東京砂漠脱出計画~Ut på tur, aldri sur~

2009東京砂漠を脱出して富士山麓へ
2012息子の進学で都内へ舞い戻り
2016縁あってノルウェー移住

選挙の日

2019-08-30 14:04:44 | ノルウェーの町で tettsted
8月の終わりといえば
子どものころ夏休みの宿題の追い込みの時期でしたが
ここではもうすっかり秋です
(学校の夏休みも20日頃終了)

ところどころ葉っぱが黄色くなりはじめた気の早い森の木々
赤い実がぎっしりのナナカマド



この実でジャムを作るとジビエ料理に合うらしい
ジビエといえばもうすぐ狩猟のハイシーズン
ああ、本当にもう夏が終わっちゃったのね…

町へ向かう道中では
夏の間全く見かけなかったシカの姿がチラホラ
フィールドに点在する刈り取った草のボールも目立ちます



さて
きたる9月はノルウェーの選挙がある月
今年は9日です

9日は月曜日なのですが
多くの自治体では前日の日曜日も投票できるようになっています
おまけに期日前投票は7月1日から投票日の前々日まで

こんなに長い期間投票可能にしている背景には
投票率の低下という日本と同じ問題があるようですが…

わたしは在住3年を過ぎているので
今年から地方の選挙に投票することができるようになり
投票カードが送られてきました


(ハガキの倍くらいのサイズの投票カード)

裏面には身分証明書の持参についてなど
重要事項が記載されていますが
詳細は公式ウェブサイトで情報が得られます



日本と違ってビックリなのは
候補者の中から何人でも好きなだけ選んでチェックを入れられることと
選んだ政党以外の候補者にも追加して投票できること
自由というか個人主義というか…

おやつのベリーをつまみながら
長い長い候補者リストとにらめっこしています



羊トラップ

2019-08-27 23:41:40 | ノルウェーの動物 dyr
すっかり大きくなった子羊たち
遠目には母羊と見分けがつかないくらい
でもまだときどきお母さんのおっぱいを飲んでいます



相変わらず家の前に置いてあるトラクターの周りにはべる彼ら



当然その周辺は羊のフンだらけ
まあいいんですけど…

森でブルーベリーを探しながら歩いていると
視界に見慣れないものが
あれ?こんなところに岩あったっけ?
と思ったら



よく見ると羊たちでした



ベリーを探しているときは地面にフォーカスしているので
もともと景色をあまり見ないんですが
最近思い込みが激しくてつまらない思い違いをよくします
気をつけよう…

さて
羊たちとのお別れの時が近づいてきています
いつも羊農家さんが家族総出で集めに来るのですが
今年は前々から作りたかったという sankefeller を作ることにしたようです

これはうまく日本語に訳せないんですけれど
英語に直訳すると gathering trap

羊を集める時に使う囲いのことで
柵の中に塩柱を置いておいて(羊が舐めにくる)
柵の外側を一部高くしておくことで
外から中にだけ柵を飛び越えられるようになっています



