東京砂漠脱出計画~Ut på tur, aldri sur~

2009東京砂漠を脱出して富士山麓へ
2012息子の進学で都内へ舞い戻り
2016縁あってノルウェー移住

射撃の練習

2020-01-30 22:39:40 | ノルウェーの村で bygd
今年になって射撃クラブに入ってから
週1回練習に行っています

特にコーチがいるわけでも練習メニューがあるわけでもないので
みな個人個人で好きなように練習して帰るのですが
初心者のわたしにはいつもさりげなく誰かが付いて手伝ってくれます
ありがたい

一度グローブを別のものに変えようと
銃を持ったまま少し離れた備品が積んである場所に手を伸ばしかけたところ
すっと誰かが近づいてきてささっと銃を触ったかと思うと
装填されている銃弾を取り出して床にポンと放り投げて
ハイ、オッケーとニッコリ

ナルホド
弾の入った銃はこのエリアから一歩も出たらいけないのね
そういえばそういうインストラクション全く受けてなかったわ

そのことにクラブの人も気づいたのか
帰りぎわ一冊の小冊子を手渡されました

“Skyteskole”
(射撃の学校)



おお…
若者向け仕様
そうか、ふつうはこれくらいの年齢で始めるんだもんね



第1章 「安全」
ちゃんと4行目に射撃場所から離れるときは銃をカラにするだけでなく
マガジンそのものも空にするよう記載されています
右のページには号令の説明も
役に立つ



第2章「照準」
「ターゲット」はノルウェー語ではblink
10点(満点)のことも同様に呼びます



第3章「姿勢」
すごくわかりやすい〜



第4章「引き金と呼吸」
引金を引き終わった後も
すぐに離さずしばし押さえ続けておくというのは
球技のアフタースローに似ている気がします



第5章「まとめ」
右上のオレンジ色の小さな点が15m室内競技の10点満点の的のサイズ
直径2mmです
それにしてもモデルに女の子が多いように思うのは気のせいか…?

クラブに入部すると同時にもらったIDとパスワードで
DFS(Det frivillige Skyttervesen )のホームページでログインして
大会への参加申し込みをしたり
過去の自分の成績記録を確認したり
いろいろできます

大会といえば
始めたばかりだというのに2度室内15mの大会に出ました
(地元クラブ開催が続いたので)

わたしは成人ビギナーというカテゴリで
25発を全て伏射といういちばんラクな様式で250点満点
他のほとんどのカテゴリでは35発350点満点
シニアクラス以外は撃つ姿勢を何度か変えるので難易度が高いです


(競技場隣接のカフェのスクリーンに競技者のスコアが映されています)

大会で上位の人たちは
350点中346〜348点あたりで競っていて大接戦
同点の場合は10.5点以上の弾数の多い方が上位になります

となると気になるのが
10.4点と10.5点の差がいったいどれくらいなのか?



中心の白い点が直径2mm
各ライン間が4.6mm
なので10点台を出すには半径5.6mmの円の中に弾がヒットしないといけなくて
10点はさらに10.0点から10.9点までの10段階きざみ

10.4点と10.5点の差は0.56mm?
うーん、自信がない
でもとにかくすごく細かいことは間違いありません



このスコアは近所の15歳の女の子のものなんですが
もう神業です

10発で99点
1発を除いて全て10点台
その1発も9.9点という…

35発トータル347点でこの日は優勝でした
惚れ惚れしちゃうわー

職場での出来事

2020-01-29 14:41:49 | ノルウェーの町で tettsted
昨日は青空の広がるいいお天気で
職場で昼過ぎに太陽を見ることができました

ほんの短い時間でしたが
去年の11月にクリスマスマーケットへ出かける途中に見て以来
実に2ヶ月ぶりに浴びる陽の光
ああ、うれしい



職場のある場所ではほぼ通年で太陽を見るチャンスがあります
もちろんお天気によりますし冬は数分から1時間くらいと短いですが
10週間まるまる太陽が顔を見せないわたしの自宅や
もっと長い期日光のない橋向こうの町の中心部に比べれば
すごく恵まれた立地

いい気分でひととおり作業を終えて休憩室で果物を食べていたら
帰り支度を済ませた3時上がりの女性社員がひとり入ってきて
冷凍庫からおもむろに春巻きの入ったパックを取り出しました
(注※7時〜15時勤務はここではわりと普通です)

