東京砂漠脱出計画~Ut på tur, aldri sur~

2009東京砂漠を脱出して富士山麓へ
2012息子の進学で都内へ舞い戻り
2016縁あってノルウェー移住

やみつきルバーブチャツネ

2016-06-30 20:21:19 | ノルウェーの食べもの mat
羊が柵内に入ってきた一件で
ルバーブが景気良く食い散らかされていたので
切りそろえていたらまたたくさん収穫してしまいました



とってもとっても減った気がしない



柵に近いところに生えているルバーブは
羊が食べられるマス目の大きいところまでで
きれいに剪定された状態



もうこの場所は羊にあげることにして
収穫せず放置

そして
このたびはチャツネを作ってみました

何気なく作ったもののやたら好みの味で
もうやみつき



豚肉をただソテーしただけでも
チャツネを添えるとあら不思議
インディアンかつハワイアンな気分

インディアンな気分になるのは多分
お肉を焼くときにカレー粉を振ったからで
ハワイアンの理由は
チャツネがりんごとレーズン入りで
やたらフルーティーだからだと思います



チキンもあっという間にハワイアンテイスト

ジャムもそうですが
チャツネも材料を切って煮るだけなのですごく簡単にできます
無くなったら絶対また作る!

ちなみにわたしは家の敷地内にわさわさ生えているルバーブを
都度ぐいぐいと引き抜いてそのまますぐに調理しているので
フレッシュな状態のルバーブしか見たことがなかったのですが
先日、町のスーパーで売られているルバーブを見て
少なからずショックを受けました

乾いてて固そう…
めっちゃ太い育ちすぎたようなルバーブ売ってる…
しかも1kgあたり40krって割といいお値段…
(輸入りんごが25kr/kgくらい)

相方がわたしに
「ルバーブのジャム作ったら売れるよ」などと言うのも
あながち冗談ではないかもしれません

おそろしい動物

2016-06-27 23:05:27 | ノルウェーの動物 dyr
羊が柵内に入ってきた事件ですが
相方の推理によると
ツーリストがゲートを開けて敷地内に入って
ちゃんと閉めずに立ち去ったという説が有力

もともとゲートには鍵はなく
簡易なかんぬきがしてあるだけなので
外からも手を突っ込めばはずせます
(でも羊にはムリ)

道を聞きたいのかトイレを借りたいのか
観光案内所と勘違いしているのかわかりませんが
以前にも旅行者が玄関まで来てドアベルを鳴らしたことがあります

地元の人は
車もトラクターもなければ留守だとわかるし
羊についてもよくわかっているので
ゲートを開けっぱなしにしたりはしません

羊って…



家を倒壊させることができる動物だそうです(相方談)

実際のところ2日間の留守中
彼らはおとなしく草を食べていただけではありません

草の生えていないところもどこもかしこも縦横無尽に歩き回って
至る所を踏みつけてフンをして
そのフンをまた踏みつけて散らかして
建物の一部の木材もかじられていました

葉には毒性があるとかいうルバーブの葉も
ムシャムシャと食い散らかされていた…

母羊の体重は70kg前後
本気になれば木製のゲートなんて蹴破れるのだそう
家や納屋などの建物も
時間さえあれば壊してしまえると言うのだからおそろしい

もともと柵の周りにはべるのが好きな彼らですが
特に締め出した後は
ゲートをお尻で押してみる母羊がいてビックリ



ゲートから首を突っ込んで中を見る目付きも
気持ち凄みが増したような



ちなみに
あまりにショックだったこの日の夕飯は
お好み焼きをフライパンいっぱいに作ってやけ食いしました



ビールがなくて残念…

シャ行について

2016-06-26 15:23:29 | ノルウェー語 norsk
ノルウェー語の発音で難しい音、たくさんあります
日本語にも英語にもないような音
ちゃんと区別して発音しないとちゃんと通じないけど
日本人には区別が難しい音

たとえば sj-lyden と kj-lyden
(sj 行とkj 行という感じ?)

どちらも日本語に当てはめるとサ行(およびシャ行)なので
そもそもわたしにとって労せず出せる音は
サシスセソとシャシュショの8つ

あ、でも
外来語にはシェも使うから9つかな?

ところがノルウェー語では
日本の母音でいうところのアイウオそれぞれに近い母音が2個ずつ
これにエを加えた合計9個の母音があります
それに sj-lyden か kj-lyden かをあてはめると
理論上18の音が存在するわけですよ!

