5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

海賊の花

2021-01-25 20:46:58 | 環境

コロナの感染数、25日6時30分現在、全国で2723人(延369156人)の感染確認者、60人(累5193人)の死者、1017人の重症者となっている。

東京都は618人の感染確認で700人以下は先月28日以来だという。愛知県でも35日ぶりに二桁の89人(延22950人)の感染。減少傾向かと思いたいが、月曜日報告だというのが気になる。愛知の死者は4人(累368人)が確認された。

冬の花はいろいろとあろうが「石蕗」と書くつわぶきもそのひとつだろう。

キク科の多年草で、蕗に似た丸くつやのある葉が特徴的だ。海辺近くに自生するほか、観賞用に栽培もされてきた。「謙譲」という花言葉の如く小さな黄色い花を控えめに咲かせる。花が好きだった我が母も石蕗を庭に植えて丹精していた。彼女の生け花の冬素材になった記憶が残る。

四国の佐多岬にある伊方町は石蕗が町の花だ。春に摘み取る若い石蕗の茎は味噌漬けにされて土地の特産として売られるとは「季語集」の坪内稔典先生。

彼の母上は伊方町の「石蕗合唱団」の団員。最高年齢だというのを自慢にしておられたが60台半ばで合唱団の現役のまま亡くなった。その日にも町のあちこちで石蕗の花が咲いており「つわぶきは故郷の花母の花」という句を先生は詠んでいる。

昔、石蕗の茎を堕胎に使った佐渡が島ではコオロシグサという別名で呼ばれていたそうだ。可憐な黄花にも人の生死にかかわる歴史が秘められているとは、母を亡くした坪内先生の感慨であろうか。

「石蕗は海賊の花海を向く」小西昭夫(2004)

 

 


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