見るからにホームメイドで揚げていない状態の白い春巻き
これは誰か個人から買ったに違いないとふんで尋ねると
いつも来るお客さんの奥さんがタイ人でその人から買ったとのこと



わたしもたまに知人のタイ人女性から買いますが
日本の一般的な春巻きの半分くらいのサイズで
1本10kr(約120円)が相場なのでなかなかいい商売かと

このあたりには東南アジア出身の女性がわりといて
彼女たちの作る春巻きはノルウェー人に人気です
鶏ひき肉と春雨と野菜の細切りが入っていて
スイートチリソースをつけて食べるのが一般的

それにひきかえ
先日初めてスーパーで買ったオーブンで温めるだけの春巻き
食べてビックリのカレー味でした



パッケージには「クラシックな野菜の春巻き」とあったので
小皿にポン酢を用意していたのに…

食べ物のことで軽くショックを受けることはときどきあって
ノルウェー人の大好きな lakris もそのひとつです
(英語ではリコリス、和名は甘草)

匂いが好きになれず今まで一度たりとも口にしたことがありませんでしたが
これもたまたま昨日の職場の休憩室のテーブルに置かれていて
来る人来る人嬉しそうに2〜3個わしづかみにするという人気っぷり


(紙皿になぜか入っているボールペンには誰も見向きもしない)

職場体験で来ている15歳の男の子も
例にもれずキャンディに手を伸ばしていたので

「ねえ、それ好き?美味しい?」

と聞くと

「うん、美味しいよ。これラズベリー味なんだ」

とニッコリ

ほほう
ラズベリー味
ちょっと興味がわいてひとつ手にとってみました



よく見る真っ黒なグミタイプではなくてドロップのよう
半分ピンクでなるほどラズベリーの香りがします

魔が刺して口に入れてすぐに後悔…
やっぱりリコリスの味の方がうんと強い…
周囲に誰もいなかったのをいいことにそっと包紙に戻してポケットへ

ノルウェーのリコリス菓子について詳細をお伝えすることは
この先も叶いそうにありませんが
リコリスに興味のある方はスウェーデン在住のヨハンセンさんのブログがオススメです

OGPイメージ

冬にスウェーデンに来るなんて… おもてなし その3)甘草攻め

1月だというのに、春の花が咲いています。 庭のあちこちに顔を出している、スノードロップ。 あぁ、春やなぁ… そ…

スウェーデンの田舎に住んでみたらどうなるの日記

 


ちなみに
ラズベリー味だと教えてくれたこの15歳の少年は
1回3時間だけ職場体験で来ているのですが
ここが気に入っているようで無給なのにかれこれもう2年ほど通っています

中学校でちょっと何かにつまづいているだかうまくいっていないだかで
スクールカウンセラーと一緒に初めて来たときは13歳だったのよね…
2年の間にみるみる背も伸び仕事もよく覚えて自分からよく話しかけるようになって…
わたしは遠縁のおばちゃんのような気持ちで見守っています

この職場体験というか職業訓練というか
とにかく正式な採用の枠の外で仕事をしに来るという仕組みは
子どもだけでなく大人にも適用されていて
たとえばノルウェー語がまだうまく話せない移民だったり
薬物中毒から立ち直ったばかりで社会復帰を目指している若者だったり
いろいろな人がわたしの職場にもやってきます

朝礼で紹介されるわけでも歓迎会が開かれるわけでもなく
いつの間にか現れてなんとなく名前や素性が知れ渡って
そしていつに間にかいなくなるといういい加減さというかユルさですが
もともと全体的な職場の雰囲気がゆる〜いことが
こういう制度にはうまく働いているような気がします

まあね
毎週1回お昼休みにワインが景品のクジを
上司も一緒になってやるような職場だからなあ…


(先週はわたしが当たりました)

トラクターとATV

2020-01-23 13:00:45 | ノルウェー山暮らし fjellgård
「燃える男の〜赤いトラクタ〜」
というテレビコマーシャルの歌を覚えている方、いるでしょうか?
ここのところトラクターを運転する機会が多く
その度にこの歌が頭の中で鳴っています

日本でトラクターと言えば農作業用のイメージですが
ここ(ノルウェーの田舎)ではスノーモービルやATVと並んでよく見かける乗り物
公道もちょいちょい走っていますし
うちにも農家ではないけれど一台あります

