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東京砂漠脱出計画~Ut på tur, aldri sur~

2009東京砂漠を脱出して富士山麓へ
2012息子の進学で都内へ舞い戻り
2016縁あってノルウェー移住

金木犀の香り

2019-10-25 23:19:02 | 一時帰国 temp. return
日本に一時帰国中です



ヒコの散歩に行くとどこからともなく金木犀の香りがして
日本の秋だなあとしみじみ

金木犀は花に顔を近づけても香らないのに
どこからともなくその香りが漂ってきて
辺りを見回すと3m先に地味に立っていたりして不思議



オレンジ色の小さな花が台風でも飛ばされなかったというのがすごい
そういえば実家の近くの椿の葉っぱの裏にくっついている
セミの抜け殻もたくさん見ました
こっちも台風で飛ばされなかったのね…

今回の滞在中にちょうど
大好きな写真家の星野道夫さんのイベントが都内であったので
高円寺へ行ってきました



星野さんの写真も言葉もとても好きです
イベント終了後には奥様の直子さんと握手してもらうこともできて感動!
小さくてあたたかい手でした

ところで
今回のヘルシンキからのフライト
成田までなんと8時間45分!

十数年前に初めてフィンランドへ行った時は確か9時間半くらいで
ここ数年は9時間ちょうどくらいだったと思います
進化し続けるフィンエアー、すごい

そういえばヴァンター空港も長いこと工事中でしたが
完成したのか見慣れない綺麗なゾーンがありました


(こんなお店もできていた)

いつも乗り継ぎが1時間くらいなので
そしてシェンゲン協定のため出入国管理を通過しないといけないので
お店をゆっくり見たり食事をしたりするヒマはないのですけれど

いつかヘルシンキストップオーバーのチケットを買って
フィンランドを再び旅したいなーと
ほぼ毎回思います

モスクス

2019-10-14 17:57:42 | ノルウェーの動物 dyr
今年の秋は初めてのことがいろいろとありました

森で見つけた羊を連れて帰って
敷地内でお預かりしたのは都合3回



相方でさえ滅多に見ることがないという
まんまるの可愛らしい rødstrupe が家の周りを頻繁にチョロチョロしていたり


(画像はWikipediaより)


(村のストアでは鳥のエサが絶賛販売中)

9月の終わりに降った雪が
解けきらないでずっと残っているのも例年ではないことです

でもなんといっても1番ビックリしたのはモスクス
(ノルウェー語では moskus 翻訳すると「ジャコウウシ」らしい)

夜中に何者かが雪を踏みしだく音を聞いて目を覚ました相方に起こされて
2階の窓から下を見ると
月明かりに照らされたクマのような動物がなんと5頭
家の周囲の芝生をムシャムシャ

ふつうならこの辺にいる動物じゃないんですが
数日前から出没が目撃されていて
つい先日も駆除のためにハンターが山に入って探していました

帰りがけに冗談で
「モスクス見つけたらおたくの庭の中に入れておいてくれよ」
などと言っていたのがまさかの本当に…



真っ暗で何も見えないと思いますが車のすぐそばの点線の中にいて
背中の一部の白い毛が見えています

どうやら母子が2組と雄が1頭の小グループのようで
みなとても大人しく食事をしていましたが
何かの拍子にパニックをおこして突進してこられると怖いので
外に出てゲートを閉めるという芸当はとてもできず
またそっと布団にもぐりこみました

朝起きて窓の外を見ると姿が見当たらなかったので
もう立ち去ったと思ってふつうにバスルームのドアを開けたら
窓のすぐ外に大きな雄が寝ている…



大きい…



ということは他の4頭もまだ近くにいるはず

そろりとリビングへ移動



まだ朝の7時頃で薄暗くてよく写っていませんけれど
4頭が仲良く寝ています

しばらくすると子どもが起きあがって走り回ったり
お母さんのおっぱいを飲んだりし始めて
みんな起きてまた食事タイム



見られると怖いので
窓の下にしゃがんでiPhoneを持った手だけそっと持ち上げて写真を撮ったため
写りはとっても悪いのですが
観察する時間はたっぷりありました



大人も子どもも背中とおでこと蹄が白い
目がどこにあるかよくわからない
雌にも小さなくるんと丸まったツノがある

このモスクス
生息地の Dovre ではモスクスツアーなるアトラクションもあるほど
そう簡単には出会えない野生動物です
それが家の壁一枚隔てて1〜2mのところで見られるとはビックリ

明るさの増してきた8時頃
ハンターがやってくることを知っているかのように
揃ってゲートから出て行きました
(頼まれていた相方が電話で連絡したので)



あとには大量のフンと足跡





50mくらい離れてもう危険を感じなくなったところで
ようやく息をついて相方と表に出てしばらく眺めました



向こうも話し声に気づいた様子で一瞬固まっていましたが
やがてゆったりと谷の方へ歩き去って行きました



それにしても
どうして背中の真ん中の毛が白いんだろう…
不思議です

順序が逆

2019-10-09 22:48:55 | ノルウェー山暮らし fjellgård
木々の葉っぱが落ちきる前に雪が積もったので
景色が少し見慣れない感じになっています



