東京砂漠脱出計画~Ut på tur, aldri sur~

2009東京砂漠を脱出して富士山麓へ
2012息子の進学で都内へ舞い戻り
2016縁あってノルウェー移住

Aという切手

2017-05-29 23:31:00 | ノルウェー Norge
ノルウェーの郵便料金はほぼ毎年値上がりするそうです
ほんのすこしの年もあれば大幅値上げの年もあり
今年2017年は大幅の年でした
日本への郵便も18krから一気に21krに

ハガキか封書かの区別はなく
「20g以下かつ厚さ2cm以下」のくくりなので
定形外の手紙も21kr(約250円)で送れると思えばそんなに高くないかも?

でもハガキ1枚にこの値段はやっぱり高い…

ちなみにノルウェー国内宛の同じ大きさの郵便料金は13kr
ヨーロッパ内は17kr
それ以外が21krという3段階
(2017年現在)

そして便利な切手があります
金額は記載されておらず「A」と書かれた切手
国内用(A Innland) ヨーロッパ用(A Europa) 世界用(A Verden) の3種類



これらは今年ならそれぞれ13kr、17kr、21krの切手として使えて
(どこに出すか、何に使うかにかかわらず額面の価値がある)
来年以降値上げがあった場合は
その値上げ後のそれぞれ国内料金、ヨーロッパ料金、世界料金相当になるという
いわば投資的な使い方のできる切手です

例えば A Verdan の10枚組みのシートを去年180krで買っていたとしたら
今年は1枚21kr、10枚で210kr分使えます
用途はノルウェー国内宛の小包にでも海外宛書留料金にでも何にでも
おトク!
もちろん1枚から購入できます

ちょいちょい日本にハガキや小包を送る人にはオススメです

まだらのうさぎ

2017-05-28 18:42:51 | ノルウェーの動物 dyr
中学生の頃
アガサ・クリスティーを読みあさっていた時期がありました
たしか「まだらの紐」というタイトルのミステリーがあったはず
そんな懐かしいことを久々に思い出したのは
最近まだらのうさぎをちょいちょい見るせいです

今の季節
森にいる野うさぎは絶賛衣替え中

冬の間、全身真っ白だった彼らは
雪解けに合わせるかのように徐々に毛の色を変えていって
夏には明るい茶色になりますが
衣替え中の今は灰色と白のまだら

これがまた絶妙な保護色で
雪の下から現れた枯れた草の色と見事にマッチして
じっとしているとなかなかみつけられません

もとより人間に対して警戒心が強く
(長年にわたり食用にされていたため)
人がいるとすぐさま逃げてしまうので
なかなかシャッターチャンスがないのが残念

ATVで下山中
道を横切ろうと飛び出してきて
そのまま道を駆け下りるまだらのうさぎ



道路前方とおくの白い点がおしりで
身体はグレーと白のまだら

脱兎のごとくってこういうことか、と
納得のスピード

ちなみに写真左隅の木立の間には鹿もいます
こちらも白っぽい点がおしり

うちの周りをテリトリーにしているうさぎも
やっぱりまだらで…



どこにいるか非常にわかりにくいと思いますが



左側の白いスポットが後ろ脚で
右側の小さく写っている白い点が耳
はいつくばって草を食べています

戻って前の写真の同じ場所を凝視すると
座って耳を立てているまだらのうさぎが見てとれる、かも…
ちなみに前脚も白いです

iPhone4で窓ガラス越し(しかも霧の日)の写真では
まだらも可愛らしさもお届けできず残念…

森に保護色のテントを張って
望遠レンズ付きカメラと食料を持ち込んで
一日中動物が通るのを待ったりできたら
楽しいだろうなあ




苺のスコーン

2017-05-25 20:08:31 | ノルウェーの食べもの mat
スーパーの広告に載っていたレシピで
苺のスコーンを作りました



小麦粉、塩、ベーキングパウダー、刻んだバターを
パイ生地やクランブル生地を作る要領で混ぜ合わせて
(レシピではブレンダー使用になってたけど手でも簡単)
牛乳、卵、砂糖を混ぜたら小さく切った苺を加えて
天板にスプーンで落として220°Cで12-15分
すっごく簡単



焼いている時に
香ばしさといちごの甘い香りがいっぺんにして
シアワセな気分

ちなみに分量は以下です



ノルウェー語を知らなくても雰囲気でわかる気もしますが
上から

いちご
バター
小麦粉

ベーキングパウダー

牛乳
砂糖
バターとジャム(食べるとき)