こちらに来た当初はまず車両の運転の練習が課題で
使用頻度の高いほうから車、ATV、トラクターの順で練習をしました

去年までは
冬のあいだ自宅〜ふもと間の移動には主にATVを使っていたので
路面がほどよく雪に覆われて平らになっていれば
わたし1人でATVを運転して出かけられるようになっていました


(積雪の多い時に頼もしいベルト仕様のATV)

ところが今年は雪が少なく氷でガチガチツルツルの路面が多くて
急勾配の坂道はベルト仕様のATVでは不安定だし振動が激しすぎるので
より安全性の高いトラクターを使っています



車両だけで5トン
付属の装備とスノーチェーンを足すと6トン近いトラクターは
どんなに固く凍った路面でも危なげなくチェーンを食い込ませて力強く進みます


(このチェーン脱着は重すぎてわたしにはできません…)

フロントにはスノーシャベル
リアにはスノープロー を取付けてあり
走行中に路面にトラブルがあれば補正もできます


(リアのプロー )

加えて囲いがあるので寒さや雪や風をしのげるし
荷物も多く楽に運べるという利点もあります
(フロントシャベルにたくさん積める)

ただし速度は遅くベルト仕様のATVのざっと2倍
さらに始動前に充電して温めるので待機時間もプラス

もともとはマイナス10℃程度くらいまでなら温める必要はないはずなのですが
うちのトラクターは息子と同い年で今年24歳
現役ですがいろいろと手助けをしてあげないといけない部分があると相方談

気温が氷点下の場合(つまりほぼ毎回)
エンジンをかける前にバッテリーを充電して温めます
自宅から出発するときはガレージから直接ケーブルを繋いで
事前に30分から1時間くらい
出先から戻るときにはポータブル発電機で15分程度


(ふだん車に積んでいるHONDAの小型発電機)

長々と書きましたが
要するにうちのトラクターは
準備と移動にとっても時間がかかる乗り物です

そしてわたしにとっては1番運転が難しい乗り物
操作レバーが多いし重いしギアの数も多い


(運転席の左側にもギア前後切り替えのレバーがある)

ずっとローギアですごくゆっくりただ走らせるだけなら簡単ですが
それでは燃費も悪いしスピードも遅いので
ギアをこまめに変えてなるべく効率よく運転する方がいいのは乗用車と同じです
でもこれがなかなか一筋縄ではいきません


(ブレーキがやたら大きいペダル部分)

特に急な上り坂はメーターのrpmとにらめっこしながら
ギアチェンジとアクセル操作を上手くやらないと坂を上りきれず
途中で止まってギアを落とし
めちゃくちゃ重いハンドブレーキを使って坂道発進をするハメに


(数字は走行距離ではなく使用時間表示)

ギアとアクセルを上手にコントロールして坂道を走りながら
同時にフロント、リアの装備を自在に操作して
雪道のメンテナンスをする相方の芸当は
とうてい真似できません

それでも今シーズンはトラクターの出番が多いせいで
わたしも少しは運転が上達した気がします

ただ今年に入って地元への参加アクティビティが急に増えて
ふもとへ下りる回数も倍増し
村にたどり着くだけで1時間以上かかるのは少々不便になったため
ATVのベルトをタイヤに交換することに

トラクターで車体を持ち上げてのタイヤ交換は
なかなか手間のかかる仕事です
加えてスノーチェーンも装着



相方にはおつかれさまでしたが
おかげでトラクターで55分かかっていたふもとの駐車場まで
20分で行けるようになりました

囲いがないので頭のてっぺんから爪先まで防寒は重装備になるけれど
タイヤが路面の凹凸をよく吸収して乗り心地はすごく快適だし
ベルトに比べるとハンドリングが楽で腕が疲れません



次に大雪が降るまでに
このタイヤ仕様ATVの運転のコツをつかめるようにしたいところです

フィンエアーで映画 2019秋

2020-01-22 14:03:37 | 映画 movies
日本への一時帰国の際に
機内で見た映画の備忘をいつもブログに書いていたのに
去年の秋の帰国の分をすっかり忘れてしまっていたので
今のうちに覚えている分だけでも

行きのフライトで最初に観たのは「Yesterday」



文句なしによかった〜
ビートルズの名曲がこれでもかと繰り出されて
もうそれだけですごく楽しめたということもあるけれど
主人公が超イケメンではなくて女優さんが好きなタイプで
ラスト予想できなくて観終わったあと笑顔になるという
好きな映画の要素ぎっしり

音楽の余韻から離れたくなくて
2本目は「Rocketman」



実話に基づいているだけあって
エルトン・ジョン苦悩の日々が見ていて切なかった…



でもその分よけいに
後に良いパートナーと巡り合えたというキャプションが
しみじみ心に響きました
よかったね、エルトン



ところでヒドイ恋人役のこの人
どこかで見た顔だと思ったら
ディズニー映画の「シンデレラ」の王子様役だった人?



