里山日記

NPO法人「里山を守る会」における活動の内容。
その日にあった様々な出会いと、感じたことをつづりたい。

二胡発表会

2016-12-30 06:38:09 | Weblog

 12月23日(金) 結城市アクロスの小ホールで「ポプラの会」という音楽を教えている4名の先生方、そしてその生徒さんの発表会があった。

私がひそかに習っている二胡の先生「五箇由紀子」さんもその一員として参加されていて、門下生である私にも出演するよう、厳命があった。

ソロ・「さとうきび畑」、合奏「エーデルワイス」「ふるさと」の3曲を弾くことになった。

10月に申し渡されたので2か月かけて、猛(?)練習をした。五箇先生はフルート、二胡を教えており、毎年「里山フェステイバル」に出演する酒井和嘉子さんとは上海音楽学院(二胡専攻)でともに机を並べた仲である。

この日、東京の教室から4名、地元から私を含め4名が精鋭(?)として選出され、発表会に臨んだ。男は私一人だった。本格的なホールで楽器を持ち、ステージに立つなど私にとっては前代未聞の大事件である。

一応、課題曲は練習したが、まだまだ未熟で、不安を抱えながら、指定された時間より早く、アクロスの小ホールに着いた。200席を超す立派なホールでグランドピアノがステージの中央にでんと鎮座していた。各教室の先生方はすでにホールで本番前の準備に入っていた。

「あ、中川さん来たの?早速、伴奏のピアノの先生と音合わせをやるからステージに上がって。」心の準備もへったくれもなく、大急ぎでケースの中から愛用の二胡を取り出し、ピアノの脇にぽつんと置いてあるパイプ椅子に座り、息を整えた。

初めてお会いするお仲間のピアノの先生に軽く会釈をし、ピアノが音を出すのを待った。次第に動悸が激しくなり、心臓の音が耳に届くような錯覚を覚えた。練習用のCDで聞いたなじみの前奏が聞こえてきた。弦を押さえる左手の小指が小刻みに震えている。

「今だ!」ピアノ前奏から二胡が入るタイミングはうまくいった。しかし、動悸はますます高まり、小指の震えは止まらない。微妙に音がかすれている。何とか一番が終わった。間奏が入り、2番目が近づいた。「あ、音を外した。」頭が真っ白のまま、無我夢中で弦を弾き、ようやく最終の小節にたどり着き、ピアノの音も静かに止まった。

「フ~」というため息が五箇先生にも聞こえたらしく、いたずらっぽい笑顔で拍手をしてくれた。こんなことでは本番はどうなることか。

次に同じ門下生の台湾出身の呉(ウー)さんがステージに上がり、ピアノの伴奏が始まった。彼女も緊張を隠せない。思うように弓が動いていない。やはり、この雰囲気は特別のようだ。演奏が終わり、目が合い、お互い照れ笑い。ちょっと緊張が解けた気がした。

 仲間のリハーサル風景(呉さん)

  

本番は30分後だ。初めてアクロスの出演者の控室に入った。鏡が張り巡らされ、芸能人になったような気になった。仲間は練習に余念がない。

    

男は私一人なので、居住まいが悪く、舞台裏の様子を見て回った。舞台ではピアノの本番が始まっていた。

次第に出番が近づき、二胡の部ではトップバッターである。舞台そでの椅子に座り、静かに出番を待った。「次は二胡の中川行夫です。曲はサトウキビ畑」というアナウンスが流れた。

リハーサルの時よりは幾分落ち着いていたが、冷静沈着とは程遠く、たった2分の曲を無我夢中で弾いた。観客の顔などほとんど覚えていない。とにもかくにも楽器を持って、ステージに立ち、見ず知らずの方々に聞いていただいた。

合奏という体験も生まれて初めて経験し、その魅力を垣間見た思いがした。 二胡に出会い、その音を出している瞬間は非日常のひと時であり、今では至福の時といってもよいくらいである。二胡という楽器と、その仲間との出会いを大切し、下山の人生を豊かにしたいものである。

 五箇先生(中央)と同期の落合さん 

五箇先生の二胡の衣装写真を撮り損ねました。

後日公開します。

 合奏のリハーサル 

 本番です。(ソロ・さとうきび畑)

 子供たちはほとんどピアノだった。

 

 

 

 

 

 

 


「落ち葉を集め、森をきれいにしよう」

2016-12-26 06:14:17 | Weblog

12月17日(土) 「落ち葉を集め、森をきれいにしよう。」が開催された。

認定NPOコモンズと当会が主催となり、古河市の(有)白石製作所さんの後援(寄付金)で開催された。当日は約100人が参加し、落ち葉さらい、枯れ枝拾い、そして名物「里山焼き芋に」舌鼓を打った。 

