4/22で今年の梨の授粉作業が終了した。今年、桜の開花が例年より早く、晩生の品種から開花する梨は、我が家では4/5日に晩生「新高」の授粉作業が始まり、記録的に早い授粉作業になるとの予測が出ていた。また、短期間に全ての品種の授粉作業が重複し、授粉用の花摘みが間に合わないのではと、危惧する声も多かった。
自然栽培の梨園
ところがその後の天候不順で、結局例年並みの開花に落ち着いた。雨の合間を縫っての授粉作業となったが、毎年のように繰り返される天候不順に、とてもくたびれた。スイカ農家は授粉がうまく行かず、着果数が激減したと聞いている。
毎年のように聞かれる天候不順。今年4月の降水量はこれまた記録的という。
梨はこれからも雹や晩霜の被害が懸念され、収穫まで気が抜けない。近年、病気の予防にも多くの経費がかかり、ここ数年で栽培農家、栽培面積が激減している。梨の名生産地として名を馳せた当地であるが、その衰退は著しい。旧関城地区における農家の若い後継者はおそらく10名に満たないのではないだろうか・・・
花粉の授粉作業
(幸水)
いま世界の人口が70億人を超え、将来100億人になることが確実となり、水、食料不足が目前に迫っていると、ある国際機関では警鐘を鳴らしているが、ピンとくる人は多くない。
先日、中国での牛肉の消費が格段に多くなり、国内の輸入牛肉の相場にも影響が出始め、それにつれて国産の牛肉価格が高騰しているとの報道があった。また、飼料となる大豆の調達が中国の大量買い付けにより、困難となり、価格の高騰の一因にもなっているとの報道もあった。
肉を作る家畜を飼うと約7倍の穀物が必要との試算もあるらしい。
そのためか、企業ではこれからアグリビジネスの時代が来る。ということで、企業の新規農業参入が増えているという。しかも多額の資本を投下し、温室を建設し、コンピューター制御の肥料、LEDの照明で通年栽培が可能という。
食糧増産や、パルプ生産のために広大な熱帯雨林が開墾され、それが地球のバランスを壊し、異常気象を引き起こし、穀物の収量低下を招くという、負のスパイラルとの指摘もなされているが、地球環境を壊しているのは人間であることは間違いない。
ちょっとこの辺で、一休みして、みんなで地球のことを考える必要がありそうである。
ひとかじりの梨を生産する私にとってはあまりに大きなことなのでこの辺でやめにしよう。