12月25日(金)クリスマス いつの間にかこんな日になっていた。クリスマスと言っても特別な日という感覚はわたしたちの世代(昭和20年代)には無いといってよいのかもしれない。(クリスチャンの方々は別だが)
仏教徒でありながら、神棚を祭り、クリスマスを祝うという、なんとも節制のない民族ならではの風景であるが、宗教間の紛争が絶えない中東の現状を見るにつけ、どの宗教についても寛容である日本はとても住み易い国だと思う。
一方、日本から世界各地に嫁いだ日本人妻や、世界の辺境地で暮らす日本人を紹介するテレビ番組を見る機会があるが、その気候・風土・慣習に溶け込みながら、日本人特有のきめ細やかさを家族や暮らしに活かす工夫をして、現地でその存在感を確立している映像を見ると、心からエールを送りたい気分になる。
今年、日本に観光で入国した外国人の数は1800万人を超え、史上最高となるようだ。しかし、フランスの7000万人には遠く及ばない。昔、松下幸之助さんは、四季がはっきりして、風光明媚な日本は観光立国として発展すべきだと言ったそうだが、治安も良く、水もうまく、空気も良く、親切な国民性、そして独特な芸術、文化を持つ日本は松下さんの期待通り、今後も観光立国としての地位を高めるだろう。
私たちの町や近隣の町でも、いろいろな国の人々が普通にみられるようになり、違和感も次第になくなりつつある。これから国際結婚も当たり前になり、将来、先祖がヨーロッパ系とか、オセアニア系、あるいはアフリカ系と言った子供も増える気がする。
アジアの頭脳と言われたシンガポールの初代首相 リー・クワンユー(故人)は「日本は移民受け入れ政策を積極的に進めないと、やがて滅亡するだろう。」と予言したが、すでにその兆候は出始めている。
限界集落、都市滅亡が現実味を帯びてきている。国は移民政策局を設置し、日本で働くための専門的な教育機関を作り、日本社会に溶け込む準備ができる環境を整備し、質の良い移民を受け入れる体制を作るべきだと思う。
企業がグローバル化しているように、島国日本もいよいよグローバル化になって行く。これは誰も止められないし、止めてはいけないと思う。
肝心なのは、日本人の心を作り上げた気候風土を愛し、日本人の心を理解する外国人を育てることだと思う。
これもテレビで見たのだが、日本で何代も続く刀鍛冶に後継ぎが無く、はじめ興味本位で弟子入りしたカナダ人が永年の修行を経て、刀鍛冶としての心、技を習得し、親方より晴れてその名跡を継ぐことを許され、現在、故郷のカナダで日本の刀鍛冶として活躍し、その伝統と技術を守っているそうだ。
NHKの「マッサン」が脚光を浴びたが、今、世界のウイスキーのコンクールで「サントリー」、「ニッカ」が連続優勝をさらっている。スコットランドのウイスキーづくりを日本人が極めているのである。
日本の気候、風土、文化は世界に誇れるものだと思う。その日本を愛する外国人は大いにウェルカムである。