東京砂漠脱出計画~Ut på tur, aldri sur~

2009東京砂漠を脱出して富士山麓へ
2012息子の進学で都内へ舞い戻り
2016縁あってノルウェー移住

イベント的な買い出し

2016-01-31 00:29:12 | ノルウェーの村で bygd
食品の買い出しは
だいたい週に1回くらいしか行けません

相方の実家のある村でただ1件の小さなお店が最寄りなのですが
そこへ行くためにはATVかトラクターで半分の道のりを走って
残りを誰かに車で送ってもらわないといけないので
事前に実家に連絡をしてお義母さんかお義父さんと時間の約束をします

もちろんATVあるいはトラクターで村まで行けなくもないですが
待ち合わせポイントから村寄りの道路は除雪されているか
または凍結防止剤が撒かれているので
車での通行が早くて便利なのです
(距離にして約5km)

冬仕様のATVのベルトは雪上走行用のため
アスファルトやガリガリの氷状の路面を走るには不向きだし
トラクターはどこでも走れますが
チェーンを付けているためおそろしくゆっくりとしか走らせられません

そんなわけで
冬の間(ということは1年の約半分?)は
買い出しはもはやイベントです

買い忘れがないように
前日までにショッピングリストを作って
大きなバックパック持参で臨みます

その割に
目的のお店はすごーく小さいのです



日本のコンビニくらいの広さかな?

たったひとつのレジは郵便局も兼ねていて
続き間には地域のコミュニティのための部屋があり
たとえば選挙の時に候補者が話をしにきたりするそうです

地元の人のハンドクラフト品が並べられて
売られているスペースもあります

つまり
スーパーと公民館が合体したような
すごく小規模な建物
外にはこれまた村で1件のガソリンスタンドが併設



そんなわけで
当然のことながら
品数が少ない上に新鮮さに欠けおまけに値段も高いという
三重苦を背負っていますが
そこで買えるものはなるべくそこで買うことで
お店の存続に貢献できるという相方の希望を入れて
できるだけそのお店で買い物をします

でも
たまに町に用事があって出かけると
大きなチェーン店(イトーヨーカドー的な)で買い物ができるので
テンションが上がります

来週も移民の事務手続きのため
県庁所在地まで行く予定があるので
買い物が楽しめそうですごく嬉しいんですけど
なんといっても車で片道3時間近くかかってしまうため
実家に前泊して朝早くから出かけるという
より一層イベント度の高い買い出しになりそうです


わたしが生まれる1年前に

2016-01-29 14:00:19 | ノルウェー山暮らし fjellgård
日本にいる母とLINEでビデオ通話していたときのこと

「ところで、その家は電気は来てるの?」

と天然な質問をされました

お母さま
いまこうやって話せるのは
電気のおかげなのですよ

電気があるから携帯を充電できて
電気があるからインターネットのアンテナを設置できて
ホラ、テレビも付いてるでしょ?
台所のコンロもシャワーのお湯も全て電気式

大丈夫、電気はきてます

でも
こんな山奥の一軒家に電気が供給されているなんて
客観的に見たら確かに奇跡のようです

試しに相方に
ここはいつから電気が使えるようになったのかと聞いてみたら
「きみが生まれる前の年」
との返事

それまでは電気はなく
料理は薪ストーブ(部屋を暖めるのとは別の料理専用)を使っていたそうです
日本で昔使っていたかまどと同じようなもの?

電気が使えるようになったのが
たかだか50年足らず前と聞けば
母の疑問もあながち的外れではないかも、という気がします

1950~60年代
ここは農場で多くの動物を飼っていたそうです
相方の祖母に当たる女性が早くに夫を亡くした後
主に1人で住んでいて
彼女の兄弟や別の農場の人がかわるがわる手助けをしていたとのこと

