客演/沢竜二、横田栄司、原康義、山本道子、妹尾正文
安心してください、いつもの観劇記のほうです(笑)
この舞台はね、何がすごいかっていうと、まず「舞台」なの。
彩の国さいたま芸術劇場の大ホールは行ったことがある方ならわかると思うけど
舞台に奥行きがあって広いです。
その舞台に約300席の仮設劇場(インサイド・シアター)が作られています。
ということは、あの大ホールの客席まるごとは未使用なわけ。
そのインサイド・シアターは、コの字型のすり鉢のような感じで、最前列はお芝居をする場所と同じ高さで、奥の席の人ほど上から見下ろす形となります。
まず、この席に座ろうとすると、黒い大きなビニール袋がたたんで置いてある!
なに、これ~?
そういえば、「エレンディラ」の最前列にはハンドタオルがありました。
あれは舞台に雨を降らすので、「前の人はこれで拭いてください」というものだったのね。
だから、蜷川さんだからまたもや雨…のわりには、このビニール袋って大きすぎ。
なにせ縦横一メートルはあったかと思う。
そんじゃ、あの時よりも凄い豪雨なのか~?! とわくわくしている私は、始まる前の舞台が暗くてよく見えません。
すると前説のお兄さんが「そのビニール袋で、泥をよけてください」だって(笑)
よ~く観ると、中央の四角い舞台は泥場です(笑)
ぐちゃ!べちゃ! どっひゃ~っ! ってなことになるらしい。
運動神経の鈍い私は旨く避けられのかどうか、怖いんだか楽しいんだかわかりません。
でもね~、いくらなんでも一番上…つまり一番奥で遠い席の全てにこのビニールって…その泥の撥ね具合ってどんだけ~? と思いましたけど。
まあ、だからこれだけでもこの舞台の演出は面白かったと思います。
この劇の時代は江戸時代、時はあの!秀忠様が徳川二代目将軍となり、それから時は流れて大阪夏の陣まで。
ということは、だ。
なんかを思い出しますよね?
ところで、この芝居に出演するのは1,225名ものオーディション応募者から選ばれたエネルギッシな無名の若者たち44人だそうで、その若者たちを客演のベテラン俳優さん達が支えています。
だけど、無名といったって、パンフレットを見ると何がしかの下地のある方たちです。
蜷川さんは、なにやら最近のテレビ文化に対して憂慮している模様で、それでこれを旗揚げしたのだそうな……。
で、この時代…そして大阪の陣ね…。
うん、まあいいや。
この脚本ね、60年代の演劇界では随分と革命的で、作者の方は笑いながら書いたそうで、むちゃくちゃだから没になるだろうと思ったそうだけど、こう言っちゃなんだけど、そんな背景は今観る私には関係ありません。今の時代はもっといくらでもむちゃくちゃな舞台が観られて、それに慣れているし。
なので、その内容は泥の特設舞台ほどには度肝を抜かれるような目新しく感じられるものでもなかったし、若者達も「もの凄いエネルギー!」を感じたかどうかっていうと、感じないこともなかったけれど、私はむしろ平均年齢70.5歳の高齢者による「さいたまゴールド・シアター」のほうにもっと凄いエネルギーを感じたような気がします。
それはともかく、
そして、話の内容もともかくとして(笑)
私はその若者達の中ではお千が良かったな。
徳川のお姫さまで豊臣秀頼の奥方さまなんだけど、こんなお姫様らしくないお姫様は初めてみました。まるで農民の娘のように、あっけらかんとして逞しいです!
秀頼のことを「大好き!」というその一言なのに、なぜか客席から笑いが出ます。
とても好きだな~、この子。
この人をお千にした蜷川さんはエラいと思いました。
物語はね~、
蜷川さんは、歴史の流れを感じて欲しかったみたいだけど、私は実はそういうのはあまり感じたくないほうで(笑)
どちらかというと狭くても深く人間を見たいとか思うので、もっと真田十勇士の猿飛佐助を見たかったです。
人の心が読めてしまうばかりに、人を素直に愛せなくて苦しむ男。
こ~んな、興味深い男を中途半端に見せられてしまったら、なんかモヤモヤするじゃないの!!とか思いました。
泥が飛び散る殺陣は迫力ありました。
残念ながら(?)五列目の私のところまで飛んでは来ませんでしたけど
安心してください、いつもの観劇記のほうです(笑)
この舞台はね、何がすごいかっていうと、まず「舞台」なの。
彩の国さいたま芸術劇場の大ホールは行ったことがある方ならわかると思うけど
舞台に奥行きがあって広いです。
その舞台に約300席の仮設劇場(インサイド・シアター)が作られています。
ということは、あの大ホールの客席まるごとは未使用なわけ。
そのインサイド・シアターは、コの字型のすり鉢のような感じで、最前列はお芝居をする場所と同じ高さで、奥の席の人ほど上から見下ろす形となります。
まず、この席に座ろうとすると、黒い大きなビニール袋がたたんで置いてある!
