東京砂漠脱出計画~Ut på tur, aldri sur~

2009東京砂漠を脱出して富士山麓へ
2012息子の進学で都内へ舞い戻り
2016縁あってノルウェー移住

世界のトトロ

2016-03-29 14:10:57 | 映画 movies
週末の楽しみのひとつは
テレビで映画を見ることなのですが
わたしの英語リスニングスキルではネイティブのスピードについていけないので
日本語字幕も英語字幕もなしで100%理解して楽しめる映画は
そうそうありません

最近はノルウェー語字幕も
ほんの少々助けになりますが
そっちに集中していると英語が聞き取れないという…

そんな中で
「となりのトトロ」が放送されるとなったら
それはもう嬉しいじゃないですか~

この際ノルウェー語吹き替えでもいい!
もう何回も観てるからだいじょうぶ!

もちろん日本語のままでノルウェー語字幕なら申し分ないのですが
そこはイースター休暇中
子供用と見えてしっかりノルウェー語吹き替えでした

ちなみに「となりのトトロ」は

"Min nabo Totoro" (My neighbor Totoro)

とダイレクトな訳



でも「となり」の「と」と「トトロ」の「ト」がかぶる
語感の可愛らしさは
外国語では伝わってこないですね



メイちゃんはマイちゃんになっていました
たぶんノルウェー語で5月をマイと言うからと思われます
サツキも5月を意味することに気付くノルウェー人ているのかな??

トトロはトトロのままだったけれど
メイが話す時には「トットヨ」
なんかオットットって感じ

相方が言うには
幼い子供がRの代わりにJの発音をするのはわりとよくあるそうです
(ノルウェー語のJはヤ行)



見る気全然なかった相方が
ついつい最後まで見てしまって
「いい話だねえ、いやー良かった、こんなにいいと思わなかった」
と絶賛していました

さすが世界の宮崎アニメ!

CよりK

2016-03-27 00:29:33 | ノルウェー語 norsk
ノルウェー語の単語の中には
英語とよく似ているものが結構あります

ただし
英語ではCで綴るところがKになっているものがほとんど

coffee → kaffe
cat → katt
card → kort

これにだんだん慣れてくると
なんと恐ろしいことに
英語で何か単語を書くときに
間違ってCのかわりにKをつい書いてしまうんですよ…

とにかくやたらと多いK


(日本の辞書みたいに見出しが付いていないので手製)

英語の辞書だと
KなんてJと一緒になってるくらい少ないのにね

でもとにかく
カ行の音が聞こえたら
それは99%の確率でK
なんといってもCで始まる単語は
辞書の1ページにも満たないという手薄さ



そういえばひとつ前の記事で
コッコという部分をつい自然にKokkoと書いてしまったけれど
よく考えたら普通ならCocco
歌手のCoccoさんもいるしカレーはCoCo壱番屋

さて
イースター休暇もあと2日
Kにまみれながら宿題を片付けなくては!




真面目な話

2016-03-24 16:49:10 | ノルウェーの町で tettsted
わたしの通うノルウェー語学校のクラスは
わたしを含めて12人の生徒がいます
そのうち4人が10代
さらにそのうちアフリカからの難民3人は英語がほとんど話せません

授業に集中するのが難しい子や
支給された教材や文房具を持ってこない子
何ヶ月も経つのにpとbの区別ができない子など
日本でだったら咎められるかもしれませんが
先生はすごく辛抱強く愛情を持ってひとりひとりに接しています


(ボトルの変な色の中身は玄米茶)

最初のうち
授業開始5分前になっても誰もこない教室で
みんなやる気ないなあ…
とぼんやり思っていました

授業中にシャープペンシルや消しゴムをちょっと机の上に置いておくと
次の瞬間には無くなっていて
ふと見ると両隣の子が使っているなんてことはしょっちゅうで
支給された鉛筆と消しゴムはどうしたんだろう?と不思議に思ってもいました

相方から
「勉強に集中できないのは自国での教育の問題だけじゃなく
戦争や紛争でトラウマを負っているせいかもしれない
鉛筆や消しゴムは国の家族に送ったかもしれないね」
と聞いて

難民を多数受け入れているこの国の人々に比べて
自分はなんて平和ボケしているんだろうと思いました

よく見たら
辞書や自分のペンケースを持ってきているのはわたしだけだし
彼らの多くは家族と一緒に暮らしてすらいないのかもしれません

思えばわたしにとって
そういった境遇の子どもと近しくなるのは初めてです

片言のノルウェー語で話してみると
みんなすごく良い子で
ひとなつっこい笑顔でわたしのことをコッコと呼びます
(◯◯子の子しか合ってないけど…)

Hei, Kokko! Hvordan går det? (元気?)
Ha det bra, Kokko! (またね!)

