東京砂漠脱出計画~Ut på tur, aldri sur~

2009東京砂漠を脱出して富士山麓へ
2012息子の進学で都内へ舞い戻り
2016縁あってノルウェー移住

秋の景色

2021-09-14 22:04:17 | ノルウェー山暮らし fjellgård
すっかり秋のノルウェー

朝の気温は2〜3℃で霜が降りていて
家の中も寒いので薪ストーブをつけます

森を歩くと下生えの紅葉が目につきます



そして
森はあちこちキノコだらけ



しかも大きいキノコがやたらと多い…
今年はベリーだけでなくキノコも当たり年のようです


(こんなのは序の口でこの2〜3倍くらいのものも)

キノコ狩りはちゃんと講習を受けてからにしようと
在住6年目にしていまだに手を出していなかったのですが
今年はご近所さんからアンズタケを何度かもらって
掃除をしながら現物をマジマジと観察する機会がたっぷりあったので
その後は自信を持ってアンズタケを採れるようになりました



採りたてのアンズタケはプリっとしていて
すごく美味しい!
みんながキノコ狩りに精を出すのもよくわかるわ…


(この裏の筋で似た別のキノコと見分けられる)

アンズタケは乾燥させて保存もできるので
ベリーと並んで冬のあいだも楽しめる森の恵みです


(毒キノコも見るぶんには可愛い)

そして
そろそろラム肉が美味しい季節がやってきます

うちの周りに放牧中のヒツジたちも
羊農家さんが少しずつ集めては連れて帰っていて
だんだん少なくなってきました



きみたちとももうすぐお別れね
毎年のことながらちょっと淋しいです

ウサギとラズベリー

2021-09-05 18:35:03 | ノルウェーの動物 dyr
豊作だった今年の夏のベリー
モルテ、ブルーベリー、レッドカラントにブラックカラント
どれも手軽にたくさん摘めました
あとはコケモモを少し摘む予定です


(不作の心配がほとんどないコケモモ)

そういえば今年は
ラズベリーをあまり摘みませんでした

というのも
家の周りにいるウサギの子どもたちが
うんと小さい時からずっと
納屋に隣接したラズベリーの茂みを根城(?)にしていたので
邪魔をしたくなかったのです


(すぐに茂みに飛び込める距離で安心してストレッチ)

野生のラズベリーはあちこちにたくさん生えていますが
この場所は毎年良い実をつけてくれるベストな茂み

例年は実を摘むのに便利なように高さを刈り込んだり
(ほうっておくとわたしの背丈より高く茂る…)
確保してある数ヵ所の通路の草取りをしたりして
たくさんの実を摘んでいましたけれど
この夏はなるべく近づかないようにしていました

まあ可愛いウサギたちのためなら
通路がすっかりふさがれてしまうのも構わないか、と
ひと夏のあいだ放っておいたんですけれど



どうやらウサギたちがこの通路をハイウェイにしているらしく
のぞくときれいなトンネルになっていて
ラズベリーの新芽も雑草も見事に踏みしだかれていました

柵の内側にいることで
キツネの脅威からはほぼ解放されている彼らですが
依然として空からの攻撃(小型の肉食鳥類)には警戒しないといけませんから
さっと身を隠せるこの茂みはとてもいい隠れ家です


(こちらの通路もトンネル)

賢いね、きみたち

高床式の食料庫の周囲も
同じ理由で安心できるらしくよく見かけます



遅く生まれて心配だった子ウサギたちでしたが
ここのところどんどん大きくなってきて
ようやく少し安心して見ていられるようになりました

ここを出て広い世界で暮らすようになっても
冬になって食べるものが少なくなったら
ときどきりんごの皮を食べに帰っておいで


フクロウの巣箱

2021-09-04 21:46:15 | ノルウェーの動物 dyr
家の近くでたまに見るフクロウがいます


(去年のいまごろ電線に止まっていたフクロウ)

このフクロウ
初めて見たのはここに引っ越してきた年の秋でした

昼間のフクロウなんてヘンだと思いましたが
このhaukugle(ハウクウグレ)は昼行性とのこと

テリトリーがあるらしいので
家から見かけるフクロウはいつも同じ個体かもしれません

今年はまだ一度もフクロウを見ていないのですが
かわりに初めて鳴き声を聞きました

夜中に聞こえてきた甲高い震えるその鳴き声は
わたしには全く馴染みのないものでしたが
相方によるとperleugle(パルレウグレ)というらしい


(Store Norske RekisikonのWebサイトより)

白い斑点がパールのように見えるので
その名前がついたようです

くしくもこの翌日
うちの近くの森にフクロウの巣箱を取り付けに
知人がやってきました


(手作りのhaukugle用巣箱)

フクロウが大好きで
もう何十個も巣箱を設置しているという71歳のおじいさんと
数年前に定年退職するまでずっと理科の先生だった甥の2人組です



持参したノコギリで手際良く枝を払うと
あたりを探して腐った木の根っこをもぎり取ってきて
ほぐしながらおが屑と混ぜて巣箱の底に敷き詰めます



本当は立ち枯れた大きなトウヒかマツの木が理想らしいのですが
それ以上に巣箱からあたりが見渡せることが大事とのこと

ひとつ目の巣箱を取り付けたのは
枯れてはいませんがそこそこ古いトウヒの木



ふたつ目は少し離れた場所に設置するため
巣箱や梯子を運びます


(重い巣箱を軽々と担いで歩く肉体派の甥っ子)

低木がまばらに生えている湿地の中で
少し背の高い白樺の木があり
見晴らしが良さそうとのことでこの木に決定



梯子に登ってロープを結ぶ71歳
下から道具を渡すプロレスラーみたいな60代の甥っ子
頼まれもしないのにスルスルと木によじ登って手伝うアラフィフの相方

大の大人が3人がかりでああだこうだと言いながら
フクロウの巣箱を取り付ける様子は
まるで中学生男子のよう…

研究とか自然保護の仕事とかではなく
ただの趣味だというので
どうしてそんなにフクロウが好きなのか聞いてみましたが

「うーん、別に…
夜行性でミステリアスだからかな?」

といった感じで
特に熱く語ったりしないんですけれど
出来上がった巣箱を見上げて満足げにうなづいて

「どう?いいでしょ」

と言われると
思わずこちらも笑顔になります



ついでに作ったからと言って
小鳥の巣箱を3つも置いていってくれたので
雪が降る前に納屋かガレージの壁に取り付ける予定

雪といえば
もう近くの山の高いところには新雪がチラホラ
今朝も庭の芝生には霜が降りていました

数日前にはオーロラも出ていたし
じきに冬の足音が聞こえてきそうです


(iPhoneで撮ったのでボンヤリ)

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