東京砂漠脱出計画~Ut på tur, aldri sur~

2009東京砂漠を脱出して富士山麓へ
2012息子の進学で都内へ舞い戻り
2016縁あってノルウェー移住

木と生きる

2024-08-06 13:59:42 | ノルウェー山暮らし fjellgård
ここでの暮らしには薪が欠かせません



薪を作るために毎シーズン
森の木を大量に切るのはもちろんのこと
何か別の理由で木を切る用事や機会があった場合も
切った木はできる限り薪にします

たとえば
樺の木は雪の重みでとてもしなるので
道路をふさぎそうな場所に生えているものは
ときどき伐採する必要があるのですが


(道路の左側にあやしい茂み)

こういう木はなるべく細いうちに
なんなら苗木のころにこまめに切っておけばラクなものを
緊急度が低いのでついつい後回しになりがち…

そしてそろそろやばそう、、となってから
チェーンソー片手に重い腰を上げると
すでに薪になるサイズに育っていることがほとんど



スッキリ!

片付けた木々のうち
左側手前に写っているくらいの太さのものは薪に使えるので
持ち帰ります

もちろん薪用にわざわざ木を切る場合には
作業効率の良い太さのものをチョイス


(直径20cmくらいまでなら電動タイプの軽量チェーンソーでじゅうぶん)

森では
あちこちでしょっちゅう自然による倒木があるので
家まで運べそうなところに新しい倒木を見かけたら
できるだけ持ち帰って薪にしますし



今年の夏のように
土地を作るために一面木を切り倒した場合も
木の種類や太さに関係なくもれなく薪にします


(木の達人の義父は今年87歳)

普段は主に燃費の良い樺の木を薪にしていますが
今シーズンは上記の土地に建てる建物のために
建築資材も作る必要があったので
そのついでに松の木で薪づくりも大量にしました

ちなみに
建材用の丸太は10kmほど離れたご近所さんの製材所へ運んで
必要なサイズに切り出したのち持ち帰って乾燥させます



大工でも木こりでもない相方が
なぜこういう一連の工程に熟練しているのか…
ノルウェーのDIYここに極まれり


(乾燥用に隙間をあけて積まれた建材)

そして
建材を切り出した後の木の外側も
もちろんカットして薪にしますが
長くてまっすぐな端材のカットには薪マシーンが大活躍



この薪マシーン
カッティングマシーンとスプリッターが一つになっていて
長いままの丸太を入れると
出来上がった薪がトランスポーターベルトで離れた場所に放り投げられます

ちょっと仕上がりがラフなので
乾燥室で並べるときに
少し選別したり手を入れたりする必要はありますが
とにかく早い!

この薪マシーンの導入で
3年分くらいの薪のストックを作って
上記の空き地に新たに建てる建物にストックする、というのが
相方の計画です


(建築申請も自分でやる)

ひと冬に必要な薪の量はだいたい12立方メートル

ちょっと不思議な薪の単位についてはコチラ
👉薪の量の数えかた

森に囲まれた場所で木の恵みと暮らすのは
力仕事でもありますが
とても豊かだなあと
薪を作りながらしみじみ思います


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