どんな経緯でノルウェーにやってきたのかわかりませんが
日本にいる大学生の息子と変わらない年だと思うと
胸が痛くなります

実は1度
学校の女子トイレにiPhoneを置き忘れて帰ってしまったことがあるのですが
見つけた他のクラスの生徒が先生に渡してくれて
無事手元に戻ってきました

行く前はなんだか面倒くさいなーと
後ろ向きな気持ちだったノルウェー語学校ですが
いまはいい学校、いい先生、いいクラスメイトに恵まれてありがたいなーと
前向きにがんばって勉強しています

(今のところは、ですけれど…)



イースター休暇

2016-03-23 17:09:58 | ノルウェーの動物 dyr
世間ではイースター休暇ということで
家族でスキーに行くとか旅行するとか帰省するとか
卵料理を食べるとかで忙しいようですが
わたしは久しぶりの静かな我が家を満喫中です

町で部屋を借りているお宅は
広いキッチンやバスタブ付きのバスルームなど
設備も良くて申し分ないんですけれど

やっぱり山の一軒家は落ち着きます

車の通る音のかわりに風の音
雨のかわりに雪
人のかわりに鹿

鹿といえば
オーロラの見える北向きの窓からは
ときどき鹿も見えます



んー、何かいる
と思って静かに窓に近づくと



親子で草を食べている



なんでも鹿は
良い草が食べられる場所を親子代々伝授するらしく
義理の父がここに住んでいた時も
いつも三頭で草を食べに来ていたそうです


数日前まで雪が降ったりしていましたが
ここのところ良いお天気で青空が気持ちいい!



凍っていた川も流れはじめて
鳥の鳴き声も聞こえてくるようになりました
春遠からじ、かな?

Norskkurs, uke1-2

2016-03-22 12:05:21 | ノルウェー語 norsk
3/7(月)~3/19(金)
テキスト Her bor vi 1, Kapittel 5
サブテキスト Pedros bok, side 1-7
その他 カードゲーム、言葉あてクイズ、まちがい探し、PC室で作文

***********************************

ノルウェー語学校での最初の2週間があっという間に終わりました
始まったばかりですが
ここでイースター休暇のため10連休です

たった2週間なのに
なんだか自分でもびっくりするくらい
読んだり理解したりできる部分が広がって
学校ってすごいなーと感心しました

休みの間の宿題は自己紹介の作文だけですが
なんといってもわたしは途中参加なので
休みの間に他のみんなに追いつくべく
やることがたくさんあります

先生に
12月に授業がスタートしてから2週間前までに使用した
テキスト以外のコピー教材をもらえるか聞いてみたら
快く一式用意してくれた上に
文法に関する初歩的な本も貸してくれました



授業では文法についてあまり理論立てた詳しい説明はされないのですが
わたしは細かところまで調べて納得しないと先へ進めない性分なので
この本はすごく嬉しい!



実際のところ
授業ではテキストを使わないことの方が多くて
いったいどのレベルまで進んでいるのか把握しずらいんですけど
文法的には現在完了以外ざっくりひととおり出てきた感じがします

名詞、冠詞、代名詞、動詞(助動詞的なもの含む)、形容詞、副詞
それから接続詞、疑問詞、多少の熟語

文の構成や語順、関係代名詞に加えて
単語の活用のルールが少しわかるようになると
辞書でわからない単語さえ調べればたいていの簡単な文章を読めるので
たぶんここらへんが語学習得に共通の最初のステップではないかと

ここから次のステップに上がるのが大変なんだろうなあ…

ちなみに普段使っている辞書は
おそらく多くの人が愛用しているであろうこれです



例文が多く
巻頭に発音や文法に関する説明もあって
なかなか使いやすいです


(母音の舌の位置の説明)

いざとなったら
相方の家にあるこの両方向の辞書も使えますが



厚さ8cmくらいあるハードカバーで
持ち歩くのはムリ…

もちろんGoogle翻訳も活躍しています
音が出るのも便利

ところで毎日辞書をひいていると
たまに面白い単語に出くわします

例えば takras(タクラス)

辞書には slide of snow from roof
つまり「屋根から雪が落ちてくること」

山ではなく屋根からの雪崩限定の単語です
生活文化の違いですね
日本でも豪雪地域には同じような単語があるのかな??

