今宵も劇場でお会いしましょう!

おおるりが赤裸々に綴る脱線転覆の感想記!(舞台やライブの感想です)

ライブ・アクト「BLUE DREAM」

2006年11月23日 21時43分09秒 | ライブ/コンサート
中川晃教のライブ・アクト「BLUE DREAM」に行ってきました。

演劇でもなくコンサートとも違う、映像と歌がコラボレーションした
ライブです。
偶然ですが、先日見た横浜のイベント「タリエ」に共通する
ものがありますね。
あちらは朗読でしたが、こちらはもちろん、
あっきーの歌が中心。
視覚に訴えるものと聴覚に訴えるものが別々のアートであり、
それらは決して互いを説明するものではなく、
それぞれが全く違う手段を介して同じテーマの抽象的な
精神世界を表現することで、よりいっそう観客の想像を
引き出してゆくのです。
非常に凝った、あっきーのこだわりが感じられた舞台でした。

内容は、「現在から過去、そして未来へと心の旅をした男が、
その旅を終えて得たものは何か」
‥…と、まあ、簡単に言えばそんなところでしょうか?
この舞台全体が、あっきー自身のそれでもあるのでしょう。
まだまだ中間地点とはいえ、デビュー以来のこの五年間の
集大成をたっぷりと聞かせてもらった気がします。
新曲もありましたが、今までの曲もたっぷり。
もしそこに映像がなければ、ソロ・コンサートと言えたで
しょう。
休憩を挟むことなく、二時間もの間を非常に濃い密度で、
しかもテンションを下げることなく歌い上げたそのパワーと
歌唱力!本当に素晴らしかったです。
こんな風に歌える人は、世界‥‥は知らないけれど、
日本には他にいないと思います。
最期の曲を歌い終えたあっきーは、静かに微笑み、
歌うこと、表現することの幸福と満足感をかみ締めて
いるかのようでした。

パフォーマンス 「タリエ(Terje)」

2006年11月18日 21時41分25秒 | 芸能/エンターテイメント
横浜のみなとみらい21、新港埠頭の特設会場で上映された、
イプセンの「タリエ」を見てきました。

5面の巨大スクリーンに映し出される映像と、生身のダンサー達とが作り出すパフォーマンス。
ナレーターは伊武雅刀さんです。

海に向かって設置された巨大スクリーンに映し出される大海原に囲まれると、あたかもノルウェーの海に漕ぎ出でた船の上に立っているかのような錯覚を覚えました。
かと思えば、灼熱の炎、港の人々の姿、草や浜辺の石、荒波や渦‥‥数々の映像が、時にダンサー達の姿や影と絡み合い、見る者を幻想の世界へ導き、現実に吹く海風すらもこの世界の中から生まれ出でたように感じられました。

物語は、「妻と娘を死なせるに至った主人公タリエは、ある日その元凶の大英帝国人に再会し、復讐を果たす機会を得る。
しかし、あることによってその復讐心は解き放たれ、タリエは元の誠実さと心の平穏を取り戻す」といった話ですが、それは伊武さんの力強くも淡々とした朗読ですすみます。
スクリーンのなかに俳優さんが登場して演技したり台詞を言ったりするわけではないので、いっそう観る者の想像を引き出すような演出でした。

凄く感動するようなものではなかったと思いますが、
大掛かりで珍しいパフォーマンスでした。
大人のためのイベントですね、これは。
でも、野外で立ち見は疲れたな。
じっとしていた足が棒のようになってしまったわ。
それに、今日は風が少なくて助かったけど、もっと寒い日だと厳しいと思う。この季節がギリギリだわね。

帰りには、インドネシア料理を食べました。
特に美味しいとは思えなかったけど、これまた珍しかったので、
まあ、珍しいずくしの夜でした。

「MA」

2006年11月15日 21時38分36秒 | 観劇(ミュージカル/音楽劇)
マリー・アントワネット観て来ました。
帝劇で久しぶりの二階席。XAは思っていたほど悪くないな。
上から斜めに舞台の隅々まで見渡せるから一階の後方より
見やすいかもね。なによりも1番前だから、前に人の頭が
なくて良かったわ。

で、井上芳雄くんですが。
ステキでした(笑)
この方は貴族の衣装が本当によく似合う。背が高くてスタイルが
良いってことは、少なくとも舞台のうえでは喜ばしいことだわねぇ…。
登場シーンの藤色がかった淡いピンクの衣装も、すらっとした姿を
引き立てて、いかにも育ちの良い凛々しい青年貴族といった風。
前に見たミーマイガールじゃ、下町育ちの役だったけど、
どうしたって大変よくがんばりました感が拭えなかったと思うのよね。
良くも悪くもこの方は育ちの良さが出てしまうから、やっぱり
こういう王子様っぽい役の方が似合ってるわ。
声は深くなって柔らかさも幅もでてきたし、もうこの人を見るのに
「成長しましたね」モードはやめてもいいんじゃないかしら?‥‥と
思ったくらい好演でした。‥‥でしたけどぉ~、でも、でも!や~っぱり
わたしゃフェルセンが熟女な王妃のツバメに見えたわよ~(^^;)
ツバメが井上くんなのは別に構わないけど(^^;)、フェルセンが
ツバメに見えるってゆーのはどうなのよ?
どうして二人が惹かれあったのかがわからないわ。
そりゃあ、この物語は二人の恋愛話じゃないんだから、
そこらへんは曖昧でも話は進むけど、アントワネットが何を
求めてフェルセンに惹かれたかとか、その心の隙間は何だったのか、
というのはもう少し描いてくれてもいいんじゃないかな?
そこら辺がちらりとでもいいから垣間見えたなら、
その恋や贅沢な浪費によってでも埋められなかった彼女の
深い孤独と絶望がもっと感じられたと思う。

まぁ、そのあたりに消化不良がおきちゃったのは、もちろん
井上くんのせいじゅないけどね。
というより、私の趣味の問題か(^^;)

う~ん‥‥
井上芳雄くんのことだけ書こうかと思っていたのに、
話があらぬほうへ行ってしまいそうだわ(笑)
そうね、他にも私なりの浅い感想はあるんだけどさぁ~(^^;)
あんまり熱く語るエネルギーがない(^^;)
今日はもうお風呂に入って寝ようっと。