東京砂漠脱出計画~Ut på tur, aldri sur~

2009東京砂漠を脱出して富士山麓へ
2012息子の進学で都内へ舞い戻り
2016縁あってノルウェー移住

衝突注意

2017-09-29 06:30:19 | ノルウェーの動物 dyr
山の一軒家は普段とても静かです
自分の心臓の音もよく聞こえます

ん?
玄関の方で誰かが窓ガラスを爪で叩くような小さな音が

誰か人が来たら普通はノッカーを鳴らすので
もっと大きい音がするはずなんだけど…

と思ってホールに出ると



鳥がのぞいてる…

入りたいの?



そういえば
小鳥が窓ガラスに衝突する音も時々聞こえます

建物の西側と東側のだいたい同じ場所に窓があるので
鳥が通り抜けられると思ってしまうらしい



芝生に目を回した小鳥がしばし佇んでいることも


(近づいても逃げない)

と、書いていたら
またリビングでそれらしい音が



ああ
窓ガラスに小鳥の羽が…



ああ
芝生に転がってる…

気絶しているだけで
しばらくすると飛んでいくこともあれば
運悪く首の骨を折ってしまって目を覚まさないことも


(そっと調べる相方)

ちなみに鳥の多くは病気や菌を持っているので
素手で触るのは厳禁です

不幸にも死んでしまった小鳥は
だいたい夜のうちにイタチやキツネなどの
小型肉食獣が持って行くので
決して無駄にはならないんですけど

でも、気をつけてね…


3度目のオスロ

2017-09-28 11:49:10 | ノルウェー Norge
自宅が空港から北方向にうんと離れた場所にあるので
空港から少し南下した場所に位置するオスロの市街地には
ほとんど行く機会がありません

移住した際に大使館に書類を受け取りに一度行ったのと
半日だけ観光したことがあるだけで
オスロのことは全く知らないと言っても過言ではないレベル

それがひょんなことから
二泊三日の小トリップに行くことに!

最寄りの駅まで車で1時間ちょっと
そこからオスロまでは一番早い電車で5時間かかります

途中、標高1000m前後の場所を通るのですが



早くも一面真っ白
寒そう…

でもオスロに着くと思ったより暖かくて
ちょっと拍子抜け

待ち合わせたノルウェー旅行中の日本人の女の子と一緒に
国立美術館で数々の名画を見たり



博物館めぐりをしたり


(人類で初めて南極に到達したアムンゼンの船)

地元では滅多にしないカフェランチをしたり



たまたま開催していたフードマーケットで
ノルウェー物産を味見したり





トラムやバスの乗り方にもずいぶん慣れました



ちなみに往復の電車の切符は事前にインターネットで予約したのですが
この金額が一律ではなく
日にちや時間帯によって300krくらいから1000krと幅があります
どうやら航空チケットと同じように
早く買えば安いチケットが手に入る様子

今回は旅行の5日前に買ったので
一番都合の良い時間帯で最安値のチケットは売り切れ

散々調べたあげく
往きは最短(5時間5分)だけど499krのチケット
帰りは299krと安いけれど乗り換えがあり1時間余分にかかるチケットにしました

座席指定料は無料なので一応取っておこうとしたら
帰りのオスロードンボス間が全席自由席となっていて
しかも「代替輸送」の文字が小さく書かれていたんですよね
ふーん、定期運行の特急列車じゃないのかな、と
この時は深く考えずにいたのですが…

いざ帰る時間になり指定の「19番ホーム」へ行くと
実際には19番のプラットフォーム(駅の一番端)の反対側に
「代替バス乗り場」がズラリ
えー!バス?バスで5時間?

でも乗ってみると快適な高速バスでそんなに混んでもいなくて
運転手さんが目的地のドンボス駅への道順を知らずに
乗客に教えてもらってようやくたどり着いたことを除けば
全く問題ありませんでした


(次々にドンボスに到着する高速バス)


(ドンボス駅 標高659.3m)

残り1時間は電車の指定席



ドンボスの先、標高がもっと高くなるヤルキンとコングスヴォルの間は
野生のモスクスの生息地で有名で
以前車で通った時も見たことがあるのですが
今回もいました、モスクス


(画像はWikipediaから拝借)

隣の席の人に「モスクス見たことあります?」と聞いてみたら
この路線に乗っていた時に一度見たとのこと

もしもオスロからトロンハイム行きの電車に乗る機会があれば
ぜひ西側の窓側の座席指定をオススメします

秋の楽しみ

2017-09-26 10:39:47 | ノルウェー山暮らし fjellgård
秋です

最後まで残っていた少数の羊たちもずいぶん静かに過ごしていて
どうやら迎えを待っているらしい



ようやく飼い主さんが来て
お家へ帰っていきます


(森を抜けて5km先の牧場まで徒歩で帰還)

