里山日記

NPO法人「里山を守る会」における活動の内容。
その日にあった様々な出会いと、感じたことをつづりたい。

第5回里山キャンプ

2014-07-31 04:45:43 | Weblog

7月29日、30日の両日第5回里山キャンプが五郎助山で開催された。西小・東小 合わせて35名の参加である(3名が欠席)。

天気予報通り、快晴で、暑い二日間となりそうである。午前8:00にはスタッフは全員到着し、テント、ランタン、飯盒、その他キャンプに必要なすべての準備を終え、子供たちを待っている。

 整然と並んだキャンプの七つ道具

今年は中学生になった里山キャンプ名人が9人もスタッフの一員として参加し、後輩たちの面倒をみてくれる。とても頼もしい。早速受付のお手伝いをお願いした。

 里山キャンプ名人(中1)ひょうきんものです。(中山じいの孫です。血は争えません。)

  (続々と参加者来場)

38名の参加予定だったが、三人が体調不良で欠席となリ、35名でスタートした。

どんぐり広場にそれぞれの班旗を持ち、整列。 熊さん(山崎さん)のリードで中学生(キャンプ名人)が司会進行を行った。

 (西小 武井校長も激励に来られた)

 

西小の武井校長もお忙しい中、開所式に駆け付けていただき、子供たちに激励の言葉を掛けて頂いた。また、同じく西小の橋先生ご自身、キャンプにご参加いただき、二日間に亘り、子供たちを見守って下さった。

参加者を代表し、幸田君、齋藤さん、男女二人で声を合わせ、「楽しい二日間にします。」と宣誓をした。

 (二人とも2回連続のキャンプ参加)

最初の作業はテント設営である。

 一年ぶりなので各班、苦戦中。

約1時間後、テント村出現。

 

テント設営の後は「いよいよ火おこし」である。 中山じいが、先の研修で習得した火おこし技術を中学生に伝授し、野寺名人が代表してその儀式を行った。すべてのまなざしが彼に注がれた。

 みんな注目!  麻で作った鳥の巣から煙が上がり始めた。

中山じいの直伝により見事一発で火はおきた。「ワー。」という歓声と拍手がおこった。

それぞれのテントに帰り、各班火おこしモードに入った。この火が二日間の調理の種火となるのだ。

この日、JT(日本たばこ産業)水戸支店より中川支店長をはじめ4名の職員の皆さんが激励と、活動の視察に来訪された。JT助成金で作られたツリーハウスやター

ザンロープを確認し、子供たちの屈託のない笑顔をご覧になり、「頑張って、続けてくださいね。」と激励を頂いた。

この日の昼食はそれぞれが持参したお弁当である。JTさんより頂いた飲み物を参加者そしてスタッフに配布した。

   大人気のツリーハウスとターザンロープ    

夕飯は定番のカレーである。飯盒炊飯の出番だ。みんなで作るカレーは格別である。どんな味のカレーになるのか? いつも各班のカレーを一口頂くが、今日は午後

3時より6時まで梨の出荷協議会が予定され、それは叶わない。 

7時からのキャンプ・フャイヤーにはどうにか間に合い、定番の火の神を仰せつかった。

 

今回は、雨の心配もなく、落ち着いてできたが、ここでも中学生は大活躍。エールマスターを務め、会場を盛り上げてくれた。

この後、ナイトトラップ、ナイトハイクを希望者でおこない、10時就寝となった。・・・・・・

ところが寝ないのである。いつまでもテントの中から、笑い声や、甲高い声が聞こえ、私が眠りについたのは午前1時を過ぎていた。

二日目は次回に・・・・

 

 

 

 

 


我が家に日本ミツバチがやって来た

2014-07-28 06:10:47 | Weblog

       

我が家の梨畑になんと日本ミツバチの一群が来た。

いつものように梨畑で発育の悪い玉や軸が折れた玉を摘果している時、一匹の蜂が私の周りをぐるぐる回っている。「うむ?日本ミツバチ?」と思い、蜂の飛ぶ方へ

目をやると、なんとすぐ近くの梨の木に日本ミツバチの大群が団子状態でぶら下がっているではないか。

「や、や、や、・・・」「こ、こ、これは大変」

女王ハチが移動をすると一族は群れを成して後を追うと聞いていたが、いま、自分の目の前でそれが起きていることにかなり興奮した。どうしたものかと頭の中は

フル回転。「そうだ ウルトラマン(関根さん)を呼ぼう。」ということで経験豊富な関根さんに電話する。運よく在宅中ということで、事の次第を話した。「巣箱

を持って今から向かう。」と心強い返事が返って来た。

 

