彼のほかには誰もいない。
思わず「脳内麻薬」という言葉を思い出したりする。
脳の快感神経がどうのこうのとか、エンドルフィン効果とか、ドーパミンとか、とか…。

…なんてね、
この調子で書き続けていたら、私のほうこそ、だんだんと危ない人みたいな超過激な文章になってきたので(笑)、この続きを削除したまま、去年の暮れからずっと書き悩んで放ったらかしにしていましたけど。
大絶賛の嵐のような感想なんて、書き慣れてないものにチャレンジしようとするからそうなるのよね。
だから思い通りに褒めるのって、ほんと、私には難しいんだからさ~(笑)

それで、去年のこの舞台の自分の感想を読み返してみたら…あららら、あ~あ! 英語が苦手なくせに、予習も嫌いだから歌詞がよくわかんなくて、自分がおバカなのを棚にあげて、あの時って、すっかり拗ねちゃっていたのね?、 やぁ~ね~っ! あたしったら!(笑)

で、今年の「THE WIZ」には日本語訳の歌詞が入り混じって、感動の中にも、かなり興味深く、面白いことになっていました。
日本語の部分がね、「中川晃教の世界」なんですよね。もちろん、「THE WIZ」に重ねての。
「これは、ここだけでしか聴けない、僕のTHE WIZです」と、あっきーも言ってましたが、これは本人の言うとおり、まさに「中川晃教のTHE WIZ」ですね。
今後、もし日本語の歌詞が増えていくとしたら、それは益々そういうことになりそうです。
なんたって、歌詞が英語の直訳でもなければ、意訳というにも正しいかどうかわからない、あっきーの世界が混じっていましたから。
だから、この舞台は、あっきーの「ひとりミュージカル」でもありますけど、いっそのこと、中川晃教だけにしかできない、彼以外では他の誰かが真似て歌うことすらも出来ない「中川オペラ」とでも名づけたら良いんじゃないかしら?
「中川オペラ THE WIZ」とか、「NAオペラ なんとか」とかね? その「なんとか」っていうのを何にするかは中川さん次第ですけど、ライフワークにするならば、私は「THE WIZ」に限らず、いろんな作品を見てみたい!
そんな舞台を次々と世に出していけるくらい、どんどんと大きな人になって欲しい。
…と、相変わらず、あっきーに関しては欲が深い私(笑)

その舞台の肝心の歌ですけど、今年は去年に増して凄かったです。
私は24日は昼・夜共に距離は違うものの、ほぼセンターで聴けましたが、26日は上手(かみて)よりの席でした。
けれども、その26日の上手の時でさえ、しっかりと真正面から歌を受け取れたような気がします。
圧倒的な歌唱力、その声を浴び、しかも色とりどりな表現力と込められた想いの力には、自分が息をしているのも忘れるくらい圧巻でした。

私はね、あっきーのこういう歌を生で聴いていたりすると、時々、「私はこの人の歌さえあれば、他の人の歌なんていらないんじゃないか? この人の声が毎日聴けるのなら、それだけで私の音楽はもう足りてしまうのではないか?」とか思ったりするのね。
ところが、そうもいかないわけで(笑) たとえそうだとしても、それが自分にベストだとは思えない。

話は変わるようですが、昨日は某所の企画で「ミュージカル・ファンのためのオペラ入門講座」というものに行って来ました。
オペラって、だから「中川オペラ」じゃなくて(笑) 本物のオペラね。
この話は別の記事にして詳しく書くつもりですが、その時にいくつか興味深い話を伺うことができました。
その中で、「オペラはマイクなしの生の歌声を劇場の建物全体に共鳴させるような発声で歌うので、リラックスして歌うことはまずない。そして歌う側も緊張感を持つが、客席にも緊張感を強いる歌だ。」という話がありましたが、これには目からうろこでした。
そうか、歌にはリラックスして楽しむ歌もあるけれど、オペラのように良い意味での緊張感を持ちながら歌を堪能するって、それもまた歌を楽しむ醍醐味のひとつなんだな~、って、その話の後の生のオペラを聴きながらつくづくと実感しました。

