5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

干潟の浄化

2014-06-28 23:25:50 | 環境
夏至は先週末だったから今は一年で一番日が長い時期だ。からっとは晴れない梅雨の週末だが海は大潮。潮干狩りはまだ楽しめるのだろうか。

そういえば今年はあまり美味いアサリやシジミを食べる機会に恵まれない。三河湾ではすでに春先の貝毒発生もあった。海水温が比較的に高いことや、海浜環境が劣化していることも問題になるのだろう。

NHKローカルが「中学生がカキ殻で干潟の再生実験」というニュースを流している。

渥美半島の付け根、田原湾に面した汐川干潟の保全や再生の取り組みとして、生物の調査やゴミ拾いを行って今年で3年になる豊橋市の中学2年生たち約100人が、水質浄化作用のあるカキ殻を使った環境再生の実験を始めているというものだ。

カキ殻やカキ殻粉を固めたものなどを網に入れて干潟に設置し、3ヵ月後(10月始めになるのか)にアサリなどがどれだけ戻ってくるかを調べる実験だそうだ。広大な干潟のごく一部でしかないのだから、はたしてどれほどの効果が見られるのか、はなはだ心もとない。

環境悪化によって以前は採れていたアサリが今ではほとんど採れなくなっているというのは、この汐川干潟に限ったことでもあるまい。同じ豊橋でも西側の蒲郡市に延びる海浜の全てはコンクリート護岸になって浄化作用のあった砂浜は消えてしまっている。友人の住む知多半島先端部でも同様に護岸工事が進んで従来からあった「潮干狩り場」が閉場になって久しい。

採れる近海魚の種類が変わってきているようだと分かるのは、配達をしてくれる魚屋の品揃えを見れば一目だ。地球温暖化にともなう海流の変化、海水温の上昇のせいだろう。

「酸素不足の干潟の泥浄化を進めて生き物が住みやすい環境を作りたい」と語る生徒たちの気持ちは大切にしたいが、自らを含めた利害関係の調整に終始するだけの地方行政に期待できるものは少なそうだ。へたをすると「防災の観点から」などという大儀名目の下「干潟埋め立て」なんてことを言い出すのではないかと疑ってみる。










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