今宵も劇場でお会いしましょう!

おおるりが赤裸々に綴る脱線転覆の感想記!(舞台やライブの感想です)

「blast!」

2012年07月29日 17時15分06秒 | ライブ/コンサート

休憩時間のインターミッションで、石川 直さんたち、五人のパーカッション隊を、こぉ~んな近くで見ちゃいました!
カッコよかった~
石川直さん、間近でよく見たら、思ったよりも、あら!ずっとハンサムだわ
いへいへ、それより何より、ドラミングよ
ブラストは、何といっても、見せて聴かせて、魅せるドラム
今年はパーカッション隊に、日本公演初めての女性奏者が加わっていたのも嬉しかったです!

オープニングのラヴェルのボレロから、一小節ごとに興奮が高まって、この曲のラストのなんと壮観で、心が躍ること!
本当に好きなんですよね~、私はこの「blast!」が!
できたら中学生の頃に見たかったな。絶対にみんなで真似していたと思うわ(笑)
そりゃ~、真似できるようなものじゃないけれど、挑戦するのも絶対に楽しそう!

で、劇場の扉に出やすい場所にいたので、インターミッションでは急ぐわけでもなく最前列に座れましたけど、プロの技をこんな近くで見られるなんて、めっにない幸運でした!

そう、最前列といえばね、
「blast!」といえば、夏だ!8月だ! と、この方達が来日すると、必ず8月のド真ん中に見たいと思う私ですが、この8月は、なんと!最前列のどセンター!という、超スペシャルなお席が当たったんですよ!
神様、ありがとう~

ところが、この日は後からアッキーの大阪ライブがあると聞いて、急きょ友達に頼み、7月のKAAT公演のチケットと交換してもらうことになったんです。
まぁったく! 日程の発表がいつも遅いんだから、バカぁ~~っ!!(←誰が?)
とか、叫びつつ、だったらライブに行かなきゃいいじゃん? とかいう自分への突っ込みは置いといて ともかく、その人生に二度と手に出来ないかもしれないという、「blast!」の最前列どセンターを、大阪ブルーノートの「中川晃教 LIVE 2012 in OSAKA ~PopChic~」のために手放すはめになりました

それがね~、けれども、その友達の持ち駒も、なかなかどうして、その手放したものと負けず劣らずのチケットでして。
これが前のほうのセンターブロック、通路側で、しかも前のお席が良席にもかかわらず、二つも空席になっていたのはどうしたことか??! いやいや、私は決して呪いなどかけておりませんけど
見晴らしは実に良好です
そのうえ、演奏者の皆さんが次々に横を通ってくれるし、ホルンのお姉さんはその空席に来て、くるりと後ろを向いて、私にホルンを渡してくれちゃったり!!
ピカピカのホルンを渡されて、「へ?」とか思ったら、そのお姉さん、空席に座って腕を広げてくつろぐふりなんかするので、私は仕方なくて、え~い、もうやるしかない! この際だから、音楽に合わせてそのホルンを左右に振りましたよ
ええ、振っちゃいました、延々と八小節くらい  気分はblastの一員よ!(爆)

そんなわけで、「海老で鯛を釣る」という言葉があるけれど、これは例えるならば、
「他国では捕れない極上の国産うなぎをどうしても食べに行きたくて、めったに口にできない特上のマダイをあきらめ、そのマダイで伊勢海老を釣ろうとしたら、釣れたのは思いがけなく貴重な本マグロだった!」って、そんな感じ(笑)
って、この場合、極上国産うなぎと真鯛と本マグロ、どれがどれだけ?って、もうそこは好みの問題なんだけど。
ちなみに、この日の「blast!」最前列の真ん中のお客さんは、例のお姉さんから、ホルンを頭に被せられていました
親切な私の友達にもぜひ、あれを被せてやって頂きたいです!(笑)

なんて、ステージの感想というよりは、なんだか「夏休みの日記」という感じになっちゃった

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「ウエスト・サイド・ストーリー」

2012年07月29日 14時33分52秒 | 観劇(ミュージカル/音楽劇)

2012/07/28 

渋谷に新しくできた劇場、「東急シアターオーブ」のこけら落とし。

『ミュージカルはここから始まった
48年振り日本上陸、ブロードウェイ版「ウエスト・サイド・ストーリー」』

と、書いてあったけど…
あれ? それじゃあ三年前にオーチャードホールで観た来日版って、あれってブロードウェイ版じゃなかったの? 違う一座でも(って、一座という言い方もなんだけど)、ブロードウェイ版であったことには間違いなかったと思うんだけど?? 
激しく疑問。

それはともかく、
この、ブロードウェイ版の特徴は、なんと! ベルナルドが赤い服を着ていません!青いです。
なんて、その2009年度のがどうだったか記憶にありませんが、ベルナルドの存在感がやや薄い感じがしたのって、まさかその服の色のせいなのかしら?