それを思うと、あっきーの歌って、リラックスできたり踊りだしたくなるような楽しい歌もあるけれど、彼の真骨頂は、やはりこの「THE WIZ」で聴けたような、物語性があって、その中に人物の想いが込められたもの、そして、劇場やコンサートホール全体の隅々に、そして何よりも客席の人々の体に鳴り響くような、そんな「歌い上げる」歌なのかもしれないな。

あ、そうか、体に鳴り響く歌か。
だから、私の体の細胞が、心よりも早く歌に鳴り響いてざわめくんだ?(笑)

ね~、そんなわけで、あっきーの歌以外に他の人の歌を聴いたり、舞台を観に行くのって、こんなふうにプラスになって、、あっきーの歌をより楽しめたりもするのよね。
自分の引き出しを多くしていけば、何をするにも影響するから。

という言い訳をしつつ(笑) 
去年の11月あたりから、この道二十年、三十年以上と歌い、進化し続けてきた天才達のステージをいくつも聴いてしまった私としましては、今年の「中川晃教のTHE WIZ」は、それらの感動にも勝るとも劣らないほどに素晴らしくて、去年に比べても歌だけでなく作品としても大いに感動したものの、たぶんこのステージも十年先、二十年先にもっともっと進化するのは充分予想できるので、それを大いに期待したいと思います。
今年は(って、2011年はもう去年か、)あえて言うならば、「画家が持てる絵の具や筆、そればかりでなく、クレヨンも鉛筆も全部ひっぱり出して、全力で書き上げました。」という、欲張りな感じがしないこともなかったです。
10年間のスキルを全部出してくれなくても、それをあえて使わずにいくつかは仕舞い込み、シンプルに素のままで聞かせてくれる部分がもっと多くあっても私は良いと思うんだけどな~。私はあっきーの素の声が好きだから。
今は今で最高だけど、やっぱ、10年先に望むは、洗練、ですかね~?(笑)

あとは、さらに我がままを言わせてもらえば、あの「手タップ」かしら?(笑)
タップ・ダンスのリズムを手で叩いてくれたのは面白かったし、とても楽しくて、あの場面は私はとても好きですが、あれを十年先までやっていたら、「面白い」が「可笑しい」との境目のギリギリ路線になっちゃいそうなので、どうせならタップ・ダンスを習って、あの場面だけでもタップが踊れたらもっとグレードアップすると思います。
まあ、他の曲は踊れなくても良いから、この舞台のこれ一曲だけ精進してくれないかしら?
このあと三年くらいは「手タップ」を楽しんでいられると思うけど、五年目くらいの「THE WIZ」あたりでは、ぜひ本当のタップを踊るあっきーが見たいなぁ~っ!
私もその時まで遊び歩いていられるように頑張るからさ。

そんなこんなで、大絶賛どころか、言いたい放題の感想記になってしまいましたが(笑)、毎年クリスマスイブの夜に、あっきーのために予定を空けるのが楽しみになりました。
そして、そのステージの後の、ファン繋がりで知り合った友達とのクリスマス会も、高齢に…じゃなかった!(笑)恒例になって続けばいいな。
で、みんなで毎年、「今年のTHE WIZは本当に良かったね~、涙が出るくらい感動したよね!」と言い合って乾杯したいです。
ずっと、ずっと続いたらいいな。みんな健康でね。

二年続けて、楽しくて、感動して、本当に幸せなクリスマスの夜でした。


いつかどこかで(25)迎春2012年

2012年01月08日 18時27分38秒 | いつかどこかで(雑記)
明けましておめでとうございます。

昨年中はあちこちの劇場やコンサート会場などでお会いした皆さん、飲み会でご一緒して下さった皆さん、そして私の拙い感想記(ってゆーか、常識的でない長ったらしい感想記?)などをご覧下さいました皆さん、お付き合い頂きまして、ほんとうにありがとうございました。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