いまの時期、森を散歩するのは本当に気持ちがいいです
白樺の葉っぱはきれいな黄色に色づいて
地面の紅葉もきれい



そして今年は不作と諦めていたブルーベリーも
少ないながらある程度摘めます



ジャムを作ったらスコーンが食べたくなって
いただきもののラズベリーソースを入れたスコーンを焼いたら
ついつい食べ過ぎてしまう食欲の秋



まあ、その分また歩けばいいか〜



遠のく永住ビザ

2017-09-20 09:15:18 | 移住手続 immigration
2016年の初めに引越してきたときの
最初の滞在許可証の期限は1年間でした
更新すると今度は許可証の期限が2年間になり
次の更新では永住ビザの申請ができるはずでした

ところが

今年2017年9月から永住ビザの申請に新しい条件が追加になり
どうやらしばらくは一時滞在許可の更新を続けることになりそうです…

この新ルールができる前は
ノルウェー語の試験と社会学の試験に受かれば
滞在3年以上で申請が可能だったのですが

移民受け入れに厳しい政権に変わった4年前から
新ルールに次ぐ新ルール
移民がノルウェーに住み続けるために要求されることが
どんどん増えてきています

先般の選挙でまた同じ政党が勝ったので
この傾向はまだまだ続きそう…



ちなみに今回追加された要件は
年間の収入238,784kr以上(税込) です

月収ざっと20,000kr(2017年9月時点で約26万円)というのは
ノルウェーでは決して高給じゃないですけど
移民が就ける仕事の時給を考えると
フルタイムの6〜8割に近いかたちで働かないと稼げません

移民の大多数を占めるのは難民で
彼らの衣食住は全て税金でまかなわれているわけですから
生活が落ち着いてからもちっとも働く気がない人が少なからずいるのは
確かに問題だとは思いますが

ファミリービザ取得のために正規の手順を踏んで
配偶者の収入証明書も添付して高い手続料も払って
何ヶ月も待ってようやくノルウェーに入国した移民もひとくくりに
自活できるだけ働かないと永住許可証申請できないって
厳しすぎやしませんか…







コンサートの夕べ

2017-09-17 08:42:23 | ノルウェーの村で bygd
週末に地元で野外コンサートがあり
飲食販売のお手伝いに行ってきました

2時間前から準備を始めるのは
メインの子ヤギ



炭火で丸焼きにします



ゆっくりと回転する棒は乾電池式
表面にスパイス入りのバターをたっぷり塗りつつ約1時間



その間に
刻みニンニクとミント入りのギリシャヨーグルトドレッシングを
普通のとラクトースフリーの2タイプ用意



パンケーキにグリルしたソーセージとあめ色に炒めた玉ねぎ
それとカットしたヤギ肉をのせて
(ドレッシングに隠れるくらいのお肉)



なんと一皿175kr(約2,000円強)で売ります
ボッタク…いえ、かなりお高い

それでもアルコールやコーヒーやケーキと一緒に
どんどん売れました

コンサートはバイオリンとチェロとピアノのトリオ




澄んだ空気に音楽が染み渡る素敵な夜

コンサートだけだったら多分行かなかったと思うのですが
(地元といえども遠い…)
アルバイトついでに生演奏が聴けてラッキーでした

デリケートなベリーたち

2017-09-13 12:46:56 | ノルウェーの食べもの mat
森はすっかり秋色
ベリー収穫の時期到来!



のはずですが…

むむむ
実がぜんぜんない



早くも紅葉していてきれいだけど
ベリーが数えるほどしかない
どうやら今年はベリー不作の年らしい

わたしが一番摘みたいブルーベリーだけでなく
他のベリーもほとんど見当たりません

ただ唯一
去年大不作だったモルテだけは豊作だったそうで
(モルテは夏の早い時期に採れる)
わたしが日本に一時帰国していた間に
義母がホクホクで根こそぎ採り尽くした結果
我が家の巨大冷凍庫はモルテでパンパン
(義母はこの巨大冷凍庫を鹿肉やベリーのストック用に使用)

このモルテと呼ばれるオレンジ色のベリーは地元では一番人気
実の形はラズベリーに似ていますが色が違うのと
中にツブツブした種が入っているのが特徴

人気の理由はなんといってもその希少性
スーパーにも一瞬並びますが1kgあたり2,000円くらいとお高く
なかなかの高級品なのです


(画像は Klikk.no のレシピページから拝借)

クリスマスのおもてなしデザートや手土産に使われるので
日本でお盆にお供え用に買うメロンみたいな存在?

