5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

ポケモンGOの殺人

2016-08-26 22:20:33 | 社会
片道三車線ある国道交差点、大型セダンが悪びれることなく横断歩道のゼブラゾーン上に停止している。

面白いものでこういう場合、運転席にいるドライバーはこちら(横断しようとする歩行者)とのアイコンタクトをしない。あたかも歩行者などいないというように完全無視である。

こちらはわざとゆっくりと大きな車体を大きく回り込んでドライバーを睨み、ナンバープレートを凝視してから、車の向こう側に出る。心理戦だがやっぱりこちらの分が悪い。

交差点内での車の不注意な通行というのも足の遅くなった年寄としてはとても気になるのである。交通警察官がそんな現場で現行犯チェックをしているなんてことはまず無いのだから、無謀ドライバーの傍若無人は止まない。

スマホをやりながらの片手ドライブなんて歩行者には恐怖のパフォーマンスも、事故後の摘発とあっては増えることはあっても減るなんてことはないのだろう。

今日も、今流行の「ポケモンGO」に気を取られた若いドライバーが横断歩道を自転車で渡っていた東南アジア人の女性を刎ね、被害者は病院で亡くなったというニュースを報道していた。

あたかも「ポケモンGO」自体が悪者のような報道のされ方が気になる。

スマホであれナビであれTVであれ、今の運転台には、ドライブに専念できないような視聴覚機器を野放図に積載してしまった感じがしてならない。

利用客の利便性を尊重という耳聞こえのいい製造者意識に法制度の方がついていかない。おかしな「ドライバー性善説」がまかり通っているのだ。

折しも芸能人の若い男が旅先のホテル従業員の女性に強姦をしたというのがTVのゴシップ番組で大きく取り上げられている。

被害者保護の立場からほぼ間違いなく厳しい懲役刑になるだろうという解説がされていた。有名人ということでエライ取り上げられ方だが、この事件と横断歩道上の女性をスマホでひき殺した同年齢の若い男の犯罪については、被害者が死んだということだけで、加害者を追及するマスコミはない。

そんなばかなことはなかろう。横断歩道で交通ルールを守っている交通弱者が理不尽な突然死を迎えるケースが多すぎないか。事故ではない。未必の故意による殺人といっていいのだ。

交通裁判の行方、加害者に与えられる「厳しい懲罰」についてもっと具体的に報道がされてしかるべきだ。

「ポケモンGO」の責任にして逃げる自動車社会というのもどこか変だ。警察もマスコミも変だ。


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