それにしましても、どうも、新年のご挨拶が遅くなってしまいました。
それと言うのも、このところ何年も、新年に一番初めに書くことがその年を大きく左右してしまうようで、だからといって欲をかいた内容ならばそれは駄目なんですよね。
煩悩に満ちて欲をかいても、そうそう実現するわけがない。
新年に自然と新しく沸き起こる気持ちを書いてこそ、その一年がそうなるみたいなので、どこに何を書こうかとずっと考えていたら、ついついと七草を過ぎてしまいました。
相変わらず瞬発力鈍いわ~。

で、去年に書いた「今年の目標」は「私、幸せになりたいの」というものでしたが(笑)
去年は「今年一年、私は積極的に幸せになります!」っていうものでした。
だいたい、そういうことを書くからして、そもそも幸福感が薄かったわけよね?(笑)
それで、果たして去年はどうだったのかというと、あれは六月あたりだったかな? 
「そうは言っても、なかなか幸せにはならないな~、やっぱり目標が大きすぎて具体的でなかったからいけなかったのかな?」とか思ったのでした。

まずは「幸せになりたい」と思えば、「では私の幸せって何からし?、どういう状態が幸せかな?」と考える。
だから去年の前半はずっとそれを考えていましたが、幸せを考えれば自然に愛について考えるものなのね。
「自分の日常にどんな愛があるのか? そもそも愛ってなんだろう?」と。

それと同時に、夏ごろに友達にふと漏らした言葉で、自分で口にしてみてちょっと驚き、改めて自覚した言葉がありました。
「なんだろう? いつも心のどこかが悲しい。」

この数年、いえ、そのずっと前から、自分は心の中の何処かがいつも哀しくて、何をしていても、どんなに嬉しい思いや楽しい経験をしても、どこかしら悲しみがすっかりと消えてしまうことはないんですよね。
この「かなしみ」が自分の幸福感や満足感を妨げているのかも? とか、思ったり。
まあその原因については、心当たりがないこともないんですけど…。

けれども、春から夏にかけて、そういうことを日々考えながら生活していたらね、秋になり、私は急に突然と「とても幸せ」になったんですよ!
あらやだ、どーいうこと? 何か良いとこでもあったのか?
って、それがなんと! 何もないんです(笑)

「幸せになりたい」と思った去年の春から秋にかけて、そして一年経った今でも、私を取り巻く状況はほとんど同じです。
2011年の世の中は、大震災や大きな台風、深刻な不況と、それらにはもちろん心痛むことが多かったし、今でもそれは続いていますが、私個人に関しては例年に比べてぐっと、良くも悪くも比較的に変化の少ない一年でした。
だから状況はほぼ同じで、要するに「気持ちの持ちよう」で秋に突然と幸福感が沸いてきた…と言うか、何が自分の幸せであるかに気づき、それはでも、実は今までもずっと手にしていたことであったのに気づき、ようやくと実感できた。
…と、そういうことなんだと思います。

いつも抜けきれない「心の悲哀」についても、ある意味、自分はもしかして知らず知らずのうちに、「ある場所に」たどり着いていたからではないか?

これまでに自分が生きてきた具体的な経験や、世の中で見聞きしたこと、小説や舞台などの作品から受けた感動などを通して、自分というもの、人というものを思うならば、人とは良くも悪くも、どんなにか欲の深い存在であるかがわかります。
欲というものがなければ、人はどんなにか楽になれるだろうに…。
苦しみの原因は煩悩にあると、お釈迦様も言ってましたっけ。

でも、夢も希望も、生きる意欲も、愛さえも、やっぱり「欲」があってこそなんですよねぇ…。
だから「欲」とひと言に言っても必ずしも悪いことばかりじゃないですが、「かなしみ」というのは、前にどこかの感想記でも書きましたが、人が何をどうしても叶うことがないという切なさなので、やっぱり私が「心のどこかがいつも悲しい」と思うのは、裏を返せば「心のどこかがいつも欲張っている」からかもしれません。

って、だから辿りついたのは、自分の欲深さ、やっぱ煩悩か(笑)
欲張る自分が嫌いで、なるべく無欲でいたいと思うのに、やっぱり欲張っている自分。
悲しいのは、欲を持ち続けて生きている限り、当然の成り行きではなかったか?
けれども、欲が必ずしも悪いばかりでないように、いつも心のどこかに「叶わぬ想いの切なさ」、悲哀があるのは、決して不幸なことではなく、逆に「だからこそ」本当の幸福とは何かが見えるのではないか?