それに、今回はキャストたちがやたら重量級に見えて、なんだかやけにダンスが重たげで、やや不揃いに感じてしまったのは・・・、ああ、そうか! それはこの方達のダンスがどうのこうのと言うよりも、やっぱり2009年に観たニューヨーク・シティ・バレエのAプロで「ウエストサイド」を踊った皆さんの、手足細長くて、一糸乱れず軽やかな跳躍を見せてくれた、彼らのあのダンスが、いかに素晴らしかったか!・・・ということなんでしょうね。
なにせあれはバレエですものね、あれはダンスを観に行ったんだもの。

なぁ~んてね、今まで観てきたアレやコレやと比べちゃうのって、面白いっちゃ面白いけど、あまり前に捕らわれていると、今観ている舞台の面白さに集中できなくなるので、ほどほどにしたいところ。

とか、言いつつ、
『 作品の生みの親の1人である脚本家のアーサー・ローレンツが  こだわりを持って初演版の舞台を復活させた最新プロダクション』
なんていうから、どんな演出だろう?と、つい興味深々になるわけだけど、すごく大きく違うってことはないのよね。
ラストのトニーが打たれる立ち位置とか、マリアの姿とか、アニタが店で乱暴されて、それを見る少女、エニィボディズの反応だとか・・・まあ、細かいところで、へぇ~、という違いはありましたけど、だからといって、先日観た「ルドルフ」の初演と再演のような大きな差はありません。
そもそもその初演版が、復活してもほとんど違和感ないほどに、とても完成度が高かったたのでしょうね。
それで、マイナーチェンジしても、この舞台の面白さ、素晴らしさに関しては、良い意味で、さほどの差が出ない。と、そういうことじゃないかしら?
だから、音楽と歌とダンスのクォリティーさえ確保してくれるなら、この演目は常に楽しめる作品だと思います。

なんたって、この舞台は物語も音楽もダンスも、全てにおいて素晴らしいし、面白くて、感動的!
この物語の下書きは、言わずと知れた「ロミオとジュリエット」ですが、私はロミジュリよりもこの話のほうがずっと好きです! 
まず、人物がぐっと魅力的だもの。
トニーとマリアの出会う瞬間からはじまって、この二人の運命の恋、その歌にはいつも涙がこぼれます。
ミュージカル好きな方で、まだこの作品を観たことがない方には俄然お薦めです!
今回のブロードウェイ版は(も?)、歌がとても良かったです!
トニーもマリアも、これぞブロードウェイ!というような歌で・・・って、私は本場に行ったことがありませんが、日本で聞くミュージカルの歌とはどこか違うのよね。英語の発音、発声の仕方のせいかしら?
二人とも、私好みだわ~!
それから、思いがけなくエニィボディズのソロが良かったと思いました。

ただ、この舞台に関して難をいうならば、やはりチケット代がお高いということかしら?
コンタクトを入れてもあまり視力が上がらない私は、字幕も見なければならないのでS席を奮発しましたが、S席13,000円は仕方ないとしても、お得なはずのB席ですら8,000円というのは、来日版にしても、ミュージカルとしてはちと高いです。
それを思えば、劇団四季のは、日本語訳が少々古めかしいという欠点はあるものの、字幕を見る必要もないし、チケット代も高すぎないしで、なかなか良い舞台と言えるかも。

ところで、「ウエスト・サイド・ストーリー」といえば、今年は佐渡さんが指揮を振る、コンサート・バージョンがありますよね!
バーンスタインの音楽だけでも充分に感動するこの作品、「キャンディード」で泣かせてくれた佐渡裕さんが、今度は映像とのコラボでどんなステージを聴かせてくれるのか、今からとっても楽しみです!!

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「ルドルフ ザ・ラスト・キス」

2012年07月22日 15時28分49秒 | 観劇(ミュージカル/音楽劇)

2012/07/14 @帝国劇場
【原作】フレデリック・モートン著「A Nervous Splendor」
【音楽】フランク・ワイルドホーン
【脚本・歌詞】ナン・ナイトン
【脚色】フランク・ワイルドホーン&フィービー・ホワン
【原案】フランク・ワイルドホーン&スティーブン・キューデン
【演出】デヴィッド・ルヴォー
【出演】ルドルフ:井上芳雄/マリー・ヴェッツェラ:和音美桜/ステファニー:吉沢梨絵/ターフェ:坂元健児/ラリッシュ:一路真輝/フランツ・ヨーゼフ:村井國夫
青山航士/島田邦人/杉山有大/照井裕隆/中島康宏/
原 慎一郎/ひのあらた/松澤重雄/港幸樹/村瀬美音/山名孝幸
岩亜希子/大月さゆ/樺島麻美/後藤 藍/鈴木結加里/
保泉沙耶/舞城のどか/美鳳あや/望月理世/柳本奈都子/やまぐちあきこ

同じ原作でありながら、演出が違うと、こうも作風が代わり、面白さが違ってくるものなのか?!
という、好例を見せてもらった気がします。
しかも、主役も同じ、井上芳雄くんですからね~、その違いが歴然に感じられました。

今回の「ルドルフ・ザ・ラストキス」は、ロマンチックな心中劇となっていて、「ルドルフとマリーの二人の互いがなぜ惹かれあったのか?」というのに説得力があります。
私、好きだわ~、この舞台。

ルドルフとマリーのデュエット「それ以上の、」という曲は、前からああいう歌詞でしたっけ?
私は初演を三回も観たんですけど、どうもあまり印象に残ってなかったんですよね。