去年まで
最後まで逃げ回る羊たちを探して連れて帰るのに
多大な時間を割いていた羊農家さん
この柵ができればきっとその作業もうんと楽になるはず



左手奥の黒いのが塩の入っている筒で下がオープンになっています
出来上がりが楽しみだなー



身軽な牛たち

2019-08-19 22:12:58 | ノルウェーの動物 dyr
2016年の夏に新しく作った道路
牛の洗礼を受けています

ショベルカーで削られたまま草木に覆われていない斜面は
ただでさえ雨や春の雪どけで崩れやすく
石が転がり落ちてきやすいのに

夏の間は放牧中の牛たちが
この斜面を降りて道を横断したりするので
余計に石でゴロゴロ



影で見えにくいですが左手前の辺りが石だらけ
こんなふうになっているところが何か所もあります



車幅は車1台分ギリギリ
石をよけては通れません



オフロード車なので石を踏んづけて走れなくはないのですが
そうすると石がめり込んで余計にガタガタ道になってしまうので
長い目で見ると路上の石はどかすに限ります

かくして
ただでさえ仕事の多い夏に
道路の石よけという新たな仕事が加わり
ああ…また家の中の工事が滞る…

それにしても
数百キロはあろうかという巨体をものともせず
急な斜面を平気で登り下りする牛の脚力というか運動神経というか
その身軽さにビックリです

牛ってもっとノンビリと平らな牧草地で
ひたすら草を食んだり座って休んでいたりしているものかと思っていました

今の季節
濃い霧のなか山道を走ることがしばしばあるのですが…



ふいに現れる仁王立ちの牛たちには
毎度のことながらギョッとさせられます





特に雄牛はこの春生まれたばかりの仔牛でさえ
決して道を譲ろうとしません

羊は車が近づけば勝手に走り出してくれるんだけどな…



きみたちもコロコロの体型のわりに身軽だね

ネズミの再来

2019-08-17 09:50:33 | ノルウェーの動物 dyr
あれは2年前のこと

軽いコウモリ退治のつもりが大掛かりなネズミ騒動になって
真っ暗な屋根裏部屋をヘッドライトを頼りに掃除したり
外壁の隙間にスチールネットを取り付けたり
庭にいたネズミを踏み潰す相方の姿にビビったりと
なかなか大変でした

それから今年に入るまで家の中にネズミの影はなく
いたって平和に過ごしていたのですが

この夏ふたたび彼らが屋根裏を駆け回る音をキャッチ
ええー?どこから入ったの?
隙間は全部ふさいだはずなのに…

ネズミが家にいることの深刻さはわたしの想像以上で
相方が電話で義父に相談するやいなや
義理の両親がそろってわざわざ様子を見にやってきました

そして見つけた隙間



南向きの壁の一部が陽当たりが良いせいで反って
釘を持ち上げて大きな隙間を作っていました

昔はネジでなく釘を使っていたためこういうことは避けられません
今度はしっかり電動ドリルで長めのスクリューを打ち込みます



板が浮きかかっている他の箇所も全部留め直して
他にも出入り口がないか入念にチェック
ひとまずこれで様子を見ようということになりました

子どもの頃まだリフォームする前のこの家に住んでいて
大人になってから自分で大改築して別荘として毎年使うようになり
定年退職後は10年間ほど住んでいた義父は
この家とエリアについては最強の生き字引
ありがたい

そして来たついでだか何だかわかりませんが
義父母が物置にしている2階の古い小部屋を片付ける話が持ち上がり
そこを空っぽにしてみたら大量のネズミのフン発見

それもそのはず
リフォームされていない丸太造りのままの古いその部屋は隙間だらけで
屋根裏からネズミが自由に出入り出来るようになっていたのです



おまけに恐ろしいことに部屋から廊下へも隙間が十分にある…



廊下の先にあるのは…
ああ、もう考えると怖くなるのでやめます

そんなわけで
この小部屋に急きょ手を入れることになりました
また相方の仕事が増えてほかの作業が滞るのは気が重いのですが
(やりかけで完了していない工事や待っている工事が山積み)
なんといってもネズミ対策には勝てません



天井の細かい隙間をメタルネットでふさいで
これまた隙間だらけだった窓枠周りも外してついでに断熱材を入れて



さらにランダムな形状の床と壁の間の隙間には
固まると少し膨張するフォームを注入



壁も床も天井もボードを貼るので一回り小さくなってしまいますけれど
今まで開かずの押入れ的存在だったことを思えば
自由に使えるようになっただけありがたいので
わたしも協力を惜しみません

ちなみにこの部屋のレトロなドアの鍵穴は
向こう側が見えます





不思議の国のアリスみたい

秘密のベリー

2019-08-15 00:58:18 | ノルウェーの食べもの mat
先日うちに訪ねてきてくれた相方の遠縁の親戚たちと
季節がらベリーの話になりました

「ripsbær(赤スグリ) は食べたことある?」と聞かれて

「この辺には生えてないので
お店で肉料理に添えられたベリーソースしか食べたことないです」
と答えると

「持ってきてるから食べてみる?」

え?
みなさん歩きで来ましたよね、うちまで
結構長距離のハイキングの途中ですよね

なんて思っている間に
リュックから大きなベリーの入った容器とバニラソースと
紙皿とスプーンとグラニュー糖が出てきてビックリ



この準備万端ぶりは
おそらくハイキングの途中でおやつにするつもりだったのだと思いますが
バニラソース 1リットルパックに瓶ごとのグラニュー糖
小分けにして持ち運ぶという手間はかけず
サラッとかついできちゃうのね…

数あるベリーのなかでも
生のラズベリー、ブルーベリーはスーパーの店頭でもしょっちゅう見かけますが
よく見るとポーランド産だったりアメリカ産だったり…
国内産のものが手に入るのはごく短い期間です

