里山日記

NPO法人「里山を守る会」における活動の内容。
その日にあった様々な出会いと、感じたことをつづりたい。

継続は修行なり。

2016-09-22 04:22:21 | Weblog

里山を守る会が平成12年に発足し、今年で16年目を迎えている。平成9年に旧関城町の議員になり、その年に神戸市須磨区で少年による連続殺傷事件「サカキバラ事件」が発生した。背筋が寒くなるような、とても大きな衝撃を受けた。その年の12月議会で「雑木林を整備して子供たちの遊び場にしては」と提案した。紆余曲折があったが、当時の助役の後押しで一挙に前進し、生涯学習課が担当となった。

当時の課長が現在当会の監事として今も目を光らせている。後押しをしてくれた恩人は天国からずっと見守ってくれているに違いない。今日まで本当にたくさんの方の努力と協力でこの活動が継続されている。

私もいつの間にか高齢者と言われるステージに立ち、今更ながら良く続いたものだと感慨深い思いに浸る時がある。毎日のように顔を合わせるメンバーもだいぶ様変わりをし、広域から人材が集まっている。

五郎助山には日曜、休日になると、いろいろな所からいろいろな方が、思い思いの目的で来訪するようになった。ピクニック気分でお弁当を楽しむご家族、カワセミを追いかけ、朝から夕方までカメラを構えている方、さかな釣り、ザリガニ取りを楽しむ子供たち、この人たちに出会うと心が和む。 「ああ、いい光景だな~。」と感じてしまう。同時に(この場所はず~とこのままで残したいな~)とも想う。  

「継続は力なり」と言うけれど「継続はしんどい」と思う。しかし、こうした場所はこれから益々必要で、自由に来て、自由に過ごし、ゴミを残さず自由に帰る。とてもいいと思う。

こうした環境の整備、保全は多くの人の協力がなければ成り立たない。地権者、行政、私たちNPO,そしてこの活動を理解し、応援して下さる賛助会員、企業、市民の皆さんである。 これからも愚直にこの活動を推進し、情報を発信し、里山ファンを増やしたい。

何より未来の子供たちの情操教育の場として欠かすことのできない場所だと確信している。私たちの後に続く若者がこの活動に参加出来る様、組織の改革と充実を図らなければならない。 これを考え始めると眠れなくなるので、ほどほどにしてしているが、いつも私の脳裏から消えることがないのも事実である。

「継続は修行なり」と言ったところかな。

追伸:二胡奏者 酒井和嘉子さんのブログで「里山フェスティバル」のイベントがスケジュールの欄で紹介されています。

http://sakaiwakako.com/profile

 


第14回里山フェステイバルの準備

2016-09-11 06:03:19 | Weblog

9/10(土) 今日は定例作業日である。いよいよ10/9日の第14回里山フェスティバルに向けた準備作業に入った。会場周辺の山林の下草刈り、コンサート会場の整地、抜根、老朽化したテーブルの撤去、台風による倒木の除去、駐車場の除草剤散布、等を行った。

この日出来上がったチラシ、ポスターの配布、案内状の確認、掲示箇所の確認、等、等 やるべきことが山ほどあった。特に今回は他の団体とのコラボが幾通りもあり、その調整も必要だった。

今回、地元の企業フレクストロ二クス・インターナショナル・本社財団(Flex財団)より、私たちの活動に対し、USドルで10000ドル(約100万円)の助成を頂いた。本社はアメリカにあり、海外に22の関連企業を持つ会社である。当日も社員の方がお手伝いに来てくれる予定で、とても光栄で有難いビックプレゼントとなった。

きっかけは、この企業にお勤めの方が私たちのイベントにご家族で数多くご参加頂き、活動の様子をよくご存じで、今回、本社のCSR(企業の社会的責任)活動の一環として行っている各国のNPO活動に対する助成制度に当会を上司に推薦して下さったのである。5月に上司の方と五郎助山にお出でになり、現地調査、活動の内容の聞き取り等が行われ、その結果を英文で本社に送っていただいた。

世界各地から応募がある中で、3団体に当選するのは難しいのではと思っていたが、幸運にもその活動内容が認められ、当選団体となった。担当の方よりメールが届き、近々に当会の口座にアメリカの本社財団から10000ドルが振り込まれるとの連絡を頂いた。アジアで唯一の団体であるとのご報告に二度びっくりしてしまった。