ただのロマンスじゃない、夢でもない、あなたはそれ以上
心のどこか、深い場所であなたを強く感じた、惹かれた、ありえないくらい

この歌の場面は、離れた場所にいながらも、心が寄り添っている二人の、手振り身振りなどの動きが完全にシンクロしています。
このシーンにぐっと惹かれます。

なんたってね、前回私は、この二人の恋愛を、
『この際、誰がどう見ようと、端から見て、不倫だろうが、劣情だろうが、刹那の恋だろうが…もう、どんなのでも、当人同士がこれが真実の愛だ、運命なのだと思うならば、真実の愛ってことにしていいよ、もう。真実なんて人の数ほどもあるんだから』
な~んて、身も蓋もない目で見ていたのよね(笑)
この時、ルドルフがあまりにいろいろと苦しそうで、息の詰まるような人生に行き詰っていた感じが強すぎたので、彼のマリーへの愛は逃避にしか思えず、その極限状態にマリーは巻き込まれたように見えました。

まあ、だけど、「真実は人の数ほどもある」という、うんぬんかんぬん…については、基本的に何に対しても私はそう思う人ですけど、今回の舞台では、ルドルフがあの重苦しい人生の最後に、「君は世界だ、僕は世界を手に入れた」と言えるほどの愛を見つけたことは、確かに彼にとって唯一の幸福であり、真実の愛だったのだろうと思えます。
個人の自由などない王室で、死ぬ時くらいはせめて本当に愛する人と一緒でいたいと思ったならば、あの心中も、ある意味二人にとって幸せだったのではないか…とか。

そのラスト・シーンも、前回とは全く違ってましたけど、最後にベッドに美しく横たわる二人の姿は、去年の「ロミオ&ジュリエット」に良く似ていて、ひばりとナイチンゲールのくだりもあったりで、どことなくこの物語はロミジュリ的にロマンチックな悲恋話に仕立て代わってました。
全然、話も違えば、状況も悩みも違うんですけど(笑)

それにしても、こういうロマンスを演じたら、芳雄くんは本当に素敵よね~
だいたい、もともと私はただの恋愛物語っていうのにはあまり興味がないせいか、というより、昨今の舞台にそういうのが少ないせいか、あまりロマンチックな舞台を見ることが少ないんだけど、芳雄くんを見るならやっぱりこうでなくっちゃ!
井上芳雄くんは、私にとって「ロマンチック担当」って感じだわ(笑)

久々に来た帝国劇場の、久々の芳雄くんに、大変満足した舞台でした。

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「BRAVE HEARTS 海猿」

2012年07月22日 11時46分09秒 | 映画

いや~、良かった、面白かった~! やっぱり今度も思いましたよ!

  

海猿にハズレなし

映画第四弾の今回は、仙崎(伊藤英明)と吉岡(佐藤隆太)の二人が海上保安の「最後の砦」とも言われる、最高レベルのレスキュー隊、特殊救難隊のメンバーとなっています。
ということは、最も困難な救助現場で活躍する話なわけだけど…

えっ?! 今までだって、充分困難だったじゃん、ギリギリだったじゃん?? とか思ったけど、あれは行きがかり上ああなっちゃったのかしら?
まあ、それはおいといて

『346名を乗せたジャンボジェット機海上着水事故を前に、限られた時間の中で人命救助に挑む。』

という、お話。

相変わらず、っていうか、ますますカッコイイな~!
べつにマッチョな男性が特に好きってわけでもないけど、海猿を観ると、彼らの鍛えられた肉体がもの凄く魅力的に見えます。
なんでだろ?
あ、そうか~、目的が違う!
この人達なら、絶対に守ってくれそう、信頼できる! って、そういうふうに思うものね。

映画なのであまりネタバレしないように、さらっと書くならば、「今、この時だからこその物語」って感じかな。
たとえ僅かでも希望の光があるならば、絶対にあきらめてはいけない。
「BRAVE HEARTS」とは、勇気と訳せばいいのかな?
海保の救助隊だけでなく、現場に関わるひとりひとりが、皆それぞれに自分のできることを考えて協力する姿に感動しました。

で、その一人でもあるんですけど、前回でヘタレな半人前の救助隊員だった三浦翔平くんがところどころで顔を見せてくれたのが、私的にツボでした!!
今回彼は直接に救助はしませんが、近隣の部隊で勤務しています。
男って、人って、やるべきことをやっていると、こうも顔が違うのね~! 
顔つきを見るだけで、「お!、成長したな!」と思わせてくれて、なんか、すごく嬉しい!
表情ひとつの演技でそれを垣間見させてくれた三浦翔平さん自身にも、なんだか嬉しかったりして。
救助の場面にはいなくても、やるべきことを一生懸命にやっている彼の顔はキリリとしていて、断然カッコよくなっていました。

それが、思わず一年半前の「SAMURI7」のカツシロウ役に重なって、「あのヘタレのカツシロウも、あの後はきっと立派な侍に成長しているに違いない」とか思っちゃいました。

老若男女にお薦めです!!

