2015年観た映画は22本。年が明けてお正月最初の一本は「完全なるチェックメイト」です。
前にもどこかで書きましたが、映画は賢く行けばお安く観られますよね。レディースデイや映画の日を狙うとか、TOHOならば6本観れば一本無料だし、他にもご招待券が当たったりして、私は平均すると一回あたり1,000円未満で観ました。お席は自分で選べるし、チケットの予約も簡単なので、今年も映画は毎月観たいと思います。
で、2015年に感想記を書いたのは半分くらいかしら? 秋以降に息切れしちゃったのは「進撃の巨人(後編)」に続いて三谷さんの「ギャラクシー街道」があまりにもがっかりだったので、感想を書く気力が失せてしまったんですよね 「どこがどう詰まらなかったか」なんて、あんまり書きたくないんで。
だけど、その後(11月12月)に観たものはそれぞれに面白かったです。
なので、それを含めて感想を書かなかった映画の「ちょこっと感想記」
【2015年 感想記を書かなかった映画】
◇「きっと、星のせいじゃない。」
悲しい物語なのに、最後は清々しいとさえ思えて感動しました。
◇ 「ヴァチカン美術館」
大変貴重な美術品がこれでもか!と見られ、現地に行けない私にはありがたいのですが・・・・元々立体的な彫刻とかは良いのですが、平面に描かれた絵画を無理やり3Dで立体的に見させられては落ち着きません。絵画は興味ある一枚を、じっくりと立ち止まって見たいと思う私には向いてない映画でした。
◇「シンデレラ」
館内はお子さんを連れたご家族が多かったです。物語は今どきのディズニー映画らしく、現代向けにアレンジされていました。城田優さんの声が王子様にぴったり。シンデレラのウエストが「ほんまかいな?」と疑うほどに細くて、ドレス姿が夢のように美しい。
◇「HERO」
この映画、そのうち絶対にテレビで放送するよね? と、思いつつ、いち早く映画館に行ってしまうのは、それだけこのシリーズが好きだから。特に松たか子さんが演じる雨宮事務官のその後が知りたい!! ・・・の結果、久利生検事(キムタク)は人としては極上だけど、男としてはいかがなものか?!と思ったり。 でも二人がラブラブにならないほうがこのシリーズらしいから良いのかも? 物語の展開は、いつもどおりで安心の面白さ。
◇「S -最後の警官- 奪還 RECOVERY OF OUR FUTURE」
これもテレビドラマの延長で観に行った作品。爆発までのタイムリミットありで、お約束とはいえ充分にハラハラドキドキしました。いくらこちらが話し合いで解決しようとも、問答無用の狂った殺戮者にはどのように対峙したらよいのか・・・? 「守るために戦う力をつける」ということにも考えさせられました。 綾野剛さんと新垣結衣ちゃんの組み合わせがツボ。最後にこの国の総理大臣が最低な人間でなくてほっとしました。
◇「アンフェア the end」
とにかく篠原涼子さんがカッコ良い! 全員が裏切り者に見えるのに、そうとも限らない・・・毎回どんでん返しが面白い。
◇「ギャラクシー街道」
三谷さんには期待値が大きいだけに残念でした。笑わせようといろいろ工夫しているアレヤコレヤがかえって笑えなかったです。
◇「尚衣院 -サンイウォン-」
新進の天才デザイナーの主人公と宮廷で伝統を守る衣装部の長との二人の関係には、モーツァルトとサリエリを彷彿させるものがあり、師弟愛と互いの尊敬に嫉妬が重なりとても興味深かったです。それに皇后とのプラトニックな恋愛も絡んで、韓国ドラマお得意の切ないシーンにも胸がドキドキするし、美しい衣装も盛りだくさんであっちこっち見応えありました。
◇吉永小百合さんと二宮君の「母と暮らせば」
以前に観た演劇「父と暮らせば」の 対になる映画。 それだけに、演劇と映画の違いを大きく感じました。それにしても、別の物語とはいえ微妙に軸がズレているなぁ・・・とか思ったら、井上ひさしさんが脚本を書いたのではないんですね・・・納得。吉永小百合さんの若さと美しさは日本の奇跡だ!二宮くんは年末や正月のテレビドラマでも活躍していましたが、万人に好かれそうな好青年を好演していました。最後に涙が静かに溢れました。
◇ 「スターウォーズ/フォースの覚醒」
「そうそう!これこれ!これよね~!なつかしい~!」と思う場面の連続。2Dで観ましたが、ぜひ4Dで観てみたい! 新しいヒロインが魅力的。続編は必ず観ます!
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【2016年】
◇「完全なるチェックメイト」
「完全なる人間不信者」または「完全に追い詰められた人」だと思いました。彼は幼い頃から母の愛に飢え、しかるべき年齢で友達を作らず、まともな恋愛さえできず、ただひたすらチェスだけに没頭していました。それは、全てからの逃避にも見えました。愛や信頼を学ぶ機会を一度も持ち得なかったこの人の、一番の不幸は「天才である事」そのものではなく、「天才と呼ばれた事」であるような気がします。国家から利用され、周囲の都合で担がれ、民衆の勝手な喜びや怒りに振り回され、人として一番大切な心をどう学べというのか・・・。完全な手遅れに胸が痛かったです。