ちなみに相方の言によると
この言葉は女性の形容にも使うらしく
たとえば1週間お酒を飲み続けて髪はくしゃくしゃで服装もへんてこりん
どうみてもまともじゃない様子の女性を指して
takras と呼ぶのだとか

呼ばれないよう気をつけよう…













ノルウェージャンフォレストキャット

2016-03-17 13:26:10 | ノルウェーの動物 dyr
日本で「ノルウェー」といえば

村上春樹さんの「ノルウェイの森」か
ノルウェージャンフォレストキャットかというくらい
この猫の種類は知られていると思うのですが
実際こちらではよく見かけます

いま住んでいる家にも仔猫が2匹



生後4ヶ月の姉妹です



シマの模様もそっくりで見分けがつきにくいんですけど
どちらかがピーサでどちらかがパニーラ

ひとなつっこくて
犬好きのわたしにもすぐにスリスリ


(スカートの中にもぐって足の間から顔を出すピーサあるいはパニーラ)

すごーくかわいくて癒されます



「ヒコちゃんの可愛さには及ばないけど可愛いよね」
と息子に写真を送ったら



「まあそうね」
という一言とともにヒコの写真が返ってきました

あー
早く会いたいなー

爆音といえば

2016-03-15 16:57:47 | ノルウェー山暮らし fjellgård
先週から急きょ学校に通うことになったため
今週から急きょ知人宅での同居生活がはじまりました

なぜ知人宅に住まわせてもらうかというと
家から通うには学校が遠すぎるから…

距離にして約45km
日本だったら通勤圏内ですが
いかんせん最初の10km強が冬のあいだ車が通れなくなる道なので
ATVで30分かかります



細かいことを言うと
ATVを納屋から出してタンクにガソリンを入れたり
(10リットルのタンクで一往復4リットル使う)
雪や強風の日には走行後にベルトの隙間の雪を取り除いて
(ここが凍ると動かなくなる)
更に車体全体にカバーをかけたりしていると
15分くらいすぐ経ってしまいます

おまけに
道中ときどきシャベルで雪かきをしないと通れない可能性があるので
だいたい到着予定の1時間前に出発



順調に走っていても
突然…



小規模な雪崩や風が吹き上げた雪の山が出現すると
しばし雪かきタイム



長い時は70mくらい続きます



一度通るだけなら
雪かきしなくてもなんとか行けるような場合でも
復路のことを考えるとちゃんとしておいたほうがいいので
けっこう慎重に進みます

そんなわけで
この道を毎日走るというのは時間もコストも労力もかかりすぎるため
学校徒歩圏内に住んでいて部屋が余っているという知人宅に
ウィークデーだけ部屋を間借りすることになったわけです

もともとはイースター休暇明けくらいからという予定で話をしていて
学校と連絡がついたほんの数日前に
部屋の下見と家賃の話をしたばかりでした

この知人がとにかく良い人で
急な話にもかかわらず
快く前倒しで住まわせてもらえることになり
すごく助かりました

町の中心部まで2km程の場所にある住宅地でも
山がすごく近いので


(キッチンの窓からの眺め)

突然大きな爆音がしたので飛行機かと思ったら

なんと雪崩でした…

でも珍しくもないそうで
よほどのことでない限り地元のニュースにもならないそうです

日本の地震と同じですかね?


トイレで思うこと

2016-03-14 07:47:35 | ノルウェー Norge
渡欧に際して
残念なことがふたつありました

それは
お風呂とトイレ

お風呂は
基本的にバスタブのないシャワーだけのバスルーム
運良くバスタブがあった場合でも洗い場がないし
寝そべってようやく肩までつかると
すぐにお湯が冷める

夏でもシャワーでなくお風呂にゆっくり入りたい派にとっては
非常に残念な環境です

そしてトイレ

日本のトイレがハイレベルすぎるというのはわかっているので
温水洗浄便座がないのはもちろん
便座も便蓋も決してゆっくり閉まらないとかは仕方がないとしても

もうちょっとなんというか
トイレメーカーが工夫してもいいんじゃないかと思うわけです

たとえば洗浄方法
なぜどこも洗い落とし式?
「おつり」も多い気がするんですけど…

便器はスカートはいてないから外側の掃除が面倒だし
タンクは防露になっていなくて結露し放題

そもそもこのやる気のないペーパーホルダー



絶対片手では切れません
ちょっと携帯電話とか置く場所もないし

設計する人も
もうちょっと考えて欲しい



届きませんから!