今まで見ようとしていなかったものに、眼を見開いて見ようとした時、同じ状況、同じ自分でも、問題はいろいろとあるにはあるけれど、それでも今の自分が随分と幸せであることが見えてきました。
手にできなくて、叶わぬものばかりを見るのではなく(それも無駄ではないけれど)、手にしているものをみなければ…。
誰と比べてでもなく、何時に比べてでもなく。
比べても仕方ないし。

そんなわけで、秋口には近年になく「とっても幸せ~♪」な自分だったんですけどね。
でも、そんな風に悟りを開いちゃった気分で「とっても幸せ!」だったのは、実を言うなら、たったの一ヶ月かそこらの期間で(って、おい!)、今は今で、やっぱり「自分はもう少し何とかならないものか?」などと考えていたりもします(笑)
だって、お釈迦様じゃないんだからさ~、ってな感じ(笑)

もうね、何も変化していないようでも、常に変化しているのよね、心の中はいろいろと。
しょうがないんだから、生きていれば変化するんだから。
三歩進んで二歩下がっている気がしないでもないけれど、二歩さがってみたら歩いた道に何かを落としていたことに気づくかもしれないしね?(本当か??)


そして2012年。
性懲りもせずに「今年の目標」は何かというと…

今年から数年にかけては職場環境や仕事の内容が大きく変わる予定もあるので、公私共に「これまでの見直し、立て直し」が必須です。
これは目標というよりは、もう決まっていることです。
なので、年初めにこれだけを書いてもどうかな~? と思ったので、愚図愚図としていたわけですが、今朝ようやく決まりました。

2012年の今年は、「去年まで継続していたことを活かして発展させるために、これまでを見直しながら大きな立て直しをしたい」
つまり、洗練、かな。

これで行きます!
って、なんか、年々ハードルが高くなっているような気もしますけど(笑)
頑張ります! なんたって、これをやらなきゃ、私生活はともかくとしても、職場で周りに置いていかれちゃうので。

それには先ず、断捨離(だんしゃり)ですかね~、やっぱり(笑)
それから体のメンテと睡眠不足の解消もしなければ。

この舞台やライブに通う趣味もね、毎年言っておいてなんですが、去年はやっぱり私にしては沢山観すぎているのに、もっと観たい、まだ聴きたいと思い、それが叶わないと本当に残念で仕方なく、時には悲しくさえありました。
なにせ、この件に関して特に欲が深いので(笑)
だけど収支が合ってないんですよね。
経済的にもそうだけど、何よりも「心の収支」が合ってなかったんじゃないかっていう気もします。
「あれもこれも」「もっともっと」で無理をし続けていては、仕事も生活も遊びも、そのうちにバランスが崩れて続かなくなってしまいそうです。
なので、より良く楽しく長く続けていくためにも見直しをして、立て直しを計ります。
やっぱり三歩進んで二歩下がるかもしれないけれど(笑)
時々立ち止まったり後戻りしながら、確実に一歩進めばいいかなぁ~? 
なんて、突然弱気?
ん~、でも、やっぱり、あまり欲張りたくはない。
強欲な時の自分の姿が苦手だって、去年一年で良くわかったし。
だけど、何をどうするにしても、大切なものは忘れません。

一番大切なものは、やっぱり人よね?
人がないと、愛も幸福もないから。

ってなことで長くなりましたが、みなさん、去年に引き続き、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

そして最後になってしまいましたが、
去年一年に、辛い思いや悲しい思いをした方々へは、その痛みがどうか癒されて、生きる歓びと希望が感じられるような一年になりますように。

みんなが助け合い、一緒に幸せになるためにはどうしたら良いのか。
私には小さなことしか出来ないかもしれませんが、私は「私に出来ることは何か」を考えさせられた2011年を忘れずに、今年も日々を過ごしていきたいと思います。

元気で明るい一年にしましょうねっ!