12月28日 今年もいよいよ残り少なくなった。官庁は今日が御用納め。
自営者であるわたしは12月31日が御用納めである。今年も色々なことがあった。里山事業
においては、思いがけない賞をたくさん頂いた。
本当に予期せぬ賞であり、喜びも格別なものがありました。
一方、その期待に応えなければというプレッシャー。更なる前進を課せられたとの思いもあります。
活動を始めて今年で13年目を迎えますが、里山で見る子供の本質(本能)は昔も今も変
わりはないということを改めて感じております。
ただ、子供を取り巻く環境がここ25年~30年にかけてすさまじい速さで変貌し、このまま文
明の中で過ごすことは子供にとって必ずしも好ましい環境ではないこともはっきりしてきました。
昨年の大震災が発生した時、電気もガスも水道も止まりました。
そんな中、年配方の多い集落では自主的に薪を集め、湯を沸かし、食事を作り、なんと風呂
まで共同で作ってしまったそうです。
一方、若い世代が多い集落では「何がない、これもない。」と苦情ばかりが先行し、自主的な
解決方法を見つけられずに、協力体制もとれず、惨憺たる状況が続いたそうです。
子供時代の体験不足がもたらした現象だと思います。
昨年の大震災は大きな被害と供に、貴重な教訓をわたしたちに残しました。
文科省では小学校の校庭にテントを張り、宿泊体験を児童にさせるべきとの提言を示しました。
私たちも、生まれた時から便利な生活環境に浸り続けている今の子供たちを、自然の
中に呼び込み、火を熾させ、友達と自由に遊びながら覚える体験こそが重要であると考えています。
ある意味、子供が育つ環境としては不幸な時代に生まれた現代の子供たち。
本来、子供が持っている本質を発揮できる環境(自然と指導者)を整えてやることがわたしたち大人の責任だと痛感しています。
自然を畏敬し、情緒豊かな日本人を再生するには、幼年期の自然体験・良質の指導者を準備することが重要だと思います。
わたしたちも更に研鑽を積み、来年もまた、子供たちと里山で再会できることを楽しみにしています。
良いお年をお迎えください。