そういえば家の中にはものすごく古い写真がたくさんあって
歴史の教科書か古い映画に出てきそうな
年代物の品々もけっこうあります

つでに言うと
まだおそろしくて入っていませんが
南側の屋根裏部屋には数百kgにおよぶ大量の物たちが
何十年も使われずに眠っているらしい

片付け魔のわたしにとって
気の遠くなるような住まいですけれど

古き良き時代(?)の話を色々聞くと
カオスな家の中も
ハリーポッターかネバーエンディングストーリー的な
冒険舞台と思えなくもないかも…


火の着け方

2016-01-27 12:38:33 | ノルウェー山暮らし fjellgård
毎朝
起きたらまず薪ストーブに火を着けます

これが意外とカンタン

最初にやや小ぶりの薪を2本
少し間を空けて置く



その上に普通の薪の1/8くらいの小さく割った薪をいくつか
空気がよく通るようにずらして乗せる



薪はすぐには燃えないので
別に用意してある
薪の皮の部分だけのものにマッチで火をつける





この皮はすぐに火がついて炎の持ちがいいので
要は市販のスターターのかわりになるようです

炎が大きくなったら積んだ薪の下の方に置く



上手く薪に火がつけば
ふたを閉めて空気を取り入れる窓を全開にする


ドアも軽く半開き

ゴオゴオと勢いよく音がしてきたら
普通の薪をどんどん入れる



炎が安定してきたら
空気穴は小さくしてドアもきちんと閉めます



あとは部屋の温度が快適になるように薪の量を調節しつつ
一日中火の世話をします

急いで部屋を暖めたければどんどん燃やして空気窓も大きく
暑くなってきたらただ炭が赤い状態を保つという感じ

相方に言わせれば
もっといろいろ奥義(?)があるそうですが
とりあえず部屋を暖めるにはこれで十分

ドアの上には何やら文章が書かれています



少し古い言葉で
火が消えないおまじないっぽいです


引越してからの事務手続き

2016-01-26 20:07:02 | 移住手続 immigration
ビザがおりたことを知らせる移民局からの手紙に
ノルウェーに入国したら1週間以内に
最寄りの管轄の警察署へ出向かないといけないと書かれていました

場所によっては警察署はかなり混み合うので
日本にいるうちに早めにアポを取るようにとも

かねてより
ノルウェーに移住した人のブログで
この警察署のアポ取りに苦労したという体験談を複数読んでいたので
11月末にその知らせが届いてすぐに
相方に頼んでアポをとってもらうことにしました

数日後さっそく返事が

「引越しが1月初旬ならまだ早すぎるから、
来年になってからまた電話してくださいと言われたよ」

って…

なんだか思ってたのと違う

田舎だからかな?
(注※わたしの居住地はオスロから500km離れた田舎)
それにしてもそんな間近で間に合うのか?

信じがたい思いでしたが
果たしてお正月明けにかけた電話で
アッサリ1週間以内のアポが取れました

うーん
たぶんオスロ近辺は人が多いから大変なんですね、きっと

警察署では事前に書類に書かれていた通り
写真を撮って指紋を取って署名をして終わり
1年間ノルウェーに住んでいいですよという「住民カード」が
1週間も経たないうちに送られてきました

ただ
これまで移民局からの連絡はメールも手紙もすべて
ノルウェー語と英語の両方で書かれていたのに
「住民カード」と一緒に同封されていた書類はノルウェー語のみ



これって…

ノルウェー人のパートナーがいない人の場合ちょっと大変なのでは?

いやいや
そもそも宛先は移民当事者あてなんだから
ノルウェー語読めない前提で英語併記してほしいんですけど

早く読み書きできるようになれってことですかね


次は税務署で個人番号をもらって
それから免許証の取得とノルウェー語学校の手続きへと続きます

運転の練習

2016-01-25 18:33:34 | ノルウェー山暮らし fjellgård
日本ではそこそこのベテランドライバーを自負していましたが
こちらではいろいろと勝手が違うので
初心に帰ったつもりでいます

習得すべきは
車、ATV、トラクターの3つの運転

相方の乗っている車はトヨタハイラックスというピックアップで
後部にはハードトップがついています
車幅も車長もかつての愛車フィットより2まわりくらい大きく感じるし
なんといってもマニュアルの4WD

初めての走行は山道ではなく
町から帰宅するいわゆる幹線道路のような道でしたので
2WDでギアチェンジの練習からスタート

ディーゼルエンジンなのでクラッチは思いのほかつなぎやすくて
エンストするようなこともなく割と簡単でした

ウィンカーを出すときに
お約束のワイパーを動かしてしまうというありがちなミスを除けば
まあまあ普通に走れたかな?