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榊原長紀ソロライブVol.10 ≪(ちょっと早いけど)1周年だよ全員集合≫

2012年07月22日 03時33分15秒 | ライブ/コンサート

2012/07/21 @black A
【出演】榊原長紀(ギター)
大坪正(キーボード)/山崎洋(ベース)/早川智弘(パーカッション)/中川和泉(ヴォーカル

榊原さんのギターは、その音の一つ一つが艶やかでした。

そうアンケートに書こうと思ったら、「艶やか」という漢字がとっさに思い出せなくて、結局ろくなことが書けなかったわ。
だからアンケートって苦手なのよ

だけど…そうか、艶(つや)という字は、「豊かな色」って書くんだったわね。
最近、さっぱり漢字が出てこなくなっちゃった。
ならば……
もとい、

榊原さんのギターが奏でる音は、一つ一つが豊かな色に煌いているようでした。

そして、トークの語り口は静かで、とてもあたたかい。

と、いうのは、あっきーのライブで前から知っていたつもりだけど、
なんと、絵も素敵!
宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を題材にして書いたという絵の、どれもが思いがけなく素敵で、音楽とぴたりと合っていました。

ところで、正直に言うと、このライブの会場、両国のblack Aは、私にとって少しばかり敷居が遠いです。
敷居が高い、のではなく、「遠い」という感じ。
距離的にもだけど、なんとなく、気持ち的にも。
なので、さかきーのライブには今まで参加したことがなくて、今回が初めてでしたが、その距離を乗り越えさせてくれたのは、YouTube で聴いた、大坪正さん作曲の「falter」という曲のおかけです。
↓これなんですけど




「falter」というのは、「ためらい」という意味。
ためらいの、逡巡のその想いが、揺れて溢れて心に流れ込んでくるようで、あまりに素敵だったので、私は私のためらいを飛び越えて、今回のライブに来ることができました。
なので、今回のセットリストにこの曲が入っていたのはとても嬉しかったです。
動画よりも生で聴くほうが、やはりずっと艶やかな音に感じられました。

繊細にして、なんと多感な人たち。 その音楽…

その胸の内深くの世界に触れて、心はうるおい、目が潤みました。
日ごろの自分のがさつさや鈍感さ、無神経でばたばたと騒々しい有様が、今さら急に恥ずかしくなったりして(笑)

和泉ちゃんの歌は初めて生で聴きましたが、やっぱり声量がありますね~。
(後記: ちがった! 前に「おわクリコンサート」で聴いたことがあったんだった←とうとうボケたか?
さかきーは、「お兄さんの声は大人になったマイケル・ジャクソンに似ていると思うけれど、和泉ちゃんはジャクソン5だった子供の頃のマイケルに似ている」と言ってましたが、ハリのある澄んだ声は兄妹一緒ですね。
ちなみに、ご長男の二人のお兄さんは「ちょっとハスキー」で、やっぱり歌が上手なのだとか。
で、中川兄妹は三人ともシャイなんだそうですよ。


ところで、ライブ会場などではお決まりの、ワンドリンク制なんですけどね、あれは別に良いんですけど、たいてい私はライブ前にあまり水分は取りたくないんですよね。
それで、AXとかBLITZ、この前のLIQUIDROOMなんかでも、ライブ後にはいつもペットボトルのミネラル・ウォーターをもらって帰ることにしているんですけど、black Aでもミネラル・ウォーターを選べるようにしてくれると良かったんだけど…。
ワンドリンクの引換券を使わずに持って帰ることになってしまって、それがちょっと心残りでした。

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吉本百年物語6月公演 「舶来上等、どうでっか?」

2012年07月16日 22時14分54秒 | 観劇(ミュージカル/音楽劇)

2012/06/23、24
吉本興業創業100周年記念公演 @なんばグランド花月
【出演】中川晃教/間寛平/林明日香/隅田美保/川畑泰史/西川忠志/チャド・マレーン(チャド・マレーン)/太田里織菜(NMB48)/村瀬紗英(NMB48)/他

私は元気で生きてます

なんて、突然言うのも何ですけど
今月はもう半分ほども過ぎたっていうのにほとんど何も書いてなくて、それでも検索経由以外に沢山の方にご訪問いただいているので、「申し訳ないので、先に安否報告しといたほうが良いかも?」とか思って…

どうもね、この「舶来上等、どうでっか?」の感想をぐずぐずとまだ書いてなかったせいか、次の舞台を観ても先が進まないんですよね~。
思うところがたくさんありすぎて……というより、この作品に関しては、各メディアの劇評や友達の感想を先に読んでしまったので、「それでもう満足」という、いつものパターンなんですけど。

それで、いざ自分で書くとなると、それらとは全く違ったものになりそうなんで、「それもどうなんだろう?」って思わなくもないし。
でもまあ、あちこちで書かれている感想以外で、自分の思ったことを記録しておこうかと思います。
で、できれば今日中に、大急ぎの文でも、今月の前半に観た舞台の感想が書けたらいいな~(←あくまでも、願望)


この「舶来上等、どうでっか?」は、吉本興業創業100年の歴史を、一年かけてリレー式で舞台化している「吉本百年物語」の、その一つです。
というのは、今となっては「言わずもがな」のことですが、ですから、長い歴史の、大河物語のひとつのエピソードなんですよね。
その「吉本百年物語」の主軸はたぶん大阪が舞台で、この「舶来上等」は、「一方、東京では…」というよな、支流というか、外伝のようなもの。
ですから、主人公の林弘高(中川晃教さん)のこの物語のその後の話というのは、今後は表舞台から退いてしまいます。

