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藤枝MYFCを中心としたサッカー観戦記やサッカーに関する個人的な意見の書き込みが中心です。

藤枝明誠について

2009年04月28日 22時58分34秒 | 高校サッカー・クラブユース
プリンスリーグ東海1部は3節まで終わり、藤枝明誠と磐田Yが3連勝でトップとなっています。ここまでの最大の関心事はやはり藤枝明誠の快進撃でしょう。
今年の藤枝明誠はこれまでに5試合見ました。(新人戦3試合、プリンス2試合)がここまでの藤枝明誠の個人的な印象を改めて書き込みます。

明誠といえば安定した守備力の印象がありますが、個人的な藤枝明誠の印象は「基本に忠実」「地味」この2つになります。
藤枝明誠の試合はいつも、(攻撃面でも守備面でも)決定機が少なく、派手なプレーが少ない試合が多いです。相撲に例えると、「相手に自分のまわしを取らせず寄り切る」って感じです。
それは今年に限ったことではなく、過去の試合を見ても基本に忠実なミスの少ない試合が多く、それが「藤枝明誠らしさ」として指導者が一貫して重きを置いて指導していることなのだと思います。

今年の藤枝明誠は例年以上に能力の高い選手がそろっていると思います。FW安東MF鈴木周、小川、辻DF藤原、増田などは健選抜に入ってこられるだけの能力があると感じています。ただ、選手個々のポテンシャルだけで見たら静学や橘、磐田Y、名古屋Yといったチームの方が能力の高い選手が揃っていると私は思います。
藤枝明誠の選手の個々のポテンシャルは全国レベルで見たら決して高いとは言えません。


私は藤枝明誠が対戦相手にとって非常に嫌なチームだと思っています。それはチームに「欲」が無いからだと考えています。
普通、高校サッカーともなると選手は皆ある程度基礎が出来ており、そこにチーム戦術を織り込んでチームを作ってきます。それは世界のプロクラブやナショナルチームの戦術を真似したものが多く、中には高度な戦術に挑んでいる高校生チームもこれまで多く見てきました。
戦術やシステムが高度になれば、高校生がそれを完璧にこなすことは不可能に近く、当然ミスをし、得点シーンや失点シーンが生まれるのが高校サッカーの自然の風景だと思っています。
しかし、藤枝明誠には高度な戦術やシステムに挑むような「欲」が感じられません。「そんなプロのまねをしている暇があったら基礎をしっかり身につけろ」そんな声が聞こえてきそうなくらい、藤枝明誠のサッカーは基本に忠実に見えます。

「欲」を出さずに「基本」のみを追求する。その為ミスが少なくなり相手に決定機を作らせない、数少ない自分達の決定機の時でも確実なプレーが出来る。
それが藤枝明誠の強さだと感じています。