里山日記

NPO法人「里山を守る会」における活動の内容。
その日にあった様々な出会いと、感じたことをつづりたい。

これからの「里山を守る会」

2018-10-30 04:30:52 | Weblog

10/7日(日)に第16回里山フェステイバルが開催され、おかげさまで、無事終了した。

当日は午後4時前に終了し、その後約2時間で怒涛の如く会員が動き、二日間かけて整備した会場のほぼすべてを片付けをしてしまった。 毎度のことながらそのパワーに驚かされる。 

一方、この勢いがいつまで続くのだろうという漠然とした不安も感じている。長年の同士の顔に、疲れも見え始め、18年という歳月を改めて感じる。 私自身、体力の衰えは隠しようもなく、それが思考にも影響するようで、後ろ向きの考えが時々顔を出すようになった。

このイベントは当会の最大の予算を要し、毎回50万~60万をかけて開催している。 賛助会費、そして一昨年からアメリカのflex財団からの援助金が原資となっている。flex財団の援助は思いがけないことで、わたしたちの活動に望外の恩恵をもたらしてくれた。

また、地元flex社員の人的応援もこのイベントに欠かせない原動力となっている。

しかし、この援助はいつまでも続くものではなく、いつかは打ち切られる制度である。この2年間は本当に幸運だった。 この援助に頼らない運営を目指していかねばならない。 賛助会員もこのところ頭打ちで、その集金・(勧誘)も特定の会員に限られ、その負担も大きい。

有難いことに、ここ数年、新たな会員が少数ではあるが、入会され、会の活気に繋がっている。

昨今、定年は年金支給開始の延期もあり65歳に近づいている。新人と言えども高齢者と呼ばれる年齢なのだ。しかし、さらに高齢化が進む当会では大歓迎で、加入された方々も新たな人生の出会い・出発点と捉えていただき、生き生きと活動されている。

会の活動が活発になればなるほど仕事(事務)の量が増え、担当はかなりの事務能力にたけた人でないと務まらない。現在、事務整理、安全管理のため毎日、当番制で五郎助事務所に詰めている。しかもほとんどがボランティアである。 

各種観察会、各イベントの打ち合わせ、その連絡先のすべてを把握し、理事長と密接に連携し合う事務局長は組織運営の要となるポストである。事務量も多く、専門的な知識も必要で、その上無報酬である。誰もがこのポストに就くのを嫌がる。無理もないことである。

行政の定年を迎え、再任用の制度がある。

年金支給年齢までの間、雇用延長となる制度だ。このポストに当会の事務局を加えてもらいたいと当会の所管である部署に直談判した。 「その意味合いは理解するが、市の所有物ではないので難難しい。」との回答であった。

市がすべての土地(約6.6ha)を地権者より賃借し、それを私たちが維持管理をし、様々な自然体験、環境教育、市民の憩いの場づくりに貢献しているつもりであり、その資格は充分にあると思っているが、なかなか思い通りにならない。

NPOの活動は活発になればなるほど経費がかさみ、その運営が行き詰まるという矛盾を改めて感じている。

最低限、先人が残してくれた、恵まれた環境を守り、子供たちの遊び場、そして市民の憩いの場としての活動だけは維持したいと考えている。 

こんな後ろ向きの考えを吹っ飛ばす、若い後継者・理解者が現れることをずっと願っている。

 

 

 


第16回里山フェスティバル、盛況のうちに終了

2018-10-14 06:39:10 | Weblog

10/7日(日)第16回里山フェスティバルは予定通リ開催され、盛況のうちに終了した。 ちょうど日本に近づいている台風25号の進路、その影響を毎日天気予報で確認し、前、前日(5日)に予定通り開催することを宣言した。

最終決断は、理事長が決するしかない。いつものことだが野外でのイベントはお天気次第で、開催までの1週間は胃の痛くなる日々が続く。一日の延期はすべてを変える。来賓者、出演者への連絡、そして関係するすべての方への連絡そして修正・・  地道に積み上げた計画が瓦解することもある。

心配された台風も日本海側に逸れ、快晴の朝を迎えた。午前7時に花火を上げる手はずなのでその前に五郎助山に着く。すでに花火師の糸井さんは準備が整い、時計を気にしていた。ツリークライミングジャパンの中嶋さんたちも到着し、準備に取り掛かっている。

  

7時ちょうどに一発目の花火が上がった。今日までのもやもやを吹き飛ばすような豪快な音が鳴り響いた。そして2発目。出陣の合図のように聞こえた。

副理事長の関根さんは私よりも早く到着し、到着する会員の車を専用の駐車場に隙なく誘導している。会員は7:30分集合であるが、その前に続々到着していた。 一般の駐車場は今年から交通安全協会のご協力を頂き、誘導をお願いすることになった。(大助かりである。) 

