木村秋則さんの著書「奇跡のりんご」が映画化された。
思えば、7年前、NHKの番組プロフェッショナルで無農薬のりんご栽培農家として紹介された木村さんの映像を見て、矢も盾もたまらなくなり、有機農法に取り組んでいた仲間4人で青森まで車を飛ばした。
テレビで紹介されたことで一躍、「時の人」となり、木村さんとりんご畑を見たいとのオファーが殺到し、いろいろなツアーが
計画された。そのツアーの一つに幸運にも参加できたのである。
実際、木村さんにお会いし、りんご畑を見学し、昼食は木村さんが作ったりんごスープを弘前のレストランで頂いた。
すっぱくて甘い、あのスープの味は今でも覚えている。
木村さんは、その後の私の梨栽培に大きな影響を及ぼし、自然農法に取り組むきっかけを与えてくれた人である。
今、木村さんは1年間の約半分を講演と自然栽培の普及に費やしている。
りんご畑にいられる時間が少なくなり、自分を取りまく環境の激変をどう捉えているのだろう。
ふと考える。
あの時(自ら死のうと思った時)、本当に死んでしまったら、「変人がいたなあ。」で終わっていたかも知れない。