…って、今さら何を長々説明しているんだか
いや、将来の私が少々ボケてしまっても、ちゃんと思い出せるように書いてるんだけど(笑)

いや、だからね、この舞台の最後は黒ちゃんの「初日、おめでとうございます」という台詞で、唐突のように終わりますが、この終わり、次の舞台へバトンタッチしている感じで、私、すごく好きだったんですよね~。
そもそも、「初日、おめでとうございます」という、この言葉が私は好きなんです。
今までに、いったいこの言葉を何度繰り返してきたことか……。

『初日の劇場には、何か、独特な晴れがましさと、そして一種の哀愁のようなものが漂っている。』
(「真・天狼星 ゾディアック3」より)

これは、知る人ぞ知る、栗本薫さんの小説からの引用ですが、哀愁を感じるかどうかは人それぞれの感性の問題でもありますけれど、少なくとも自らが演出した舞台の幕開けを何度も経験した方が書くからには、そういう一面があるのかもしれません。
幕が開くまでに繰り広げられる、様々な煩雑な出来事に人間模様、もろもろの面倒ややっかいごと…その舞台裏の全てを乗り越え、あるいは継続しながらも、それでも劇場の幕が開く。開けることができる。
それはやはり、とてもお目出度いことなんですよね。
そして、観客の私たちは、裏で起こった出来事などは知らず、表の華やかな世界を求め、ひとときの夢を共有するためにやって来る。

この「舶来上等、どうでっか?」は、その裏と表を程よいバランスで、しかも「お笑いとミュージカルの合体」という珍しい形で、とても上手に、面白く見せてくれたと思います。

あっきー(中川晃教さん)や、林明日香さんの歌の場面では、どの楽曲も、想像していた以上にずっと、ミュージカルに相応しい、いかにも「これぞ、ミュージカルの歌の醍醐味!」と感じさせてくれるような歌でした。

林明日香さんが駆け落ちする二人を送る歌は、とても素敵でした。
ウエディング・ソングの定番にしてもらいたいくらいです。心のこもった声に感動しました。
あっきーの歌は、最初の一曲からミュージカルの幕開けにぴったりで、力強くて華やかでしたよね。
間寛平さんとのダンスも交えたアップ・テンポの曲は、楽しくてうきうきしました。

そして、私が一番心に残ったのは二曲目でしたか…
あの歌の時、舞台は暗くなり、あっきーの後ろから青いライトが照らされて、あっきーだけが夢のように浮き上がって見えました。
私はこの舞台を二度観たのですが、そのうちの一回がその場面を真正面から見ることになり、この時だけはつかの間、別の場所に意識がトリップしてました(笑)

ずっとこのまま、命尽きるまで、こんなふうに、この人の歌が聞き続けられたら良いのに・・・

なんてね(笑)
この舞台の一番、強く思ったこと、ずっと忘れられないだろうという場面がそれだというのも何ですが、本当に、私個人の想いだからこそ、他の誰かが代わりに書いてくれないので、やっぱりここに書いておかないと、ね。

他に書き残しておきたいのは、二つ。

一つは、隅田美保さんの、お黒さんがとても好きだったこと。
面白くて、情が深くて、男前で、そして、乙女でしたよね~!
私は彼女を見ていると、中学時代のクラスメートを思い出すんです。
その友達も、ああいう感じの素敵な子で、大好きな仲良しでした。
それに、お黒さんったら、NMB48の可愛いお嬢さんたちよりも、何気に難しいステップを踏んでいたでしょう?
あの、NMB48の皆さんとお黒さんのダンス・シーンも、他のミュージカルなどでは観られないような、面白くて、楽しいシーンで、私は大好きでした。

そして、もう一つ。
今回は、大阪のあっきーファンの方々が力を込めて、とても頑張ってあっきーを応援していたのが印象的でした。
この舞台は、大阪の吉本でこそ成功した舞台だったと思うんですよね。
なにせ、間寛平さんが登場しただけでも笑いがおきる。
他の芸人さんの笑いのシーンなども面白くて、吉本なんばグランド花月ならでの笑いがありました。
この、いわば、あっきーにとってはアウェイの舞台で、「あっきーを皆で盛り上げよう!」という地元ファンの熱い気持ちが伝播して、客席全体が盛り上がりました。
私は残念ながら千秋楽には行けませんでしたが、遠く東京からもその想いが感じられて頼もしかったです。


一つの舞台の幕が開き、そして幕は必ず閉じる。

終わってみれば、私はその幕開けと共に、舞台に恋をし、けれども、それはいつでも少し切ない片恋で、そして幕が閉じたと同時に失恋する。
なんか、その繰り返しを延々と続けている限り、まるで自ら失恋地獄にはまっているようでもありますが(笑)、つかの間の夢を見ていられる今は、やはり幸せなんだと思います。
たった二日間だったけど、大阪に行けて本当に良かったです。

劇場でお会いした皆さん、どうもありがとうございました。

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スガシカオ「FUNK FIRE 2012」@TOKYO LIQUIDROOM

2012年07月01日 21時47分15秒 | ライブ/コンサート

2012/6/29「FUNK FIRE 2012」 @TOKYO LIQUIDROOM

ファンクの神が降りましたーーっ

場内はもの凄い熱気
そして、もの凄くクレイジー

みんなで踊り、歌い、叫び続けて、燃えに燃えた興奮の二時間強
これぞ、シカオ流!乱痴気騒ぎ
FFといえば「バラードなし」のお約束ではあるけれど、今回は唯一例外に「傷口」あり。(これがまた良かった
私はその曲以外のほぼ全曲を踊り狂って、叫び狂ってましたよ!