です

液体はデシリットル表記
ts は小さじで ss は大さじ相当

約16個分
バターや砂糖の量は案外少なめでヘルシーな気がします
でも食べるときにバターとかまたつけちゃうんだけど…

穀物用語

2017-05-23 08:44:11 | ノルウェー語 norsk
日本にいた時から朝はパン食派で
ホームベーカリーを愛用していました
全粒粉4割くらいでもけっこうふんわり焼けていた記憶があるのですが
ここではどうも勝手が違う…

引越してきて割とすぐに義母からホームメードのパンのレシピを教わったものの
ついズルズルとホームベーカリーを使い続けていて
それなりに食べられるパンが焼けてはいますが
はたしてそれが正しい焼き上がりなのかどうかいまひとつわかりません

一言でいうと

重い…
ズッシリしたパン

ホームベーカリーの取説に載っているレシピをベースに
いろいろと材料の分量を試して
最終的に落ち着いた粉類の分量は
小麦粉1.5カップと全粒粉が1.75カップのベースに
小麦胚芽とオーツ麦ふすまと
挽いていない4種類の雑穀ミックスを適当に追加

試す過程で単語も覚えました
一石二鳥



korn はとうもろこしではなく「穀類」
そしてその下の4つの単語がそれぞれ

havre オーツ麦
rug ライ麦
hvete 小麦
bygg 大麦

これにくっつける単語が以下

mel 粉
kim 胚芽
kli ふすま
gryn 挽き割り





hvete(小麦)mel(粉)で小麦粉
havre(オーツ麦)gryn(挽き割り)でオートミールという具合

小麦粉(hvetemel)については

siktet 細粒
sammalt 全粒挽き
golvmalt 粗挽き

で違いがわかります

全粒粉は日本ではかなり割高で
普通のスーパーだと少量パックしか置いていなかったので
よく富澤商店のネットストアを利用していました
配達してもらえるのも今思えばなんて便利だったんだろう…

新聞も郵便も届かない山の一軒家では
食料はすべて自分たちで運ばないといけないので
おのずと無駄買いしなくなります
ATVだと積載量にも限りがあるし

でも!

もうすぐ自宅まで車で行き来できそうな予感
最後までしぶとく雪が残っている難所も
道路の谷側3分の1は雪が溶けて地面が見えてきていて
登りでも下りでもない道なので
きっと来週くらいには



家の周りもあと一息


ナショナルデー

2017-05-20 22:13:58 | ノルウェーの町で tettsted
去る5月17日はノルウェーのナショナルデーでした



憲法が定められた日なので「憲法記念日」と呼ぶのが正しいのですが
それよりもノルウェー人は
デンマークから独立したことを祝っているように見えます

でも
同じ1814年に今度はスウェーデンの支配下となり
それが1905年まで長きにわたって続いたにもかかわらず
スウェーデンから独立した日のことは特にお祝いしないらしい

この不思議を相方に聞くと

「デンマークの時は完全に上から支配されていたけど
スウェーデンはお兄ちゃんみたいな存在でそれほど厳しい時代じゃなかったから」

だそう

お兄ちゃん?
ふうん、そうなんだ

ともかく
国をあげてお祝いする5月17日
テレビではオスロでの大々的なイベントが伝えられていましたが
わたしの住む地域は田舎なのでそれほどたいした催しはありません

それでも老若男女問わずみんな晴れ着を着て表に出て
教会の前で演奏される音楽を聴いたり



広場で家族や友人とまったり過ごしたり



さほど忙しくも慌ただしくも人ごみでもなく
ほどほどにお祝いムード
疲れなくてちょうどいい感じです

こどもにはアイスが無料で配られていました



ところで
女の子の向こう側に写っているジャージ姿の3人は
この日にあえて晴れ着ではなくジャージを選んだ
もうすぐ高校を卒業する若者たち

専攻する学科によって赤・青・黒と色分けされた
上下揃いのジャージを着てペイントしたワゴン車に乗って
あちこち走り回るという伝統の
ちょうどこの記念日がハイライト



そんなわけで
記念日を祝う人で賑わった広場の片隅に
へんてこな車が何台も停まっています
(都会では大型のバスらしい)



黒(経済専攻)はなんか地味だなあ…

車はたいてい大音量の音楽をかけているので
ちょっとばかりうるさいのですが
なんといってもまわりが大自然すぎて
あんまり目障り・耳障りに感じません

河口湖に住んでいた時にも思ったことですが
人口過密でなくて自然に囲まれた場所にいると
人はイライラしにくいのかも



こちらは常にイライラと無縁
すばらしい

母の日

2017-05-14 22:03:28 | 息子 my son
息子からLINEでひとこと

「はい母の日」

そして食べ物の写真



おお、すごいご馳走



続けて前日の夕飯の写真やらなにやら
何枚か届きました

創作居酒屋でバイトしているだけあって
盛り付けも上達したような
んっ?タコにワサビは付けないのか?