後援していただいた(有)白石製作所さんは古河市で自動車部品の製造をされている会社で、従業員35名の企業である。海外からの研修生も多く、この日も白石社長さん他、ベトナムからの研修生(主に女性)が8名程参加して落ち葉さらいに汗を流してくれた。

先日、このイベント開催を前に、本社工場にコモンズの大野さん、副理事長の瀬端さん、事務局の宮本さんと表敬訪問をした際、白石社長から後継者で現在常務である息子さんより「自動車は国民の足として欠かせない存在であるが、一方、一酸化炭素を排出し、環境に負荷をかけている。その産業に組しているわが社も環境保全に取り組む団体にいくらかでも援助してはどうか?」という提案を受けたという。

そこで企業とNPOをつなげる活動をされているコモンズさんに相談をし、その実行団体としてコモンズさんから当会に打診があり、今回のイベント開催につながったのである。

ややもすると日々の仕事に忙殺され、企業の社会的責任(CSR)など思いもよらないことであるが、息子さんである常務の発想と、それを直ちに実行した白石社長の決断に深く感銘を受けた。 また「自動車産業は遠からず電気自動車に移行する。そうなると我が社の部品も必要なくなるので今、医療機器の部品の開拓にも力を注いでいる。」とのお話にも経営者としての先見性、責任と覚悟を見た思いがした。

当日は、一般参加のほか、地元西小、東小の校長先生、里山担当先生もご参加いただき、参加した西小学校、東小学校の児童の仕事ぶりを見守っていただいた。また、地元企業 富士通テレコムネットワークの社員の皆様も参加してくださり、100本の焼き芋をご用意したが、ちょっと足りなくなったかもしれない。 

  受付風景

 

(有)白石製作所 白石社長のご挨拶

作業開始  

 

子供は落ち葉をプールにしてしまう。

  

 

作業終了。冒険広場に向かう

  焼き芋の配布

平成29年1月21日にも今回と同じようなイベントを開催する予定であるが、一般の方も参加OKなのでぜひ多くの方にご参加いただき、森の環境保全に力を貸していただきたいと思っている。

 

 

 


西小1,2年生 落ち葉さらいと焼き芋

2016-12-22 04:20:13 | Weblog

12月13日(火) 西小1,2年生が先生と五郎助山にやってきた。総勢119名である。

私の孫の姿もその中にあった。1年生の中には初めて冬の森に来たという子もいた。一面落ち葉に覆われた風景に興奮した面持ちだ。 地球が暖かくなったので年々葉っぱが落ちるのが遅くなっているお話をした。 またどんどん暖かくなることは地球にとって良いことではなく、それを防ぐには木を植えること、森を守ることが大切であることをお話しした。 落ち葉をさらうことは森を守ることにつながる とも言った。

 スタッフの紹介

各自、今日のために丁寧に新聞紙とアルミ拍で包んだサツマイモを持ってきた。 それを一輪車に集めた。少数だがアルミ箔の上にしっかり自分の名を書いたものもある。 「焼いたお芋が持ってきたものより小さい とか言わないこと!」とあらかじめ断った。

  マイ・ネームがあった。

一年生の1組と2年生の1組を一グループとし、一年生の2組と2年生の2組を一グループとした。あえて混合にし、作業を行うことにした。担当のスタッフを紹介し、次に芋を焼く現場に移動する。すでに焼き芋担当のスタッフにより熾火が出来上がり、そこにサツマイモを投下し、整然と並べる。 思いがけない熱さに子供たちはたじろぎ、後戻りする。 火の熱さを実感する貴重な場面である。子供たちは芋の上に落ち葉をパラパラと覆いかけ、瞬く間に燃え上がる様子を面白がって繰り返す。

    

スタッフに促され、集合場所に戻る。熊手、もっこ、てみ、草刈りかご、を各自持って、作業現場に移動する。 使い方をスタッフが実演し、いよいよ作業開始である。すべての児童に行き渡るほどの数はないので交代で使うように言うが、必ず取り合いになり、ひと悶着が起きる。

  大奮闘   

「交代で!」と大声で叫ぶ。 しばらくは落ち着くが、また繰り返す。

  この働きには頭が下がります       

しかし、子供たちのエネルギーは侮れない。落ち葉を貯める集積所の周りはいつの間にかきれいになり、集積所には落ち葉の山ができた。

約1時間。一心不乱に落ち葉集めに精を出し、かなりの面積が散髪屋に行ったようにきれいになった。

 子供にとってはイベントです    

用具をまとめ冒険広場に戻る。 合図をしたように、ご褒美の焼き芋が焼き芋担当のスタッフより運ばれて来た。

                                       

