東京砂漠脱出計画~Ut på tur, aldri sur~

2009東京砂漠を脱出して富士山麓へ
2012息子の進学で都内へ舞い戻り
2016縁あってノルウェー移住

ラム肉とシカの遠吠えの季節

2018-10-26 12:57:52 | ノルウェーの食べもの mat
今年は雪が早くて先月からちょいちょい積雪があったのですが
数日経てば解けていました



スーパーに新鮮な生のラム肉が並び
夜になると鹿の遠吠えが聞こえる季節
(夜な夜な雌を呼ぶ)

猟の時期でもあります


(猟をするご近所さんの冷蔵室の鹿肉)

秋も終わりに近づいています

と思ったら今週まとまった雪が降り



あれよあれよと言う間に冬景色

防水のウィンタージャケットにスノーブーツ
タイヤチェーンと車の雪を降ろすブラシも必須アイテムです

お店では早くもクリスマス商品が並んでいて
ハロウィンなどは何処へやら

もう冬なのね…



来年用の薪を作る仕事が始まります


甘いお菓子

2018-09-27 21:25:34 | ノルウェーの食べもの mat
キッチンのオーブンが壊れたので新しいものを買いました
古いオーブンを捨てるにあたって下部収納をカラにしようと開けたら
奥の方からこんなものが



これは…

つい最近ヨハンセンさんのブログ
スウェーデンの田舎に住んでみたらどうなるの日記でお目にかかったばかりの
クリスマス定番の焼き菓子 krumkake の焼型

見たことあると思ったらウチにあったとは

スウェーデンでは名前もレシピもちょっと違うようですが
ノルウェーの krumkake はラングドシャを丸めたような甘ーい焼き菓子で
ヨハンセンさんのブログにあるとおり
ヨックモックのシガールによく似ています



古いレシピ本には筒状のものも載っていますが
いま実際にお目にかかるのはほとんどが円錐状


(スウェーデンでは筒状のようです)

卵と砂糖とバターと小麦粉が同分量の
ハイカロリーレシピ

おまけに円錐形がアイスクリームのコーンにも適しているせいか
アイスクリームやベリー入り生クリームと一緒に出される頻度が高く
もはやカロリーのことを気にしていては食べられない一品です

ところで焼型といえばもうひとつ
謎の鉄製のパンがキッチンにあるんですけど
用途がわからず使ったことがありません



相方は目玉焼きとベーコンを焼く用だと言いますが
(ドットのある部分で焼いたベーコンの油を切るらしい)
信憑性がイマイチ

たぶんこの先も99%使わないと思うのですが
どなたか良い使い道をご存知でしたら是非ご一報ください

初夏のアイコン

2018-05-27 11:16:10 | ノルウェーの食べもの mat
朝方、目覚ましの音を聞いて

あれ?なんで目覚ましが鳴ってるの?
セットしていなかったはずなのに…

とぼんやり考えて
しばらくしてそれが目覚ましではないことに思い当たりました

昨夜遅く(といっても夕方のように明るい午後11時頃)
5km先のご近所さんが羊を放牧に来たんだった

母羊たちの首輪についているベルが
四六時中カランカランと音を立てます



もう羊の季節か…


(羊は柵が好き)

気がつけば庭のルバーブも茂りまくっており
すっかり初夏の景色



ルバーブは育ちがとても早くて
おっ、芽が出てる、と思ったらものの1週間ほどで茎を伸ばし葉を広げ
あら、もう摘めるわね、と思いつつ数日置いておこうものなら
すぐに花のつぼみが見え始めます

花が咲くと茎の育ちが悪くなるので
あわてて少し収穫してつぼみは切り取りました

ルバーブの茎を皮をむいて2cmほどの長さに切り
砂糖と一緒に鍋に入れて煮れば美味しいジャムになります


(20本ほどの茎でジャムの瓶4つ分くらい)

去年まではこの切った状態でたくさん冷凍していましたが
けっこう場所を取るので
今年はジャムに煮て冷凍する分を増やそうかな…

料理の先生

2018-03-29 20:10:06 | ノルウェーの食べもの mat
毎日食べるパンを
ホームベーカリーを使わないで焼くようになって久しいです



2週間に3回くらいの頻度で休みなく焼いているので
最近では目分量でもちゃんと焼けるようになりました

おやつに菓子パンもちょいちょい作ります



おやつレシピはインターネットのお世話になることが多いんですけど
いちばん気に入っているのが TRINES MATBLOGG


(イースターらしく卵をデザインしたケーキがトップ画面に)

分量と手順だけでなく
上手に作るコツがていねいに書かれているし
写真も適切でわかりやすくてお役立ち度が高い!