雪の上が葉っぱだらけ



ナナカマドの葉も落ちてる

ナナカマドの木の実は雪がまだ降らない目安にしていたのに
今年はすっかり当てが外れました



川べりのこの木なんてまだ実が残っているし…

そんなことはさておき
木の葉が落ちきってから雪がドッサリと降るという
いつもの順序が逆になってしまったせいで
葉が受ける雪の重みで枝や幹が折れてしまった木があちこちにあります

そして停電…
(電柱の近くの木が電線の上から折れたため)
そんな朝に限って携帯電話のバッテリーが残り30%…
冷蔵庫より外の方が気温が低いからナマモノ外に運ぶか…

でもそこは人里離れた一軒家
さほど珍しくない停電に備えて
分電盤の横には電力会社からと発電機からの通電切替スイッチがあります



ちなみにうちの発電機は9馬力のホンダエンジン
温水タンク、冷蔵庫、冷凍庫、バスルームの床暖房など全てカバーできます
さすが世界のHONDA

結局停電は7時間で済みました
薪ストーブがあるので暖房や煮炊きの心配はないものの
やはりwifiや携帯電話が途切れると心もとなくなります

それでも
そんな不便を差し引いても
美しい自然と静寂の中で暮らせる幸運は
なにものにも代えがたいと思ってしまう初冬の夕焼け空



何色と表現できない色あいに
見とれるばかりです

町の紅葉

2019-10-06 22:52:20 | ノルウェーの町で tettsted
自宅付近はすっかり冬の景色で
夕方の空の色も見慣れた冬のバイカラー



でも町に行けば紅葉シーズン
まだ青々とした芝生に黄色い葉が落ちて綺麗



これ
だれか落ち葉を集める人いるのかなあ…

日本の実家がある場所は長いケヤキの並木があって
秋になるとそれはもうすごい落ち葉
ゴミ収集場所に置かれている大量のビニール袋(落ち葉がつまっている)を見るにつけ
ああ、大変な労力だなあといつも思っていました

でもノルウェー人がそんな細かい人力仕事をするところが想像できない…
ブローワーで吹き飛ばして回るのか?
風の強い町だから風に任せるのか?

町には週に1回しか行かないので
3年半住んでいても知らないことがたくさんあります

スーパーに置いてある「シングルカゴ」も謎のひとつ



「extra(お店の名前)で愛を見つけよう!」と書いてありますが
自分がシングル(未婚で恋人もナシ)ということを堂々とアピールするこのカゴ
使う人ほんとうにいるのかな…?

雪山シーズン

2019-10-05 10:25:17 | ノルウェー山暮らし fjellgård
9月最後の日に降った雪
去年と違ってなかなか溶けません

今朝起きたら外はマイナス7℃
朝は7時頃から明るくなり始めて朝焼けが綺麗ですが
家の周りに陽がさし始めたのは9時53分
(そして午後3時前にはもう太陽が山の後ろに隠れてしまう…)

うーん
これでは晴れていても凍った路面は溶けなくて当然かも

そしてこの寒いなか
朝からうちの前に人が集まってきました



迷彩服(雪山仕様)のハンターたち
どうやら鹿を狩りに行くようです



一昨年
鹿を射止めたあとでうちにトレーラーを借りにきたチームと同じメンバーらしい

この雪道ではトレーラーは無理だろうから
今回はさばいて持ち帰るつもりなのかな…

ここのところいいお天気続きで
景色は最高なんですけれど



雪上がキラキラと眩しくて
うっかりサングラスなしで表に出ると目をやられます



そしてうっかりニットキャップをかぶらずに表に出ると
たちまち耳が凍りそうになります…

一足遅い鳥たち

2019-10-01 15:28:35 | ノルウェーの動物 dyr
「ナナカマドの実がなっているうちは雪は降らない」

と聞いていたのですが…

9月最後の日の昨日
朝起きたらうっすら雪景色
でも空は明るくて青空が見えていたりしたので
積もらないと思っていました



ヨシヨシ
とけてるとけてる

ところが午後から本降りになり
相方は慌てて車をふもとの集落まで運転していって
歩いて戻ってきました

というのも
今年の夏に車を買い替えてスノーチェーンがないのです
というよりそもそもまだ夏タイヤ…

雪が積もってしまうと自宅から車で出かけるのは不可能になってしまうのですが
5km先の集落からの道路はアスファルトで
もしも雪が積もっても自治体の除雪車が稼働します
(でもたぶんそれほど雪も積もってもいないはず)

町へ出かけるのに車は必要なので
冬の間はずっとふもとに車を停めて
そこから家までは別の車両(チェーン装備のトラクターか雪上走行仕様のATV)を使います

うーん
景気よく降っている



夜には予想外に早い雪にびっくりしたのか
ふだんは森にいる鳥が何度も窓ガラスにぶつかっていました
気の毒…



翌朝になってもまだ降っていたので
相方はATVで仕事へ



なんだかもう12月みたい

ふと家の近くのナナカマドの木を見ると
大勢の鳥がさえずりながら実を食べているところでした

きみたち、ちょっと遅いよ…

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