ご馳走になった赤スグリもまさに今だけで
スーパーでなら1kgあたり2000円くらいとけっこういいお値段
でもそのさらに上をいく別格の女王様が molte(モルテ)と呼ばれる
ゴールデンカラーの大粒ベリー



1kgあたり6000円くらいします
クリスマスやお祝いの席などでふるまわれることの多い高級品

そんなわけで
モルテの生えている場所はファミリー代々の秘密
祖母から母へ、母から娘へと伝えられていくものらしい
(森ではその土地の所有者にかかわらず誰でもベリーを摘むことが許されるので)



森へ散歩に行って見つけるとひとまず摘みますが
ここだけの話わたしはこのモルテが地味に苦手です

味はまあまあいいのですが
ラズベリーと同じように各ツブツブの中にタネが入っていて
それがけっこう大きくて固いので丸のみするのに抵抗が…

このタネ
スイカのようにツルっと実から離れず
口からタネを出そうとするとサクランボあるいは梅干しのように
実が周りについてきます

モルテを食べるのはたいてい人前(しかもパーティーとか)だし
そもそもモルテは最高のおもてなしなわけだし
1人だけデザート一口ごとにタネをこっそり吐き出すわけにもいかず
なるべく少量をよそって時間をかけていただくことでしのいでいます

でもなんといっても1番好きなのはブルーベリー!
しばらく凶作続きでしたが
今年はほどほどに実が生っていて嬉しいです


7つぜんぶ

2019-08-13 10:59:41 | ノルウェーで手芸 håndarbeid
以前、青いつまみ細工のブローチを買ってくれた方から
濃い赤色のものが欲しい、というザックリした依頼をいただきました
贈り物にするとのこと

ディテールについては何もリクエストがなかったので
前と同じようにいくつか作って写真を送って選んでもらうことに
(オスロに住んでいるため実物を見てもらえないので)



まだピンをつける前ですが写真を送ったらすぐに

“Jeg tar alle sju!”
(7つ全部もらうわ!)

という返事が

え、7つ?
いや5つしか写真に写ってないんですけど…

でもよくよく読むと「コレとコレの2つ」と最後に書かれています

相方に聞くと「7つぜんぶ」は昔話の中のフレーズとして有名だそうで
身寄りのない7人の子どものうち誰を選ぶかと聞かれた裕福な女性が
「けちけちしないで7人全員もらうわ!」
と答えたのだとか

6人でも8人でもなく
やっぱりこういう場面では7人がしっくりくる気がするのはわたしだけでしょうか
7人の小人とか7匹の子ヤギとかね…


(画像は KLISJEER より)

ちなみにこの KLISJEER(決まり文句) というサイトは
ノルウェーの諺だけでなく「アベノミクス」なんてものにまで及んでいて面白いです

さて
くだんの赤いブローチですが
実は生地が足りなくてちょっと悪戦苦闘しました

色柄を混ぜて作るのはいつものことなんですけれど
好きな色を好きなだけ使えなくて
こんな時つくづく自分の色柄合わせの才能の無さにガッカリします



色彩デザインの勉強がしたいなあ…

実りの夏仕事

2019-08-11 19:06:01 | ノルウェーの食べもの mat
1年の半分は真白な景色のかわりに
夏は短いですが目まぐるしくいろんな花が咲きます



そして夏も終わりに近づく8月半ば
山の天気は不安定になり雷鳴や虹や霧や突風と忙しくて
日がな一日ポカポカ陽気とはいかなくなります

ああ、そうだ、夏のうちにあれもこれもやらないと
と、にわかに気持ちも焦り気味

ルバーブも終わりなので
若そうな茎を選んでジャムに





気温が高い今の時期を利用して
パン種とシードル目的の酵母作りも絶好調



自家製酵母は作り始める時に
大きな瓶とそれを煮沸消毒する大きな鍋が要ることに気づいたのですが
そこはなんでもある昔の家
倉庫にゴロゴロと良い瓶がよりどりみどり



こんなの一生使わない…と思って1番奥にしまい込んでいたずんどう鍋も大活躍
何から何まで揃えてくれていたお義母さん、ありがとう
(※もともと義父母の別荘だった家に住んでいるので)


(倉庫は築100年くらいの高床式の元食料庫)

それから夏といえばなんといってもベリー
ここは標高が高いせいか少し遅めの秋に実をつけることもありますが
もうすでに庭のラズベリーの群生地にところどころ赤い色が見えます



