去る11月22,23日の二日間、五郎助山に於いてベイシックツリークライマー講習会が行われた。講師はツリークライミングジャパン所属の後藤由紀夫氏。受講者は会員の木村さん、中川、そして一般受講者のつくば市在住、倉持さんの三人である。
座学もあります
後藤さんは里山フェステバルのツリークライミングでお世話になっている方で、ツリークライミング技術の資格で日本で四人しかいないワールドツリークライマーの一人である。
里山フェステバルでもツリークライミングは子供たちに大人気で、見上げるような大木に安全な装備と技術で昇り、木の上から眺める景色にかなりの興奮と感激を覚えるものである。
初めての子供でも的確な指導で一時間で昇れるようになる。慣れるまでは肩に力が入り、相当な運動量になるが慣れると楽に昇れ、しかも安全に確実に頂上に到達する。
降下する場合もロープの操作を確実に行うことで、簡単で安全に降りることが出来、老若男女、そして身体にハンディを持った人でも楽しめるのである。
先週は、ネーチャーゲームのリーダー講習会をこの五郎助山で開催したが、自然の中で自然と調和しながら楽しく遊び、子供たちに自然との対話をより楽しく、より深く、伝える手段として一連の講習会を実施している。会員が専門的な知識や技術を習得することにより、より中身の濃い自然案内人としての自覚や役割を理解していただき、今後の活動に活かしていただきたい。
一般で応募した倉持さんとは初対面であるが、ご友人がすでにこの資格を最近取得し、薦められ、ホームページで五郎助山で開催することを知り、直接本部に応募したとのことであった。
さて、講習の方は、器具の名前、ロープの結び方から始まり、発祥の地がアメリカということで、動作や器具の呼び名は全て英語で進んで行く。当初戸惑ったが、インターナショナルの技術であるのでその方が都合が良いらしい。先生に何度も聞かれ、試されて行く中で次第にその言葉に慣れ、理解できるようになって行く。不思議なものである。
講師の後藤由紀夫氏
昇ることでとても重要なことはロープの結び方である。一つ間違えると大きな事故につながり、そのため繰り返し、繰り返し、結び方を訓練する。「午前中、覚えた!」 と思って午後挑戦すると途中で手が止まり、はて? ここはどうだった? の繰り返しである。
←この結び方を確実に、正確に覚えるのがポイント
結び方を後藤さんに検査をしていただき、いよいよ目指す木にとりつき、「お願いします」を木に話しかけゆっくり、慎重にロープをたぐる。
横に張り出した枝に腰を下ろし、休む予定
樹上より後藤先生を撮る
木への負荷を軽減する器具
一本のロープに命を託すので、そのロープの取り扱いはとても慎重に、大切に扱う。ロープを収納する時、必ずシートを敷き、素手で砂や、泥がついていないか、傷んだ箇所がないか確認しながらバックに収納する。
二日目は一日目で訓練した技術を応用し、ロープで安全を確保しながら横枝渡り、ハンモックを使った休憩所の設置や、利用技術を習った。
まず、後藤先生の模範演技
上部のロープで安全を確保
私も挑戦
こんなに細い枝まで移動できる
ハンモックの利用 (後藤先生が設営)
木と木を利用し、ハンモックの設営
早速、挑戦
木村さん(里山会員・ボーイスカウト)
ご満悦。(とっても楽ちんでした)
二日間の講習は好天に恵まれ、とても楽しい二日間でした。二日目に行われたベーシッククライマーの筆記試験も全員合格となり、晴れてベーシックツリークライマーとしてツリークライミングを楽しむ資格を得ました。
しかし、子供たちや一般の方に指導するには更にツリークライミングの訓練や、経験を積み、ツリークライマー、さらにファシリテーターという資格を取得しないとできません。当面は後藤さんたちに御来訪頂き、子供たちにツリークライミングの楽しさを指導していただくことになります。
そうした機会をこれから企画したいと思っています。