里山日記

NPO法人「里山を守る会」における活動の内容。
その日にあった様々な出会いと、感じたことをつづりたい。

農繁期

2016-04-27 05:03:06 | Weblog

4,5月は農繁期である。私は、梨栽培と稲作を行っているが、梨は授粉用の花粉取り、授粉作業、防災網の設置、稲作に於いては、苗床の整備、播種、灌水管理、畦畔の整備、施肥、耕運と2種目の作業を同時進行で行っているが、このところ体力の減退をしみじみと感じている

 昨年有機JASを取得。 このぼかし肥料でお米を作る

 ぬかと大豆が主原料。ぬかも大豆も有機栽培のものを使用

65歳目前となり、一年ごとに、年は増えるが体力は落ちている。息子夫婦がその穴をカバーすることで家内農業は連綿と継続してきたが、サラリーマンとなった息子夫婦にその期待は出来ない。

日本の多くの農家は同じような境遇である。野菜を大面積で作っている友達がいるが、中国、ベトナムの研修生が途絶えたら、農業はやっていけないと言っていた。

果樹はとくに栽培面積の減少が著しい。担い手の老齢化と共に、一年一作、毎年のように繰り返される異常気象、後継者不在、機械化の難しさ、等、等により、毎年減少している。 梨栽培で全国的に有名であった、当地区も毎年、10ヘクタールもの梨園が消滅しているという。

  4/16 授粉作業

            自然農法の果樹園 4/27  

授粉後11日(実が大きくなってきた) 

春の風物詩だった一面の白い花畑が見られなくなる日もそんなに遠くない気がする。私もあと10年は頑張るつもりだが、それまで体力を持続させなければと、足腰を鍛えている。

その合間に「里山を守る会」の行事をこなしているが、妻に言わせると逆で、合間に農業をやっている感があるという。 確かに春は里山のイベントも多く、植物観察会だけで5月は3回予定されている。

折り合いを付けながら、家族をなだめながら、行くしかない。早く後継者を育成しなければならないが、後継者が専念して取り組める環境がまだできていない。 永いこと同じ悩みを持ち続けている。さて、 久しぶりに、昨年、今年と役所を退職した地元の60歳、61歳が3名会員になってくれた。 大きな戦力になってくれることを期待している。

今年の梨は授粉時に雨の日もあったが、気温が高く、まずまずの着果率となった。降雹の被害に会わぬよう願っている。


わんぱく自然塾入塾式

2016-04-14 05:30:11 | Weblog

4月10日(日)第4期わんぱく自然塾の入塾式の日を迎えた。快晴である。スタッフは午前8時集合であるが、私は一足早く、五郎助庵に着き、お湯を沸かした。間もなく谷貝(公)さんが到着し、二人で看板を設置した。

 出足が早い。受付風景 

塾生は8:30分集合となっているが、8:00には早くも数組が保護者と到着し、受付を待っていた。スタッフも8:00分には全員集合。最終打ち合わせを行い、各自持ち場に着いた。受付にはすでにかなりの数の塾生と保護者がお待ちかねだった。開催直前に、一人キャンセルがあり、31名のスタートとなったが、更に昨日、インフルエンンザに罹ったという連絡が入り、初日は30名でスタートした。

31名中、26名が初参加ということで、ちょっと不安もあったが、受付を終えると、ターザンロープの縄梯子を上り、最上段から颯爽と滑空し、開塾前から楽しんでいる。初めてとは思えないほどリラックスし、森の中を駆け回っていた。子供は順応が早い。

  式が始まる前から子供たちは活発      

 9:00  宮本塾長代理の進行で、入塾式が始まる。私から、この自然塾に参加をしていただいたお礼と、勇気をもって子供たちを送り出してくれた保護者の皆さんに感謝の気持ちを述べた。一人でも多くの友達を作ってほしいこと、自然の中で友達と群れて遊ぶ楽しさを実感してほしいとお伝えした。

名札に名前とニックネームを自身で書き、班ごとに自己紹介をした。4班編成となったが、どの班も元気に自己紹介をし、とても期待の持てるわんぱく自然塾になる予感がした。

 班ごとの自己紹介 

その後、全員の記念写真と、班ごとの写真を撮り、式を終了した。 早速、冒険広場から草花が芽を出し始めた森の中に移動し、参加者が打ち解けるネイチャーゲーム(私は誰でしょう)を幸田さんの指導で始まった。モデルとなったスタッフの襟に動物カードを挟み、塾生に質問を繰り返し、その動物を当てるというゲームである。

その最中に一人の男の子が「この虫なーに?」と私に聴いてきた。糸のように細い動物の赤ちゃんである。「ナナフシに似てるね」。と私は言った。すると、一人の男の子が「カマキリの子供じゃない?」と言った。あとで図鑑で調べることにした。すると今度は山繭に似た繭玉を見つけた子が「これはなーに?」と聞く。更にもう一人の子が白と黒の模様がある虫を捕まえ、「これは?」と聞く。次から次に難題が持ち込まれるが、全部はわからない。里山にある図鑑で調べることにした。

 森の中で「私は誰でしょう」  

さて、「私は誰でしょう?」の次は「動物交差点」だ。全員が背中に動物をスタッフより挟んでもらい、次から次に相手を変え、自分がなんであるかヒントを出してもらう。こうしたゲームを重ねて参加者同士、距離を縮めて行く。

冒険広場に戻ると、市広報の方がお二人、取材に来訪されていた。わんぱく自然塾のことを説明していると、塾生たちは次のネイチャーゲーム「コウモリとガ」に夢中になっている。歓声を上げながらゲームに興じる子供たちの笑顔は広報カメラの絶好のアングルとなった。

ネイチャーゲームで緊張感が解けたら、次は里山散策である。班ごとに五郎助山をゆっくり歩き、チェックポイントごとに専門のスタッフが待機し、現場で詳しい説明をすることになっている。ホタルの養殖場、キンランギンランの群生地、炭焼き小屋、きのこ園、そして 鳥獣保護区、等の説明である。

 醤油樽がなぜここにあるか説明を聞く

 炭のできるまでを関根炭部会長より聞く

 きのこ園の説明

 キンラン、ギンランの群生地で「窪っち」の解説。

 ホタルの幼虫を見て興味津々

遊んで、遊んで、歩き回り、お腹が空きました。お昼は名物シイタケ入り里山カレーです。

 自分でごはんもカレーもセルフサービス。

そしてあと片づけ、皿洗いも自分で

午後12:40 次回も全員再会を約束して、塾生たちは迎えの家族と一緒に、里山を後にした。

  再見!