待つこと20分。なが~く感じたが、ついにウルトラマン(関根さん)が到着。以外に軽装なので「それで大丈夫なの?」と聞くと「ええ、大丈夫ですよ。」との答え。

現場に着くと何の気負いもなく、団子状になった蜂の塊に近づき、蜂を持参した巣箱に手づかみで入れ始めた。

 

女王蜂が棲む、白く小さな巣の塊を枝から外すと巣箱の中ににそっと置いた。しばらくそのまま様子を見ていると女王蜂がいなくなり、他の蜂はパニック状態に

なり、羽をブンブンさせながら必死で女王の居場所を探しているようだ。 しばらくして何匹かの「働き蜂」が女王蜂がいる巣箱を見つけ、その中に入っていった。

 

 するとほかの蜂も女王蜂のいる巣箱をめがけ次々に吸い込まれるように入って行く。いつの間にか うそのように蜂は梨の木から消えていた。

 一匹もいなくなった梨の木

蜂が落ち着いた頃、巣箱を持って自宅に戻った。すると関根さんは我が家のコブシの木のあたりを何やらぐるぐる回り、しきりにうなずいている。

「理事長、この木の下は蜂を飼うのにもってこいの場所ですよ。飼ってみたらどうです?」という。 

突然の提案に少し戸惑ったが、先月、日本ミツバチの養蜂を里山で始め、偶然にも自分の梨の木に日本ミツバチの一群が停まったのも何かの縁かもしれな

いなと思い直し、その提案を受け入れた。

  コブシの木の下に鎮座した日本ミツバチの巣箱

関根さんのお話では、巣箱に収まっても、女王蜂がここをお気に召さないとまた一族を引き連れ、新たな理想郷へと飛び立ってしまうそうだ。あれからすでに10日

が過ぎ、順調に子孫も生まれているようだ。  

どうやら、女王様もここで当分は過ごしてくれそうである。我が家の孫たちも「これな~に?」と早速近づいてきた。慌てて遮り、日本ミツバチという優しいハチを

この場所で飼うことにしたこと、いたずらをしないければ、決して怖くないこと、大事にすると甘~い蜜を分けてもらえることを話した。「ふ~ん。」と言ったが、

果たして通じたのだろうか?・・・・ 

これから毎日蜂の様子を見ることになるが、うまく繁殖し、里山に次いで自家用蜂蜜も期待できるのではとウキウキしてしまう。 しかしながら、いま、なぜ、我が

家の梨の木に・・・・(不思議だ)

 

 

 

 


日本ミツバチ繁殖プロジェクト

2014-07-22 19:32:02 | Weblog

今年度、「日本ミツバチ繁殖プロジェクト」が五郎助山で始まった。メンバーは関根さんと私の二人である。まだ試験的的な取り組みである。会員の関根さんは友人に勧められ、二年ほど前から自宅で日本ミツバチを飼っており、それがこのプロジェクトを進めるきっかけになった。

  里山に設置された日本ミツバチの巣箱  関根さん(素手で蜂に触れる)

10年ほど前に一度だけ、五郎助山のクヌギのうろ(空洞)に日本ミツバチが営巣している様子を見つけ、興奮したことを覚えている。一方、五郎助山にはスズメバチも多数生息している。来訪する方々に、その危険性についても、毎回説明しているが、そのせいか子供たちの間では里山での危険生物NO,1 になってしまった。

   (蜂の繁殖が旺盛なため、巣箱を増やして行く。)

 

今回、日本ミツバチを飼うことにより、人間と共生し、人間に有益な蜂の存在を知り、その生態も一緒に解明したい。また、里山を中心に集めた日本ミツバチ特有の蜜も味わってもらい、自然の恵みの、ありがたさも感じてもらえたないいなと思う。

昨年、私自身オオスズメバチに6か所も刺され、痛い目に遭った。「え、蜂を飼うの? なんて物好きな・・・」と言われそうだが(いや、言われています)日本ミツバチの魅力はそれを上回る 里山のロマンだと思う。

今年の試験的養蜂が成功し、会員の理解と支持を得られたら、事業として成長させ、「里山日本ミツバチ蜂蜜」として売り出したしたいと秘かにもくろんでいる。

 