え? なに?、周りの人に迷惑だろうって?

そ~んなわけないじゃない
だって、周りの人も全員が踊って、歌って、叫んでいたもの
自分の叫び声が全く聞こえないくらいの、ものすごい嬌声と歓声が、一曲ごとに熱い大きなうねりとなって会場に満ち満ちていました!
こんな、とんでもないライブに参加したの、はじめて!

「僕がファンクをやるのは、みんなと一緒になりたいからデス」と言うスガシカオ。
そう、だから、みんなもスガシカオと一緒になりたいからここに来たのよね~!
攻撃的で!、エキサイティングで!、なのに、すっごくやさしい!
クレイジーの中に潜むナイーブさも愛おしくて、時おり私は涙がにじむ。

そうか、私も飛びたいんだ?
ただ大人しく眺めているだけじゃなくて。
誰かと一緒に、私も飛びたかったんだ。

だからオールスタンディングのライブは大好きよっ! FF、最高

幕開けは、つい最近にiTunesで配信された、新曲の「Re:you (リユー)」から。
このタイトルはファンから募集した、約一万件の中から決められたもので、いろいろな意味に解釈できるといいます。
「Re」とは、返信。「あなたへ」という返事。
返事は決して答えじゃないけれど、返される心が嬉しいの。
歌詞の中で繰り返されたフレーズは、この一年間の私の疑問と同じだわ。

♪どうでもいいことばっかりで 本当にほしいものってなんだ?

うんうん、そうなのよね。
本当にほしいものって何だろう?
サロメが本当に欲しかったのは、ヨカナーンの生首そのものであるわけがない!
いや、それはライブとは関係ない、こっちの話だけど

♪キズしかない 恥ずかしい心 
ぼくのこと? それ・・・ Break down

新曲だとのいうのに「♪ Break down」でファンみんなで大きなコーラス。
Break down! 壊れてる!
しょっぱなから、いきなりハッピーに壊れて盛り上がる。

FFは基本ファンクだけど、「まるでヒストリーのようになった」というセットリストは魅力的でした。
そこに「サナギ」が入り込んでいたのが嬉しかった。ここで思わず泣きそうになる私。
どうしてこんな歌詞が書けるのっ?!

千秋楽のこの日、ゲストもすごかった!!
浜崎貴司さん、むちゃくちゃ良かったです!!
「まぐまぐまぐまぐ~」が頭から離れません(笑)
スガシカオと浜崎さんが二人で「あなたが幸せであるように」と、会場のみんなを指差して歌ってくれたところでは愛を感じました!
そして、ファンのみんなも手を高く上げてステージを指差します。
あなたが、あなたこそが、「幸せでありますように」と、一緒になって、共に心合わせずにいられません。この一体感
それがたとえ、このひとときだけの事であったとしても、たまらなく幸せだと思う。

ラストの「イジメテミタイ」は、ファンから募集したリクエスト曲の第一位です。
私は参加しそこなったけど、FFにリクエストするならば、やっぱりこの曲よね
みんなして、どんだけエッチなんだか
だって~、このうえなく盛り上がっちゅうんだも~んっ

アンコールのテーマ(?)は、「終わって、すぐに寝てしまう男はサイテー!」(笑)
「僕は**までやります!」というシカオちゃんに、きゃーきゃー!と歓ぶ私たち
バカか、みんな! 
はい、バカですが。

何せうぞ くすんで 一期は夢よ ただ狂へ (閑吟集より)

そんな感じ。

「黄金の月」は鉄壁だなぁ。
どんなアレンジにしてくれても、いつでも大好きだけど、ファンクになった「黄金の月」もまた格別だわ。

そして、この日の一番最後に持ってきた曲は意外であって、納得でした。
「Real Face」
KAT-TUNに提供して、セルフカバーした曲です。
「これが今の僕だ」という歌詞を、改めて聞いてみれば、何故か胸が熱くなりました。

♪ギリギリでいつも生きていたいから Ah ここを今 飛び出して行こうぜ
このナミダ・ナゲキ→未来へのステップ さぁ 思いっきりブチ破ろう
リアルを手に入れるんだ


私もリアルを手に入れてみたくなりました!