(確かめてないので全部の音が実際に使われているかちょっと自信ないですが
たぶんほとんどあると思います)

さらにこれに
ごく普通の s + 母音の音9種類を加えたら27!

日本語で9つしかないサ行(およびシャ行)が27音!
ざっと3倍!
これはもう半分くらい諦めていいよね…

ちなみに
sj-lyden は sj/ski/skj
kj-lyden は ki/kj/ky/tj
です、たぶん
手落ちがあったらすみません

たとえば数字の27の意の tjuesju
カタカナで書くとシューエシュー
最初のシューと後のシューが違う音

加えて方言がまたやっかい
この辺りではシェー音がやたら多くて
たとえば not much を意味する ikke mye
標準語では イッケ ミーエ(ムィーエ) と読むところ
方言で イッシェ ミッシェ

えー?
このシェってどのシェ?

だいたい ikke って日本語の否定の「ない」ですよ
頻出単語もいいところ
日本語で言えば「ない」が「にゃい」になっちゃってる感じ

わからにゃい
そんなことにゃい
怒ってなんかにゃい

ただでさえ半分諦めたいと思っているサ行(シャ行)
方言のせいで出番が半端なく多いという…

夏休みで先生の綺麗なノルウェー語から遠ざかって
聞こえてくるのは地元のシェーシェー言う方言ばかり
何を言っているかちっともわからないし
勉強するテンションが下がりつつあります

辞書のおもしろイラストとか見て
現実逃避したくなる今日この頃




道を作る

2016-06-25 15:34:28 | ノルウェー山暮らし fjellgård
車で家に帰る山道で橋をふたつ渡ります
家に近い方の橋を渡ると義父の私有地

橋の手前は急な坂道で
なおかつヘアピンカーブ
間違って入ってきた旅行者の車が立ち往生したこともあるような
いわゆる難所です

そこをぐるっと大回りして新しく道を作るプロジェクトについて
相方から数年前に聞いていました

お役所に申請書を出したり
地主さんと打ち合わせしたり
重機を持っている人と話をつけたりして
最近ようやく工事がスタート



道を作る場所の木を切って





ショベルカーで地表を削って…



あれよあれよと言う間に道ができていきます
びっくり

でも実際のところ
大きな木を切るのも
切った木の枝をはらって別の場所に運ぶのも
いちいち時間も手間もかかる大がかりな仕事です

だいたいこういうことは
土木技師とか測量士とかなんなら地盤調査とかが必要で
木を切るのは林業を仕事にしている人がやって
材木を運ぶのは専用の機材で…
と思っていたのですが

ショベルカーの仕事以外はほとんど全部
相方と義父が手持ちのチェーンソーやらトラクターやら
その他もろもろの機材や道具を使ってやっています

そもそも彼らの日曜大工スキルは素人の域を超えていましたが
こんな土木工事までやるとは



切った木の年輪を数えて
目の詰まり具合から当時の気候などを説明してくれる相方

ちなみにこの木は高さ20メートルくらいのパインツリー
樹齢約140年

30分くらい経つと樹液が出てきます



この樹液は樹液で使い道がいろいろあるらしいのですが
今回は樹液は放置

岩が多い場所には土砂を敷き詰めます



この土砂を運ぶのも敷くのも
業者に頼むとかではなくてやっぱり自分たちでやるそうです

道路プロジェクトが完成したら
次は橋プロジェクトだとか



橋も手作り

こういうのにかける時間と手間は
たとえそれが本職ではないにしろ
本職の人に頼んだ場合の莫大な費用を節約できるという点で
ある意味お金を稼いでいるのと同じなので
「仕事」と呼んでいいと思います

趣味と実益を兼ねた仕事、ですかね

不思議なワークライフバランス…

言葉を失う光景

2016-06-22 22:29:31 | ノルウェーの動物 dyr
2日間
家を留守にしていました

帰ってきたらいつものように
木のゲートの前に羊がたくさん寝そべっていて…

あれ?
羊の顔の前に木のバーが見える?

え?

ええーっ!

なぜ柵の内側に羊が?

