マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
すべての写真、文は著作権がありますので無断転載はお断りします。

八島町墓念仏のチャンカラカン

2013年12月15日 09時36分39秒 | 奈良市へ
すべての檀家参りを終えた八島町のチャンカラカンの講員たち。

これより向かう共同墓地は八島町と隣村の藤原町。

それぞれ50軒、80軒からなる墓地である。

21時にもなった夜間帯だ。

真っ暗な街道であるが、眼下に輝く平坦町内の街灯りが美しい。

太鼓持ちが担ぐ大・小の太鼓。

道中を歩きながら太鼓を打つ。

なだらかな坂道を東へ向かって歩く講員たちはシキビを持参してきた。

藤原町に入ってすぐの処で立ち止まった。

太鼓を下ろして、その場で打つ太鼓念仏。

打つ向こう側に藤原観音堂がある。

そこを通り抜けていく旧道。

そこには白山比(しらやまひめ)神社が鎮座する。

仏事であるゆえ、講員たちは神社を避けて通らなければならないと話す。

そこからしばらくすれば共同墓地に着く。

時間は21時23分であった。

墓地に入る前に打ち込む太鼓念仏。

下っていけば六地蔵が並ぶが、かつてはその場であったようだ。

ツチンドオロシを下った辺りは真っ暗である。



六地蔵の前で太鼓念仏を申して1曲の鉦念仏は「シゼン」の半分。

その場では「バンド」も申された。



墓地内を移動して戦没者を祀る石塔群の前で弔う太鼓念仏。

鉦念仏を数曲して向きを替えた。

墓地で7回も繰り返す墓念仏の最後は「ハクマイ」だったような気がする。



終わった時間は22時40分。

講員たちは我が家の墓にシキビを供えて鉦をカン、カンと打つ。

こうして墓念仏を終えた講員たちは会所に集まる。



そこの場で太鼓念仏、鉦念仏を申して長い一日を終えた。

お布施開きをして慰労する場になった。

檀家参りから墓念仏の歩行距離は9千歩だった。

(H25. 8.14 EOS40D撮影)