里山日記

NPO法人「里山を守る会」における活動の内容。
その日にあった様々な出会いと、感じたことをつづりたい。

茨城大学の先生方との交流会

2013-04-28 05:29:32 | Weblog

昨日は臨時作業日であった。

朝から西風が強く、季節はずれの天候が続いている。

新規開拓した約1haの山林整備(枯れ木、枯れ枝の焼却)とトンボ池に通ずる用水路の修繕、看板立、補修といろいろ仕事が詰まっていた。

10時から関城地区の総会があり、そちらにも出席する為、作業の途中で中座した。会場には新市長も出席し、挨拶をされ、次の会場へと

移動された。しばらくは各方面へのあいさつ回りで忙殺されるのだろう。

総会が終了し、五郎助山へ戻った。ほぼ予定の作業も終了し、昼食の準備が出来ていた。臨時作業にもかかわらず、25名の方が出てき

てくれた。昼食後、来月からの日曜当番(二人一組)の名簿を配布し、協力をお願いした。最近、土曜、日曜に五郎助に訪れる家族や子供

たちの数が増え、その方々の安全面の確保の意味でも会員の協力をお願いしたのである。縁の下の力持ち的な配慮であるが、皆さんの

協力が得られ、本当にあり難かった。

午後1時に解散し、炭部会が竹炭焼きの準備の為、残留した。

私は茨大の先生方との交流会が午後1:30分にセットされているので、その準備に取りかかった。今日は生憎、副理事長、事務局長も不

在で、来訪者の皆さんには申し訳ないと思っていたが、瀬端理事、大窪さんが助っ人として参加してくれた。

予定通り、郡司先生たちを乗せた、黒いプリウスともう一台の車が林の中から現れた。初対面であったが、メールを何回か取り交わしてい

るので、緊張を覚えなかった。郡司先生のほか同僚の准教授お二人、茨大を卒業され、教職に就かれている現役の女性教諭3名そして

そのお子さん2名の計8名の方が来訪してくれた。

自己紹介の後、里山を守る会の概要や活動を通じて感じていることなどを、無我夢中で一方的に話してしまった。(反省) 郡司先生は終

始にこやかに私の話に耳を傾け、辛抱強く聞いてくれた。他の先生方も静かにうなづいてくれた。

大窪さん、瀬端さんがいてくれて、とても助かった。

幼児期や子供時代の自然体験がその後の人間形成にどのように作用するのか学術的に調査できないかとの質問に、「とても難しい部分

であるが、一つの現象として、体験した子供たちが大人になっても里山に来ることが一つの証になるかもしれない。」と言われたのがとても

心に残った。

 茨城大学の先生方との交流(五郎助庵にて)

瀬端さんが「里山の中を案内したら・・・」との一言で我に返り、皆で林の中を散策した。竹わりをしていた炭部会の作業に先生方は興味を

示し、まさに自ら体験された。丁度3時になり、炭部会の方も囲炉裏の小屋に集まり、先生が買ってきてくれた団子をお茶うけにしてティ-

タイムとなった。里山の雰囲気をとても気に入り、楽しまれたようだ。

強い風が吹いているにもかかわらず、家族連れや子供たちが釣りをしたり、思い思い、遊んでいる風景を見て、先生方は何かを感じ取っ

ているように見えた。

「難しい話は後に回そう」。そう思った。

瞬く間に時間は過ぎ、炭部会が作ってくれた竹酢液をお土産(?)代わりとしてお持ちいただいた。

再会をお約束して先生方は帰っていった。

こうした活動をしていなかったら、一生お会いする機会がなかったかもしれない方々だ。

里山ではこうした 縁 が思いがけず、つながって行く。 それは とても とても うれしいことだ。

 

 