ゲートを開けて敷地に入ると



めっちゃいる
どこもかしこも…



キミたちの場所は柵の向こうなんですけど…



ああ、いたるところフンだらけ

フン拾いに何日かかるのか…

ショックで言葉が出てきません


お菓子作りで大事なこと

2016-06-22 11:58:21 | ノルウェーの食べもの mat
小中学校で仲良しだった友達がお菓子作りが趣味だったので
なんとなくわたしも中学生の頃から
クッキーやらケーキやらを作るようになりました

特に誰かに教わった記憶はないので
たぶん最初はクッキングブックをすみずみまで読んで
レシピに沿って試していたと思います

その頃にインプットされた
お菓子作りで大事な基本的なポイントのいくつかは
今でも覚えています

なかでも
「お菓子作りにおいては計量が肝」
の一文は
わたしにとっては殿堂入りするくらいの黄金ルール

それがここへ来て根底から覆されようとしています

計るといえばふつう秤を使うか
もしくは計量カップ、大さじ小さじ、と思っていました

大さじ1って書いてあれば
液体なら15ccだし
粉ものならすりきり1杯

計量カップの目盛りは10cc単位で刻まれているので
水130ccといえば100と200の間を10コに区切ってある目盛りの
下から3番目まで

どれも気持ちよくピタっと計れます

信じられないんですけれど
ここでは液体だけでなく何でもかんでもデシリットル表記です

小麦粉1dlとか砂糖2dlとか



アバ…アバウトすぎる…

バターなんかはグラムですが
それだって多くは
パッケージの目盛を見てザックリとカット



これって目安…なのでは…

追い討ちをかけるように
大さじのかわりの ss (普通の食事用のスプーン山盛り)
小さじのかわりの ts (ティースプーン山盛り)



家庭によってスプーンの大きさなんて微妙に違うのでは…
山盛り一杯の加減だって全く一定じゃないのでは…

でも
いいんですね、これで

誰も気にしてないみたいだし

お義母さんなんてパン焼くときの材料のうちいくつかは
「ひとつかみ」単位で数えたりとか
計らないで箱から適当にザザッと振り入れてたりしてたし

小麦粉 125g
砂糖 60g
なんていうふうに
ちまちま計らなくていいからこそ
みんな手軽に自宅でパンやお菓子を作っているのかもしれません


Norskkurs, uke13-14

2016-06-19 11:56:10 | ノルウェー語 norsk
6/6(月)~6/16(木) うち1日公園でアクティビティ
サブテキスト "Pedros bok" side 16-19
歌プリント "Ingen er så nydelig som du"
映画 "Knerten"

******************************

3月7日から通い始めたノルウェー語の学校も
かれこれ3ヶ月経ち夏休みに入りました

初めて学校へ行った時には12人だったクラス
生徒の3分の2はアフリカとシリアからの移民で
12人の国籍は5つに分かれていました

それが
途中で減ったり増えたりして今は16人
国籍もさらにバラエティに富んでいます

もともとのシリア、エリトリア、ポーランド、タイ、日本の5ヶ国に加えて
エジプト、ブラジル、カンボジア、パレスチナの多国籍軍



話し手が複数いるため飛び交うアラビア語とティグリニャ語は
しばしば耳を覆いたくなるカオスを教室内に生み出していましたが
そんな状況ともお別れの予感

というのも
夏休み明けにはクラスが再編されるのです!
やったー

再び同じクラスになるのはポーランド人の女の子だけで
先生から「新しいクラスの生徒はみんなノルウェー語で会話する」と聞いています

さようなら〜
アラビア語&ティグリニャ語の嵐


(授業開始は9時ですが5分過ぎでこんな感じ)

ところで
この夏休み前最後の2週間も特に目新しいことは習っていません

テキストはもう完全放置で
歌をうたったりノルウェー映画のDVDを見たり
公園で遊ぶだけの日もあったし

正規のテキスト "Her bor vi! 1" も
サブテキスト "Pedros bok" も
最後までいってないけど
新しいクラスでは新しいテキストが配布されるそうです

このカリキュラムのゆるさというか適当さというか
なんだか新鮮

それとも
きっちり教科書をやり終える日本の学校のほうが特殊なんでしょうか?

言うまでもありませんが
夏休みの宿題もありません

宿題を出されてもやってこない人が大多数だったから
宿題がなければ誰も勉強しないんだろうな…
ここでは夏休みってそういうものなんだろうな、たぶん…

でも8週間も何も勉強しないでいたら
習ったことすっかり忘れちゃうんじゃないの?
みんな、それでいいの?