また、フレクストロ二クス・インターナショナル(株)の社員が約20名お手伝いに来てくれた。皆さんには昨年、一昨年に続き、3年連続のご協力を頂いている。今ではフェスティバルの運営に欠かすことのできない戦力となっている。とてもありがたい。

また、今年も子供会育成連合会関城支部、おしゃま塾、関城茶道クラブ、県筑西林業指導所のご協力をいただいた。

午前9時からオープンセレモニーとなっているが来賓の皆様もその前に到着されて、いよいよムードが高まってきた。この日、様々なイベントが同時開催されており、当会の会員も何名か、そちらに参加している。来賓者も手分けで各イベントに参加ということでいつもより少なくなった。それでも赤荻教育長をはじめ大島 茂議員、小島 信一議員、須藤経済部長、谷中理事、關農政課長、中澤観光振興課長そして田宮優一校長(西小)白石久美子校長(東小)信田 和己校長(関城中)もお忙しい中、ご臨席いただいた。また、上野 怜前教育長、設楽詠美子県議も駆けつけていただいた。

代表して赤荻教育長、田宮校長よりご挨拶を頂き、いよいよ各イベントのスタートである。ツリークライミング、野点、釣り、薪割り、縄ない、ネイチャーゲーム、オリエンテーリング、木工クラフト、竹とんぼづくリなど、来場者は好きな種目を選び、楽しむ。

ツリークライミングは森の中でこその体験である。今年もちびっ子たちが樹高15メートルを超すクヌギの大木に挑んだ。

会員による模擬店は焼きそば、ドラム缶焼き「ピザ」で恒例のメニューである。400食を用意した焼きそば、170枚のピザはすべて完売した。

つくば市から初出店の「日升庵」の手焼きせんべい体験も好評で親子で参加する方が多かった。今年は「森のマルシェ」の参加がなく、少し寂しさを感じた。来年に期待したい。

つくば市「日升庵」のパテシェ外山さん

午後1:00~「森のコンサート」である。 うたうたいりりぃー、川澄 歌織(歌手)、酒井和嘉子(二胡)&山崎 明子(チェロ)の皆様が森の中の特設ステージで来場者を音楽の世界にいざなってくれた。

今年は昨年よりさらにコンサート会場へのお客様が増え、用意した座席では足りず、大急ぎ追加したが、立ち見のお客様も多かった。このコンサートを楽しみに来場される方が年々増えている。

特に二胡奏者、酒井和嘉子さん目当ての方が多くなっている。彼女は今年で5回連続のご出演で「森のコンサート」が始まって以来の常連である。

 酒井和嘉子さん(二胡)、山崎明子さん(チェロ)

日本の二胡奏者として腕を上げ、最近めきめき有名になっている。ジャズバントとのセッションなど新たな境地も開拓され、各バンドよりオファーがかかることが多くなった。もちろんCDデビューもされている。

それでもこの時期、私たちの「里山フェスティバル」を大切に思っていただき、スケジュールを空けてくれている。しかも雨天時の順延も考慮に入れ、2日間空けてくれている。貧乏NPOのために、5年間、出演料は変わらず、ご出演を頂いている。

歌うたい「りりぃ」さんは昨年に引き続き、2回目のご出演である。シンガーソングライターでCDデビューも果たされている。森のようちえんのおさ うたうたいりりぃさん

さんの紹介で楽しいステージを演出してくれる。

川澄 歌織さんは地元(協和地区)にお住まいで、NHK BS「歌のおねえさん」として出演されていた。その軽やかな歌声で幅広いレパートリーを持ち、昨年息子さんが「わんぱく自然塾」に塾生と参加されたことがきっかけで実現した。

川澄歌織さん

 

 

皆様との縁はひょんなところから繋がっているが、すべて「里山を守る会」を通じた活動が発端となっている。ご出演者の皆様もご自分の演奏はもとより、わたしたちの活動に共感されながらご出演されている。

今年で16回を迎える「里山フェステイバル」。関城地区のイベントとして定着、認知も高まってきたと感じているが、毎年、課題が見つかり、修正・改善しながら継続している。会員の高齢化も進み、準備や音片付けに時間がかかるようになった。そんなとき、数は少ないが、昨年、一昨年と若い(60代)新入会員の活躍は目覚ましく、改めて新規会員勧誘の重要性を感じている。

まだまだ、五郎助山を知らない方、私たちの活動を知らない方も多い。 こうしたイベントを通じ、新たな協力者が現れ、私たちと一緒にこの環境を守り、子供たちの自然体験の場、市民の憩いの場として次世代に引き継いでくれることを心より願っている。

ご来場いただいた皆様、ありがとうございます。 このご縁をきっかけに、私たちと一緒にこの活動に参加していただけないでしょうか?

ご連絡お待ちしています。

追伸、フェステイバル開催日に、明野地区の女性(30代?)の方が新たに会員として仲間に加わっていただけることになりました。