マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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野垣内春日若宮社砂撒き

2010年01月30日 07時56分37秒 | 大和郡山市へ
大和郡山市内の旧村の各所で見られた砂の道が急激に消滅している。

数少なくなった砂の道だが、大晦日の日に敷かれている。

家族とともに境内を清掃し綺麗されている野垣内町春日若宮社の一年神主さん。

同神社の拝殿には、30日に掛けられた珍しい伊勢エビ注連縄が堂々と飾られている。

今年は串柿が加わった。

午後に本殿、末社に七品御膳を供えて砂の道を敷いていく。

砂を撒いていくから「砂撒き」だと呼んでいる。

本殿、住吉神社、稲荷社へと敷いた一本の砂の道。

拝殿を通って鳥居へと続く。

そこからはアスファルトになった地区の道路へと繋げていく。



南は誓徳寺付近、北は水路付近まで砂を撒いていく。

ここからは各家で砂を繋げて玄関、門口まで敷いていた。

地道だったころは砂を敷いていたが、アスファルト道になってからは自然としなくなったそうだ。

今年の一年神主さんの家では砂を玄関まで繋げた。

わずかな距離だが氏神さんが通る道にされた。

神社側から見れば参拝者の道しるべ。

各戸からすれば神さんを迎える道。

どちらにしても神さんが通る砂の道ができあがった。

年が明け、神主さんは除夜の鐘が鳴り終わるころに神社にやってきて雑煮を供える。

(H21.12.31 Kiss Digtal N撮影)