パン生地はイーストの使用量が一般的なレシピより少なめにもかかわらず
しっかり発酵できるのもありがたいところ

ビデオで見る彼女(Trine)はナチュラルでごくふつうのおばさん
好感度高し!
まるでノルウェーの栗原はるみさん

ああ…栗原はるみさんを思い出したら
「ごちそうさまが聞きたくて」シリーズのメニューが食べたくなってきた…

日本はもうタケノコとかがスーパーに並んでるのかな?
レンコンとかこんにゃくとか絹ごし豆腐とか食べたいなあ

話がすっかりそれましたが
ノルウェーの食生活にももちろん良いところはあります

パンを焼く粉類や乳製品は種類が豊富なだけでなく値段もお手頃
例えば日本ではなかなか安くならないバターは500gで30kr(400円強)くらい
おかげでついつい気軽に焼き菓子を作ってしまいます



日本にいた時は乳製品といえばバター、チーズ、ヨーグルトの他には
生クリームくらいしか馴染みがありませんでした

なので
こちらのスーパーの乳製品売り場にズラリと並ぶ商品は
商品名を見てもパッケージを見ても頑張って原材料名を読んでも
イマイチ違いも使い方もわからなくて
最初のうちは定番のサワークリームくらいしか買っていなかったんですよね

でも最近になって
これもレシピ検索でよくお世話になる
TINE(日本のメグミルクのような大手メーカー) のホームページで
製品からレシピ検索できることを知って以来
いろいろな種類の製品を使うようになりました


(食欲をそそるTINEのHP)

生クリームだけでも10種類
ミルク系は47種類 (ラクトースフリーとかチョコレート味とか発酵乳とか…)
チーズに至っては89種類!

でも製品紹介のページを読めば違いがよくわかります
レシピもたくさん



この Kesam はチーズの一歩手前みたいなものらしく
風味はクリームチーズみたいですが
低脂肪で塩分もほとんどないのでわりとじゃんじゃん使ってます
ちなみに300gで200円程度とお財布にやさしいのも嬉しいところ

良質な牛乳を生産してくれる酪農家のみなさん(と牛たち)に感謝です


(Påskekyllinger イースターのひよこパン?的な)

なぜ肉ばかり

2017-12-22 01:01:44 | ノルウェーの食べもの mat
去年は自宅でクリスマスの定番メニューを1品作りましたが
今年はもうすでに食べ飽きた感があって
家で作るのはやめておこうかと考え中です

この辺りでは
だいたい11月の終わりころから
カフェにしろレストランにしろ
個人宅にお呼ばれした場合にしろ
クリスマスディナープレートが提供されるのですが

今年はご近所さんのカフェでお手伝いのアルバイトを何度かしたので
その度にお店の人たちと一緒にクリスマスプレートをいただいたうえ(賄いですね)
最後に余った料理をタップリ持たせてもらい
その後数日間は家での夕飯に同じメニューを食べたわけです



おまけにクリスマス当日までの間に
近所の集まりにあと2回招待していただいているので
そこでも間違いなく同じメニューが想定されます

かならず出てくるのが皮付き豚リブのオーブン焼き
そして干し羊リブの蒸し焼き
オマケでついてくるナツメグ風味の太くて白いソーセージに肉だんご

肉以外で口にできるものといえば
主食の茹でたじゃがいもと
紫キャベツの酢漬けくらい

なぜ…
どれだけ肉ばっかり食べるの…
どうしてサラダとか付け合わせないの…

昭和生まれ和食育ちのアラフィフには
少々重いんですけど…

この異様に肉の多いクリスマスメニューは
国が貧しくてお肉は特別な日にしか食べられなかった昔の名残らしいのですが

飽食の時代となっても
肉ばっかりを喜んで食べる(うちの近所の田舎の)ノルウェー人
きっとわたしたちとは胃腸のつくりが異なっているに違いない
(オスロのような都会ではまた食文化も違うかもしれませんが)