ピュアなヒーロー役よりこっちの方がなんか良かったかも…

この人のせいかどうかわかりませんが
ディズニー映画になんとなくフラフラと引き寄せられて
3本目は「Aladin」



本当ならそろそろ少し寝た方がいい時間帯だったし
有名なストーリーはすでに知っているし
最後まで見られるかわからないと思いつつ見始めたものの
さすがディズニー映画
気がついたらラストの大団円



個人的にはジーニーが良かった!

帰りのフライトは
なぜか具合が悪くなる確率が高いので
映画に見入って頭痛のサインを見逃したりしないよう気を付けつつ
まずは優しそうな犬の映画「The art of racing in the rain」



チョイス間違えた…
ヒコを思い出して号泣…

犬種は全然違うし
ストーリー自体もわたしの人生とちっともかぶっていませんが
お互い大事に思っている人と犬とのつながりは万国共通



ついでに
最後のクレジットまで
主役の犬の声がケビン・コスナーだったことに気付かなかったことも
軽くショック…

涙で痛くなった目をしばし休めて
そのあと何かスカッとした映画を観ようと思ったはずなんですが
何を観たか思い出せません
残念…

最後に
ノルウェーに戻る前にノルウェー語リハビリをと
観たことのある映画「Amundsen」を途中まで観ました

AMUNDSEN - 東京砂漠脱出計画~Ut på tur, aldri sur~

人類で初めて南極に到達した探検家ロアール・アムンゼンの生涯を描いた映画です日本人で彼の名前をそして彼がノルウェー人だということをどれくらいの...

AMUNDSEN - 東京砂漠脱出計画~Ut på tur, aldri sur~

 

あと、これは機内で観たんじゃないけれど
日本で観た唯一の映画「マレフィセント2」



前作のキャストに底光りするミシェル・ファイファーが加わって
予想より面白かったです



フィンエアーの機内の映画ラインナップは
豊富で入れ替えも早いのでいつも楽しみ
次の一時帰国が待ち遠しいです

地元への参加

2020-01-20 21:34:22 | ノルウェーの村で bygd
成り行きで射撃を始めてさっそく部内大会にも参加
新しく顔見知りになった人が増えたのはいうまでもなく
これまでうっすら知り合いだった人ともたくさん話す機会が増えました


(競技場のドアにはイヤープロテクション必須のサイン)

そしてさらに
そのうちの1人がきっかけで
出席するつもりのなかった村のミーティングに顔を出すことに

人口200人ほどの小さな村ですがそのエリアは広く
つまるところご近所さんがお互いにとても離れていたりするので
ミーティングに集まった80人の中には初めて見る顔の人がたくさんいました

議題は昨年秋につぶれた村で一件のストアについて
もちろんみんな村にお店が欲しい
でも出資する気のある人はごくわずか

それも無理のない話で
前の時にみんなお金を出し切っています
そしてその時の株はもう紙切れになってしまった…

この辺りのいきさつというか雰囲気については
国は違うものの事情がとても似通っているヨハンセンさんのブログ
「スウェーデンの田舎に住んでみたらどうなるの日記」の
村の小さなスーパーがなくなった日をご参照ください…

村の小さなスーパーがなくなった日

芽キャベツを今年初めて植えてみた。 冬にとれる大切な野菜。 どこかで植えてあるのをみたが、見た目も可愛かった。…

スウェーデンの田舎に住んでみたらどうなるの日記

 

ともかく
話し合いでこのまま諦めたくはないということになり
ワーキンググループが結成されました

そしてまたもや成り行きでわたしもメンバーに
ものすごくハードルが高いのですが
がんばって打ち合わせに参加しています

年明け早々思いがけず
ふたつもいっぺんに社交の場が広がって
わたしの手に負えるか若干心配ではありますが
これもご縁と前向きに

くれぐれも無理をしすぎないで
楽しんでやっていくことを忘れないように!
と自分に言い聞かせています


歩く日々

2020-01-19 12:14:14 | ノルウェー山暮らし fjellgård
運動のために山道を歩くのは
ここでは季節を問わずとても一般的です

わたしもここへ引っ越してきたばかりの頃は
運動不足にならないように歩くことを心がけてはいましたが
長い登り坂を歩くのはあまり好きではありませんでした
疲れるから…