スパイクタイヤは凍った路面上でもかなりのグリップ力で
時速60kmくらいで走る分には安定感抜群


(写真はお義母さんの三菱車)

次回は車庫入れに挑戦したいと思います


車が通れない場所を走るためのATVは
夏はごっついタイヤ、冬はベルトと使い分けますが
わたしは夏に少し練習しただけで冬はまだ運転していません

基本的に原付みたいなスロットルとブレーキなので
操作自体はいたってシンプルです



ただし
車で通れない場所を走る用なので
普通の道路のように除雪されていないし
ガードレールも街灯もカーブミラーもないし
道が傾いてたり動物がいたりするので
ちょっと難易度が高いです


(写真は後部座席からの景色)

振動が大きいのと
ハンドルが大きいのとで
腕も疲れます

少し遊びで走るなら楽しいと思うんですけど…


3番目のトラクターは
わたしにとってははっきり言ってもう重機以外の何者でもありません



スピードがでないせいか特殊免許はいらないらしく
運転してみるとなるほどハンドリングも割と簡単でした

ただ座席の位置がすごく高いので
少し斜度のある下り坂になると
ジェットコースターに乗っているみたいな感じすらします

ちなみに前輪が100cm、後輪が140cmくらい
スノーチェーンがボリューミー



脱着は自力では無理だな…

でもこのパワフルなチェーンのおかげで
車では危なくて通れない凍った路面もジャキジャキと頼もしく進みます

道は一見雪に覆われているように見えますが
路肩に時々顔を出している氷は
それが道路の雪の下にもあることを示しているのだそう



トリッキーだなあ



とにかく路面に集中しないといけないので
動物の足跡や周囲の景色を楽しむ余裕もなくて気疲れしました



ところで
運転免許については今のところまだ仮の手続きをしただけなので
ノルウェーの正式な免許証は手にしていませんが
3ヶ月間は日本の免許証で運転していいと言われています

日本の免許証からノルウェーの免許証への移行は
テストなどなしで手続きできるので便利!

これって
日本の運転技術が評価されているということなんですかね??









ノルウェーで初めての光

2016-01-22 23:55:04 | ノルウェーのオーロラ nordlys
自宅が人里離れた一軒家なので
玄関の外灯を消すと外は真っ暗です

インターネットでオーロラ予報というのを見つけたほんの数日後
マップ上で地元に近いところまでオーロラベルトが伸びてきていたので
2階の北側の窓から何気なく外を見てみたら
空にいく筋かの縦に伸びる白い光が

ところどころで雲が広がっていたのと
満月までほど近い強い月明かりが
一面雪で真っ白の自宅周辺を
まるで街灯に照らされているみたいに明るく見せていたのですが

それにもかかわらず
光はゆらゆらと形を変えながら
時々緑色に光り始めたので
コートを着て外に出てしばらく眺めていました

コンパクトデジカメで
昔フィンランドで撮影を試みた時と同じ
ISO400・15秒の設定で1枚シャッターを切ってみたら
真昼の写真みたいになってしまって
どこにオーロラ?という感じになりましたが

ノルウェーでの記念すべき最初のオーロラなので
取っておくことに



ISO200に変えてもう1度試したのですが
足元がふかふかの雪で脚立がブレて
またしても残念な1枚に



ちなみにこの夜の外気温はマイナス11℃
ほどほどの寒さです

まあ写真はこれから少しずつ練習するとして…

肉眼で思いのほかよく見えたので
ちょっとびっくりしました





足あと

2016-01-21 13:43:07 | ノルウェー山暮らし fjellgård
家の周囲は
夏にはバックパックを背負った旅行者がときどき通りますが
冬は文字通り人っ子人いません

一面の雪の上には
獣の足あとがあるだけです

相方はさすが地元だけあって
足あとを一瞥してどの動物かわかる様子

「この比較的大きいのはシカ」




「これはシカの仲間だけど少し小さいサイズのRådyrだね」



などと親切に解説してくれます

圧倒的にシカ類が多いですが
中にはキツネ、ウサギ、リスなどの可愛らしい足跡も見かけます



斜面から道路を横切ってまた斜面へと消えていく
その自由な道筋を見ていると
同じ山を登り下りするのに
いろいろな道具を駆使しなくてはいけない人間て不便だなあと感じます



