5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

春の彼岸は牡丹餅か、おはぎか

2010-03-19 22:24:45 | たべもの
明日からは春のお彼岸3連休である。花の季節だが、あいにく天気は下り坂だという。

先日、銀行から来たDMメールにはこんな風に書いてある。

もうすぐ春分の日(今年は3月21日)ですね!
お彼岸といえば思い出す「おはぎ」や「ぼたもち」。
小さい頃は、「おはぎ」はつぶあんで、「ぼたもち」はこしあん…?
なんて思っていましたが、実はこの2つは、基本的には同じもの、とのこと。
牡丹の季節(春)に食べるのものを「ぼたもち(牡丹餅)」と呼び、
萩の季節(秋)に食べるのものを「お萩」と呼ぶ、という説があるそうです』

ほう、なるほど。

WEBのウィキで牡丹を調べると、「富貴草」「百花王」「花王」「花神」などさまざまな名前で呼ばれ、中国原産で、芍薬と同目の落葉小低木だと書かれてある。だから『立てば芍薬、座れば牡丹』というのは、どちらも似ていて甲乙つけがたしという意味になるわけだ。

日本の栽培種には、新春に咲く『冬牡丹』、春に咲く『春牡丹』、それに『寒牡丹』といって春秋二季咲きの変種があり、『寒牡丹』は秋の蕾を10月~1月下旬に開花させたものだという。 あれ、これだと秋でも牡丹餅と呼べないことはないではないか?

万歩途中の信号待ち、目の前の和菓子屋のウインドウに貼られた筆書きの案内には、「彼岸団子」、「お赤飯」、それに「おはぎ」とある。春の「おはぎ」に秋の「牡丹餅」。DMメールとは逆になった。

もういちどウイキの世話になると、「土地土地によって、小豆餡をまぶしたものをぼたもち、きな粉を用いたものをおはぎ、こし餡を使ったものをぼたもち、粒餡を使うものをおはぎ(逆の場合もあり)、もち飯が皆殺しをぼたもち、半殺しをおはぎ、などに呼び分ける」と書かれている。さまざまなのだ。

昔は「ぼたもち」の方が一般的な呼称だった気がする。

水に浸し置いた小豆に砂糖をたっぷり入れて練炭でことこと煮続ける一日作業。母親手作りのお彼岸スペシャルだった頃の話だ。餡餅はやがて母親の手を離れ、名前を「おはぎ」に変え、甘味商品として市場を独占してしまった。「ぼたもち」のなんとなく野暮ったい音感は、造るほうも食べるほうも嫌ったということもあったのではないだろうか。

斯様にして、現代の和菓子屋には春の「おはぎ」が堂々鎮座するわけだ。

まったく偶然だったが、今日の夕食デザートにと家人が出したのは「きな粉のおはぎ」だった。スーパーで買って来た名古屋の製パン会社製である。材料表示を見てもパン製造と同じものがたくさん使われていて、いかにものマスプロ菓子である。

エネルギーは242Kcal。これ1個で今日の万歩分の消費カロリーとほぼ同じだ。明日も歩かねば。








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