よだれを垂らしながら
「今度日本に帰ったら写真じゃなくて現物でお願いします」と返信

そういえば去年はTシャツ送ってくれたんだったなあと
ふと思い出して写真を探したらありました



もう少し暖かくなったらまた着よう

あ、メモの写真もでてきた



そうそう、ちょっと遅れて届いたんだったわ

それにしてもこの字
来年の就活大丈夫か…


ツグミ

2017-05-10 21:46:28 | ノルウェーの動物 dyr
朝昼夕問わず
家の周囲では一日中鳥の声が絶えません

特に今は夜12時でもまだ薄明るいので
日中に活動する鳥は眠るひまがないのかも?

わたしはあまり鳥に詳しくないので
スズメサイズの多種多様な小鳥の見分けがほとんどつきませんが
セキレイだけは一目でわかります

毎年春になると巣を作る場所を探して
家や納屋の周りにつがいで下見に来ます
(そしてときどき軒下に巣を作る)

トゥルリッ トゥルリッ と可愛い声で鳴きながら
長いしっぽをぱたぱたと上下に降る姿は本当に愛らしい


(窓のすぐ外のテーブルの隅にたたずむセキレイ)

それから
セキレイよりひとまわり大きめのツグミも
大きいだけあってよく目に付きます

森を散歩していて
鳥の声がする方をふと見上げると



いる
てっぺんに



鳴いてる

虫を食べる彼らは見晴らしのよい木のてっぺんが好きと見えて
ずいぶん長い間ひとところに留まって
首だけをキョロキョロと動かしたりしています

家からも望遠鏡で見るとその様子がよく見えて面白い
(距離約120m)



ツグミ独特の斑点模様もくっきり見えるんですけど
残念ながらiPhoneでは写せない…



ちなみに鳥図鑑のイラストはこんな感じ



この図鑑
鳴き声も書いてあるんですけど
これがなかなかミステリアス

たとえばツグミも11種類くらい載っていて
似たものの中から探すのに鳴き声を参照しようとしても

zerrr
dsjerrr

とか書かれている違いが全くわからない

うーん
バードウォッチャーへの道のりは遠いわ…


Prime

2017-05-07 21:23:19 | 映画 movies


最近テレビで見た「Prime」という映画
メリル・ストリープは好きな女優さんの1人です
あ、でもこの映画の主演はたぶんユマ・サーマン

10年前だったらきっと主役の37歳バツイチのキャリアウーマンに
どっぷり感情移入していたと思います
離婚して落ち込んでいるところから始まって
14歳年下の恋人ができて
いろいろなことがうまくいったりいかなかったり

でも自分の年齢のせいかメリル・ストリープが好きなせいか
今回はメリル演じる
「主人公のセラピストにして彼女の恋人の母親」に
すっかり同調

まだ30代で美人でスタイル抜群で高級マンションに住んでいて
ファッション業界で働くオシャレな女性の恋の行方なんて
もうはっきり言ってどうでもいい…

心配ナシ!だいじょうぶ!すぐ再婚できる!

一方の熟年セラピスト
顧客の恋愛相談を受けるうちその相手が自分の息子と知ってしまい
目を白黒させながらセクシュアルな話まで聞かされたり
彼女のセクシーなファッションが気に障ったり
とうとう自分の悩みを別のセラピスト(さらに年上の熟女)に相談したり

ああ、つらいわね…

個人的にはラストがいまいちしっくりこなかったのですが
メリル・ストリープだけで満足


ところで余談になりますが
ノルウェーのテレビ番組案内では
映画のタイトル表記が3パターン見受けられます

パターンその1 オリジナル通り 例) The Matrix
パターンその2 オリジナルをノルウェー語に直訳 例) Du har mail (You've got mail)
パターンその3 オリジナルと全く違うノルウェー語タイトル

このパターンその3がやっかいで
この Prime もなぜか Nære og kjære (近くて愛しい) などという
全くかけ離れたタイトルになっていて
トレーラーを探すのに手間取りました

さて今夜はソーシャルネットワークとシャーロックホームズ2の
どっちを観ようかなー

五月晴れの日々

2017-05-03 08:33:35 | ノルウェー山暮らし fjellgård
ノルウェー語学校へ通う週2日間滞在する小さな町は
フィヨルドの先っぽにあって
海抜0mに限りなく近く
暖流の影響で冬でも暖かい場所として有名です(地元では)



春を告げる白い花(kvitveis)もあちこちで見かけます

一方
前日に山の自宅(標高650m)から徒歩で下山した時は
5kmの道のり全てまだ雪におおわれていました

ところどころATVのトラックを外れて近道を通ったので
深雪をズブズブと沈みながらほとんどエクササイズモード



でも川が解けてざぶざぶと流れている様子は
やっぱり春!