更に追い打ちをかけるように
デザートにはクリームやバターなどの糖分脂肪分過多な
これまた胃腸に残業を強いるメニュー



サラダを「おれは草は食べない」と言い放って嫌う大男たちも
この甘ーいデザートはモリモリ食べます
そしてめちゃくちゃ濃いコーヒーをガブ飲み



バイキングの胃腸恐るべし

レフセ

2017-11-25 22:17:30 | ノルウェーの食べもの mat
ノルウェーの代表的なお菓子のひとつに
レフセというものがあります

うすーく焼いた生地にクリームを塗って折りたたんだ
柔らかいお菓子です

市販では lefsegodt という名前のものが有名で
シナモンクリームが人気

このレフセを家で作る場合は
takke という専用の鉄板が要り用になります

うちにはその鉄板がないんですけど
ご近所さんでカフェをやっている人のところに
その鉄板のうちでも最大サイズのものを装備した
専用の古い焼き小屋があって

「レフセ焼くけど一緒に作りにこない?」

とお誘いを受けたので
行ってきました

今回教わったのは
地元伝統のポテトレフセ
食事にもオヤツにもなる万能選手です

茹でて潰した大量のジャガイモに
小麦粉と塩と発酵乳(飲むヨーグルトのようなもの)を混ぜただけの
いたってシンプルな生地を
うすーくうすーく伸ばして焼きます



直径20cm強の普通サイズと
直径40cmくらいの大判のクレープみたいなサイズの
2種類作りました



油はひかないのですが
くっつかないんですよね、不思議と
そして焼きあがるとちょっとモチモチした食感で
つまみ出すと止まりません

自宅に小さめのtakkeを持っているひとは割といるようですが
これくらいの大きなtakkeを備えた昔ながらの焼き小屋(eldhus)は
今はもうあまり残っていないそうです



広い作業台や
生地を扱うのに使う木でできたいろんなツールなんかが揃った
こんな場所があれば
気軽にレフセ焼こうかなーという気になるかも
(何といっても生地が簡単)

「レフセ焼きたくなったらいつでもここ使っていいわよ」

と親切に言ってくれるご近所さん
ありがたい限り

でも冬は家から重装備でATV(All Terrain Vehicle)で30分かかるんで
春にきます、たぶん

生イースト

2017-11-20 14:08:34 | ノルウェーの食べもの mat
日本にいたときはずっとホームベーカリーでパンを焼いていました
イーストはサフというメーカーのドライイースト

今もパンを焼くときはドライイーストを使っていますが
あるとき知人から教わったレシピで菓子パンを焼いたときに

「イースト 50g」

と書いてあったので
多いなーと思いつつ
1袋12g入りのドライイーストを4袋使って作りました
(ちなみに小麦粉は12デシリットル、つまり約1kg)

これが普通にふっくら美味しく焼けたので
イーストが多いなと思ったことはすっかり忘れていました

先日、今度はインターネットのレシピから
別の菓子パンを焼いてみようと思って
分量と作り方を読んでいたらまた

「イースト 50g」

の文字が

これってさー
小麦粉1kgに対して多くない?
いつも焼いてるパン
小麦粉2kgで12gしか使わないのに

普通のパンと菓子パンでそんなにちがう?



そもそも菓子パン用のイーストは食事パン用より値段が高いのに
1回のベーキングで4袋も使うなんてやっぱり変じゃない?

ふと思いついて
イーストの箱の裏面に何か利用方法について書かれていないか
探してみることに

例えば小麦粉何キロに対して1袋、とか
きっと書いてあるはず



「ドライイースト1袋は生イースト50gに相当します」

そういうことか…

レシピに「イースト50g」とあったら
それは生イーストのことなのね

生イーストは安いけど
冷蔵庫保存で使用期限が短いため
今まで使うことを考えたことがありませんでした

でもせっかくなので試してみよう!



温度にデリケートみたいだし
上手く扱えるかなー?

レシピをちゃんと読んでシナモンロールに挑戦



ちゃんと焼けたわ
生イーストいいかも…

デリケートなベリーたち

2017-09-13 12:46:56 | ノルウェーの食べもの mat
森はすっかり秋色
ベリー収穫の時期到来!



のはずですが…

むむむ
実がぜんぜんない



早くも紅葉していてきれいだけど
ベリーが数えるほどしかない
どうやら今年はベリー不作の年らしい

わたしが一番摘みたいブルーベリーだけでなく
他のベリーもほとんど見当たりません

ただ唯一
去年大不作だったモルテだけは豊作だったそうで
(モルテは夏の早い時期に採れる)
わたしが日本に一時帰国していた間に
義母がホクホクで根こそぎ採り尽くした結果
我が家の巨大冷凍庫はモルテでパンパン
(義母はこの巨大冷凍庫を鹿肉やベリーのストック用に使用)

このモルテと呼ばれるオレンジ色のベリーは地元では一番人気
実の形はラズベリーに似ていますが色が違うのと
中にツブツブした種が入っているのが特徴

人気の理由はなんといってもその希少性
スーパーにも一瞬並びますが1kgあたり2,000円くらいとお高く
なかなかの高級品なのです


(画像は Klikk.no のレシピページから拝借)

クリスマスのおもてなしデザートや手土産に使われるので
日本でお盆にお供え用に買うメロンみたいな存在?

