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藤枝MYFCを中心としたサッカー観戦記やサッカーに関する個人的な意見の書き込みが中心です。

ドラゴンボールから考えるマスコミが世間へ与える影響力(再掲載)

2019年07月19日 21時08分00秒 | その他
ドラゴンボールから考えるマスコミが世間へ与える影響力(2010年11月17日掲載記事)

マスコミの影響力の高い情報化社会となっている昨今、マスコミが世間にどれだけの影響力を持っているのか、鳥山明氏の人気漫画「ドラゴンボール」(以下DB)を例に考えてみたいと思う。

この漫画の主人公である孫悟空と、DB世界のスーパースターであるミスターサタンを比較しながら話を進めていきたいと思う。
戦闘能力    :孫悟空 > ミスターサタン
DB世界での人気:孫悟空 < ミスターサタン

以上の関係式については改めて確認するまでもないだろうが、DB読者として1つ疑問に思うのは「なぜミスターサタンはそんなに人気があるのか?」ということだ。
孫悟空は第23回天下一武道会優勝者であり、第21回・第22回では連続で準優勝している。
対してミスターサタンは(作品の設定上は)第24回天下一武道会優勝という経歴を持っている。
どちらも天下一武道会の優勝者だが、人気に関してはミスターサタンが世界のヒーローなのに対して孫悟空の存在を知っている人間は非常に少ない。

なぜ同じ大会の優勝者なのにも関わらずこれほど人気に差が出たのか?
これが今回の論点。


それまでどちらかというとマイナーな大会だった天下一武道会が、(おそらく)第24回の大会からスポンサーがついてマスコミが入ってきたことによりTV中継など世界的に大々的に放映されるようになったこと、そしてミスターサタンがそのマスコミの扱い方がうまかったということが原因だと考えられる。

あくまで勝手な推測だが、孫悟空がピッコロと戦った第23回大会から第24回大会の間に10年以上の大会が開催されなかった空白の時間がある。おそらく孫悟空とピッコロの戦いによって、ピッコロ代魔王が復活してパニックになったり、会場が吹き飛んだりしたことが問題になり天下一武道会そのものが無くなりかけたが、そこから大会を復活させようという動きが出て、スポンサーがつきこれまで以上の規模の大会に生まれ変わりTV中継もされ世界的にも注目される格闘技大会として劇的な復活をしたのだと思う。
孫悟空が活躍していた第23回大会までの大会については、TV中継はもちろん無く、観客席は階段席ではなくただの平地。試合が良く見えたのは観客席最前列の人だけだった。そんな状態ではいくらレベルの高い試合をしても、そのレベルの高さを実感できるのはおよそ100人程度だけ。その人が後で他の人に「すごかった」といくら言ったところで、そのレベルの高さが充分に伝わることは無いだろう。
ミスターサタンの優勝した24回大会では(おそらく)TV中継があり、観客席もより多くの観衆が観戦できるように階段席になっていたと思われる。注目度が高くなった大会で優勝したことによりミスターサタンの名が世界に広まったと考えられる。
※ 実際は、ミスターサタンが第24回天下一武道会で優勝したというのは後付設定、最初は格闘技の世界チャンピオンとしか紹介されていなかった。

DB世界の人間からしてみたら、映像などは残ってなく見たことも無い前回大会の優勝者の孫悟空のことは何もわからない、TV中継していてマスコミが大きく取り上げたミスターサタンはスゴイ!という感覚だろう。


誤解を恐れずに思い切ってサッカーに例えてしまうと以下のとおりになる
高円宮杯の優勝チーム=孫悟空
選手権の優勝チーム =ミスターサタン
高校選手権を侮辱していると怒られそうだが勘弁してほしい。

ミスターサタンが世界最強だと信じて疑わない人間を生み出すくらいマスコミの力は想像している以上に果てしなく大きい。熱の入った過剰報道は、踊らされ誤解する無知な勘違い人間を大量生産する。
無知な勘違い人間が増えれば増えるほど、その誤解は多数派となり世界の当たり前の常識となってしまう、恐ろしいことだ。

ミスターサタンには本当の実力は無かったがマスコミに注目されたという運があった。そしてそのマスコミをうまく利用して世界のヒーローになった。これだけ見たらミスターサタンは運と少しばかりの実力だけだったといえるかもしれない。
ただし、最後に付け加えて書き記しておきたい事が1つ。DBの世界で忘れてはいけないのは、ミスターサタンは自分の人気でDBの世界を救っているという事(ブウを倒した元気球のくだり)。無知な勘違い人間を自分の都合の良いように使う事、それも「1つの力だ」ということをミスターサタンが教えてくれた。