筑西市監査委員里山に来る。

2013-04-26 05:49:28 | Weblog

昨日、筑西市の監査委員のお二人が、丸山を視察後、五郎助山に来訪された。

代表監査委員と、議会選出監査委員のお二人と案内役の事務局お二人の計四人である。

市が管理する施設調査の一環として里山を訪問された。関城地区の里山は合併前から行政より委託を受け、管理ているので、監査委

員会の調査の対象となる事案である。

理事長以下、副理事長、事務局長、事務局が五郎助山で待機し、里山を守る会の資料を配布し、活動の内容を報告した。

他の施設の調査も控えており、約20分の滞在であった。

監査委員の来訪は当会設立以来、初めてのことであるが、直接、委員の方に見ていただき、光栄である。この貴重な里山の保全や、児童

の様々な自然体験の場として活用されている現場を見ていただき、市の予算が有効に活用されていることを御確認いただけたのではな

いだろうか? 願わくば、こうした事業への積極的な予算配分の考察をお願いしたいものである。

さて、明日は、臨時の作業日であり、午後から茨城大学の 郡司晴元 准教授が、教職についている卒業生を伴い、五郎助山に初めて来

訪されることになっている。

郡司先生は、茨城大学で教育学部・人間環境教育課程の環境コースを担当されており、子供達の自然体験、ネーチャーゲームを取り入れ

た自然体験など、当会のこれからの活動に有益な知識、経験をお持ちになっている方です。

今回の来訪を機に、交流が図れることを期待しています。

 

 

 

 

 


農業

2013-04-24 04:08:29 | Weblog

4月に入り、記録的な梨の開花の準備に追われ、田んぼの準備が遅れていたが、アイガモ農法の田んぼに、ぼかし肥料(有機肥料)を散布した。大豆とぬかを主体に発酵させたもので、ぷーんと甘酸っぱい匂いがする。10アール当たり120キロ散布した。

 

  

かれこれ20年以上このぼかしを使っているが田んぼがふかふかになった。

           

                                   

一方、自然農法は全く肥料・農薬を使わず、種の更新を続け、固定させ、自然界の窒素だけを取り入れ、栽培する方法であるが、除草に相当の労力をかけているのが原状だ。又、アイガモ農法は自然農法と認めていない(糞をするから)のも私にとっては辛いところだ。

自然農法も流儀がいろいろあり、私が自分に合う自然農法は福岡正信さんの流儀を組む川口由一さんの考え方である。

私は田んぼにおいては不耕起栽培とアイガモを組合わせた農法を目指している。もちろん無農薬、無肥料栽培である。

 

一方、梨の方は永年作物であり、草が生えてもほとんど心配ない。いや、草を生やさないと土は肥えてこない。

こちらは無肥料栽培4年目となる。

 年々、生える草の種類が増えている。

       この時期に生えている草は花が咲き、実を着け、まもなく枯れて行く。

 

今年は4月に入り、三度の降霜に見舞われている。 おそらくまだまだ自然界の厳しい試練があるだろう。

農業の難しさは、自然との折り合いをどうつけて行くのかということである。どんなに手を尽くしてもだめなものはだめである。

自然には逆らえないことを何百年も農林魚業者は経験している。その結果、養殖とかハウスとかの技術が発達してきたのだが、これもまた、いろいろ問題もある。

ハウスの中で人工光で、水に溶かした肥料を吸って栽培された野菜を私は食べる気がしない。

生まれ育った大地の養分と太陽の光を浴びた作物を摂取するのが一番である。それが出来る農業は素晴らしいが、自然は毎年豊作には

してくれない。 だから農民は秋に豊作を感謝し、来年も豊作を祈り、神に奉納するのだろう。

 4月23日 実が膨らみ始めている。     

                     遅れ花も咲いている。

 

                                         

果たして、今年は吉、凶どっち?

 


わんぱく自然塾、若葉の中で開塾式。

2013-04-15 04:58:07 | Weblog

4月14日(日) 快晴

わんぱく自然塾第1期生の開塾式が午前9時から五郎助山の林の中でスタートした。

朝から、5月を思わせるようなさわやかな晴れ間となった。塾長の山崎さん(愛称・くまさん)が「俺は晴れ男だからお天気はだいじょうぶ。」

と言っていたがその通りになった。

 開塾式受付。

                 続々と到着。

この日のためのスタッフは10名。受付の準備を整え、ちびっ子塾生を待ち受けた。出足は早く、8:30分になると一組の家族が受付に到

着。

今日は初日なので、家族が一緒に参加する予定である。

心なしか親子共々緊張した様子。

今回、21名の応募があったが、内7名は関城地区以外の参加である。初めて五郎助山に来た家族も少なくないはずである。

子供はもちろん、親御さんも不安だろう。

そんな中、西小の児童と思われる子供たちは、自分たちの庭とばかりに、リラックスした様子でロープにぶら下がったり、落ちていたロープ

を縄跳び代わりにして遊んでいたのが対照的だった。

開会予定の9:00前には全ての塾生、家族が到着した。(塾生1名が、スポーツ少年団の試合と重なり、お母さんが代理出席)