壁のタイルとかフラッシュボタンのデザインなんかは
とても可愛かったりするのにね


Norsk, før norskkurs

2016-03-12 11:41:01 | ノルウェー語 norsk
語学学校へ通い始めたので
定期的におさらいをしようかと思います

でも
いまは始まったばかりで比較的やる気がありますけれど
いつかフェイドアウトするかもしれません…

1週目のおさらいを始める前に
学校へ行く前にわたしが知っていたこと
(つまり日本でノルウェー語に関する本を1~2冊読めばわかること)
について
主に英語と違う点を少々

・英語にないアルファベットが3つあって全て母音 å ø æ
・母音は9つ ( y も母音)
・発音は基本的にローマ字読みでわかりやすいけれどいくつか英語と全然違う独特な例外がある
・名詞に性がある
・文頭に特定の単語や文節がくるとSとVが倒置

あとは旅行で使うような挨拶文や
ごくごく基本的な単語をいくつか

そして
わたしはクラスの途中から参加したので
教科書のチャプター5からスタート

1から4は自宅で独学でしたが
なんといっても初級用のテキストなので
アルファベットや数字の読み方や
簡単な挨拶、自己紹介といった
比較的おなじみの内容で助かりました

ちなみに1から4の各チャプターのタイトルは

1. Hvor kommer du fra? (どこから来たの?)
2. Velkommen! (ようこそ!)
3. Hvor bor du? (どこに住んでるの?)
4. Hva jobber du med? (仕事は何ですか?)

という感じで
日本の学校で英語を初めて習う教科書と似ていると思われます

内容は自己紹介、挨拶、数の扱い、疑問文などで
一見ごくごく普通に見えますけど
やっぱり文化が違うわ…と思うくだりもチラホラ

「結婚していません、そして子供はいません」
「彼は離婚しています、そして子供はいません」
「あなたは何人のお母さんがいますか?」

しょっぱなからこんなこと話す?
結婚していませんと言えばもう
子供がいないなんてわざわざ言わなくていいのでは…
お母さんが何人って、聞く?

でもふと気付きました

役所や銀行や学校で
書類にひと通りの個人情報を記入する際には
必ず既婚か未婚か書く欄があります
子供の数を記入する欄に遭遇したこともそういえばあったし

職業が話題のチャプター4では
コラム欄にノルウェーの就業率がグラフで表されていたりして
ノルウェー語を勉強しながら
文化や社会についても学べるようになっているようです
よくできてるなー



囲まれすぎ

2016-03-10 18:55:01 | ノルウェーの町で tettsted
東京砂漠脱出を果たして
富士河口湖町で暮らし始めたとき
見渡す限り自然に囲まれた環境が本当に嬉しかったです

間近に見える富士山はもちろん
ため息が出るくらい美しかったし
360度のゆるやかな山並みと大きな湖は
どんなときも気持ちが安らぐ眺めでした

2度目の東京脱出は
やや意外な着地点でしたが
自然に囲まれているという点では似ています

いや似て非なると言うべきか…

一言で言うと囲まれすぎ
そして山が険しすぎ

自宅は標高が少し高いのと
もと牧場だったせいである程度の平地があるので
大自然に抱かれているとの表現もできますけれど

学校や役所のある場所がですね
人口約5000人くらいなので
日本の感覚的には「町」または小さめの「市」の規模だと思うのですが



役所の後ろの山
近くて高くて険しい

図書館も
(ガラスに映っているのは反対側の山)



少し離れたところから見ると



氷河にザックリ削られた独特な山
険しい…

ちなみに図書館の入り口を入るとすぐ



ムスカス(地元で有名な野生動物)がいます
もうじゅうぶんです…

相方の説明によると
この町はフィヨルドの入り口(出口?)にあるので
両側をこんなふうな険しい山々に囲まれているのだとか

家の立地によって
日光が届く時間帯が全然違うみたいです

町から自宅のある村へ向かうと
じきに開けた感じになって閉塞感から解放されます



でも
険しい山々も実際にはすごく綺麗です
わたしのつたない写真ではお伝えできず残念…

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