子鹿(rådyr)がピョンピョン丘を駆け上がっていく様子も
いかにも春っぽい
(冬の雪の量だと彼らは気軽に走れない)

家を出てから1時間くらいで
谷の反対側の道中で1番高い場所を通過
天気がいいと自宅がよく見えます



同じくらいの高さに見えますが
途中2カ所橋を渡るので
下って登って下って登って、のけっこうハードなコース

でもここから先はほぼ下り坂でふもとまで30分くらい
ここまでくればもうあとはラク

ああ、家からここまで
ワイヤーにぶら下がってシャーっと来られたらいいのに…
(谷底深くてすごく怖そうだけど)

家にいる時はたいてい午前中か午後早い時間に森を散歩をしますが
町にいる時は午前中は学校、午後は仕事か編み物教室なので
運動不足で散歩しようと思ったら夜になります

でも夕飯を食べたあとの午後8時でもこの明るさ



青空
山のすぐ上に月が見えていますがまだ真っ白
感覚的には午後4時くらい

川沿いの遊歩道が定番コースですが
先日思いついて河原まで降りてみました

びっしりと敷き詰められた石を見ているうちに
ここを歩いたら足つぼマッサージになるのでは?と気づき
さっそくスニーカーを脱いで歩いてみました
思った通りすごく気持ちいい〜



でもここに毎日は来られないから
今度日本に帰ったら青竹踏み買って帰ろう

1時間くらいぶらぶらして午後9時でもまだ日が沈みきっていません



ノルウェー人が待ちに待った季節の始まりです



Norskkurs, april 2017

2017-05-01 10:18:38 | ノルウェー語 norsk
日本への一時帰国で3月はまるまる休んで
4月のイースター休暇明けから再開したノルウェー語学校
2週だけ、つまり4日間だけでしたが
やっぱり学校へ行くといいなあと改めて思いました

最後に出席した1月末からテキストはほとんど進んでいませんでした
でもそんなことはたいしたことではありません

きれいな標準語で話してくれる先生の話はとにかく聞き取りやすいので
ただ先生が話すのを聞いているだけで
あいまいにしか覚えていない前置詞や熟語などを確認できたり
ああ、それはそういうふうに言えばいいのね、と
いろんな言い回しを覚えることができたりして
ノルウェー語上達したい!というモチベーションが上がります

学校以外でのノルウェー語は
例えばお店や郵便局などでの事務的な短い会話や
編み物教室での顔なじみのおばさんたちとのおしゃべりなら
なんとかなりますが

早口の方言でしゃべるご近所さんたちの井戸端会議とか
字幕の助けなしで見るノルウェー語のテレビなんかだと
まず聞き取ろうと集中するのに結構疲れるし
わからない部分が多いとすぐつまらなくなります

日本に一時帰国すると感じる
努力しなくても集中しなくても相手の言っていることがわかる幸せが
ノルウェーで唯一ある場所がノルウェー語学校なわけです

そんな安住の地を
あと2ヶ月たらずで去ろうとしているなんて
もったいないなあと思わずにいられません

でもいつまでもわたしの学校のためだけに
町に部屋を借りて家賃を払い続けるわけにもいかないし
たとえ2泊だけとはいえ毎週の小旅行は疲れます

夏休み明けからは
週に1日だけ日帰りで町の用事を済ませるよう相方と計画中
いま月曜の夜と火曜の午後に分けてやっているパートタイムの仕事を
効率よく1日で済ませるベストの曜日は?(商品発注作業の締切は週に2回)
編み物教室に顔を出すチャンスはあるのか?(週3日開催)
ベーカリーにパンを予約するかどうか?(お気に入りのパンはよく売り切れている)
などなど…

とにかく学校へ通える時間は数えるほどしか残っていないことを肝に銘じて
明日から5月の授業にのぞみたいと思います

ああ、でもさっそく3週目にナショナル・デーが…
また学校休みで授業日数減る…


注意書

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