そんなわけで
森の中のモルテの生息地は
たいてい一家代々に伝わる秘密の扱いです

ただし法的には
ベリーやキノコなどの自然の恵みは
どこの場所で誰が採ってもいいことになっているので
たとえ私有地内でも安心はできません

それにしても森のベリーはみんなけっこうデリケート
花の咲く時期、実のなる時期それぞれに
良い天候や気温などの条件が揃わないと実をつけないので
義母のように豊作の年は採れるだけ採る主義の人もめずらしくないようです



ブルーベリージャム、今年はちょっとずつ食べよう…

橋の進捗

2017-09-09 19:51:27 | ノルウェー山暮らし fjellgård
橋の工事がなかなか進みません
いえ、素人2人でやっていることを思えば
(しかもうち1人は後期高齢者)
なかなかの進み具合とも言えますが
まだ車両が通行できないのでとても不便です

自宅から橋の手前までは徒歩かトラクター
スリリングな状態の橋を荷物を抱えて渡って
反対側に停めてある車に乗り込むわけですが
橋の両端はまだ地面とかなり高低差があって
気をつけないと足をくじきそう



先週
その段差の一部がセメントで埋められて
飛び越える時の怖さがかなり軽減しました



ちなみにこういう工程も自前なのね



そうね
道具あるもんね…
でもなんでこんなに道具が何でもあるんだろう…

残る工程は
橋の両側に大きな石を並べてまたコンクリートを流すのと
橋の上に木材をもう一層並べることだそうです



え?
両サイドの柵というか手すりは?と聞くと

「うーん、来年の夏かな」

柵なしで冬を越すのね
すごーく積もるよね、雪
せめてポールみたいなものだけでも立ててもらえないか
交渉してみようかな…


サヨナラ羊たち

2017-09-07 22:58:50 | ノルウェーの動物 dyr
本当に大きくなった子羊たち



丘を駆け下りる姿はまるでゴムまり



母子の群が一列になって歩いていると
見分けがつかないくらいです



近くで見ればもちろん
首輪とベルをつけたおかあさん羊は
一目瞭然ですが





週末には羊農家さんが集めにくるそうなので
ドナドナ〜と見送ることになりそうです

いるとうるさいけど
いなくなると思うとちょっとサミシイ…

おりがみ教室

2017-09-07 11:06:38 | ノルウェーの村で bygd
以前バザーでハンドメイド小物のラッピング用に
おりがみで作った六角箱や八角箱も並べていたら
箱だけ3つも4つも買いたいという人がいたりしたくらい
高評価を博しているおりがみ



近所のおばちゃんが
「そうだわ、おりがみの教室を開きなさいよ!」
と言ったのをきっかけに
本当におりがみ教室をやる運びになりました

場所は自宅から5km先にある
夏季限定オープンのカフェ
顔なじみのご近所さんが経営しています

さて、何を作ろうかなー?
初心者向けで楽しいもの

相方から
「紙の角と角をきちんと合わせて折ったことがない人がいることを忘れないように」
とのアドバイスを受け
まずは練習用のおりがみを使って

① 三角形に2回折って開いて正方形にする
② 正方形から開いて三角形にする

の2種類の基本練習からスタートすることに
予想以上に苦戦する人がチラホラ

一箇所を折って
ひっくり返してこちら側も同様に、と裏返すと
もうわからなくなっちゃうのね…

ひとしきり練習用のおりがみを
折ったり開いたりした後
新しいおりがみを使ってピアノとブタに挑戦です

ピアノは鍵盤を、ブタは目を書くと
よりそれっぽく見えて楽しいですよとやってみせると
この作業が意外に大ウケ

ナルホド
頭を使って折ってばかりだと疲れちゃう様子

その後がんばって紙ふうせんを仕上げて休憩



カフェのオーナーが
セルフサービスのオープンサンドとデザートと飲み物を並べると
いつ終わるとも知れない井戸端会議、いえ休憩の開始です

結局
45分2コマの間に30分の休憩で計2時間の予定が
スタートが少し遅れたのと紙ふうせんを膨らませるのに手間取ったのと
軽食おしゃべりタイムを切り上げるのに50分かかったのとで
後半予定していた4つのアイテムのうち2つを残して終了
できなかった分は第2回目に持ち越しとなりました

え?2回目?
来週?

まさか続くとは思っていなかったので
あわてて次回のプログラムを考え中です

橋を作る

2017-09-01 12:46:48 | ノルウェー山暮らし fjellgård
自宅の近くにある橋を
相方と義父で新しく作り直すという
耳を疑いたくなるような話も
初めて聞いてから2年近く経ち

自治体への申請や
鋼鉄の資材の購入や
木材の仕入れなどを目の当たりにするにつけ
ああ、本当に個人で橋作るんだ…
と実感するようになりました

わたしが日本に一時帰国している1ヶ月の間に
着工して完成の予定でしたが
予定は未定

オスロ空港から戻ってくると
橋は鉄鋼の骨組みだけという中途半端な…いえスリリングな状態



ちなみに解体する前の古い橋はコチラ



橋の長さはおよそ8m
川の流れはゴウゴウと音を立てていてけっこう激しい



しばらくは車が橋を渡れないので
橋の手前150m程の平地に車を停めて
橋と自宅の間は徒歩またはトラクターを使います
でもターンできないため400mほどの坂道をバックで走らないといけません

雪が降る前に完成することを祈るのみです


注意書

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