開催当日はフレクストロ二クス・インターナショナル、代表取締役のウイリアム,リー氏もご臨席の予定で、目録の贈呈式と、スピーチも予定されている。

縁というものは不思議なもので、当会の活動が海外の企業に認められ、望外の助成を頂けるとは思いもよらないことであるが、改めて日々の取り組み、ひたむきな努力が大切であると感じている。 この感激を忘れず、地道に、焦らず、確実に、理想に向かって歩みを進めて行きたい。それがこうした助成に対する恩返しだと思っている。

 

里山フェスティバル  ちくナビ(イベント情報) http://www.chikunavi.info/


どすこいペアー参加

2016-09-06 04:35:31 | Weblog

9月4日(日) 今日は「どすこいペアー2016」である。

今から28年前、竹下内閣が「ふるさと創生基金」として全国の市町村に1億円を配り、それぞれ金塊を買ったり、温泉を掘ったり、大きな話題を生みました。当時、関城町だった我が町はこの基金を原資に、町の特産物である「梨」と力士をコラボさせ、「関城の祭典」として活用を図りました。梨は英語でPaerと言うので、力士➡どすこい 梨➡ぺアー となったようです。当初は金利も高く、その利息で運営。二日間に亘り、開催した年もあったと 記憶しています。

あれから20年以上が経過し、経済環境も変わりましたが、筑西市の祭典としてすっかり定着しました。 その意味では温泉を掘り、その運営に四苦八苦している市町村も多い中、文化として残した功績は大きいと思います。

 しかし、内容がマンネリ化し、飲食とお神輿、お囃子の祭典というイメージで、この辺でふるさとの魅力と抱えている問題を提起し、まさにふるさとを創生するイベントを企画し、お祭りだけでは無い、これからのふるさと、町の在り方を考えてもらう祭典にして行くべきだと密かに感じています。

さて、私たち「里山を守る会」のブースでは、今までの展示の他、足踏みの「縄ない機」を置き、わらから縄になる様を実演、体験してもらいました。

 他のブースとはちょっと違います。

会員では最長老の「政じい」がdemonstrationを行い、行き交う人にアピール。

 物珍しさから足を止める。

飛び入り続出

 窪ッちも初体験 

 

 小学生も挑戦

 ついに校長(関城西小・田宮校長)も参戦。

隣接する芝生ではナイフを使い、竹とんぼづくり

 

テントではホタルの幼虫が人気

今回、当会の持ち味を生かした、大人や、子供たちが体験できる場をもっと用意すべきであると強く感じた。近隣から大勢のお客様が来られるので心に残る体験をしていただき、同時に環境保護や当会への入会をもっと積極的に働きかけるべきだと反省した。

30名近い会員が出席したが、その力を存分に発揮出来る企画を次回は是非実行したい。 


地球温暖化

2016-09-01 05:03:19 | Weblog

「地球温暖化」 この文字、この言葉は、見て聴いて久しいが、農業をなりわいとする身にとってこのところ切実に感じている。

私は梨を栽培しているが、梨(幸水)、(豊水)がここ数年、出荷が1週間から10日早まり、8月末にはあらかた終了する気配である。これまで幸水はジベルリン(成長促進剤)を付けてお盆前に出荷をしてきたが、慣行栽培でもお盆前に成熟し、出荷できる状況になった。また、これまで9月から出荷となる豊水も8月下旬に出荷最盛期となり、今までの常識が変わり始めている。

一方で秋深くなっても落葉せず、休眠期が短くなっている。植物は気温に的確に反応し、環境の変化を私たちに訴えている。

このところの台風も定番の九州、四国には目もくれず、関東、東北、北海道に上陸し、甚大な被害を及ぼした。

ロシアの永久凍土が溶け出し、動物に付いた炭そ菌が蘇生したとニュースで聞いた。 

第1次産業である農業、漁業、林業に携わる人々はこのところの異常気象に不気味さを感じているに違いない。世界の学者が「地球温暖化防止」を訴え、地球規模の抑制策を打ち出しているが、その効果は表れていない。

自然(地球)はすでにイエローカードからレッドカードに切り替えたのではないだろうか。

まず、森林の伐採を停止し、あらゆる温暖化防止策を進めないと、取り返しのつかなくなる日がもうそこまで来ている気がしてならない。