スカートとサンダルでいつでも気軽に実を摘める状態を目指して
一昨年から始めたラズベリーエリアの整備

今年の夏は日本に一時帰国中に雑草が伸び放題で
一見どこが通路かわからなくなってしまっていましたが
一度確保した通を取り戻すのはそう難しくなくて一安心



さらに一昨年かなりの時間と労力を注いだかいあって
そこいらじゅうにはびこっていたイラクサがほとんど生えていません
この素晴らしい成果を2年前の自分に教えてあげたい

イラクサは良質なハーブとして有名ですけれど
細かいトゲがあるので通り道にあるととても厄介です

ちなみにノルウェーでは brennesle (brenne は英語の burn) と呼びます
手に触れると火傷したようにヒリヒリするからなのですが
これがすぐに消えてくれないのが困りもの
ラズベリーに負けじとわたしの背丈くらいまで伸びていたりするのでなおさらです



ときどきふと
あたし庭師?と思いたくなるほど
庭での作業が長時間にわたってしまうことが珍しくない今の季節

でもそれは
やることが終わらないのが半分
外にいるのが気持ちいいのが半分

まあ半分趣味なので仕方がないか…


隣国について

2019-08-09 20:15:56 | ノルウェー Norge
引越して3年半経ってもたまに

えっと、今どこに住んでるんだっけ
フィンランド?スウェーデン?

と日本の知人に言われたりすることがあります

「ノルウェー」はたぶん耳にした瞬間に「北欧」カテゴリにインプットされて
取り出すときには「北欧フォルダ」の1番下に眠っていて
見つけにくいのだと思います

わたしの身の回りの人の言葉の端々から推し量るに
「北欧」から連想される国名コンテストでは
フィンランドとスウェーデンが同率首位で次がデンマーク
ノルウェーとアイスランドが最下位争いをしていると思うんですがどうでしょうか



ちなみにこの写真はスウェーデンのエーランド島で
ヨハンセンさんが連れていってくれた燻製魚介のお店
(めちゃくちゃ美味しかった!)

看板の下に並ぶ北欧諸国の国旗はみんな仲良くノルディッククロス
(ドイツが混ざっているのはスウェーデンの南端から近いから?)
あまり馴染みのない左端はどこの国かと相方に尋ねたら
「フェロー諸島(デンマーク領)」と即答
さすが北欧人

ともあれ
北欧一といっても過言ではないマイナーなノルウェーですが
お隣の国といえばなんといっても北欧イメージ直結のスウェーデンです

デンマークもとても近いけれど接していませんし
フィンランドとロシアとは北のほうで接しているんですが
スウェーデンに比べたら国境はどちらもはるかに短い

そしてスウェーデンは
storebror (お兄ちゃん) とノルウェー国民から親しみをこめて呼ばれる国
(スウェーデン国民がノルウェーを lillebror(弟) と呼んでいるかは不明…)

物価が(ノルウェーに比べると)安いので
食材や嗜好品の買い出しのためだけに国境を超えてスウェーデンへ行くというのは
東京都民が神奈川県のIKEAに買い物に行くくらいの気軽さだと思われます

その愛すべき隣国に初めて足を踏み入れた今年の夏
前述のヨハンセンさんが準備万端整えてくれたおかげで

「ノルウェーとスウェーデンの両方で同じ道具を使って作る
違う名前の焼き菓子を両方作ってみる」

という心踊るイベントが開催されました!
(参加人数2名)



このお菓子は両国とも発祥はイェムトランドという地域
そしてそこは旧ノルウェー領で現在はスウェーデン領
ナルホド

楽しくて美味しいイベントの経過と結果については
ぜひヨハンセンさんのブログ
「スウェーデンの田舎に住んでみたらどうなるの日記」
の詳細なルポタージュをご参照ください

スウェーデンではヨハンセンさんが loppis にも連れていいってくれて
前から地味に欲しかった「ふいご」をゲット
これでもう炭をおこすのに自分でフーフーとしなくてもいい!



