【潤色・演出・】中村一徳 【指揮】塩田明弘
【出演】蘭寿とむ/蘭乃はな/壮一帆
愛音羽麗/桜一花/華形みつる/朝夏まなと/望海風斗 ほか
キラキラの世界を堪能してきました!!
これって、蘭寿さんのトップお披露目公演だったの?
なんて、「今さら何言ってんだ?!状態」の私には随分とお贅沢な舞台だったのかも。
宝塚にはどっぷりハマることはなくて、ほとんど縁遠い私ですが、やっぱりこのキラキラした感じが楽しくて、お約束のラインダンスや大階段を見るにつけても嬉しく、「や~っぱ、宝塚は一年に一度は観ておきたいよね~!」と思うのよね。
だからこそ、これぞという舞台を選びたい。
そんなわけで、人に頼んでゲットしてもらった席は例によって二階席の上のほうだけど、キラキラの夢の世界を眺めるには不足がないし、何よりも元から私はこの「ファントム」という物語が好きで、本当にこの貴重なお披露目公演が観られて嬉しかったです。
でね~!
だからこの物語のストーリーは当然知っていたし(前に大沢たかおさんので観ているから)、どうしたって泣いてしまう場面があって感動しないわけにはいかないけれど、ところどころに宝塚ならではの見所があって、見とれるわ、突っ込みせずにはいられないしで面白すぎ~!
だってぇ~っ!
オペラ座の幽霊のような存在のファントムは、あの劇場の地下で生涯を孤独にすごした人だと思っていたら、彼のところには、「エリザベート」のあのトート・ダンサーズのような付き人たちが、なんと!1ダースほどもいてびっくり!(笑)
十二人もお友達(ってか使用人?)がいるならば、そんなに寂しくないじゃん? とか思うんだけど。
で、そのファントムとその十二人の従者たちはいつもお揃いの色のお洋服を着ていて、もちろん、ファントムのお洋服だけはキラキラなスパンコールで麗しいです。
これって、きっとあの1ダースの彼らがチクチクと縫っていたりするのよね?!
「ねえ、次のスーツはやっぱ紫だよね? ファンちゃん似合うもんね。」
「スパンコールは思いっきりお洒落で派手に、でも趣味は良くしたいよね~!」
「うん、それでさ、ファンちゃんの服につけるスパンコールはいつものように衣装部屋からこっそり盗んでくるとして、生地は今度はどこで調達してくる?」
な~んていう彼らの会話が想像できちゃってやけに楽しい(笑)
しかも、仮面までキラキラにデコってるよ!デコってるし~! あれって、愛だね、愛!
だからさ~、ファンちゃんは結構幸せものなんじゃ??(笑)
…という、脱線的な妄想の見方はともかくとして(笑)
キャリエールがわりと早くに父の名乗りをあげちゃったのは意外でした。
私はこの物語のラストって、やっぱりファントムの孤独な悲しい人生の最後の救いでありハッピーエンドだと思うんですよね。
だから、クリスティーヌとの愛よりも、キャリエールとの父と子の愛をより深く感じるので、親子だとの確信が持てるのは最後の最後であるほうが、よりハッピーエンド感が強いと思うんだけど…。
でもまあ、蘭寿さんと壮一帆さんお二人の、キラキラの花道シーンが見れたからそれはそれで、ま、いっか~! とも思ったりして(笑)
ともあれ、
素顔を見て悲鳴を上げて逃げていったクリスティーヌを恨みもせずに、かえって自分の顔のせいで「怖い思いをさせてしまった。可哀想なことをした」と思うファントムの、悲しみとその心の美しさ。
悲しいけれど、なぜか救われるようなこの物語が私は本当に好きだと思います。
そういや、四季の「オペラ座の怪人」も東京に戻ってきますね!
宝塚もそうだけど、四季の舞台も縁遠い私ですが、次の「オペラ座」は見逃さないように、楽しみに待ちたいと思います。