里山日記

NPO法人「里山を守る会」における活動の内容。
その日にあった様々な出会いと、感じたことをつづりたい。

研修旅行

2018-11-25 05:52:35 | Weblog

11/21(水)から22日(木)にかけ、那須高原自然学校への研修と慰労を兼ね、旅行に行ってきた。宿泊は母畑温泉・八幡屋である。

参加者は10名。(男8名、女性2名)10人乗りのワゴン車で朝7:00にペアーノを出発した。研修先の那須高原自然学校の都合でこの日になった。

土日が絡めばもっと参加者が多くなったかもしれない。

研修目的は・主な収入源・若いスタッフが集まる理由(コツ)・イベント参加費の決め方である。

当会は平均年齢が70歳を超え、会員の高齢化と後継者育成が課題となっている。 平均27歳という若いスタッフが集まる理由とその活動資金の内容

を知りたくて研修先に選ばせていただいた。

事前に研修内容をお伝えし、数回連絡を取り合った。 当日は予定通りの時間に到着し、代表者の真山高士(さなやま たかし)さんにお会いした。

「若い!」。しかし、しっかりとアイデンティティを持っていた。

男3人、女性1人のスッタフはどなたも若い。子供か孫の年齢だった。 

さっそく研修に入った。パーポイントによる映像をもとに那須高原自然学校の生い立ち、そして現在に至る過程。さらに核心となるテーマについて丁寧

に、率直に説明してくれた。

講義の前に、スタッフの自己紹介があった。驚いたことに地元(栃木)出身の方は一人もあらず、東京、新潟、島根出身の方だった。

いずれも自然とのかかわり、こどもの自然体験の重要性に共感してこの自然学校に就職したという。

まず、「就職」という言葉に「給料」という文字が浮かんだ。 果たして4人の給料はいずれも15万~20万を超えていた。

その理由は指定管理者の受託にあった。環境省や那須町から2か所の施設の管理運営を委託されており、人件費もその中から支給されている。

2か所から年間3千万近い金額が管理委託料として支給されていた。そのほかに自主事業で約200万その他で約200万。合計約3500万の収入がある。

支出のうちやはり人件費が6割を占めている。指定管理を受けたことで4人の専従者が確保されている。

 

当会では総収入が約300万~500万。その年によってばらつきがあり、ほとんどは使途が決まっている助成金である。給金という人件費はほとんど出ない。

会員の方には各種イベントの時の交通費として1,000円、一部2,000円を支給できるようになったが、微々たるものである。毎月の定例作業はボランティアで行っていただいている。

栃木県は観光名所も多く、キャンプ場や、自然学習施設も各地にあり、その施設の充実度は本県と比べ物にならない。

多くの自然学校はほとんどその地域にある公共の施設の指定管理を受託し、運営をしている。逆に考えるとそうでないと運営がままならないということである。 

私たちの周りではそれに類するものはなく、その指定管理は受けようもないが、せめて核となる数名の日当を払える財源を確保しないと、私たちに続く後継者の確保、そして活動そのものが危うくなるという危機感を持った。

積極的に財源を確保する具体的な案件として樹木の伐採、処理、環境整備の出張、スズメバチの駆除等が話題に上がり、今まで培った技術、ノウハウを活かし、収入に繋げる手立てを具現化しようということになった。

 

 

 

 

 

 

 


老健施設、障害者施設、園児たちの焼き芋交流会

2018-11-16 05:33:21 | Weblog

11/15日(木)快晴。 

今日は恒例となった老健施設、障害者施設、園児たちの焼き芋交流会である。関係者が事前に打ち合わせを行い、周到に準備をし、この日を迎えた。

当会は焼き芋、落ち葉さらいのサポートを担当する。

 熾火づくりに約2時間。「万一の準備」も必要

暦では立冬も過ぎているが、このところ暖かい日が続いている。この日も快晴で風もなく絶好の交流会日和となった。

 今日は暖かい日が予想されたが、中央に暖を用意

焼き芋班はAM7:30分に4か所の焼き場にそれぞれ二人が付き、焼き芋の熾火づくりに入っている。

この交流会も回を重ねて15回となる。 今年は寒気の訪れが遅く、落ち葉の量も少なめだ。

午前9時30分園児(年中さん約50名)を載せたバスが到着。園児たちはニコニコしながら降りてきた。 

 バスから降りて冒険広場に向かう

冒険広場に集合し、お弁当の入ったリックサックを下ろし、落ち葉さらいの準備に入る。

熊手、かご、ほうき、てみ、もっこを持って、いよいよ「落ち葉集め、はじめ~。」 モミジのような手で落ち葉を集め、かご、もっこに入れて一生懸命お手伝いをしてくれた。

 「一生懸命!」この言葉がぴったりの園児たち

 

老健施設からもワゴン車に乗ったご老人が到着。

あらかじめ並べられた椅子に座り、中央のたき火で暖を取りながら園児たちの仕事ぶりを眺めている。

毎回見る光景であるが、今日は風もなく、温かくなりそうなので、ゆっくり楽しんでくれたらうれしい。

2回目のバスが園児(年長さん約50名)を載せて到着。

先に着いた年中さんと落ち葉さらいのお手伝いを交代し、更に力強い落ち葉集めをしてくれた。

年長さんは昨年もここでお手伝いをしてくれたので慣れた様子で落ち葉を集めてくれた。園児たちの活躍で冒険広場の周りはみるみるきれいになった。

  一仕事を終え、遊具で遊ぶ園児

10:30分 たき火を囲む老人たちの周りに園児たちが集まり、歌やゲームで一緒に遊ぶ。 大きな声で歌う園児たちにつられおじいちゃん、おばあちゃんも合わせて歌い始める。いつの間にか誰もが笑顔になっている。

 歌や、ゲームを老人たちに披露。

AM11:00 待望の焼き芋が続々焼き上がり、みんなの待つ会場に運ばれた。

4団体 約350本の焼き芋は見事に焼き上がり、ご老人、園児たちのお腹を満足させた。 普段食の細い老婦人は丸々一本を平らげ、施設の職員を驚かせた。

 お芋タイム。この後弁当も食べた。

老健施設の皆さんは昼前に施設に帰って行く。 「来年もお願いします!」と施設の女性職員の方が私に言った。

出来る限り続けよう。

15年前にこのきっかけを作ってくれた元園長さんは、現在、障害者のサポート施設の一員として毎回参加し、後輩たちが引き継いでくれたこのイベントを温かく見守っている。

園児たちは今年は弁当を持参し、今までよりも長く里山に滞在し、秋の里山を満喫することになった。園長さんたちの粋な計らいに感謝。

 お母さんの手作り弁当

穏やかで楽しい焼き芋交流会となった。