クラスごとに並び、アツアツの焼き芋が先生より配られる。 ふうふう言いながら、アルミ箔と新聞紙を取り除き、あずき色の皮ごとかぶりつく。                     

誰もが口いっぱい ほうばり、森の中が急に静かになった。 先生方も幸せな笑顔で芋を食べている。 いつ見てもいい光景だ。

お腹を満たした子供たちは自由時間となり、ハンモック、ターザンロープと思い思いの遊具で遊び、11:40分に五郎助山を発った。

    自由時間を満喫     

この後、子供たちは給食となるが、焼き芋は別腹なのかもしれない。

 

 


今年も残り少なく・・・

2016-12-20 06:03:16 | Weblog

パソコンが復旧し、久しぶりにブログを立ち上げることができた。 

この間、落ち葉集め、やきいも体験が連続して開催され、12月はまさに焼き芋体験月間であった。

12月3日(土) 土曜日学習(教育委員会 主催)12名

12月9日(金) 西小5,6年生105名(引率を含む)

12月11日(日) わんぱく自然塾 30名(4期生およびスタッフ)

12月13日(火) 西小1,2年生 119名

12月15日(木) 西小3,4年生 126名

12月17日(土) 「落ち葉を集め、森をきれいにしよう」 約100名

          主催:認定NPO法人コモンズ・NPO法人里山を守る会 後援:(有)白石製作所(古河市)

事前に会員の出勤を調整し、焼き芋班と落ち葉班に分け、延べ100人近い会員がサポートした。

私は12/11わんぱく自然塾。12/13日の1,2年生の自然体験。12/17日の「落ち葉を集め、森をきれいにしよう」を担当した。

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12/11(日) わんぱく自然塾4期生(5回目)「落ち葉を集め、焼き芋、薪割り、ネイチャー-ゲームを楽しもう」

この日は快晴に恵まれ、18名の塾生が参加した。ちょうど筑西マラソンの開催日と重なり、そちらにエントリーした塾生も多かった。

幸田さんの指導でサツマイモをうまく焼くためにまず新聞紙で芋を巻き、水に浸し、余分な水分を切り、アルミホイルで包むまでを、実践していただいた。 塾生たちはそれに倣い、自分の芋を巻き始めた。

 ね。こんな風にやるの。わかった?

 すべて、自分の手でやることが肝心である。

次に、芋焼き場に移動し、早朝から熾火づくりをしてくれたスタッフに挨拶をし、アルミホイルに包んだ芋を直径1.5mほどの円状に広げられた熾火に並べる。熾火に近づくと予想以上の熱さに、思わず塾生たちは顔をそむける。 この熱さ体験も重要なアイテムである。

この日のサツマイモは名産地「井上のさつま」の生産者・生井さんから調達した「紅はるか」という品種で、しっとり甘い、上品な味の芋である。

芋が焼ける間、塾生たちは落ち葉集めに精を出す。 里山の環境を守る上でとても大事な作業である。

「しろ」という落ち葉場集積所に落ち葉を運び、それを踏み込む。 途中からその「しろ」に入り、落ち葉の中に体を放り投げ、落ち葉のベッドで寝転ぶ塾生が続出。これもまた自然の醍醐味である。

 満足! 満足!

  顔がわかるかな?

  気持ちイイ

 

作業の後は ネイチャーゲーム、薪割り体験を行った。

へっぴり腰だが、次第にコツをつかみ、重たい斧を振り上げ、真っ二つ(?)に割ってストレスを発散した。

私もついつい指導に熱が帯び、シャッターを切ることを忘れてしまった。 

体験が終了するころ、待望の焼き芋が各自に配られ、その場でアツアツの芋をほうばった。迎えに来た家族にも目もくれず、あっという間に完食したつわものもいた。一方、美味しいので妹に半分持ち帰る、という子もいて、ちょっと胸を熱くした。

「この時期、やっぱり焼き芋が一番だな。」と改めて感じたのである。

次回はいよいよ最終回。 卒塾式である。今回最多の11校から参加していただいたが、参加者同士の交流も深まり、それぞれニックネームで呼び合う間柄となり、とても微笑ましい。

卒塾にふさわしい企画をスタッフで考え、思い出深い最終回にしたい。

 

 


パソコン復旧

2016-12-06 05:02:56 | Weblog

うっかりミスでウイルスに感染し、すべてのデータが消失してしまい、途方に暮れていましたが、専門家に修理をお願いし、パソコンを立ち上げることができました。外付けのハードディスクに一部保存していたので、これを足掛かりに、データの再構築を図りたいと思っています。

それにしても、悪意を持って他人に迷惑をかけ、金をせしめる行為は許せません。しかし現実にはこうした人たちが大勢いることも事実です。

石川五右衛門が言ったように悪の種はこの世から消えることはないのでしょうか? 今後、細心の注意を払い、メールを開封しなくてはと思っています。