5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

箸つかいの下手な母親

2010-03-14 23:28:21 |  文化・芸術
自分御用達のUNIQLOウエアは毎日の万歩衣装としては最適である。安価な割りに縫製がしっかりしているから無理な動きをしても大丈夫だ。残念なのは、手脚の長い若者向けのカットなので、近頃体が縮んだような気のする胴長の年寄りが着ると余計に丈が短く腹回りがうすら寒く感じることだ。

それでも、今日は新瑞橋に出来たSATYのUNIQLOで春用の着替えを買った。開店記念の特別割引だから買い時と判断したのだ。支払いはこれも年寄り向けの《ゆうゆうワオン》。1階の販促テーブルで呼びとめられて一枚ゲットしたもの。300円の費用はポイントで戻るから実質無料である。

ショッピング後はIPODのメールチェックに公衆LANの繋がるフードコートへ。日曜の午後、女子マラソン終了後もあってか、歩き疲れた大勢の利用客はみながここに集まってくるようで、若いカップルや家族連れの姿ばかりである。少し早めの夕食ということなのだろうか、セルフサービスの屋台からラーメンやカレーライスなどを乗せたトレイを自分たちで運んで、それぞれ賑やかに口を動かす。

人々の喋り声と咀嚼音とBGMが混ざった騒音のうるさいこと。

IPODから顔を上げ、周りをゆっくり見回して気がついた。自分の席の周辺にはそれぞれ構成の違った家族連れが席を占め、それぞれに違った料理を口に運んでいる。ほとんどが箸を使っているのだが、使い方が下手な者がまことに多いのである。

30代だろうか、男女二人連れは、カルビどんぶりを食べながら熱心に会話中。男はこちらに背を向けているのでよくわからないが、女の右手は脳溢血のリハビリ患者のようにぎごちない動きを続ける。カルビや飯をこぼすのではとこちらの方がひやひやする。せっかくのファッションが褪めてみえる。

隣の4人家族は、中年の父親と母親に10代後半と見える娘たち二人。和蕎麦をすする父親はまずまずの使い手だが、50代の母親は丼のおおきなてんぷらが切れずに奮戦を続けている。犬食いスタイルの娘二人は他者の眼を意識する様子もない。格好ワル!

その隣は、30代らしい父親と未就学の子供が二人。この若いパパの箸つかいはなかなか様になっている。二人の子供もおとなしく席について巧みに箸を使うのは、門前の小僧というべきか。

またその隣は、自分と同年配ほどの婆さんがつれた孫との4人組み。連合いの爺さんもいるが影が薄く、この婆さんが3人の仕切り役のようだ。孫が犬食いなのは予想できそうだが、この婆さんの箸使いがなっていない。やはり脳梗塞気味な箸の動きである。騒音にまけない大声で孫を叱るのだから本当の脳梗塞ではあるまいが。

自分の周辺だけで一般化するのはまずいだろうが、ほかのテーブルを見ても、男のほうが女よりも箸の使い方が上手いのである。これはどうしたことなのだろうか。

女性の社会化はすでに当たり前だと認める現在であっても、あいかわらず男は「他人の振りを見る」ように「恥をかかない」ように動機付けられているからかもしれない。その一方で近頃の女は、人前でも平気に鏡をつかって「自分の振りだけ見る」ことに執心があって、社会的に「恥をかく」ことは意識する様子もないのだ。

女大学とはいわないが、女の箸つかいの下手さを見るだけで、日本の暗い将来が読めそうではないか。すでに婆、母親、娘の現役3世代にわたって女の箸使いルール無視がはびこることは重大である。子供を生んでその社会適応力をつけてやる役割の女が箸ひとつ美しく使えないのでは、彼女たちが再生産する4世代5世代の子供の「日本人らしさ」はどう保障されるというのだろう。

男親の役割もたしかにある。前述の「門前の小僧」がひとつの良い例ではあるが、食育の責任はやはり子供とより近い関係にある母親のものなのだ。好き嫌いの問題ではない。子育てや教育に税金を使おうという民主党のマニフェストだが、金さえだせば、将来有望な日本人が大量生産されるわけではなかろう。

たかが「箸つかい」ではないのである。


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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
是非これを、見てみてください。 (経験者)
2010-03-15 17:50:58
是非これを、見てみてください。
「ミネラルって、何だろう?」というセミナーのビデオなんですが、
前半はほとんど、「食品添加物」の話です。
「食育」の観点から見ると非常に興味深いので、見てください。
 
 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
 
  http://xurl.jp/5x5b
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