ああ、ほんとうに、ほんとうに、楽しかった! 興奮しました!!
心も燃えて、体も燃えて、ついでに余分な気持ちや、脂肪さえも燃焼しました(笑)


ところで、ツアーのファイナルだったこの日のライブは生中継で、なんと無料で配信されていました。
みんな、無事に見ることができたかしら?
ライブ会場が小さくて、または遠かったりして、残念にも参戦できなかったみんなの、悔しい気持ち、悲しい気持ち、とても寂しい気持ちを、よ~くわかってくれる、そういうスガシカオが、私はほんとうに大好き!!
無料という、太っ腹なこの心配りがありがたくて嬉しいです。
私はラッキーにも参加できて、いつものように一人だったけど、決して一人じゃなかったです。
開演前に珍しく周りのファンの方たちと仲良く話ができたのも、短い間でしたが楽しい思い出になりました。

そして今回、スガシカオにはファンクの神が降りたけれど、私にもミューズの女神様が力を貸してくれました。
10分前に突然開放された下手側(しもてがわ)の段差に登れることができて、一段高い場所からステージが見られたのはとっても幸運でした。
背の低い私でも、最初から最後までシカオちゃんの上半身がまるごとよぉ~く見えたのなんて、ファンになって以来、初めてかも?!
この日の何もかもに感謝です。


次は11月のライブだね!
今度は大きい会場だから、きっとみんなで盛り上がれるね!

絶対に、必ず、会いに行くからね!
秋には、Zeppでお会いしましょう!!

【追記:スガシカオのYoutube 公式チャンネルに新曲「Re:you」 がアップされました!
MV、ばんばんシェアして宣伝してくださいね」ですって!】
<!-- スガシカオ 「Re:you」  -->




【セットリスト】
1.Re:you
2.ストーリー
3.19才
4.ファンカゲリヲン
5.サナギ
6.正義の味方
7.サヨナラホームラン
8.魔法
9.愛について
10.幸せであるように
11.炎(ファイヤー)
12.傷口
13.ミートソース
14.Loveless
15.ドキドキしちゃう
16.俺たちファンクファイヤー
17.コノユビトマレ
18.イジメテミタイ

アンコール
1.午後のパレード
2.黄金の月
3.Real Face

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「藪原検校(やぶはらけんぎょう)」

2012年07月01日 03時13分21秒 | 観劇(ミュージカル/音楽劇)

2012/06/30 @世田谷パブリックシアター
【作】井上ひさし
【演出】栗山民也
【出演】野村萬斎/秋山菜津子/浅野和之/小日向文世/熊谷真実/山内圭哉/たかお鷹/大鷹明良/津田真澄/山薫/千葉伸彦(ギター奏者)


藪原検校という人は、徹頭徹尾、ほんとうに最初から最後まで極悪人だった。

「おれはもっともっとやりてえことがあるんだ。この世の中を登れるところまで登ってみてえのさ。…盲がどこまで勝ち進めるか、賭けてみるんだ。悪いがおめえが邪魔なんだよっ!」

東北の片田舎に生まれた盲目のその男は、いったい何人の人を殺したのだろうか。
彼のようであるならば、何時の時代、何処の国においても死刑は免れないだろうし、そこに情状酌量の余地はどこにもない。
私はこの物語の詳細を知らなかったので、この男がもしかしたら晩年に心を入れ替えたりするのかとも思っていたら、最後まで徹底的に、あまりに悪いので唖然とした。
思わず、何年か前に観た「リチャード三世」を思い出す。
あの時に、「彼もまた人だ。あれも人の人生なのだ。」と思ったことを思い出した。

なんだろう、これ。
舞台を観終わって、カフェで一人でコーヒーを飲んでいたら、なんだかたまらなく泣きたい気分になった。
観ている時はそんなことはなかったのに。
なんだか、自分が小さな虫けらや、そこらの道端や河原の小石と同じように、凡庸でありふれて、ひどく詰まらなくちっぽけな存在であることが、急にたまらなく思えて苦しくなった。
たぶん、杉の市(=藪原検校)という悪党に、そういう種類の刺激を受けてしまったせいかもしれない。
どこまでも登りつめてみたいという、その強烈な欲望の毒が、ボディーブローのようにじわじわと効いてくる。

盗みや脅し、姦淫や殺人の悪事の限りを尽くし、登れるところまで登ってみたいと思った杉の市の、「やりてえこと」とは、いったいどのようなことだったのだろう。


そういえば、この何年間、私はスポットライトを浴びながら、まるで太陽のように輝く人々を見続けている。
皆がそれぞれに、人並みはずれて才能があり、美貌もあり、運に恵まれ、人に恵まれ、多くに囲まれながら、しかもさらに登り続けようと努力を重ねている人達だ。

なんて眩しいのだろう。

私は裸眼で太陽を見すぎてしまった人のように、そのたくさんのまばゆい人々の残像を思い、急に目が眩んだ気分になって瞳を閉じた。
あまりに自分とかけ離れた存在を、見上げすぎても目の毒だ。
なんだかそんな気もしてきた。


野村萬斎さんは、私は狂言は観たことがないけど、ストレートプレイの舞台なら三作目になるかと思う。
いつも見応えがある。
今回、座頭のコミカルな部分が楽しかっただけに、悪事の限りつくすその姿が凄まじかった。
熊谷真実さんの母親が殺されるところでは涙がにじんだ。
この母の愛に泣ける。
ナレーターという役どころの浅野和之さんが、そのシーンの後で手ぬぐいを出して涙を拭くところが印象的だった。
浅野さんと、千葉伸彦さんの津軽三味線のようなギターとの進行はとても良かった。

秋山菜津子さんはやっぱり色っぽかった。 殺しても殺しても現れる女。
ハマり役だと思う。

そして、塙保己市(はなわほきいち)役の、小日向文世さん。
この人物が何とも言えない!
光も闇も、ある意味においては同じことかもしれない。
塙保己市が用意した、大悪人、藪原検校の花道とは・・・。