でも今では身体が慣れてきたのか
あまり疲れずに傾斜のある長い距離を歩けるようになって
そうなると逆にその負荷が快感になってきました

ふもとと家の間の山道は徒歩でだいたい1時間半
普段はもちろんなんらかの車両を使いますが
運動不足を感じてあえて歩くことも

ここのところ雪が少なく
道が氷におおわれている場所が多いので
歩くときは靴底につける brodder が必需品です



ここでは日用品ですが日本では登山用具?
でもアイゼンともすこし違うような…



本体がラバーで着脱がカンタン
登山用やトレッキング用シューズだけでなく
ふつうのスニーカーにも使えます



こんなツルツルの道でもご近所さんなんかは
軽装でスティック両手に走ったりしています
(トレーニングのため)
しかも夜暗くなってからヘッドライトつけて
(仕事から帰って夕飯を済ませたあとで)

この前ラジオ番組で
ベルギーでは天気の悪い日が多いので家にこもりがちになる
という話を聞きましたが

Det finnes ikke dårlig vær, bare dårlige klær.
(悪い天気なんてない、服装が悪いだけ)

ということわざ通り
この国では雨雪や少々の風は
外に出かける支障にはちっともなりません

地元の小学校でも
休憩時間に教室に残っている生徒がいると
天気にかかわらず

「ホラホラ、外に出て新鮮な空気に当たってこなきゃ!」

といって校庭に出すのが普通

つい先日も家で夜の10時頃に

「なんかしんどい
さっさとシャワー浴びて早めに寝るか
それともすこし外の空気吸ってこようかな…」

と言うと相方から即座に

「ウォーキングしたらいいんじゃない」

と言われました

ウォーキング…
夜の10時に…

そう
ここは悪い天気の存在しない国
1年の半分は冬で太陽に会えない日が何週間も続く土地
闇夜なんてものの数に入りません

さて
今日も歩くかなー


4分割ドア

2020-01-12 20:57:14 | ノルウェー山暮らし fjellgård
山の天気は変わりやすいと言いますが
今年の冬は特に変化のサイクルが短い気がします



一晩でしんしんと音もなく50cmほど積もったかと思うと
南欧からの暖かい空気を巻き込んだ南風の嵐模様になったり
今度は北風が谷から重い雲を連れてきて
軒のある玄関前まで雪が吹き付けたり



とある朝も
わたしが背伸びをしてやっと覗ける高さの玄関ドアの小窓が
ほとんど雪に覆われているのを見て
マズイ…ドアが雪で開かないかもと思いきや



あ、上だけ開いたわ…

さすが地元育ちの相方が
手回し良く前夜のうちに玄関ドアの上下ロックを外してあったようです
(ドアを開けた状態でないと解錠できない)


(iPhoneを持った手を伸ばして外から撮った1枚)

届くところにシャベルも準備済みで
サクサクと雪をかいて無事下のドアも開けることができました



ちなみにこの4分割のドア
普段は観音開きのうち片側をロックして
半分だけを使用しています

大きな荷物や家具を出し入れする時以外は
コンパクトな間口で外気や雪や風の侵入を最小限に抑える
とても理にかなった造りだと思うのですが
こういうのって日本の雪深い地域にもあるのかな?


射撃クラブ

2020-01-08 22:09:34 | ノルウェーの村で bygd
ノルウェー全土で射撃がどれくらい普通なのかよく分かりませんが
わたしの住む田舎町では射撃はとても身近で
狩猟の季節にシカやトナカイやライチョウを撃つのに使われるほか
スポーツとしては小学生くらいの子どもが気軽に始められる
趣味というか習い事のひとつでもあります

相方も子供の頃から地元のクラブの会員です
とはいえ大人になって肩を痛めてからは
もっぱらイベントの手伝い要員の幽霊会員なんですけれど
去年の暮れにクリスマス会をやるから顔を出しなよと誘われて
わたしも一緒に行きました

クリスマスの定番料理のミルク粥がふるまわれると聞いていたので
町での仕事帰りにおなかを空かせて到着



会場のカフェからガラス張りの屋内射撃場がよく見えます
ずいぶん綺麗な施設だなーと見入っていたら
おもむろにイベント開始のアナウンス

えっ?
ここで誰でも撃っていいの?
実弾で?