里山 研修旅行

2014-07-16 05:26:59 | Weblog

7月13(日),14(月)と福島県南会津町の NPO法人森の遊学舎「こめらの森」 に研修に行った。宿泊地は沼尻温泉である。

今回、会員20名(男子15名、女子5名)の参加を頂いた。男子の一人中山さんはマイカーで現地合流である。

午前7時、ペアーノを出発。西那須野インターで降り、会津街道を走り、予定の10時を5分ほど過ぎ、現地に到着した。

駐車場を探しているとおじさんが手招きしている。よく見ると中山さんである。すでに30分前に着いたとのこと。74歳になるが、今回の研修の目玉である「火おこ

し」の実演を是非見たいとの思いからマイカーで参加してくれたのである。中山さんはキャンプの火おこし名人なのだ。

駐車場からほど近い、赤いトタン屋根の民家が見えた。ここが「こめらの森」の拠点である。「こんにちはー」と元気に古民家の玄関で来訪を告げた。奥から額の広

い見覚えのある顔が にゅっ と出た。代表の大西さんである。もちろん初めてお会いしたのだが、ネットで拝見していたので懐かしい気がした。名刺の交換をし、

座敷に上がらせて頂いた。畳敷きの全くの古民家である。

大西さんの提案で、雲行きが怪しいので、「火おこし 体験を先にしましょう」となった。

全員、裏庭に移動する。 そこはかなり広く、冬に使用する薪の小屋がいくつも建っていた。ビデオを取り出し、その実演に備えた。

大西さんは、火おこし七つ道具(?)を丸いテーブルに並べ、それぞれの使い道、材料名などを細かく教えてくれた。 

 

いよいよ、火おこしであるが、これから先はビデオカメラに持ち替えたので、後日、会員の映像を拝借し、ブログに載せたい。

大西さんは火おこしの前に精神を統一し、神に何事かを祈り、おもむろに火おこし棒を杉板に当て、両手でゆっくりキリを揉むように回し始める。次第に激しく回転

し、ほどなく杉板から煙が立ち上り、焦げ臭い臭いが立ち込めると、杉板の下に敷いた乾いた植物の葉にその火種が落ちて溜まり、麻で作った鳥の巣のような器にそっと移す。

 麻を丸めて鳥の巣のように作る。(ここに火種を入れ、空気を吹き込むとパッと炎に変わる)

そこに息を吹き込むともくもくと煙が上がり、指先でその巣をつかみ、勢いよく腕をぐるぐる回す。2,3周目でパッと炎が上がった。

期せずして大歓声と拍手の渦が沸き起こった。 

どなたかやってみませんか? 一番早く名乗り出たのは私。数ある火おこし棒から真っ直ぐなものを選び、精神統一をし、いざ挑戦。肩に力が入りすぎたのか煙が出

てきたところで、息が切れ、山下さんにタッチ。山下さんからさらに中山さんに繫ぎやっと発火した。それでも約3分で炎となったのである。

 (森の遊学舎フェースブックより転写)

訓練によって時間は短縮できるだろう。会員から受け木となる杉板の切り口の角度、厚み、など鋭い質問が出て、大西さんも驚いていた。新たな火おこしの作法を学び、再び母屋に戻る。

一服し、後半はパーポイントを使った講義で「来訪者に対する安全管理」を拝聴した。大西さんはCONE(自然体験活動推進協議会)のトレーナー(最上位)の資格を持っている。

講義の中で「人は 聞いたことは5パーセントしか心に残らないが、体験したことは75%残る」という科学的な研究結果の数値が表わされていたが、確かにそうだ。

特に幼少年期に五感で体験した思い出は一生心に残るような気がする。まさに私たちの活動の意義がここにある。

今回の火おこし技術は来る29,30日の里山キャンプに早速、活かされるだろう。

また、様々な来訪者を迎える上で、「安全管理」は活動の継続、来訪者の更なる信頼を得るため、とても重要な項目である。会員が共有し、活動の質の向上につなが

る研修になったと思う。

午後12時、約2時間の研修を終了し、古民家を移築した山王茶屋で昼食となった。沼尻温泉「のんびり館」には4;30分に到着。

ナトリウム、カルシュウムの温泉に浸り、予想を超える豪華な夕食に舌鼓をうち、自慢?の のどを全員が披露し、楽しい宴会となった。

是非、次回はさらに多くの参加を期待したい。

森の遊学舎  https://www.facebook.com/ugaku?hc_location=timeline