なに、これ~?
そういえば、「エレンディラ」の最前列にはハンドタオルがありました。
あれは舞台に雨を降らすので、「前の人はこれで拭いてください」というものだったのね。
だから、蜷川さんだからまたもや雨…のわりには、このビニール袋って大きすぎ。
なにせ縦横一メートルはあったかと思う。
そんじゃ、あの時よりも凄い豪雨なのか~?! とわくわくしている私は、始まる前の舞台が暗くてよく見えません。
すると前説のお兄さんが「そのビニール袋で、泥をよけてください」だって(笑)
よ~く観ると、中央の四角い舞台は泥場です(笑)
ぐちゃ!べちゃ! どっひゃ~っ! ってなことになるらしい。
運動神経の鈍い私は旨く避けられのかどうか、怖いんだか楽しいんだかわかりません。
でもね~、いくらなんでも一番上…つまり一番奥で遠い席の全てにこのビニールって…その泥の撥ね具合ってどんだけ~? と思いましたけど。
まあ、だからこれだけでもこの舞台の演出は面白かったと思います。
この劇の時代は江戸時代、時はあの!秀忠様が徳川二代目将軍となり、それから時は流れて大阪夏の陣まで。
ということは、だ。
なんかを思い出しますよね?
ところで、この芝居に出演するのは1,225名ものオーディション応募者から選ばれたエネルギッシな無名の若者たち44人だそうで、その若者たちを客演のベテラン俳優さん達が支えています。
だけど、無名といったって、パンフレットを見ると何がしかの下地のある方たちです。
蜷川さんは、なにやら最近のテレビ文化に対して憂慮している模様で、それでこれを旗揚げしたのだそうな……。
で、この時代…そして大阪の陣ね…。
うん、まあいいや。
この脚本ね、60年代の演劇界では随分と革命的で、作者の方は笑いながら書いたそうで、むちゃくちゃだから没になるだろうと思ったそうだけど、こう言っちゃなんだけど、そんな背景は今観る私には関係ありません。今の時代はもっといくらでもむちゃくちゃな舞台が観られて、それに慣れているし。
なので、その内容は泥の特設舞台ほどには度肝を抜かれるような目新しく感じられるものでもなかったし、若者達も「もの凄いエネルギー!」を感じたかどうかっていうと、感じないこともなかったけれど、私はむしろ平均年齢70.5歳の高齢者による「さいたまゴールド・シアター」のほうにもっと凄いエネルギーを感じたような気がします。
それはともかく、
そして、話の内容もともかくとして(笑)
私はその若者達の中ではお千が良かったな。
徳川のお姫さまで豊臣秀頼の奥方さまなんだけど、こんなお姫様らしくないお姫様は初めてみました。まるで農民の娘のように、あっけらかんとして逞しいです!
秀頼のことを「大好き!」というその一言なのに、なぜか客席から笑いが出ます。
とても好きだな~、この子。
この人をお千にした蜷川さんはエラいと思いました。
物語はね~、
蜷川さんは、歴史の流れを感じて欲しかったみたいだけど、私は実はそういうのはあまり感じたくないほうで(笑)
どちらかというと狭くても深く人間を見たいとか思うので、もっと真田十勇士の猿飛佐助を見たかったです。
人の心が読めてしまうばかりに、人を素直に愛せなくて苦しむ男。
こ~んな、興味深い男を中途半端に見せられてしまったら、なんかモヤモヤするじゃないの!!とか思いました。
泥が飛び散る殺陣は迫力ありました。
残念ながら(?)五列目の私のところまで飛んでは来ませんでしたけど