「ハイ、やりたい人は名前を言いにきてくださーい」

するとあっという間にゾロゾロと集まる子どもたち
え??
きみたち撃つの?
じゃあアタシにも出来るかも…

子どもが大多数の中でちょっと恥ずかしい気もしたのですが
「あのう、参加してもいいですか? 1度もやったことないんですけれど…」
とおそるおそる係の人に話しかけると

「じゃあ今がその時ね!」

とステキな返し

参加人数がけっこういるので3つのグループに分けることに
わたしは2番目のグループだったので
最初のグループの様子をまずは見学することができました



なるほど
うんと小さい子は大人と一緒に参加するわけね
大人が銃を構えて照準を合わせたところで
子どもが引き金を引いています

よく見ていると
空になった薬莢を取り出すレバー操作と
新しい弾を送り出すレバー操作も子どもがやっています
なんか手慣れてるなあ

知り合いの9歳の女の子は大人の手伝いなしで1人で撃っていて
ちゃんと的に当てていました
スゴイ

さて自分の番になり
弾をマガジンに込める方法から照準の仕方などを説明してもらい
まずは練習15発

「銃身がブレないよう引金をなるべく静かにゆっくり引く」
というのがコツらしいのですが
銃を支える台を使っていても
片目で小さな照準器の内側に的を捉えて静止するというのは
思った以上に難しい…



撃った場所とスコアは画面ですぐに確認ができます
写真は久しぶりに撃ったという相方のものですが
ブランクがあってもなかなかのもの

3分以内に5発というのを3回繰り返して
合計得点は139点(150点満点)
わたしは135点
まぎれもないビギナーズラック



ふう〜
けっこう腕や肩が疲れたけど楽しかった!



ミルク粥のほかにケーキ各種とコーヒーも美味しくいただいて
あとはもう帰るだけかと思っていたら
実はハイライトはここから

競技用のジャケットや装備を身につけた上級者が
次々と競技場に入っていくではないですか
きゃー!全国大会優勝経験もある選手も!
彼らが撃つところをこんな間近で見られるの?
なんという贅沢



エキシビションかと思いきや
いちおう得点を争って勝者には景品が用意されているとのこと
レベルの格段に違う超上級者の3名はハンディをつけて
立ち、片膝立ち、伏せの3種類のポジションで他の競技者と同じ数の弾を打ちます
(他の人は全弾を伏せの位置で撃ってよい)

さらに撃ち始めてから撃ち終わるまでの間に
全員がワッフルを1枚を食べきらなくてはいけないというクリスマスルール

1枚まるまるというのはわりと量があって(直径20cmくらい)
一口食べては残りを肩に置いたり
弾を込める間にまた一口かじったり
見ていても思いのほか面倒そうなのがわかります

「モグモグしていると静止できないんだよー」と
終わった後で1人の人が言っていました

ちなみに勝ったのは
ハンディを背負って難しいポジションで撃った
全国大会優勝経験者の女性選手
さすが!

景品はワッフルミックス(ホットケーキミックスのようなもの)一袋でした



射撃
はまりそう…

2020年にやろうと思うこと

2020-01-03 16:02:57 | ノルウェー山暮らし fjellgård
新年は晴れの日ではじまりました



太陽は相変わらず山の向こう側のうんと低いところにいるため
初日の出はハナから望んでいませんでしたが
元日にふさわしい神々しい光が南東の空に広がっていてビックリ

雲のコンディションによるのかなんなのか分かりませんけれど
ここの自然美にはいつも驚かされます

さて
今年はめずらしく新しいことを始める気になっています

ひとつは日記
日本へ帰った時に仲の良い友人がプレゼントしてくれた
コンパクトでシンプルな日記帳はふわっと続けられそう


(黒いのは相方が去年から始めた5年日記帳)

もうひとつは射撃
年末に地元の射撃クラブのクリスマス会に顔を出した時に
イベントに参加して生まれて初めてライフルを使ってみたら
意外と面白かったので始めてみようかと


(初心者はこの寝そべって撃つスタイルからです)

ノルウェーに引越して丸4年
はからずも挑戦せざるを得なかった物事はたくさんありましたが
自分の選択で何か始めようという気になったのは
多少なりとも気持ちに余裕が出てきたということかも?

ちなみに毎年継続の処世訓は以下の3つです

腹八分目に医者要らず
備えあれば憂いなし
Ut på tur, aldri sur


注意書

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