力なく消えかかっている炭も…



ふいごでちょいちょいと風を送ってやれば



たちまちスタンバイ!
素晴らしい〜

スウェーデン語もいつか遠い将来
スラスラと聞き取れるようになりたい!と
少しお近づきになれた分だけ欲が出ました


(いつかまた行きたいエーランド島)

こねるパンとこねないパン

2019-08-02 19:36:29 | ノルウェーの食べもの mat
普段食べるパンを週に1回程度焼きます
少々アレンジしてありますが
義母に教わったホームメードブレッドのレシピに沿っているので
たぶんこの辺りではごく一般的なパンだと思います

ベビーバスみたいなボウルに材料を全部入れて5分くらいこねます



生地の外側を真ん中に持ってきてはグイと押すのを繰り返していると
餅つきを思い出す…



いい感じにまとまったら布巾をかけて休ませます



3時間ほどで2倍くらいに膨らむので



生地を取り出して包丁でだいたい3等分して
伸ばして丸めて天板に並べます


(自宅用なのでサイズや形はかなり適当)

30分程度でまた2倍くらいに膨らんだら



200℃ちょっとのオーブンで1時間
できあがり〜



すごく簡単

とずっと思っていたのですが
先日、来客があってスープと一緒に食べる白パンを焼くのに
eltefritt brød(こねないパン)のレシピを試したら
これがなかなかうまくいって時々焼くようになりました



発酵時間が長いので面倒かと思っていたのですが
少し手順に慣れると
材料が水、小麦粉、塩、イーストだけというシンプルさと
本当にこねなくてもいいラクチンさがすっかり気に入りました
これこそ超簡単!

ただ一度に焼けるのが鋳物ホーロー鍋1個分で
生地が柔らかくてジャムなどの甘いものの味が引き立ってつい食べ過ぎて
すぐになくなってしまうんですよね…



量産できるという点では断然こねるパンに軍配が上がります

ちなみにこねるパンには
小麦粉2種類、雑穀4種類、種子類3種類に加えて牛乳とバターも使っていて
栄養価の点でも二重丸


(チアシード、ゴマ、アマニシード、ヒマワリの種のほかカボチャやケシの種もよく使う)

ここの人たちはジャガイモとベリー類以外の野菜や果物をあまり食べない代わりに
こういうものでビタミンやミネラルを摂っているのかも、とふと思いました

猛暑の丸太の家

2019-08-01 23:56:27 | ノルウェー山暮らし fjellgård
タイトルに若干語弊があります
猛暑は言い過ぎかもしれません(30℃未満)
「丸太の家」は tømmerhus の直訳ですが正しいかどうか…

何が言いたいかといいますと
ここのところ25℃を超える晴天日がいく日も続いて
まだまだ日照時間が長く西日が強いせいもあり
エアコンも扇風機もない家の中が
どうしようもなく暑くなってしまった件をお伝えしたかったのです

わたしたちの住んでいる家はいわゆる古民家で
丸太を組んで建てられた tømmerhus (英語だとたぶんログハウス)です

リフォームしてあるので
外壁やリビング、キッチンなどの内装はきれいな板張りですが
玄関ホールと2階のほとんどは元々の丸太がむき出し



冬はすばらしい断熱効果を発揮しますが
今年のような暑い夏には不向き

特に2階にこもる熱気がひどくて
そこに置いてある大量の切手へのダメージを心配した相方が
とうとう対策に乗り出しました

「ヨシ!窓を開けよう!」

え?それだけ?

花粉などのアレルギーがあるので
ふだんはまず窓を開けたがらない相方にしては一念発起

そもそもうちの窓は小さいし網戸がないし
だいたいが全開にできないつくりです
目一杯開けて60度ないくらい?



ストッパーがないので
風で勝手に閉まったりしてしまいます
きっと常時開けて使うという役割を期待されていないのであろう窓たち

とりあえず家じゅうの全ての窓を縦方向に開けます
(この状態はキープできるので)



さらに玄関ドアをしばらくのあいだ開け放して
外廊下から各部屋への内ドアを閉めておきます
そうすると外廊下の空間が外の冷気で涼しくなるので
今度は玄関ドアを閉めて各部屋への内ドアを開けることで
冷たい空気を部屋に取り込むことができます

少々まどろっこしいやり方ですが
玄関ドアと内ドアをを全部開けてしまうと
うっかりネズミやイタチが入り込まないとも限らないので仕方がありません

ところでこの丸太で作られた家ですが
義父母の住む村の中心地の住宅地ではお目にかかりませんが
うちのように点在して残っている元農場の古民家は全てこのスタイルです


(ご近所さんの納屋改造カフェ)

昔は取り壊した家の丸太を新しく家を建てる時に再利用したり
家をバラバラにして別の場所に移してまた組み立てたりということが
ごく一般的だったそう

たしかに
こんな大きくて長い丸太は作るのも
組み合わせるための加工を施すのも
さぞかし大変だっただろうと想像に難くありません



コンピュータもハイテク電動工具もない時代の人力の技術
すごいわ…


注意書

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