そんなわけで
森の中のモルテの生息地は
たいてい一家代々に伝わる秘密の扱いです

ただし法的には
ベリーやキノコなどの自然の恵みは
どこの場所で誰が採ってもいいことになっているので
たとえ私有地内でも安心はできません

それにしても森のベリーはみんなけっこうデリケート
花の咲く時期、実のなる時期それぞれに
良い天候や気温などの条件が揃わないと実をつけないので
義母のように豊作の年は採れるだけ採る主義の人もめずらしくないようです



ブルーベリージャム、今年はちょっとずつ食べよう…

豆腐とパンの手作りに挑戦

2017-07-13 13:22:42 | ノルウェーの食べもの mat
前回、一時帰国したときに買って帰った大豆とにがり
もちろん豆腐を作るためです

が、しかし
うまくいくという自信は全くなく
しかも大豆は茹でてそのまま食べるのもスキ
豆腐用につぶして豆乳とおからに分けて
豆腐が失敗したらせっかくの大豆がもったいない…

ちなみにわたしの住む田舎では大豆は手に入りません
去年探しに探してようやく見つけたのが冷凍枝豆でした

でもせっかくにがりがあるのでチャレンジしたい…

というわけで
試しにスーパーで簡単に手に入る豆乳を買って
作ってみることに

この豆乳
店頭では牛乳と一緒に並んでいるわけではなく
グルテンフリー、レシチンフリーなどのアレルギー対応食材コーナーに
シリアルや粉類などと一緒に陳列されています

もちろん豆乳は豆腐を作るためにあるわけではなく
牛乳が飲めない人のために用意されているので
チョコレート味やマンゴー味などの甘いものが主流のようで
味付けされていない豆乳(usøtet : 甘くない)は1種類が狭いスペースを与えられているだけ
そしてちょいちょい品切れしています
需要があまりないのね、きっと…

そんな異端児の豆乳ですが
意外にも豆腐できました



すごーく美味しかったわけではないものの
いちおう木綿豆腐の味と食感が楽しめたので
また作ってみよう!

豆腐作り成功に気を良くして
前々からいつかやろうと思っていた
ホームメードのパン作りにもチャレンジ

義母に教えてもらったレシピは全粒粉2割だったのですが
これを大胆にも5割にして
ほかにも食物油の代わりにバター
シロップの代わりにブラウンシュガー
スキムミルクの代わりに牛乳などなど
今までホームベーカリーで焼いていたのと同じ材料で挑戦

そして思ったよりうまくいきました



案ずるより産むがやすし

オーブンでいっぺんに3本焼けば
ホームベーカリーの5倍のパンになるので
作る頻度はうんと低くなります

今までパン屋さんでパンを買っていた相方も
これなら食べるというので
(ホームベーカリーのパンは何故か食べなかった)
節約にもなって一石二鳥

パン屋さんのパンは3本で69kr(1本だと39krと割高)
家で作るとだいたい材料費で半額弱
そして相方いわくパンの密度は家で焼いたものはパン屋の1.5倍だそうで
要は買ったパンの3分の2の量で足りるとのこと

ほほう
それは大きい

肉体労働をする日には1日に1本ペースでパンを食べる相方
今月末からは橋を新しく作り変えるという壮大なプロジェクトが始まるので
パンの消費量も増えるに違いない

去年の夏に道を作り変えた時も思ったんですけど
こういうの個人レベルでやるのがいまだにちょっと信じられません…
(注※相方は大工でも土木業者でも木こりでもありません)

羊とルバーブの季節

2017-06-10 19:15:49 | ノルウェーの食べもの mat
今年も羊たちがやってきました
たくさんいる…
ざっと100頭くらいかな

彼らはどこへでも自由に歩き回れる脚力を持っているので
森の中でも谷川の近くでも
いたるところに散らばっています

でも同時にフェンスが好きで
よく集まってきます



なので
フェンスの周りはとりわけフンが多い

そしてゲートも好き



中の草が美味しそうに見えるのか…



あ、それもうちょっと太ってからやると
首が抜けなくなるからね
気をつけて

そして羊とともに到来するルバーブの収穫時期
今年も豊作です

去年はジャムとクランブルケーキに終始しましたが
このたびは思いついてスコーンにチャレンジ

少し前に作った苺のスコーンのレシピで苺のかわりにルバーブ投入



なんだかぱっと見が枝豆のスコーンみたい…

ものの15分で良い香りがして焼き上がり



アツアツはルバーブの酸味がひときわ引き立っていたので
ジャムとサワークリームを盛ってハイカロリーおやつ

粗熱が取れるとそのままでも美味しくいただけました

ところで
わたしの住んでいるあたりでは
ルバーブのスープとパンケーキが初夏の定番だそうです

スープは砂糖たっぷりで
パンケーキにも砂糖をふりかけてベーコンをのせてという
これまたハイカロリーな軽食

この国でローカロリー、ローファットな食べ物って
いったいなんだろう?
思いつかない…

注意書

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