大窪お姉さんの司会進行で式が始まった。山崎塾長から自然塾の目的・意義が挨拶の中で語られ、一人ひとりに、「入塾の証」が授与され

た。

スタッフの自己紹介、塾生の自己紹介が終わり、いよいよ、最初のイベント、記念植樹である。5本のコブシの苗を、塾生とスタッフで植え

た。

                      参加者の自己紹介

 

その後会員が育てたゲンジボタルを一人5匹づつ網でペットボトルにすくい、一斉にホタル川に放流した。

「バイバイ」と放流した幼虫に手を振る子が印象的だった。

 ホタル幼虫放流

          

この日、筑西ケーブルテレビも取材に訪れ、熱心に子供達の後を追いかけながら、汗だくでカメラを向けていた。

又、知人から今日のイベントを聞いたと、取手市からNPO法人「みどりと水の協会」、鬼頭理事長、御夫妻が見学に来られ、とても感心しな

がら見学され、私たちの活動に、深い理解と興味を示していただいた。

ホタル放流の後は、家族が一緒に若葉の里山を歩き、チェックポイントを見つけ、クイズに答えるオリエンテーリングのスタートである。

中学2年生の来訪時も活躍してくれた宮本さんの出番である。出発前に、地図の見方や、競技の詳しい説明があり、いよいよ21組全員が

同時に出発した。家族で協力しながらチェックポイントを探す姿はとてもほほえましい。

11:15分、それぞれの家族が戻ってきた。

設問に対しての答えあわせが始まる。競技もさることながら、この時間がとても大事で、答えは一定にあらず。

それぞれの思いが反映した答えがどんどん出てくる。他人の答えに「なるほど」と思うことがたくさんある。違った角度の答えに新たな感動

を見つけることが出来るのである。「みんなちがって、みんないい。」のこころだ。

11:50分全ての日程を終了し、山崎塾長より、次回の予定が発表された。6月9日(日)である。

終了後も、去りがたいのか多くの家族が里山の中で、しばしの時間を過ごしていた。

次回はいよいよ子供たちだけの参加である。私たちもちょっぴり心配であるが、子供達の順応性は高い。

楽しい自然塾となるよう、スタッフ全員、知恵を出し合おう。


関城中2年生春の遠足、in 五郎助山

2013-04-12 19:08:23 | Weblog

4月11日(木)関城中の2年生が春の遠足で五郎助山に来た。学校から歩いて40分ぐらいの距離なので中学生には程よい運動という感じかもしれない。

 8:50分125名 五郎助山に到着

里山からは6名が生徒たちのサポートをした。9:00から11:50分という滞在の中で1組~4組の生徒を2組に分け、オリエンテーリングと落ち葉掻き、枝拾い、を体験してもらった。約50分後交代をし、全員がどちらも体験する内容である。 

オリエンテーリングは、私と宮本さんの担当だ。宮本さんはこの日のため、休暇を取って子供達のサポートをしてくれたのである。彼は、ボーイスカウトの現役の隊員であり、彼の作ってくれた地図に10箇所のチェックポイントを作り、それぞれ生徒たちにミッションを与えた。

「細くて長いものを探せ。」「一つ穴の開いた葉っぱを捜せ。」など里山ならではのミッションである。

 チェックポイントを探し、若葉が広がる林の中を歩く女子生徒

           チェックポイントで、なにやら相談中の男子

            

     

2年生になり、クラス替えとなった生徒たちは、この日仲間と協力をしながら、与えられた課題を達成しなくてはならない。今日の里山での体験は、新たな友達の距離を縮めるのにとてもよい機会になったようだ。 

一方、落ち葉掻きや、枝拾いは中山、菊池、金沢、山崎の4名で担当。

道具の使い方や作業の方法を示し、指示してゆく。中学生ともなると、小学生の倍以上の行動範囲となる。瞬く間に落ち葉が集められ、太い倒木も整理されて行く。誠に頼もしい。

          落ち葉をもっこで運ぶ

                    

 

生徒たちも楽しんで作業をしてくれたようだ。11:00に全員が到着場所に集合し、引率の先生より、「これより30分自由の時間とする。」との発言があった。間髪を置かず、歓声が上がった。

ここは小学生と同じだった。

 小学生の頃やったターザンロープに群がる

        

                 

 