まあ他人の心配はさておき
夏休み中に今まで勉強したことを忘れたくないわたしは
先生にお勧めの本がないか聞こうかと思っていました

そうしたら
さすが先生!
テレパシーが通じたのか
わたしが何か聞くより先にテキストを1冊貸してくれました



A1-A2用なのでそんなに難しくなさそうだし
インターネットで練習問題ができるので便利です
少し前に本屋さんで買った文法書とこのテキストを
夏休み中に終わらせて新学期に臨みたい

ただ文法書のほうはけっこう字がみっしりなうえ
インターネットの問題集がボリューミーで
進めるのに時間がかかっています





例文に知らない単語やイディオムがじゃんじゃん出てくるので
語彙を増やすにはいいけれど
調べるのにやたら時間がかかる

あー
面倒くさいなーノルウェー語
でも早く学校終わらせたいのでもう少しハイペースでがんばります(たぶん)


オモタン つづき

2016-06-16 20:19:00 | ノルウェー山暮らし fjellgård
オモタンのつづきです

自宅から谷を渡って道路に出る約3.5kmの道程
初めて歩いた時は75分かかりました
2度目は道がわかっていたので50分

車が通れる道を歩く遠回りのルートは1時間以上かかるので
それよりは少し早く着けます

ちなみに70代の義父母もこのルートを平気で歩きます
そして10代の頃の相方のベストタイムは19分だそう
走れるところは全部走ったらしい…

わたしたちには生活道路ですが
実はこの谷、地元の観光名所


(ポスターの写真は地元の人が撮影)

場所の名前はÅmotan(オモタン)
川が出会う、という意味
川というより滝が4つも出会っています
なかなかスペクタクルな景観

春夏には旅行者が訪れては
吊り橋の近くに置いてあるノートに名前を記していきます

わたしが最初に谷へたどり着いた日
5月からの約1ヶ月間で331人が記名しており
(わたしは332番目でゾロ目の1個手前、おしい)
その1週間後には398人になっていました
(キリ番の1個手前、おしい)

ところでこの谷越え
わたしの場合腰痛に効く気がします
たぶん普段使っていない筋肉をまんべんなく使うので
マッサージや整体を受けたかのようにスッキリするのではないかと

登りでは心臓バクバクしたりするので
心肺機能強化にも効果ありそう

念のため
熊などの危険な動物はいないのかと相方に聞いてみたら
全く心配ないと言われました

でも蛇(毒あり)はいるそうです
それから蜂も

あと滅多に会わないらしいけれど
ムスカス



十分心配なのでは…

オモタン

2016-06-14 23:33:13 | ノルウェー山暮らし fjellgård
自宅から麓へ出るおもなルートのうち
最も距離が短いのは谷越えです

冬の間は雪でどこが道かわからなくなるので
一度も通ったことがなかったのですが
夏になったので挑戦してみました

距離は3.5kmほどとたいしたことはありません
でも相方から強く勧められて
ちゃんとしたトレッキング用の靴を履いて出発



午後7時
羊たちもマッタリ

家から平地を5分ほど歩くともう滝の音が聞こえてきて
道はいきなり細くて急な下り坂になります



写真では斜度が伝わらないと思いますが
思わず「おおっと」と声に出してしまうような斜面

ひたすら足元を注視して歩くので
景色を楽しむには立ち止まる必要が出てきます

わりとすぐに滝が見えてきて



どこまで続くか先の見えない道をひたすら下ると





滝がどんどん近づいてきます
この辺りで脚は全体的にプルプル



下りの終盤は砂が多くなってきて
ここで転んだらどこまでも滑っていって止まれない気がするので
さらに気を引き締めてラストパート



谷底にたどりついたら
吊り橋を渡ります



下が見えるし揺れるしちょっと怖い…



川を越えたら後はひたすら登りです
場所によってはよじ登ったり
手すり用の鎖を頼りになんとか登れたりで
写真を撮る余裕ナシ

途中一息つける場所があったので
かろうじて1枚撮りましたが



どこが道?っていう感じですね…

タイトルと本文がまだつながっていませんが
長くなってきたので続きはまた改めて

(つづく)


アンテナ

2016-06-12 15:06:18 | ノルウェー山暮らし fjellgård
どこの家にもあるこれ
最初に遠目に見たときは
大きなアンテナだなあ…と思いました



でも
物干しでした



この360度ってどうなの?
南に向けて干したいんですけど

と思いきや
緯度の高いここでは
夏場の太陽の軌跡はほぼ360度

なるほどね~

でも実際のところ
雪に降りこめられる長い冬の間は
洗濯物は室内のウォッシングルームで乾燥させるので
この物干しの出番は短いです



町では
タンポポに変わってルピナスがたくさん咲いています
河口湖を思い出すなあ



注意書

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