ああ、このあたり、もう少し書き残したいのだけど、なんだかひどく疲れてきて、ここにきて今宵はもうエネルギー切れ。
この程度でも、書いておけば、後々に思い出すには充分かな。

もう寝よう。
明日はどこにも行かないから、残りの感想記は書けるだろう。

コメント (2)
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いつかどこかで(33)会える人、会えない人

2012年07月01日 00時33分23秒 | いつかどこかで(雑記)

「ヨカナーン、わたし、あなたの唇にキスしたい。
あなたとキスがしたいの。」


こんばんは、おおるりです。
いつもの方も、初めましての方も、私の感想記をご覧いただきましてありがとうございます。

冒頭の台詞はもちろん、サロメなんですけどね、「いきなり何よ?!」って感じですが(笑)、ずっと気になっていたんですよね、この部分の訳が。
最初にこの演目を観たのは、去年の10月の市川段治郎さんと舘形比呂一さん主演の舞踊劇「サロメとヨカナーン」で、その時の訳は次のようです。
「お前の口に、くちづけするよ。」
たしか、その次に観たオペラで観た「サロメ」も、ほとんどこれと同じような訳だったと思います。

で、先日の、宮本亜門さん演出で、平野啓一郎さんが翻訳したのは、最初のひとことが、
「……キスさせて、その唇に。」
であり、その次は、、
「わたし、キスする、ヨカナーン。お前のその唇にキスする。」
と続きます。
かなり現代的な感じですよね。
「お前の口に…」は威圧的な女王様系ですが、言葉だけ見ればこちらは積極的な肉食系女子って感じ。

それで、この演目に関しては「サロメはなぜヨカナーンの首が欲しかったのか?」というテーマで興味深く観ていただけに、私としては折に触れてわりと思い出したりするんですけど、それらのサロメの台詞って、どうも私にはしっくりこなかったんですよね。
で、私ならどういうふうに翻訳するだろうと考えてみたら、つまり冒頭の台詞になりました。
私の好みに台詞を変えてみると、「夢見る乙女系」という感じでしょうか。
でも言葉としてはそんな気もしますが、サロメはヨカナーンの生首とのキスは彼女の一方的な無理やりのキスではなくて、結局は「二人の合意だと思い込んでいる」につながるので、一層に頭がおかしいことになると思うんですよね(笑)
「どいうふうに、どこまで狂っているか?」が、私の興味のポイントなので。

なんてね。
私は翻訳家でも脚本家でもないので、こんなことを考えても、全然無駄で、全く何の役にも立たないんですけど、翻訳された海外の小説とか、原作のある舞台の脚本って、どうも時々自分の感性にぴったりこなかったり、作品や人物像の解釈にズレがあったりするので、時々ムズムズとしちゃうんですよねぇ・・・。

で、その「サロメ」も観たのは6月の8日ですから、考えてみればまだ一ヶ月も経っていない、ついこの前のことです。
だからまだ心に残っているのでしょうけど、それから今日までに次々といろいろな舞台を観てきて、この一週間で言えば、「舶来上等、どうでっか?」「スガシカオ FUNK FIRE 2012」「藪原検校」と三つ、これから書きたい感想記もたまってしまいました。
って言ったって、自分が勝手に書きたいだけで、べつに書かなくても良いんですけどね・・・。

これがね~、その三つ、「舶来上等」とスガシカオと「薮原検校」があまりに違いすぎて、ステージの種類も違えばノリもテンションも違うし、面白さも全く違うもので、当然自分の思うことや感じることも違うしで、こちらも同じノリでは書けないし、これからそれぞれのステージを、それぞれなりのテンションで書こうかと思います。

なんて、宣言するほどのもんじゃないけど。

ああ、それでね、
そんなわけですから、私は今、東京の自宅にいて、だから大阪にはいないし、「舶来上等」の千秋楽にも行かないし、あっきーのFCイベントにも行ってません。

あ、ちょっと今、突然に、書いてて悲しくなりました。
というか、急に酔いがさめました(←って、また酔っていたのか





ところで、タイトルの「会える人、会えない人」ですが、その「舶来上等、どうでっか?」の舞台の劇中歌に、「さあここに会いに来て 僕たちは待っている」という歌詞がありましたけど、昨日のスガシカオさんも「また会いに来てくれ!」と言ってましたっけ。

震災の影響もあるのでしょうが、あっきーにしてもスガシカオさんにしても、原田真二さんも田島貴男さんも、私がこの一年で行ったライブでは、みなさんが最後に「また会いましょう!」と言ってくれました。
去年の一月には谷村新司さんが、「出会えたことは確かに奇跡だけど、再会できるということはもっとすごいこと」と言ってましたが、「また会う」ということは思っていたよりももっと、ずっと簡単ではない、喜ばしいことなのかもしれませんね。

どこの劇場もライブ会場も、当然ですが待っているのは「お客様」であって、どこでも決して私という個人を待ってくれたりはしません。
だからこそ、私は自分から行くんですよね。
行かなきゃ絶対に会えませんものね。

今これを読んでくださっているあなたとも、いつかどこかで私は会えるのでしょうか。


会えたらいいですね。

 

 

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