一見すると人が歩いたか
あるいはスキーで通ったかのように見える二本の筋は
相方の説明によると典型的なシカの歩き方だそう

「雪がとても軽いときはいちいち脚を持ち上げるより
ただ脚を前に押し出す方が労力が少なくて都合がいいから」

なるほど~

それにしても
本当に縦横無尽に広がる足あと



昨日はここで運動会でもしたの?
思わず笑ってしまうくらいです



ホームメード・ブレッド

2016-01-19 20:16:41 | ノルウェーの食べもの mat
ノルウェー全体についてはわかりませんが
わたしの住んでいる相方の地元では
パンとジャガイモが主食のようです

実家ではお義母さんもお義父さんもとっても上手にパンを焼くのに
相方はいつもパン屋さんで買っています

わたしとしてはぜひパンは自宅で焼きたいので
お義母さんに作り方を教えてもらうことに

そもそも
こちらの主食のパンは白い食パンではなく
全粒粉やいろいろな雑穀を使った茶色のパンですが
お義母さんのレシピには小麦粉の他にいろいろと聞きなれないものが登場するので
メモを取っただけでは同じものをお店で見つけられるかはなはだ心配で
いちいち写真を撮りました



右の赤い箱は
苦労して訳してみたところどうやら小麦ふすまらしい
左の緑の箱は亜麻仁シード

他にも糖蜜やオートミールなど
とってもヘルシーな材料ばかり

雑穀を除いた粉類だけで2.5kg使うので
一度にオーブンいっぱいのパンが焼きあがります



パン作りはこねるのが大変なイメージがあって
わたしも日本ではホームベーカリーを愛用していましたが
このレシピでは5分程度しかこねていませんでした

それでも
「もっとゆるい生地で作る楽なやつもあるわよ」と
親切なお義母さんが古い本を取り出して見せてくれたので
ありがたくメモを取らせてもらいました



むかし学校の先生だった彼女は
ものを教えるのが上手なうえ
この年代の人にしてはとても英語が堪能です

材料の説明をするときも
ただ英語で説明するのではなく
ノルウェー語の発音や単語を構成する各部分の意味することなど
とても丁寧に教えてくれます

「パン作りだけでなくノルウェー語のレッスンにもなるわね」

とニッコリ

うっ
軽くプレッシャーだったりして…



オーロラ予報

2016-01-17 23:47:38 | ノルウェー山暮らし fjellgård
ノルウェーでオーロラ観測といえば
北極圏内のトロムソという町が有名ですが
わたしがいま住んでいる場所は
北緯62度くらいの場所にある小さな村で
オーロラ観測には少々緯度が足りません

それでも
時にはもっと南のオスロでさえオーロラが見えるらしいし
相方も地元で何度か見たことがあるそうなので
わざわざ北極圏へ旅行しなくても
自宅から見られるといいなーと密かに思っています

とはいえ
冬はとにかく寒い!

出るかどうかわからないオーロラを待って
屋外にいるのはもちろんのこと
北側の窓から外を眺めるにも相応の防寒が必要です
(北側の部屋には暖房ナシ)

なので
まずは予報をチェックしてみることにしました

アラスカ大学フェアバンクス校が提供しているオーロラ予報が
天気予報のように短い説明文と
0から9までの10段階評価付きで
素人にもわかりやすいです




(UAFのHPより)

画像が綺麗で
これを見ているだけでもちょっと楽しいです




STAR WARS The Force Awakens

2016-01-16 21:08:18 | 映画 movies
バタバタしてなかなか思うように時間が作れなかった年末年始
渡航の前日になってようやく半日空いたので
映画を観に行きました

特にスターウォーズフリークではありませんが
これまでの作品は一通り観ていて
全部普通にスキです

でもやっぱり古い作品に愛着があるというか
若かりし頃のハリソン・フォードには
ほとんど恋しそうになっていたので
新作に旧作のキャストが集合するという部分は楽しみでした

ちょっとだけかと思っていたら
意外にたくさん出ていて嬉しかった!



逆に少ししか出ていなくて名前も知らない俳優さんですが
この人もカッコよかった



ニューヒロインの彼女もよかったです



強すぎず
でもひたむきで

歳のせいだと思うのですが
けっこう泣けました


注意書

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