思い思いの場所で、グループを作り、自由時間を楽しんでいた。先生方もどこかしらゆったりとした面持ちで生徒たちのなすがままを見、幼かった頃をなつかしんでいたのかもしれない。

今年で、五郎助山に春の遠足として来訪し始めて3年目となるが、継続して頂くことを願っている。

 ホタル川のほとりにある水芭蕉を見ながら帰ることになった。

      

           若葉の林の中を生徒たちは帰校した。

              

 

 


通常総会近づく。新事務局決まる。

2013-04-08 06:29:53 | Weblog

4月6日(土) 定例理事会が河内公民館で開かれた。

5月11日に予定している通常総会についての議題が主だった。

総会の承認を得て、新しい体制で、今年度からスタートすることになるが、今年度より、運営委員を新たに創設し、様々なイベントや事業が

そこで検討・報告され、各事業担当者間の連携も図り、全ての会員に年間の事業展開を示し、協力しやすい体制を整えて行く方針である。

ところで、昨年度まで事務を一手に引き受けていた森さん(東京電力子会社より派遣)が、任期満了で退職される為、その後継をどのよう

にするか頭を悩ませていた。

森さんは派遣元の会社より給料が支払われ、守る会の負担は交通費と、労災の保険料だけであったのでとても助かったが、今後、会員が

毎日、五郎助事務所に詰め、様々な事務をこなし、安全管理にも気を配るということはとても大変なことである。

しかもほとんどボランティアとなると、さすがに進んで手を上げる人はいない。

安全管理という面では、五郎助山の管理を長年お願いしていた小島さんも昨年度を持って、その管理の任を満了した。80歳と

いう年齢もあり、この辺で一区切りという心境らしい。

小島さんは里山の一角に五郎助庵が建ってから13年間に亘り、来訪する子供たちや、地域の方々の安全を見守り、お茶を御馳走したり、

里山周辺の整備・管理をしたり、まさに五郎助山の主として、慈愛の心で人々を迎えられてきた。

本当にご苦労様でした。

今後は、気の向くままに五郎助山に足を運んでくれることになるでしょう。小島さんは人一倍、五郎助山が好きですから・・・・・

さて、事務局の話に戻りますが、「いました。」 仕事の合間に事務を手伝い、安全管理にも気を配ってくれる方、しかもほとんどボランティ

ア。 そんなご奇特な方がいました。

「山崎さん、佐藤さん、日向野さん」の三人です。森さんと、小島さんの仕事を月曜から土曜まで3人で分け、何とか対応してくれることにな

りました。日曜は今後、全会員が交代で詰めようと考えています。

それにしても、午前9:00から午後3:00まで、しかもお昼を挟んで毎回ボランティアは理事長としてなんとも心苦しい。

せめて1日、昼食代、交通費も合わせ1,000円ぐらい支給したいと思いますが、それでも1年365日ですから、365,000必要です。

新たな予算が必要となります。 賛助会員を全員が協力して増やそうということになりました。

このブログをご覧の皆様、どうか、私たちの活動を停滞させないためにも、又、子供達の安全を守るためにもお力をお貸しください。

近く、里山を守る会のホームページにおいて、寄付のコーナーを設けますので是非、御協力をお願い致します。

 

 

 

 

 


わんぱく自然塾第1期生21名でスタート

2013-04-02 04:53:35 | Weblog

昨日をもってわんぱく自然塾の募集が締め切られた。

21名の応募があった。関城地区14名、ほか7名、(計21名、内8名が女子)である。第1回としては上々のスタートだと思う。

特に、関城地区以外の里山を守る会や五郎助山を知らない児童が良くぞ応募してくれたと思う。

しかも、ほとんどが各学校を代表するように一人で申し込んでくれた子供たちだ。その勇気に拍手を送りたい。

そして、許可をして下さり、送り迎えをしていただく、御家族の皆様にも感謝したい。

身近に自然があっても、その中に入り、友達と遊ぶことや、自然にのんびり浸ることが少なくなっている。

遊びを教える先輩や友達がいなくなって久しい。

わたしたちは

「本来、子供たちは友達と自由に自然と戯れながら遊ぶ中で好奇心を育み、感性を磨き、挑戦する勇気や責任感を養う。」という考え方に共感している。

応募してくれた子供たちと一緒に、楽しい自然塾を作り上げて行きたいと思っている。

応募してくれた みんな、ありがとう。